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  • 更新日 : 2021年10月12日

ERP導入のメリットとデメリットを解説

ERP導入のメリットとデメリットを解説

企業経営の改善策としてERPの導入が注目されていますが、事前にメリットやデメリットを知っておきたい方もいるでしょう。本記事ではERPを導入するメリットやデメリットについて解説します。また、メリット・デメリットと併せて具体的なERPサービスや導入事例も紹介します。

ERPを導入するメリット

ERPは「Enterprise Resources Planning」の略称であり、人・モノ・お金・情報など経営資源の利用を最適化するために、企業の基幹業務を統合管理するITシステムのことを言います。ここでは、ERPを導入するメリットについて解説します。

メリット1.業務プロセスの自動化

決算の時期はさまざまな部署からデータを集めて、その整合性を確認しなければなりません。対象データが多ければ、入力ミスや確認漏れのリスクが高まるでしょう。

ERPを導入すると、集計や分析などの業務プロセスを自動化できます。
さらに、RPA(Robotic Process Automation)という定型業務の自動化ソフトウェアをERPと組み合わせることで、入力業務を自動化することも可能です。

社員の作業時間を削減できるため、コア業務に充てる時間を増やせるでしょう。

メリット2.システム連携による業務効率の向上

ERPによる業務システムの連携によって、業務の効率化を図ることができます。

例えば顧客から製品の発注が入った際は、各部署に問い合わせて生産スケジュールを確認しなければなりません。
ERPを導入しておけば、部署ごとに分散している業務システムを統合して取り扱えるので、必要な際に在庫状況や材料の納品予定などの情報を確認できます。

部門間の確認作業を削減でき、顧客とのビジネスを円滑に進められるでしょう。

メリット3.データの一元化

企業では膨大な情報を取り扱うため、データの収集ミスや入力ミスが発生しやすく、それによって時間のロスが生じます。

例えば、販売管理システムの売上情報を参照して財務会計システムに入力する際に、数値の桁を間違えてしまうこともあるでしょう。

あるデータが誤っていた場合、それに関連するデータベースも修正しなければなりません。

ERPを導入すれば、個別に管理されていた情報を一元管理できます。企業全体で同じデータベースに保管された情報を取り扱うので、同じデータを部署ごとに入力する必要はなく、整合性のチェックも不要です。

メリット4.ガバナンスの強化

ERPで企業のデータを一元化することで、ガバナンスも強化できます。

情報が分散してしまうと、管理者の見えないところで情報漏えいや情報の不正利用のリスクが高まります。データを一元管理すれば管理者が情報を監視しやすくなり、セキュリティ体制も強固になります。

ERPを導入すると、経営者が社員によるコンプライアンス違反を把握しやすくなるため、企業が透明性の高い経営を行うことに寄与するでしょう。

メリット5.経営データの見える化

営業・販売や在庫・物流、経理・財務など、経営者が確認しなければならないデータは膨大です。また、各部門からデータを収集して分析するのは手間がかかります。

ERPを導入して情報を一箇所に集約すれば、異なる部門の情報をまとめて確認できます。売上やコスト、在庫状況、人事情報などの経営データを視覚化することで、経営者が見落としやすい現場の情報もリアルタイムで把握できます。

ERPシステムによっては、データ集計機能や分析機能、承認機能なども持つため、経営の意思決定を効率化できるでしょう。

ERPを導入するデメリット

ERPには企業の情報を一元管理して業務を改善できるというメリットがある一方、デメリットもあるため導入の際には注意が必要です。ERPを導入してから後悔しないように、デメリットについても確認しておきましょう。

デメリット1.導入・保守・運用でコストが発生

ERPを導入する際は、サーバーの構築費用や初期ソフトウェアの購入費用、データ移行費用など、さまざまな費用が発生します。合計すると数千万円規模の費用がかかることもあるため、導入時は自社に必要な機能を洗い出し、導入すべきシステムをよく比較検討することが重要です。

また、導入後はサーバーやネットワークを管理しなければならず、そのための人件費が発生します。

さらに、運用しているうちにカスタマイズ費用が発生したり、バージョンアップでコストが発生したりするケースも少なくありません。

デメリット2.データの整理が必要

各部門において商品情報がそれぞれのルールで登録されている場合、正確に集計することが難しくなり、経営の意思決定スピードが遅くなってしまいます。
したがってERPでデータを一元化する際は、散逸しているデータを整理した上でERPに登録しなければなりません。

