• 作成日 : 2026年2月16日

新車転売は儲かる?リセールバリューの高い車種やバレるリスクなどを徹底解説

Point新車転売は儲かる?

新車転売は、慢性的な供給不足と円安による輸出需要を背景に高利益を狙えますが、メーカーの規制強化によりブラックリスト入り等のリスクを伴う難易度の高い取引です。

  • 利益の源泉:海外需要の高いSUVやミニバンが狙い目
  • 致命的リスク:転売禁止の誓約書違反による今後の取引停止
  • 独自の出口戦略:登録1年後の売却が海外関税面で有利になる場合も

転売目的で買い続けることは困難です。メーカーの監視は厳しく、発覚すれば系列店全店での購入が拒否されます。

2026年現在、世界的な供給不足や円安を背景に、一部の車種では新車価格を大きく上回る相場で取引されているのが現状です。しかし、自動車メーカーやディーラーの規制強化により、単なる転売目的での購入は難易度が高く、かつ大きなリスクを伴うようになっています。

本記事では、新車のリセールバリューが高くなる市場の仕組みから、ランドクルーザーやアルファードなどの注目車種、そして絶対に知っておくべき転売のリスクについて徹底解説します。

新車転売が儲かる仕組みとは?

新車転売で利益が出る理由は、単なる人気だけでなく、構造的な需給バランスの崩れにあります。

1. 慢性的な供給不足

最大の要因は、慢性的な供給不足です。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、世界的な半導体不足や物流の混乱が発生し、自動車メーカーの生産能力は大きく制限されました。その結果、人気車種の納期が長期化しています。

具体的な納期遅延の状況は以下の通りです。

  • 人気SUV・ミニバン:注文から納車まで1年以上、場合によっては3〜4年待ちとなる場合もある
  • 限定生産モデル:抽選倍率が数十倍に達し、そもそも購入権が得られない
  • 部品供給の遅れ:スマートキーの個数制限や特定のオプション装備不可など

このように正規ルートですぐに手に入らない状況が、即納可能な車両にプレミア価値を付与しています。今すぐ乗りたい富裕層や法人の需要に対し、供給が追いついていないためです。

2. 円安と海外輸出需要による相場上昇

日本車は品質への信頼性が高く、海外市場で圧倒的なブランド力を持っています。ここに歴史的な円安が加わり、海外バイヤーにとって日本車は割安な投資対象となっています。
ただし、輸出入禁止・規制品目等輸出を実施する際は制度規制に十分留意しましょう。

  • 為替差益:円安により、海外現地価格と比べて日本国内価格が割安になります。
  • 関税・法規制:マレーシアやパキスタンなど、特定の国では日本車に対する関税優遇や需要があり、国内定価の2倍以上で取引されることも珍しくありません。

3. インフレヘッジとしての実物資産性

世界的なインフレで現金の価値が目減りする中、自動車は高級時計や貴金属と同様に「実物資産」として注目されています。特に経営者層にとっては、やり方によっては減価償却による節税と売却益(キャピタルゲイン)の両立が可能となるため、財務戦略の一環として需要が絶えません。
税務については個別性が高いため税理士の確認を実施することをおすすめします

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リセールバリューが高い車種・グレードの特徴は?

リセールバリューが高い車種は、ランドクルーザーやアルファードなどの人気SUV・ミニバン、およびフェラーリなどの限定生産モデルとなる場合が多いです。

SUV・ミニバン

  • トヨタ・ランドクルーザー(300系・250系):世界的な悪路走破性の評価に加え、中東やロシア、オーストラリアなどで絶大な人気があります。
  • トヨタ・アルファード / ヴェルファイア:アジア圏の富裕層における「送迎車」としてのステータスが確立しており、マレーシアや香港などで高値安定が続いています。
  • トヨタ・ハリアー:比較的手頃な価格帯ながら輸出需要が高く、リセール率が安定しています。
  • スズキ・ジムニーシエラ:小型ながら海外でのカスタム需要が高く、納期も長いため相場が崩れにくい傾向にあります。

台数限定車や生産終了モデル

量産車とは異なり、供給量が物理的に固定されているモデルは、投機的な資金が流入しやすくなります。

  • ファイナルエディション:モデル廃止やエンジン変更前の最終生産モデル
  • 周年記念モデル:メーカー創立〇〇周年などの特別仕様車
  • スポーツカーのMTモデル:電動化シフトに伴い、ガソリンエンジンのMT車が投機対象化
  • スーパーカーブランドの限定枠:フェラーリやポルシェの限定モデル(購入権自体が資産)

グレード・オプション

車種選びと同じくらい重要なのが、グレードとメーカーオプション(MOP)の選定です。輸出先国のニーズに合致していない仕様だと、たとえ人気車種でもリセールバリューが大きく下がることがあります。

  • サンルーフ / パノラマルーフ:海外では必須の装備となることが多い傾向です。有無だけで査定が数十万円変わることもあります。
  • 本革シート:ファブリック(布)よりも圧倒的に有利です。
  • ボディカラー(白・黒):パールホワイトか黒が鉄板です。

また、後付けできない「純正ナビ」や「リアエンターテイメントシステム」も高評価につながります。自分の好みではなく、市場の需要に合わせて仕様を決めることが重要です。

新車転売がバレるとどうなる?

