• 更新日 : 2024年7月3日

Microsoft Projectとは?プロジェクト管理の機能や使い方、料金を紹介

今回は、プロジェクトの計画を管理するアプリ「Microsoft Project(マイクロソフトプロジェクト)」について解説します。プロジェクト管理ツールでは、タスクやスケジュール管理だけではなく、ロードマップ、ガントチャートなども利用できます。ツールを通した、進捗管理やコミュニケーションが可能になるでしょう。

Microsoft Project(マイクロソフトプロジェクト)とは?

Microsoft Project(マイクロソフトプロジェクト)とは、プロジェクト管理に必要な機能が搭載されているツールです。プロジェクト管理ツールとしては、プロジェクトチームのスケジュール作成やタスク管理機能を備えています。また、ガントチャートやロードマップなどを使った戦略的なスケジュール管理も可能です。

また、Microsoft Projectは、Officeツールを提供するMicrosoft社の製品になるため、ExcelやWordなどのビジネスツールとの互換性があります。ドキュメントファイルや表計算シートをタスク上で管理しやすい点も特徴になるでしょう。

Microsoft Projectで何ができる?

ここでは、Microsoft Projectにおいて実行可能な基本機能を解説します。また、Microsoft Projectの機能を利用した特徴的な具体例も紹介しましょう。

ガントチャートでプロジェクト管理

プロジェクトチームを管理するには、作業工程を可視化できるガントチャートが役に立ちます。Microsoft Projectでは、ガントチャートを使ってプロジェクトの進捗を管理します。

ガントチャート機能は、納期のスケジュール感を把握するために役立ちます。プロジェクト完了日(ゴール)を起点にした場合は、スケジュールを逆算して作成することで納期にゆとりのある開始日が設定できます。

タスク・スケジュール管理

Microsoft Projectは、プロジェクト開始日を基準にスケジュールの管理ができます。新しいタスクを追加すると、自動的にプロジェクトの開始日に設定される仕様になっています。また、複数のタスクを追加し、接続することで全体的なスケジュール感がつかめるでしょう。

ロードマップで目標の可視化

Microsoft Projectでは、プロジェクトの目標を可視化するためのロードマップが作成できます。ロードマップとは、目標達成までの工程を時系列で可視化する計画フォーマットです。Microsoft Projectのロードマップ機能は、プロジェクトに参加する複数のシステムとの接続や、プロジェクトの順序変更などができ、他にも目標の可視化だけではなく、現在の目標達成度も相互に把握できます。

プロジェクトの共同作業

プロジェクト管理では、複数のプロジェクトに依存する共同作業も考えられます。例えば、住宅の建築であれば、建物の部材や組み立ての準備ができていても、基礎工事のプロジェクトが完了するまで作業を開始できません。家を建てる場合は、その他にも水回り設備やフローリングなど、別のプロジェクトで控えているタスクも存在します。

プロジェクトの共同作業は、依存関係が増えてくると、それぞれのプロジェクトの事情が絡み複雑化するでしょう。

Microsoft Projectでは、複雑な関係にある複数のプロジェクトを適切な互換ツールを使って操作します。

他のOfficeツールと連携

Microsoft Projectは、スケジュールにひもづけるタスクに他のOfficeツールを割り当てられます。例えば、ExcelやWord、PowerPointなどのビジネスツールや複数のプロジェクトで共同作業を行うSharePointなども連携可能です。ビデオ会議システムでは、Microsoft Teamsとの連携ができます。

レポートの作成

Microsoft Projectは、管理するプロジェクトのレポート作成ができます。プロジェクトのタスクごとの進捗状況や期限切れのタスクなどもレポート内容に反映できます。

レポートの作成では、視覚的に判断できるための自由なグラフデザインによる表示が可能です。作成したレポートは、プロジェクト上で共有できます。

テンプレートからプロジェクト作成

プロジェクトを一から作る作業は、手間や時間がかかります。Microsoft Projectでは、既存のプロジェクトやテンプレートからプロジェクトを作ることが可能です。テンプレートを使うことで、定型的な部分を編集する手間が省けます。また、テンプレートは自由に内容を変更できます。

Microsoft Projectの使い方

Microsoft Projectの機能は、どのように仕事で使えば良いのでしょうか。ここでは、Microsoft Projectを仕事で利用する場合の機能の使い方について解説します。

タスク管理・共有

Microsoft Projectの使い方は、新規のプロジェクトを作成して、そのプロジェクトにタスクを追加する流れで進めます。設定したタスクは、タスクの分割や列の追加、削除などの自由な変更が可能です。

