- 作成日 : 2026年3月11日
会社・法人の登記簿謄本(登記事項証明書)の取り方は?オンライン・法務局窓口・郵送での取得方法を解説
法人登記簿謄本(登記事項証明書)はオンライン、窓口、郵送で取得可能で、最安かつ21時まで申請できるオンライン取得が最適です。
- オンライン:490円〜。ソフト不要のかんたん請求が効率的。
- 窓口:600円。請求機利用で手書き不要、即日その場で交付。
必要情報は社名と所在地のみで、委任状や印鑑なしで誰でも取得可能です。銀行や契約では、過去の変更履歴も載る「履歴事項全部証明書」の提出が一般的です。
法人登記簿謄本(正式名称:登記事項証明書)が必要になった際、効率的に取得する方法を知ることはビジネスの基本です。現在は法務局の窓口へ足を運ぶだけでなく、オフィスや自宅からPC等で申請し、郵送で受け取ることも可能です。
本記事では、法人登記簿謄本の取り方について、オンライン申請の手順から窓口・郵送での発行方法、手数料の比較まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
目次
会社・法人の登記簿謄本(登記事項証明書)とは?
法人登記簿謄本とは、会社の商号、所在地、代表者、資本金といった「法人の基本情報」を公的に証明する書類です。
現在はコンピュータ化に伴い、正確には「登記事項証明書」という名称に変わっていますが、今でも慣習的に「登記簿謄本」や「謄本」と呼ばれています。取引先との契約や法人口座の開設など、企業の社会的信用を証明する場面で不可欠な書類です。
登記簿謄本の種類
利用目的に合わせて、主に以下の4種類が発行されています。
- 履歴事項全部証明書: 現在の登記事項に加え、過去の変更履歴(社名変更や役員交代など)が記載された、最も一般的に利用される書類です。
- 現在事項全部証明書: 現時点で有効な登記事項のみが記載された書類です。
- 閉鎖事項証明書: 解散した会社や、本店移転・合名会社から株式会社への組織変更などで閉鎖された過去の記録を確認するための書類です。
- 代表者事項証明書: 代表者の氏名、住所、資格のみを証明する書類です。
登記簿謄本の記載内容
最も一般的に利用されるのは「履歴事項全部証明書」と呼ばれるもので、以下の情報が記載されています。
- 商号(社名)
- 本店所在地
- 事業目的
- 資本金の額
- 役員情報(役員の住所・氏名など)
- 発行済株式の総数
登記簿謄本が必要となる場面
法人の登記簿謄本は、主に社会的・経済的な信頼性を証明する必要がある場面で提出を求められます。主な利用シーンは以下の通りです。
- 金融機関: 法人口座の開設、融資の申し込み、助成金・補助金の申請など
- 取引・契約: 新規取引先との信用調査(反社チェック含む)、事務所の賃貸借契約、重要な案件の契約締結など
- 行政手続き: 許認可の申請、社会保険の手続き、税務署への申告など
一般に、提出先から「発行から3ヶ月以内」のものを指定されることが多いため、提出期限を確認しておきましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
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会社・法人の登記簿謄本の取り方は?
法人登記簿謄本の取得方法は、「オンライン申請」「法務局窓口での申請」「郵送による申請」の3種類があり、利便性とコストの面からオンライン申請が最も推奨されます。
それぞれの特徴と、1通あたりの手数料(履歴事項全部証明書の場合)を以下の表にまとめました。
| 請求方法 | 受け取り方法 | 手数料(1通) | 納付方法 |
|---|---|---|---|
| 1. オンライン | 窓口受取 | 490円 | 電子納付(Pay-easy等) |
| 郵送受取 | 520円 | ||
| 2. 法務局窓口 | 窓口受取 | 600円 | 収入印紙 |
| 3. 郵送 | 郵送受取 |
1. オンラインで登記簿謄本を取得する方法
オンライン申請は、「登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと※)」を利用することで、法務局へ行く手間を省き、かつ最安の手数料で取得できる方法です。
※正式には「登記・供託オンライン申請システム」を主とします。
参考:登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です|法務局
「かんたん証明書請求」ならソフト不要で申請可能
Webブラウザ上で動作する「かんたん証明書請求」を利用すれば、専用ソフトのインストールなしですぐに請求が可能です。PCのブラウザからアクセスするだけで、会社の検索から手数料の納付まで一括して行えます。利用時間は平日の8:30から21:00までとなっており、夜間でも申請手続きを進められるのが大きなメリットです。
オンライン申請の流れ
オンライン申請は、利用者登録・会社検索・請求・支払い・受け取りの5つのステップで完了します。
- 利用者登録:「登記・供託オンライン申請システム」にアクセスし、IDとパスワードを取得します。
