- 更新日 : 2024年7月3日
OAとは?オフィスのOA機器の種類やOAスキルアップ方法、関連語を紹介
OA(オフィスオートメーション)とは、オフィス業務をパソコンやコピー機などを利用して自動化することです。紙での仕事を電子化でき、業務効率化につながります。
本記事では、OAの概要を知りたい方や業務効率化をしたい方に向けて、OAフロアやOA機器、OA事務などの用語も含めながら解説します。OAスキルを高める方法も説明するため、深く理解して仕事の改善につなげてください。
目次
OA(オー・エー)とは?
OA(オー・エー)とは、オフィスオートメーション(Office Automation)の略で、事務所で行われる業務を機器を使って自動化することです。OA化により、業務の時間や負担を軽減できます。
例えば、紙で行っていた業務をパソコンやファックスでデジタル化したり、システムと連携してデータを管理したりすることがOA化の一例です。
この記事では、OAに関する用語や概念であるOAフロアやOA機器、OAスキル、OA事務などを解説します。
OAフロア
OAフロアとは、オフィスの床を二重にして、OA機器の配線を収納するための仕組みです。
OA機器の配線は電源やネットワークケーブル、電話線などがあり、床に散らばっていると、踏んでしまって機器の電源が落ちることや、見た目が悪くなることもあります。
そこで、床の上にパネルを敷いて、その間に配線を収めることで、事前にトラブルを回避するのがOAフロアです。
OAフロアには、耐久性の高いコンクリート製やプラスチック製などの種類があります。オフィスの環境やニーズに合わせて選びましょう。
OA機器
OA機器とは、オフィス業務の自動化に使われる機器のことです。電話やコンピュータ、コピー機、ファクシミリ、シュレッダーなどがOA機器に含まれます。
OA機器の利用により、紙で行っていた業務をパソコン上で実施でき、システムと連携してデータを処理することが可能になりました。
例を挙げると、日報をパソコンで作成したり、勤怠管理をOA機器で行いシステムによる自動計算をしたりする業務に利用できます。
後述する「オフィス業務の主なOA機器」では、OA機器の種類や特徴について詳しく説明するため、参考にしてください。
OAスキル
OAスキルとは、業務を自動化・情報化するためのスキルです。とくに、パソコンの操作ができるスキルを指します。
市場で求められる人材になるためにも重要です。経済産業省の調査によると、2030年までにIT人材は約79万人不足すると予測されました。OAスキルを高めると、IT人材として活躍できる可能性が高まります。
業務での活用事例として、紙で行っていた業務をデータ化したり、ExcelのマクロやVBAを使って作業を自動化したりできます。さらに、RPAやプログラミングを使って業務を最適化することも可能です。
OA事務
OA事務とは、パソコンなどを使った業務を中心に行う事務です。社内や社外に提出する資料の作成や、各種データの集計などを行います。
パソコン上でアプリやツールを使うスキルが求められ、Microsoft OfficeのExcelやAccess、Word、Power Pointなどが頻繁に利用されるでしょう。
近年は、クラウド上で利用できるGoogleスプレットシートやGoogleドキュメントなども使われる場合があります。
Googleスプレットシートの使い方に関しては、以下の記事にまとめているため、参考にしてください。
オフィスにOA化が進められた背景
オフィスにOA化が進められた背景には、IT技術の進歩とコスト削減のニーズがあります。
IT技術の進歩によって、OA機器が安価になり多様な機能が実現できるようになりました。そのほかにも、コスト削減のニーズによって、業務の時間や負担を減らすことが求められています。
OA化は、これらの背景に応えるための手段として、オフィスに導入されました。本項では、オフィスにOA化が進められた背景について説明します。
IT技術の進歩
オフィスにOA化が進められた背景は、IT技術の進歩にあります。昨今では、LSI(大規模集積回路)が安く調達できるようになっています。それにより、一般機器に内蔵されてOA機器が安く購入できるようになりました。
また、漢字処理やイメージ処理などが可能となり、パソコンに高機能な技術が使用されるようになっています。多様な機能が実現できるようになったため、多くの企業でOA化が進められている状況です。
このように、IT技術の進歩はOA機器の性能や種類を増やし、オフィス業務効率化に貢献しています。
コスト削減