「新車転売は儲かる」という話ばかりが先行しがちですが、その裏には事業継続を脅かすほどのリスクが潜んでいます。特に近年はメーカーやディーラー側の対策が強化されており、安易な転売行為は将来的な損失につながる可能性が高いです。

ここでは、経営者や個人事業主が特に注意すべき3つのリスクを解説します。

1. ディーラーによるブラックリスト入り

現在、最も警戒すべきリスクは、ディーラーとの関係断絶です。各自動車メーカーは転売目的の購入を固く禁じていることが多く、転売が発覚した場合、そのディーラー系列全体でブラックリストに入れられる可能性が高いです。

ブラックリスト入りした場合の具体的なデメリットは、以下の通りです。

  • 将来的な取引拒否のリンク:そのメーカーの新車が一切購入できなくなります。
  • 全店共有のリスク:販社によっては系列店やグループ会社全体で情報が共有されます。
  • メンテナンス拒否のリンク:点検や整備を受けられなくなる可能性があります。 一度の利益のために、長年築いたディーラーとの信頼関係を失うことは、長期的に見て大きなマイナスです。

特に法人名義で購入している場合、会社全体として取引停止になれば、社用車の入れ替えや事業計画に支障をきたします。「一度だけの利益」のために、長年築いてきたディーラーとの信頼関係を失うことは、経営資源の毀損に他なりません。

2. 誓約書違反と法的リスク

前提として新車でも、いったん使用目的で取引された車は、古物営業法上の「古物」に該当する可能性があります。ここで、転売を「反復継続して(=事業として)」行う場合、原則として古物商許可が必要になります。
そのため、新車転売は「儲かる/儲からない」の前に、許可要否(反復継続性・営利性・取引実態)を確認しておくことが大切です。

また、人気車種の購入時には、ほぼ例外なく「転売禁止に関する誓約書」への署名が求められます。内容としては「登録から1年間は所有権を移転しない」「転売が発覚した場合は違約金を支払う」「次回以降の取引を停止する」といった条項が含まれています。

誓約書に関する法的リスクと実態については以下の通りです。

  • 違約金・契約解除:転売の疑いがあるだけで注文をキャンセルされたり、稀ですが違約金を請求される民事リスクがあります。
  • 古物営業法違反:ナンバー登録後の車は法律上「古物」です。これを事業として反復継続して転売する場合、古物商許可がないと「無許可営業」として処罰(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)される恐れがあります。
  • 税務申告漏れ:転売で得た利益は、個人の場合は「譲渡所得(または雑所得)」、法人の場合は「法人税」の対象です。無申告は脱税となり、重加算税の対象となります。
    税務については、営利目的や事業性の有無で総合的に判断されるため、この点に留意しましょう。

参考:車を売る際は要注意!中古車の売却トラブル|国民生活センター古物営業法|e-Gov 法令検索No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁

3. 相場急落による在庫リスク

3つ目のリスクは、市場価格の変動です。新車転売の利益は、需給バランスと為替相場に依存しているため、外部環境の変化によって一瞬で吹き飛ぶ可能性があります。

相場が急落する主な要因は以下の通りです。

  • 輸出規制の変更:相手国の関税引き上げや輸入規制強化(例:ロシア向け輸出禁止措置など)
  • 為替の変動:急激な円高に振れれば、輸出採算が悪化し買取価格が暴落する
  • メーカーの増産:半導体不足解消などで納期が短縮されれば、即納車のプレミアは消滅する
  • モデルチェンジ発表:新型の情報が出た瞬間、現行型の相場が崩れる

「納車されるまでの1〜2年の間に相場が変わる」というリスクを常に抱えており、高値掴みをする可能性も十分にあります。

参考:安全保障貿易管理|経済産業省輸出入禁止・規制品目|税関

転売規制の中で新車の資産価値を守るための戦略は?

単なる転売ではなく、あくまで資産価値の高い車を所有し、適切なタイミングで入れ替えるというスタンスが重要です。

1年以上の長期保有を前提とする

納車後すぐに売却する「即出し」は、ディーラーとの契約違反になるだけでなく、市場価格の面でも不利になることがあります。

  • 誓約書の遵守:指定期間(通常1年)を保有することで、ルールを守りながらカーライフを楽しめます。
  • 関税メリット:マレーシアなどでは、登録直後の新車より、1年以上経過した中古車の方が関税が安くなり、結果として輸出買取価格が高くなるケースがあります。

輸出に強い販路を持つ業者への売却

一般的な下取りではなく、海外輸出のルートを持つ専門業者に査定を依頼することで、国内相場以上の価格(グローバル相場)での売却が期待できます。中間マージンを省き、その時点での最高値の国へ輸出できるルートを持っているかがポイントとなります。

法人名義での税務メリットの活用

経営者や個人事業主の場合、法人名義で購入することで、転売益狙いではなく財務戦略として活用できます。

  • 経費計上:減価償却費、保険料、税金などを経費化し、節税効果を得られます。
  • キャピタルゲイン:減価償却が進んだ(簿価が下がった)状態で高値売却することで、売却益を退職金原資や新規事業投資に充てるなどの戦略が描けます。

新車転売のリスクを理解して慎重な判断を

新車転売(リセール)市場は依然として活発ですが、その難易度は年々上がっています。「誰でも簡単に稼げる副業」ではなく、「市場調査と資金力、そしてコンプライアンス意識が求められる高度な資産運用」へと変化しています。

  • 市場ニーズの把握:輸出需要のある車種・グレード・オプションを外さない。
  • リスク回避:誓約書を守り、ディーラーとの信頼関係を維持する。
  • 出口戦略:輸出業者との連携や法人税務を活用し、手残りを最大化する。

目先の利益に惑わされず、資産防衛と運用の一環として、慎重かつ戦略的に取り組んでください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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