• 更新日 : 2025年12月24日

日本で外国人労働者が多い職種は何?割合や受け入れ可能な業種を紹介

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日本で外国人労働者が多い職種は「製造業」「サービス業」「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」「建設業」の5つが中心です。

とくに人手不足の業界では、技能実習生や特定技能外国人の受け入れが積極的に行われている傾向にあります。本記事では、最新データをもとに外国人労働者の割合が多い職種や、受け入れ可能な業種を解説し、採用時の注意点も紹介します。

令和6年10月時点の外国人労働者の状況

令和6年10月末時点の外国人労働者数は230万2,587人で、前年より約25万人増加し、平成19年の届出義務化以降で過去最多となりました。

国籍別、在留資格別の外国人労働者数、都道府県別の外国人を雇用する事業所数は以下のとおりです。

国籍 労働者数 割合
1位 ベトナム 57万708人 24.8%
2位 中国 40万8,805人 17.8%
3位 フィリピン 24万5,565人 10.7%

参考:「外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(令和6年10月末時点)|厚生労働省

在留資格 労働者数 割合
1位 専門的・技術的分野 71万8,812人 31.2%
2位 身分に基づく在留資格 62万9,117人 27.3%
3位 技能実習 47万725人 20.4%

参考:「外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(令和6年10月末時点)|厚生労働省

都道府県 事業所数 割合
1位 東京 8万2,294所 24.1%
2位 愛知 2万8,167所 8.2%
3位 大阪 2万6,979所 7.9%

参考:「外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(令和6年10月末時点)|厚生労働省

全国の外国人雇用事業所数は34万2,087所で、前年より約2万3,000所増加しました。また、都道府県別では東京が突出して多く、都市部を中心に外国人雇用が進んでいることがわかります。

上記のデータを見ると、外国人雇用の需要は今後も高まると予想されます。

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外国人労働者が多い5つの職種と割合

外国人労働者が多く従事している職種には特徴があります。今後、外国人労働者の雇用を考えている企業にとっては、業務への適性や人材確保のしやすさを見極めるうえで、事前に職種ごとの傾向を把握しておくことが大切です。

以下では、外国人労働者が多い5つの職種と割合を解説します。

1. 製造業

製造業は外国人労働者がとくに多い職種の一つです。

令和2年には48万2,002人でしたが、令和6年10月時点では59万8,314人と大幅に増加し、全体の26.0%を占めています。製造業で外国人労働者が多い要因は、人手不足の深刻化です。

2002年から2012年頃まで若年就業者が減少し、その後も横ばいが続いているため、製造業における若年層の確保が難しくなっています。少子高齢化の影響で国内人材の確保が困難ななか、企業は外国人の雇用を積極的に進め、現場の労働力を支えています。

2. サービス業

サービス業でも、多くの外国人労働者が働いています。サービス業とは、宿泊業、飲食サービス業を除く、労働者派遣業やビルメンテナンス業など幅広い業種のことです。

令和2年には27万6,951人でしたが、令和6年10月時点で35万4,418人に増加し、全体の15.4%を占める結果となりました。サービス業では日本人就労者の減少が続き、人手不足が深刻化しています。

清掃業や警備業など一部の業種では、高い日本語能力が求められないこともあり、日本語に不安がある外国人労働者にも需要がある分野です。そのため、今後も外国人労働者数の拡大が予想されます。

3. 卸売業・小売業

卸売業・小売業における外国人労働者数は増加傾向にあります。卸売業・小売業とは、倉庫管理や事務作業、顧客対応など幅広い業務のことです。

令和2年には23万2,014人でしたが、令和6年10月時点で29万8,348人となり、全体の13.0%を占めています。

就労には「技術・人文知識・国際業務」の在留資格が必要で、単純な販売や在庫管理といった業務は就労対象外です。外国語対応が可能な人材を確保できる点は、企業にとって大きな強みとなります。

4. 宿泊業・飲食サービス業

宿泊業・飲食サービス業も外国人労働者が増加している業種の一つです。

令和2年には20万2,913人でしたが、令和6年10月時点では27万3,333人に達し、全体の11.9%を占めています。宿泊業・飲食サービス業は人手不足が深刻であり、外国人労働者の採用が人手確保の手段として積極的に進められています。

多言語対応が可能となることで、外国人観光客への接客力が向上し、企業のグローバル化にもつながる点がメリットです。ただし、日本人客が中心の店舗では、日本語能力試験(JLPT)N4以上の日本語力が求められます。

5. 建設業

建設業でも外国人労働者の数は、増加傾向にあります。

令和2年は11万898人でしたが、令和6年10月時点では17万7,902人と、全体の7.7%を占める結果となりました。業界全体で高齢化が進み、若年層の就業者が不足していることが背景にあります。

また、「技能実習」「特定技能」「特定活動32号」など、複数の在留資格での受け入れが認められているため、他業種と比べて外国人が働きやすい環境が整っています。

ただし、建設現場には高所作業や重機の運転といった危険を伴う業務が多く、安全対策の徹底が必要です。そのため、多言語での指導や日本語を理解できる人材の確保が重要となります。