OA化の背景として、コスト削減のニーズがあります。コスト削減は、売り上げが上がりにくい時代において、企業の競争力を高めるために求められるものです。
OA機器で人による作業を減らして業務を自動化すると、人件費の削減ができます。また、リモートでの会議により、社員の交通費を削減できるのも特徴です。
企業としては、コストを削減することで利益率を高めることが可能になります。
オフィス業務の主なOA機器
オフィス業務を効率化するために、パソコンや電話、ファクシミリ、コピー機、シュレッダーといったさまざまなOA機器が利用されています。
パソコンは、メールや文書作成などの情報処理に利用され、電話は顧客や社外とのコミュニケーションに必要です。
さらに、画像や手書きの資料を送付する際にファクシミリが使用されて、大量の資料を用意する際にコピー機が使われます。
本項では、OA機器の主な種類について解説します。
パソコン
オフィス業務の中でも、最も多く使われるOA機器は、パソコンです。
パソコンは、メールの送受信やプレゼンの資料作成、議事録などの文書作成などを行う際に必要です。ExcelやWordなどのソフトウェアがインストールされており、VBAやPythonなどのプログラミング言語を使って業務効率化を行えます。
営業活動や出張など、社外でも仕事をする必要がある場合は、ノートパソコンがあると便利です。クラウドサービスがあるため、デスクトップとノートパソコンのデータを共有しながら利用できます。
電話
電話は、オフィス業務の中でも、重要なコミュニケーションツールです。顧客からの質問や営業活動などを行う際に利用します。
とくに固定電話は必要であり、電話番号をホームページや名刺に明示すると、会社の存在を証明しやすくなります。
また、会社から支給される携帯電話との連携も可能です。例えば、会社や事務所などの電話回線に着信した通話を、指定の固定電話やスマホなどのほかの回線に転送できます。
ファクシミリ
ファクシミリ(FAX)とは、電話回線を利用して電気信号によって資料をやり取りできる装置です。
文章やファイルにするのが難しい手書きのメモやイラスト、地図などを送付するといった用途に用いられます。
また、自治体や行政機関ではファクシミリを使用しているケースが多いため、スムーズにやり取りする際にも利用されます。
コピー機
コピー機は、原稿を複写する装置であり、大量の資料を用意する際に用いられます。会議やプレゼンの資料作成など、数十部、数百部もの資料を用意する際に役立ちます。
プリンターやスキャナー、ファクシミリなどの機能を備えている複合機と呼ばれるものもあり、多機能である点が特徴です。
昨今では業務効率化を目的として、高速印刷できるものもあります。数千枚といった紙を短時間で印刷できる機能により、効率化につながるでしょう。
それだけでなく、環境に優しいものもあり、使用済みの紙を何回でも再利用できたり、排出ガスを減らせたりします。
シュレッダー
シュレッダーは、情報セキュリティの強化が求められる中で必要不可欠なOA機器です。
2018年の「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、情報漏洩の原因の中で紙媒体の紛失・置き忘れが約3割と報告されました。そのため、自身の目で裁断されるのを確認できるシュレッダーが不可欠です。
種類によって裁断レベルが異なり、「マイクロ(クロス)カット」と呼ばれる製品の多くがP-5レベルになっています。
可能な限り裁断レベルが高い製品を選ぶことにより、セキュリティレベルを上げましょう。
参考:特定非営利法人日本ネットワークセキュリティ協会 2018年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書
OAスキルをアップする方法やポイント
OA機器は、さまざまな機能があり業務効率化につながりますが、使いこなせない事例も珍しくありません。
そのため、直観的に使用しやすいOA機器を利用しましょう。マニュアルを念入りに確認しなくても、スムーズに活用できます。
さらに、個々のレベルに応じてOA機器の研修を受ける点も重要です。eラーニングのような研修を受けて、OA機器を最大限に利用できるようにしましょう。
本項では、OAスキルをアップさせる方法やポイントについて解説します。
利用しやすいOA機器を利用する
OA機器は、多機能で便利なものが多いですが、操作が難しい場合や、使い方が分からない場合もあります。
そこで、OA機器を選ぶときには、自分やほかの人が使いやすいものを選ぶ点が大切です。具体的には、画面操作がわかりやすいものや、スマホのように直観的に理解できるものを選びましょう。