- ログインして「かんたん証明書請求」を選択: メニューから「登記事項証明書」を選択します。
- 会社を検索・指定: 会社名(商号)や本店所在地、または会社法人等番号を入力して、対象の法人を特定します。
- 請求情報を入力: 必要な証明書の種類(履歴事項全部証明書など)と通数を入力し、受取方法(郵送または窓口)を選びます。
- 手数料の支払い: 申請後、発行される「納付番号」をもとに、ネットバンキング(ペイジー)やATMから手数料を支払います。
- 受け取り: 郵送の場合は数日以内に届きます。窓口受取を指定した場合は、指定の法務局へ向かいます。
手数料はネットバンキング等で電子納付
オンライン申請の手数料支払いは、Pay-easy(ペイジー)に対応したネットバンキングやATMから行います。窓口申請のような収入印紙の購入は不要です。申請後にマイページから納付番号を確認し、銀行のアプリやサイトから決済が完了するため、印紙を買いに行く時間や手間を大幅に削減できます。
2. 法務局の窓口で直接申請して受け取る方法
最寄りの法務局窓口へ行く方法は、申請したその場で原本を受け取れるため、今日中に書類が必要な場合に最適です。
全国の法務局で取得可能
法人の登記簿謄本は、全国どこの法務局(登記所)の窓口でも取得することが可能です。自社の本店所在地を管轄する法務局である必要はありません。外出先や移動中の近くにある法務局に立ち寄れば、全国すべての会社の登記事項証明書を請求できます。
参考:管轄のご案内|法務局
窓口申請の流れ
- 申請書の記入: 会社の商号、本店所在地、請求者の氏名を記入します。会社の実印や代表者印、印鑑カードは不要(誰でも請求可能)です。
- 収入印紙の購入: 窓口近くの販売所で600円分の収入印紙を購入し、申請書に貼付します。
- 提出と交付: 窓口に提出し、整理番号が呼ばれるまで待ちます。混雑状況によりますが、通常10分〜20分程度で受け取れます。

出典:登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求書の様式|法務局、登記事項証明書 印鑑証明書及び 交付申請書
証明書発行請求機を使えば手書き不要
多くの法務局には証明書発行請求機が設置されており、タッチパネル操作だけで簡単に申請が可能です。請求機に会社名や所在地を入力するだけで申請書が自動出力されるため、手書きで申請書を作成する手間が省けます。会社の実印や代表者印、印鑑カードも不要で、誰でも自由に請求できるのが特徴です。
3. 郵送で登記簿謄本を請求する方法
郵送で法人登記簿謄本を請求するには、記入済みの申請書、手数料分の収入印紙、返信用封筒(切手貼付)を同封して、最寄りの法務局へ送付します。
郵送請求に必要なもの
- 申請書:法務省HPからダウンロードし、商号・本店所在地・通数を記入したもの
- 収入印紙:1通につき600円分を申請書に貼付(郵便局などで購入可能)
- 返信用封筒と切手:自分の住所・氏名を記入し、切手(定形郵便なら110円〜が目安)を貼ったもの
届くまでの日数の目安
郵送請求の場合、往復の郵送時間と法務局での処理時間がかかるため、手元に届くまでに通常1週間程度を見込んでおく必要があります。お急ぎの場合は、往復ともにレターパックプラスや速達を利用することで期間を短縮できます。
会社・法人の登記簿謄本に関してよくある質問
最後に、会社・法人の登記簿謄本の取得に関してよくある質問とその回答をまとめました。
コンビニで法人の登記簿謄本は取得できる?
いいえ、法人の登記簿謄本はコンビニ交付サービスには対応していません。マイナンバーカードを利用したコンビニ交付は、個人の「住民票の写し」や「印鑑登録証明書」などが対象です。法人の書類は、必ずオンライン申請、法務局窓口、または郵送のいずれかを利用してください。
自分の会社以外の登記簿謄本も取得できる?
はい、誰でも自由に取得可能です。法人の登記情報は公開されているものなので、委任状や印鑑、身分証明書などは必要ありません。取引先の企業情報を確認するために取得することも一般的です。
登記情報を画面で確認するだけでいい場合はどうする?
「登記情報提供サービス」を利用すれば、PDF形式で即時に内容を確認できます。ただし、これは公的な証明書(原本)としては認められないケースが多いため、提出用ではなく、社内での内容確認用として活用するのが一般的です。
最適な取得方法を選んでビジネスを効率化しよう
法人登記簿謄本(登記事項証明書)の取り方には、オンライン、窓口、郵送の3つの方法があります。最もおすすめなのはオンライン申請です。手数料が490円と安く、オフィスにいながら手続きを完結できるため、コストと時間を大幅に削減できます。急ぎの場合は法務局の窓口へ直接向かうか、オンラインで申請して窓口で受け取る方法を選択しましょう。自身の状況に合わせた最適な取得方法を選び、ビジネスの手続きをスムーズに進めてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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