• 更新日 : 2026年1月20日

2025年の崖の結果は?対策とレガシーシステム脱却法

「2025年の崖」とは、経済産業省が警告した、古いシステムが原因で年間最大12兆円の経済損失が生じるリスクのことです。今のシステムで「データの連携ができない」「法改正のたびに改修費がかかる」という悩みがある場合、すでに崖の影響を受けている状態と言えます。

2026年1月現在、実際に多くの企業でエンジニア不足やシステム維持費の高騰があります。本記事では、2025年の崖の問題と結果、今からでも間に合う対策について解説します。

2025年の崖とは?

「2025年の崖」とは、DXが進まない場合に日本企業が直面する、競争力低下やシステム維持費高騰などの危機的状況のことです。経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で提示されたキーワードであり、既存のITシステムが老朽化・複雑化し、ブラックボックス状態になることで生じるリスクを指します。

2025年を境に、これらの問題が一気に顕在化するという警鐘でした。

2025年の崖が示す「12兆円の経済損失」の意味

日本企業がDXを推進しなければ、2025年以降の5年間で、最大で年間12兆円の経済損失が生じると予測されたシナリオです。この損失額は、レガシーシステム(古いシステム)の維持管理費の高騰、セキュリティ事故による損害、機会損失などを合算したものです。

多くの企業にとって、単なるシステムの問題ではなく、経営存続に関わる重大な課題として認識されました。

参照:DXレポート~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~|経済産業省 

2025年の崖の結果はどうなった?

2025年時点での調査によると、2025年の崖を「完全に乗り越えられた」と回答した企業はわずか7%にとどまり、約4割の企業が依然として深刻な課題を抱えています。 

株式会社SmartHRが発表した実態調査では、多くの企業でレガシーシステムの刷新が間に合わず、事業に悪影響が出ている現状があります。一方で、崖を乗り越えられた企業の勝因として最も多かったのは「SaaS(クラウドサービス)への移行(38.3%)」であり、自社開発にこだわらず、クラウド型ERPなどを活用した企業が成果を上げています。

出典:SmartHR調べ「2025年の崖」総括とDXに関する実態調査|株式会社SmartHR 

レガシーシステムが残存する企業は6割以上

企業の約6割がいまだにレガシーシステムを抱えており、そのうち約8割が「事業への負の影響」を懸念しているという結果が出ています。 

丸紅I-DIGIO株式会社の調査によると、多くの企業で古いシステムがブラックボックス化したまま稼働を続けています。この状況は、エンジニア不足と相まって「維持費の高騰」や「セキュリティリスクの増大」を招いており、12兆円の経済損失リスクは回避できていないのが実情です。

出典:【2025年の崖とDXに関する実態調査】6割以上の企業に「レガシーシステム」が存在|丸紅I-DIGIO株式会社 

最大の壁は「予算」ではなく「人材不足」

システム刷新を阻む最大の要因は、資金不足ではなく「DXを推進できる人材がいないこと」でした。崖を乗り越えられない最大の要因として「DXを推進する人材の不足(48.3%)」が挙げられています。古いシステムを知る社員の定年退職が進む中、新しいシステムへの移行を指揮できるリーダーが不在であることが、2025年現在の日本企業にとって致命的なボトルネックとなっています。

クラウド型ERPで「2025年の崖」を解決するには?

このような「2025年の崖」問題も、クラウド型ERPを導入することで解決できます。クラウド型ERPには、次のようなメリットがあります。

常に最新の法対応とシステム利用が可能

クラウド型ERPを導入することで、法改正やセキュリティ対応が自動で行われるため、システム陳腐化のリスクを永続的に回避できます。クラウドサービスは、ベンダーがサーバー上のシステムを自動的にアップデートしてくれます。

ユーザーは意識することなく、常に最新の機能を利用可能です。バグの修正や脆弱性をカバーするセキュリティパッチの適用も自動的に行われるので、セキュリティ上も安心です。特に人事労務や会計分野では、頻繁な法改正への対応工数を削減できるでしょう。

情報の一元管理と経営状況の可視化

すべての基幹業務データを1つのデータベースで管理することで、入力の手間をなくし、リアルタイムな経営判断が可能になります。ERPは、販売・会計・人事・給与などの業務システムを統合したものです。一箇所でデータを入力・修正すると、関係するすべての場所で反映されるので、常に正しいデータを確認することができます。

これにより、最新の経営状況を可視化することができ、データ分析やシミュレーションの高速化が実現できます。「各部署からExcelを集めて集計する」といった作業は不要になります。

業務標準化によるコスト削減とテレワーク対応

ERPの標準機能に業務を合わせることで属人化を排除し、場所を選ばない柔軟な働き方を実現します。 ERPを導入すれば、ERPの操作に合わせて業務が標準化されます。複数の部署にわたる業務でデータの受け渡しを行う場合でも、自動連携機能により、データを加工する必要がありません。

また、クラウド型ERPであれば、時間や場所にかかわらず業務を行うことができます。外出先や出張、テレワークでもオフィスと同じように仕事をすることが可能となり、バックオフィス業務の効率化に大きく貢献します。 さらに、初期費用が安く、導入準備にかかる期間が短い点も、2025年の崖対策として有効です。

2026年以降の展望と企業が今すぐとるべき対策

2025年を乗り越えても、次は労働人口の急減による「2030年問題」が控えており、AI活用や自動化を前提としたシステム基盤が不可欠になります。

2025年の崖はゴールではなく、スタートラインでした。今後は労働人口がさらに減少するため、「人が操作するシステム」から「AIが支援するシステム」への転換が求められます。

レガシーシステムを脱却し、クラウド上でデータを扱える状態にしておかなければ、今後登場する生成AIなどの最新技術をビジネスに組み込むことができず、さらなる競争力の低下を招きます。

段階的な移行手順

一気にすべてを変えるのではなく、会計や人事労務など、効果が出やすく法対応が必須な領域からクラウド型ERPへ切り替えるのが現実的です。 以下の手順で対策を進めましょう。

  1. 現状を把握する:
    自社のシステム資産と、老朽化具合を棚卸しする。
  2. 領域を選定する:
    バックオフィス(会計・人事・給与)など、SaaS導入が容易な分野から着手する。
  3. クラウドへ移行する:
    カスタマイズを最小限にし、業務をシステムに合わせる(Fit to Standard)方針で導入する。

2025年の崖を乗り越えるために

「2025年の崖」とは、経済産業省が「DXレポート」で提示した、日本企業が直面しているデジタル化の遅れによる危機的状況です。2026年1月現在、レガシーシステムを使い続けることはリスクとなります。保守費用の高騰、エンジニア不足、そして新しいビジネスチャンスの喪失。これらはすべて、企業の存続に関わる問題です。

レガシーシステムからの脱却は、比較的低コストかつ短時間で導入できるクラウド型ERPを活用し、今すぐ業務プロセスの刷新に取り組みましょう。

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