入力するデータは日々の業務で発生し、データの種類は多岐にわたります。よって、部門ごとに業務知識が異なる社員が、データの入力ルールに基づいて適切に入力しなければなりません。また、このようにデータを整理するためのルール策定を事前に行う必要があるでしょう。

デメリット3.社員に教育をしなければならない

ERPシステムにはさまざまな情報が集約されるため、サイバー攻撃の対象になるおそれがあります。取引先にアクセスするための踏み台にされるリスクもゼロではありません。
そのため、機密情報やシステムを保護するべく、社員に情報セキュリティ教育を施す必要があります。

安全性の低いWEBサイトにアクセスしたり、信頼性の低いアプリケーションをダウンロードしたりしないように周知しましょう。また、その他の対策としてログの監視やファイルの暗号化なども有効です。

マネーフォワード クラウドERPの概要と導入事例

ERPについて理解を深めるには、具体的なサービスの導入事例を知るのが近道です。ここでは一例として、マネーフォワード クラウドERPの概要と導入事例をご紹介します。ERPの導入に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

概要

マネーフォワード クラウドERPは、会計から人事労務まで、バックオフィス全体をシームレスに連携し、面倒な手作業を自動化できるクラウド型ERPです。

経理部門では、銀行口座やクレジットカード、POSレジなどを連携することで、入力や仕訳作業の自動化が可能です。人事労務部門では従業員の情報を連携することで、入退社手続きや勤怠管理、給与計算などの作業の重複を回避できます。

会計業務にかける時間を短縮したり、給与計算にかかるコストを削減したりできるので、経営の効率化にも役立つでしょう。

導入事例1.Japan Digital Design 株式会社

Japan Digital Design 株式会社(三菱UFJフィナンシャルグループ)は、グループのサービスをAIやデジタル化によって高度化するために設立された企業です。集計作業や書類確認作業に時間がかかっていたため、マネーフォワード クラウドERPを導入しました。
税理士法人とリアルタイムでデータを共有できるので、「チェックの時間が削減できた」と評価を得ています。

自動化によって通帳のコピーや領収書のPDF送付などの作業もなくなり、チーム全体の作業がさらに効率的になりました。また、チャットボットでわからないことを確認できるので、「社員の疑問を解決しやすい点も魅力」と好評を得ています。

このように、マネーフォワード クラウドERPの導入によって、社員が専門的なコア業務に専念しやすい環境を実現することに成功しています。

導入事例2.株式会社カラダノート

株式会社カラダノートは、子育て中の保護者の方に向けたソリューションを提供している企業です。

マネーフォワード クラウドERPを導入するまでは、請求書を印刷・封入して切手を貼る作業に時間がかかっていましたが、導入後は請求書の送付がメールで完結するようになりました。また、切手の購入や貼り付けが不要になり、時間を30分ほどに削減できたそうです。

さらに、マネーフォワード クラウドERPは知名度が高く導入実績も豊富なので、ツールの変更にあたって監査法人から特別な指摘をされることもなかったといいます。

同社では監査法人に提出する紙の書類を大量に保管していますが、「マネーフォワード クラウドERPのおかげで、今後は保管の必要がなくなるのではないか」との期待も高まっています。

メリットとデメリットをふまえてERPを導入

ERPには、業務の自動化やガバナンスの強化などのメリットがあります。見落としがちな現場の情報を把握しやすくなる効果も、魅力的に映ったのではないでしょうか。

さまざまなメリットがあることを知り、ERPの導入を検討したいと感じられた方もいるでしょう。ただし、導入・保守・運用においては当然ながら相応のコストが発生し、また社員に対してセキュリティに関する教育が必要になるなどのデメリットもあります。メリットとデメリットを比較し導入メリットが大きい場合は、ERPの導入を具体的に検討して頂ければと思います。

よくある質問

ERP導入のメリットは?

ERPを導入すると、部門間の情報を一元化できるため業務効率が向上します。情報漏えいのリスクが下がるだけでなく、経営者が現場の情報を確認しやすくなるので、ビジネスの意思決定がスムーズになります。 詳しくはこちらをご覧ください。

ERP導入のデメリットは?

ERPを導入すると導入費用だけでなく、保守・運用のコストも発生します。また、導入にあたってはデータの整理も必要です。システムが悪用されないよう、社員のセキュリティ教育も行わなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:s.t

電気設備員やプログラマーなどの職種を経験し、現在はフリーのライターや編集者として活動中。第三種電気主任技術者や基本情報技術者、ファイナンシャルプランニング技能士二級などの資格を活かし、経営者向けの記事を執筆・編集している。