- 更新日 : 2024年4月17日
優先順位がつけられない!原因やつけ方、仕事の進め方を解説
優先順位をつけて業務に取り組むことで、納期遅れを回避できるだけでなく、効率良くタスク管理ができ、作業にかかる時間を短縮できます。優先順位をつけられない人に向けて、つけられない原因や想定されるトラブル、優先順位のつけ方をまとめました。ぜひ参考にして、業務効率アップを実現してください。
目次
優先順位とは?
優先順位とは、優先すべき順番のことです。どのような理由であれ、AよりもBを先にしようと思うのであれば、Aの優先順位はBの優先順位よりも低くなります。
例えば、A・B・Cの3つのタスクがあるとしましょう。Bの優先順位がもっとも高く、Cがもっとも低いなら、それぞれの優先順位は順に2位・1位・3位となります。新たなタスクDが追加され、全てのタスクよりも優先順位が高いときは、A・B・C・Dの優先順位は3位・2位・4位・1位と変わります。
優先順位と優先度の違い
優先順位と似た言葉に「優先度」があります。優先度は優先順位をつけるための指標になるもので、理由があってもなくても関係ない優先順位とは異なり、明確な理由がある点が特徴です。
例えば、複数の事業を並行して運営している場合、「ユーザーの多さという点では、Aがもっとも優先度が高い」「注目度で優先度を決めよう」のように優先度について語ることがあります。いずれのケースでも優先度を決めるには理由があり、その理由に基づいて順番付けをし、優先順位として数値化することもあります。
また、優先度は判断する側によって異なる点にも注意が必要です。例えば「ユーザーの多さ」のように数値で決められるものなら、誰が判断しても優先度の高さ・低さは同じです。しかし、「注目度」や「ユーザーニーズ」といった数値化しにくいもので優先度を決める場合は、判断する側によって優先度の高さ・低さが異なり、優先順位も変わってしまうことがあります。
そのため、複数人で作業をする場合に「優先度の高いものから順に作業をしてください」と指示を出すと、作業者によって優先順位が異なり、指示をした側が期待するような順に作業が進まないこともあります。
作業をしてほしい順が決まっているときは、「優先度」のように相対的な基準に基づく言葉を使わず、誰にとっても同じ基準である「優先順位」を使うようにしましょう。あらかじめタスクに優先順位をつけ、「1位のものから作業を進めてください」と指示を出せば、作業者の主観によらず、全員で認識を共有できます。
優先順位がつけられない原因
複数のタスクがあるときは、優先順位を決めると迷いなく作業を進められます。複数人で作業をするときだけでなく、一人で作業をするときも、優先順位を決めてから進めていくようにしましょう。
しかし、優先順位をうまくつけられず、かえって優先度が高い仕事を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。優先順位をうまくつけられていない原因としては、次のものが考えられます。
- 仕事を整理できていない
- 仕事の全体像を把握していない
- 重要性が理解できていない
- かんたんな仕事を選びがち
- 面倒な仕事を後回しにする
それぞれの原因と対処策について見ていきましょう。
仕事を整理できていない
仕事を整理できていないと、優先順位をつけられません。まずは仕事をタスク化することから始めましょう。
タスク化とは、仕事を「作業」として形にすることです。
例えば、「プレゼンを準備する」というのは仕事ですが、タスクではありません。プレゼンを準備するには、「資料を集める」「原稿を作る」「スライドを作成する」「配布資料を作成する」などの作業が必要です。分類した作業をタスクとして認識することで、ようやく仕事を進められる状態になります。
仕事の全体像を把握していない
仕事の全体像を把握すると、優先すべきタスクが見えてきます。また、作業間のつながりも見えてくるため、二度手間・三度手間を防ぎやすくなります。
複数の仕事を抱えているときであっても、まずは全体像の理解に努めましょう。全体像を正確に把握すると、不要なタスクや別の人が担当すべきタスクも見えてくるため、作業時間を短縮できることもあります。
重要性が理解できていない
仕事の重要性を理解していないと、どのタスクを優先すべきかわかりません。仕事ごと、タスクごとに内容を理解し、どの程度重要なのか分析してみましょう。
なお、重要性が高いタスクを最優先にする必要はありません。重要なタスクよりも、締め切りが迫っているなどの緊急性の高いタスクを優先して作業を進めてください。
ただし、重要性が高いタスクは質の高さが求められるため、他のタスクよりも処理に時間がかかる可能性があります。緊急性の高いタスクを早く終わらせ、重要性の高いタスクに向き合う十分な時間を確保しましょう。
かんたんな仕事を選びがち