タスク管理の設定では、追加したタスクごとにチームメンバーを割り当てます。割り当てる際にタイムラインも設定します。タイムラインの設定で重要な要素は、次の2つです。

  • 小さなタスクに締切日を設定
  • マイルストーン(プロジェクトの区切りや中間目標のこと)に締切日を設定

Microsoft Projectは、タイムライン表示があるため、プロジェクト全体をメンバーで共有しやすくなるでしょう。

進捗状況の可視化

プロジェクト管理では、プロジェクトの進捗状況を把握しなければなりません。状況確認で重要な項目は、次の通りです。

  • 計画された作業時間
  • 予定している作業時間
  • 実績作業時間

これらを比較対象として準備しておく必要があります。これらの項目は、タスク全体の作業量や小さなタスクに割り当てられた締め切り(リソース)を比較できます。

スケジュールの比較には、ガントチャートを使用します。

  • 「基準計画」フィールド→計画された作業時間の値
  • 「作業時間」フィールド→予定している作業時間の値
  • 「実績作業時間フィールド」→実績作業時間の値

それぞれのフィールドに保存した値をもとに比較します。これらをガントチャートに設定することで、予定より遅れているタスクの特定が可能です。ガントチャートに表示されたタスクは、進捗状況が可視化されます。

Microsoft Projectの料金・プラン

Microsoft Projectは、オンプレミス(自社サーバーやネットワーク機器で運用するシステム)かクラウドベースのどちらかの利用基盤から選択できます。そのうえで、自社に合った料金プランを選びましょう。

クラウドベース

クラウドベースの料金プランは、次の3つが用意されています。

料金プランの機能
Project Plan 11ユーザー1,250円(税別)/月
※1カ月間無料試用あり
  • 一元管理画面
  • グリッド表示
  • ボード表示
  • ガントチャート表示
  • Microsoft Teamsとのコラボ
  • 共同編集
  • 計画とスケジュール管理
  • レポート作成
  • タイムシート発
  • ロードマップ(読み取り専用)
Project Plan 31ユーザー3,750円(税別)/月
※1カ月間無料試用あり
  • 上記のPlan1の機能全て
  • ロードマップ
  • リソース管理
  • 最大5台までのWindows パソコンでの利用
Project Plan 51ユーザー6,880円(税別)/月
  • 上記のPlan3 の機能全て
  • ポートフォリオの選択と最適化
  • 需要管理
  • エンタープライズリソース計画と管理

参照元:Microsoft「プロジェクト管理のソリューションとコストを比較」

3つのプランには、クラウド型のシンプルなプロジェクト管理アプリと、拡張型のアドオンサービスが含まれます。2つの上位プランでは、Microsoft Projectのオンラインサーバーにも参加できます。

オンプレミス

オンプレミスの料金プランは、次の3つから選択できます。

料金プランの内容
Project Standard 2021120,780円(買い切り型)
  • Projectデスクトップアプリのフル機能インストール
  • 1ライセンスPC1台のインストール
  • タスク、レポート、ビジネスインテリジェンス管理
Project Professional 2021201,490円(買い切り型)
  • 上記のStandard 2021の内容全て
  • Project OnlineとProject Serverの同期
  • タイムシートの提出
Project Server未記載(要相談)
  • 上記のStandard 2021の内容全て
  • リソース管理
  • 標準化プロセスの取得
  • 分析によるプロジェクトの提案

参照元:Microsoft「プロジェクト管理のソリューションとコストを比較」

会社でMicrosoft Projectを使うメリット・デメリット

Microsoft Projectを会社に導入する場合は、メリットやデメリット(注意点)などの理解が必要です。

Microsoft Projectを使うメリット

Microsoft Projectを使うメリットは、オンプレミス(買い切り型)とクラウドベース(サブスクリプション形式)から選択できる点です。業種によっては、リモートワークができない場合もありますが、Microsoft Projectは自社の状況に合わせた環境で利用できます。

機能面では、タイムラインの表示を自由に変更できる柔軟性があります。Excelで作るプロジェクト管理よりもガントチャートが簡単に作れるため、プロジェクトチームの業務効率化となるでしょう。

Microsoft Projectを使うデメリット

Microsoft Projectを会社で使う場合は、事前に注意すべき点があります。Microsoft Projectは、Microsoft社製品との連携により機能の拡張が実現できますが、機能が豊富なこともあり全てを使い切れないこともあるでしょう。

プランを選ぶ際は、試用期間を利用して自社に向いているか判断してからの導入をおすすめします。また、クラウド環境の利用は、1ユーザーあたりの料金となるため、顧客獲得コストを算出してプロジェクト規模とチームメンバー数で試算しておく必要があります。まずは、自社プロジェクトの現状を見てから利用するプランを明確にしましょう。

Microsoft Projectはタスクや進捗状況の共有に役立てよう

Microsoft Projectは、プロジェクト管理で複雑化するタスク管理や共有の部分に使いやすさのあるプロジェクト管理ツールです。特にタスク管理で共通認識が必要な他のタスクとの依存関係や締め切りなどを可視化できます。

進捗状況や目標までのプロセスは、Microsoft Projectを活用しながらガントチャートやロードマップを使って作成できるので、チームメンバー全員でプロジェクトを共有できるようになるでしょう。


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