技能実習生を受け入れられる職種

技能実習制度では、受け入れが認められている職種が定められています。業種によっては対象外となるため、制度を活用するには事前の確認が必要です。以下では、受け入れ可能な職種について解説します。

技能実習生とは

技能実習生とは、日本で得た技能や技術を母国で活かし、「人づくり」に貢献することを目的とした制度に参加する外国人です。

外国人技能実習生は、日本の企業や個人事業主と雇用契約を結び、出身国では習得が難しい技能の習得・習熟・熟達を目指します。実習は、各技能実習生ごとに作成される技能実習計画に基づいて行われ、最長で5年間の実習期間が設けられています。

制度を通じて、実務経験を積みながら専門的な知識と技術を身につけることが可能です。

技能実習生の受け入れ可能な職種一覧

技能実習生の受け入れが可能な職種は、以下のとおり多岐にわたります。(2024年9月30日時点)
  • 農業・林業:3職種7作業
  • 漁業関係:2職種10作業
  • 建設関係:22職種33作業
  • 食品製造関係:11職種19作業
  • 繊維・衣服関係:13職種22作業
  • 機械・金属関係:17職種34作業
  • その他:21職種38作業
  • 社内検定型:2職種4作業

    ​​参考:外国人技能実習制度とは|公益財団法人 国際人材協力機構

    各職種には「必須業務」が定められており、技能実習生が必ず行うべき作業が規定されています。さらに、各職種には「関連業務」や「周辺業務」も定められているため、事前に確認することが重要です。

    たとえば、手溶接作業では「ガス溶接」が関連業務として、「製品の梱包」が周辺業務として認められています。そのため、技能実習制度を活用する際には、対象職種や作業内容を正しく理解することが重要です。

    特定技能外国人を受け入れられる職種

    特定技能外国人を受け入れられる職種は、深刻な人手不足が続く分野に限定されています。業種ごとに定められた条件もあるため、制度の活用には正確な理解が欠かせません。以下では、特定技能外国人を受け入れられる職種について解説します。

    特定技能とは

    特定技能制度とは、国内で人手確保が困難な産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人を受け入れることを目的とした制度です。特定技能には「1号」と「2号」があり、求められる技能水準や在留条件が異なります。

    特定技能1号は、特定産業分野に属する相当程度の知識や経験が必要な技能を要する業務を行う外国人の在留資格です。一方、特定技能2号は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務を行う外国人の在留資格です。

    特定技能1号 特定技能2号
    在留期間 法務大臣が指定(1年以内、更新可) 3年・1年・6ヶ月
    技能水準 試験で確認

    ※技能実習2号修了者は免除

    試験で確認
    日本語能力水準 試験で確認

    ※技能実習2号修了者は免除

    不要
    家族の帯同 認められない 要件を満たせば認められる(配偶者・子)
    受け入れ機関または登録支援機関による支援の有無 対象 対象外

    参考:在留資格「特定技能」とは|公益財団法人 国際人材協力機構

    上記のように、特定技能1号と2号では要件が異なるため、事前に理解して適切に制度を活用することが重要です。

    特定技能については下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。

    特定技能1号の受け入れ可能な職種の一覧

    特定技能1号では、16の分野で外国人労働者の受け入れが可能です。各職種には作業内容や区分が定められており、分野ごとの専門性が求められます。受け入れ可能な職種と主な業務は、以下のとおりです。

    分野 主な業務内容
    介護 身体介護や補助業務
    ビルクリーニング 建物内部の清掃
    工業製品製造業 金属加工、電子機器組立て、製本、縫製など
    建設 土木、建築、設備工事など
    造船・舶用工業 造船、舶用機械、電気機器製造など
    自動車整備 点検設備、特定設備と関連業務
    航空 グランドハンドリング、航空機整備
    宿泊 フロント、接客、広報、レストランサービスなど
    自動車運送業 バス・タクシー・トラック運転業務
    鉄道 軌道整備、車両整備、運輸係員など
    農業 耕種・畜産農業
    漁業 漁業、養殖業
    飲食料品製造業 食品の製造・加工、安全衛生管理
    外食業 調理、接客、店舗運営
    林業 樹木の育成、伐採、植林など
    木材産業 木材・木製品の加工・製造

    参考:特定技能1号の各分野の仕事内容(Job Description)|出入国在留管理庁

    特定技能1号を雇用する際は、分野で求められる技能や知識を確認し、適切な受け入れ体制を整えることが重要です。

    特定技能2号の受け入れ可能な職種の一覧

    特定技能2号は、特定産業分野において熟練した技能を持つ外国人が対象で、在留期間の更新や家族の帯同も認められています。対象職種は以下の11分野で、業務内容や技能水準に関する規定が設けられています。