使いやすいOA機器を利用すると、操作に慣れやすくなり、スキルアップにつながります。くわえて、社内にも浸透しやすくなり、導入後の移行もスムーズになるでしょう。
研修を受ける
OA機器の操作レベルは、社内のメンバーによって異なる場合が多いため、個々の習熟度に合わせて研修を受ける点が必要です。
研修を受けることで、OA機器の基本的な使い方や応用的な使い方を学べるでしょう。研修には、レベルの高い人が教える方法や、社内で個別に教える方法などがあります。
社内のメンバーの教育に時間を割けないときには、eラーニングなどのオンライン研修も利用してみましょう。
OA機器を使いこなして業務の自動化につなげよう
OA機器は、オフィス内で業務効率化のために利用される機器です。IT技術が進歩し、コストを削減するために導入されています。
OAスキルを高めるためには、操作性の良い機器を利用して、研修を積極的に受講してください。
本記事で解説したOA機器の概要や種類などを参考にして、使いこなして業務効率化につなげましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
経理担当者向け
①Excel関数集 32選まとめブック
経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。
②勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)
勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。
人事労務担当者向け
①入社・退職・異動の手続きガイドブック
書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。
最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。
②社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
総務・法務担当者向け
契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
顧客管理とは?経営に役立つCRMシステム導入のメリットやおすすめ比較7選
顧客管理は、顧客に関する情報を一元的に管理して、営業活動に役立てることです。多くの企業で、顧客管理は非常に重視されています。この記事では、顧客管理とはどのようなものであるのか、具体的に分かりやすく解説します。 顧客管理システム(CRM)を導…
詳しくみるマニュアル作成ツールとは?オフィスソフトとの比較や選び方、おすすめ7選
マニュアル作成ツールは、効率的な手順書やマニュアルの作成を効率化するためのソフトウェアです。Officeに比べてマニュアル作成に特化したさまざまな機能が搭載されており、短時間で高品質なマニュアルに仕上げられる点が魅力です。 本記事では、これ…
詳しくみるバックオフィスDXでどう変わる?各部門の進め方や連携に強いツールを紹介
バックオフィス業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業の生産性向上と業務効率化に直結する重要な取り組みです。この記事では、バックオフィスDXの概要から進め方、メリット・デメリット、具体的なツールや成功事例、参考となる書籍まで、…
詳しくみるプロジェクト計画書とは?記載項目や作成方法を解説【サンプル活用できるテンプレート付き】
プロジェクトを成功に導くには、綿密な計画が欠かせません。その計画を形にした「プロジェクト計画書」は、プロジェクトの全体像を示す重要なドキュメントです。本記事では、プロジェクト計画書の基本や記載すべき内容を解説し、実際に活用できるサンプルテン…
詳しくみるコンサルティング支援とは?経営課題を解決する種類、内容、費用から成功の秘訣まで徹底解説
この記事では、企業の成長や変革に不可欠なコンサルティング支援について、その概要や具体的なサービス内容、費用体系、そして失敗しない会社の選び方や成功の秘訣までを解説します。 専門家による経営コンサルティングは、客観的な視点から現状を分析し、持…
詳しくみるインサイドセールスとは何かを解説!役割や業務内容、向いている人の特徴がわかる
インサイドセールスは、従来のやり方を脱却し、成約につながる見込み客を的確に選定する営業手法です。インサイドセールスチームでは、効率的な営業プロセスを構築し、企業全体の営業成績に寄与します。 この記事では、インサイドセールスの役割や、既存の営…
詳しくみる