複数の仕事があるときは、「早く仕事の数を減らしたい」という思いが働き、ついかんたんな仕事から着手してしまうかもしれません。
しかし、かんたんさを重視して優先順位を決めてしまうと、本当にするべき仕事が後回しになり、業務全体に支障が生じることもあります。仕事のかんたんさではなく、緊急性や重要性に注目して、適切にこなすべき順番を決めてください。
ただし、重要度の高い仕事ばかり続けて行うと、集中力が切れてしまうことがあります。脳を休ませる目的で、重要度の高い仕事の合間にかんたんな作業をはさむのもおすすめです。
面倒な仕事を後回しにする
手間がかかるかどうかで優先順位を決めてしまうと、重要性や緊急性が高い仕事が後回しになることがあります。
手間がかかり、なおかつ重要性・緊急性が高い仕事もあるため、手間がかかるかどうかは優先順位を決める基準にしないようにしてください。
優先順位がつけられないと起こりうるトラブル
正しく優先順位をつけていないとき、そもそも優先順位をつけていないときは、次のトラブルが起こることがあります。
- 納期遅れ
- トラブル対応遅れ
優先順位はさまざまな要素を考慮して決めますが、その中でも注目すべきは「納期」です。重要度が低くても納期が早く来る仕事なら、最優先にして処理をする必要があります。
また、「トラブル対応」は、クライアントや取引先からの信頼を得るために何にもまして優先すべき仕事です。他のタスクの順位を調整し、トラブル対応に率先して取り組みましょう。
仕事の優先順位のつけ方
仕事の優先順位は、次の手順で決めていきます。
- タスクを全て書き出す
- 緊急度と重要度に分ける
- タスクの期限を決める
- スケジュールに落とし込む
順に沿って見ていきましょう。
①タスクを全て書き出す
まずは仕事をタスク化してください。あまり細かくタスクを分けると数が増えすぎてしまうため、1時間~数時間でこなせる程度に適度にタスク化します。
分けたタスクを全てリストアップしてください。このとき、各タスクの処理時間に大きなばらつきがないかチェックし、短すぎるものはまとめ、長いものは分割しておきましょう。
②緊急度と重要度に分ける
次は緊急度と重要度に沿って、順位を決めます。次の順に優先順位を決めてください。
- 緊急かつ重要なタスク
- 緊急性が低く重要性が高いタスク
- 緊急性が高く重要性が低いタスク
- 緊急性・重要性ともに低いタスク
③タスクの期限を決める
優先順位をつけただけでは、納期に間に合わない可能性があります。各タスクの期限を決め、納期内に仕事を完了できるようにしておきましょう。
④スケジュールに落とし込む
タスクに取り組む順番と期限を決めた後、スケジュールとしてまとめてください。作業を複数人で行っている場合は、まとめたスケジュールを全員で共有しておきましょう。
優先順位をつけた後の仕事の進め方
仕事を適切にタスク化し、重要度・緊急度に基づいて優先順位と期限を決めても、必ずしもスケジュールどおりに仕事が進むとは限りません。緊急対応が必要な仕事が増えることや、予想以上に手間がかかって予想通りにタスクが終わらないことも想定されます。
ある程度、余裕を持たせてスケジュールを組むことで、納期遅れを回避しやすくなるでしょう。また、途中で新たな仕事が増えたときは、適時優先順位やスケジュールを見直すことも必要です。
優先順位に役立つタスク管理ツール
タスク管理ツールを活用することで、適切な優先順位で仕事を進めていきやすくなります。また、複数人で作業をしているときも、スケジュールや優先順位を共有しやすくなり、業務効率の向上を期待できるでしょう。使いやすさに定評のあるタスク管理ツールを紹介します。
Stock
Stockはファイルやスケジュールなどの社内情報を一元管理できるツールです。チャット機能もあるため、チーム間で連絡を取りながら、効率良く仕事を進めていけます。
参考:Stock
monday.com
monday.comは、タスクやワークフロー、プロジェクトの管理に活用できるツールです。必要な機能だけを選択して搭載するため、職場や個人のニーズに合わせてカスタマイズできます。
参考:monday.com
Jooto
Jootoは直感的に使えるタスク管理ツールです。タスクが全て看板のように一覧表示されるため、複数のタスクを複数人で進めていくときにおすすめです。
参考:Jooto
優先順位をつけて業務効率化を目指そう
優先順位をつけることで、業務効率がアップします。また、納期遅れやトラブル対応漏れなどのリスクも回避しやすくなります。
ぜひ紹介した方法を参考に、優先順位をつけて仕事を進めてみてください。優先順位を早くつけられるようになると、さらに業務効率が高まるだけでなく、仕事の質向上も実現できます。
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