    分野 主な業務内容
    ビルクリーニング 作業員の指導、業務計画や進行管理などのマネジメント業務
    工業製品製造業 機械金属加工、電子機器組立て、金属表面処理などの熟練作業
    建設 土木、建築、ライフライン・設備の各区分に対応
    造船・舶用工業 造船、舶用機械、電気電子機器の各区分に対応
    自動車整備 高度な技能を要する設備業務
    航空 グランドハンドリング、航空機整備の各区分
    宿泊 従業員指導を含む宿泊サービス全般の提供
    農業 耕種農業、畜産農業の各区分に対応
    漁業 漁業、養殖業の各区分に対応
    飲食料品製造業 食品製造・加工および衛生管理等の業務
    外食業 調理、接客、店舗管理や経営を含む外食業務全般

    参考:特定技能2号の各分野の仕事内容(Job Description)|出入国在留管理庁

    対象分野では、実務経験や技能試験によって高い技能が必要なため、受け入れには正確な職種理解が必要です。

    外国人労働者を受け入れる際の4つの注意点

    外国人労働者を受け入れる際は、在留資格の確認だけでなく、労働条件や職場環境の整備、文化や言語の違いへの配慮も求められます。トラブルを防ぎ、長期的に安心して働いてもらうためには、事前準備が重要です。

    以下では、受け入れ時に注意すべき4つのポイントについて解説します。

    1. 就労が認められる外国人か確認する

    外国人労働者を雇う際は、就労可能な在留資格を持っているか確認することが重要です。就労が認められる在留資格、認められない在留資格、就労制限のない在留資格は以下のとおりです。

    就労が認められる在留資格
    • 外交
    • 公用
    • 教授
    • 芸術
    • 宗教
    • 報道
    • 高度専門職
    • 経営・管理
    • 法律・会計業務
    • 医療
    • 研究
    • 教育
    • 技術
    • 人文知識・国際業務
    • 企業内転勤
    • 介護
    • 興行
    • 技能
    • 特定技能
    • 技能実習
    • 特定活動(ワーキングホリデー、外国人看護師・介護福祉士等)
    就労が認められない在留資格
    • 文化活動
    • 短期滞在
    • 留学
    • 研修
    • 家族滞在
    就労活動に制限がない在留資格
    • 永住者
    • 日本人の配偶者等
    • 永住者の配偶者等
    • 定住者

      参考:在留資格一覧表|出入国在留管理庁

      上記のように、在留資格により就労できるかは異なるため事前に確認することが重要です。不適切な在留資格で外国人を雇用すると不法就労となるため、注意が必要です。

      在留資格については、下記の記事で解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。

      2. 外国人労働者の雇用管理の改善や再就職援助を徹底する

      外国人労働者を雇用する事業主は、労働施策総合推進法第7条に基づき、雇用管理の改善と再就職援助の徹底が求められています。

      具体的には、外国人が自身の能力を発揮しやすいよう、職場環境の整備や労働条件の見直しを行う必要があります。また、解雇や契約満了などで離職する場合には、再就職の支援の提供が必要です。

      たとえば、関連企業への紹介や教育訓練のあっせん、求人情報の提供などがあげられます。外国人労働者に対する支援は、外国人労働者の在留資格に応じて適切に行うことが重要です。

      3. 外国人雇用状況届出書を提出する

      外国人労働者を雇用する際は、労働施策総合推進法に基づき「外国人雇用状況届出書」を提出する義務があります。届出書の提出は、外国人が適切に能力を発揮できる環境を整えることを目的としています。

      対象は日本国籍を有しない方で、「外交」「公用」の在留資格を持つ人および特別永住者を除くすべての外国人労働者です。届出を怠ったり、虚偽の内容を提出したりした場合、30万円以下の罰金が科される可能性があります。

      雇用保険の被保険者となる場合は、資格取得届または喪失届の提出が必要です。提出期限は雇入れは翌月10日まで、離職は10日以内です。被保険者とならない場合は、外国人雇用状況届出書を翌月末日までに提出しなければなりません。

      外国人雇用状況届出書は期限を守り、誤りがないよう提出することが重要です。提出を怠ると罰則の対象となる可能性があるため、注意が必要です。

      4. 厚生労働省による外国人雇用啓発月間に取り組む

      厚生労働省では、毎年6月を「外国人雇用啓発月間」と定めています。

      外国人雇用啓発月間は、外国人労働者の雇用管理や再就職援助の重要性を広く事業主に周知することが目的です。労働条件や就業規則に基づいた適切な雇用維持を促進するため、事業主団体の協力を得て、さまざまな啓発活動が行われています。

      主な内容としては、ポスターやパンフレットの作成・配布、事業主団体を通じた情報提供などです。政府全体でも、外国人材の受け入れと共生に向けた取り組みが進められており、企業も積極的な参加が求められています。

      外国人労働者を受け入れられる職種を理解し、積極的な人材採用につなげよう

      日本では、製造業やサービス業をはじめとする多くの業種で外国人労働者が活躍しています。

      技能実習制度や特定技能制度を活用することで、適切な職種での受け入れが可能です。ただし、就労資格の確認や雇用管理の徹底など、適切な手続きが必要です。外国人労働者を積極的に採用し、企業の人手不足解消や業務の効率化につなげましょう。

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