- 作成日 : 2025年5月28日
手書きノートアプリNebo(ネボ)とは?機能や使い方を解説
Neboは、タブレットのペンを使って書いた手書き文字をAI機能を用いリアルタイムでデジタルテキストに変換し、図形・数式・PDF注釈まで一括で扱えるノートアプリです。会議メモや議事録作成の効率化に、学生には、講義やノートの整理、復習に活用できます。
本記事では、Neboの基本情報から、インストール方法、主要機能、使い方、料金プランまで解説します。
目次
Nebo(ネボ)とは?
Nebo(ネボ)は、フランスのMyScript社によって開発された高度なAI文字認識エンジンを搭載したデジタルノートアプリです。iPadやWindows、Androidタブレットなど、スタイラスペン対応のデバイスを使って、「手書き文字→テキスト変換」をリアルタイムでテキストに変換できるのが最大の特徴です。
例えば、会議中に手書きでメモを取りながら、その場で議事録をテキストとしてまとめ、共有をするといったことができます。
また、学生にとっても授業中の板書や講義メモをその場でテキスト化できるのは大きなメリットとなります。後から検索することもできるため、試験前の復習にも役立ちます。
開発元:MyScript社について
Neboを開発したMyScript社は、長年にわたり手書き文字認識(Handwriting Recognition)技術に特化してきた企業で、特に「Interactive Ink(iInk)」というエンジンを開発したことで知られています。これは単なるOCRとは異なり、文脈や筆記のクセ、言語の構造なども加味して精度の高い解析を行えるのが特徴です。
現在、Neboは世界中65以上の言語に対応しており、日本語の認識精度も年々向上しています。特にiPad(Apple Pencil使用時)での使用感は業界内でもトップクラスと評価されています。
Nebo(ネボ)でできること
Neboは、ビジネスや学習用途でも直感的に使える設計がなされています。
AI技術により手書き文字をテキスト変換
Neboの中核機能ともいえるのが、手書き文字をリアルタイムでテキストに変換する機能です。AI技術を用いているため、高精度な手書き文字の認識が可能です。
iPadやWindowsタブレットのペンを使って手書きするだけで、それが自動でテキストに変換され、メール、チャット、Word文書として実務に活用できます。
- 書き込むだけで読み取り、変換をダブルタップで確定
- 文章の要約をAIが自動生成
- 読み取った内容を元にクイズやテストを自動生成
図形やダイアグラムの自動整形
Neboでは、手描きの図形やフロー図を自動的に整ったダイアグラムへ変換することができます。四角形、円、矢印、テキストラベルなどを組み合わせ、会議中のホワイトボードのような感覚で図解を構成することが可能です。
企画のブレストや業務フローの整理だけでなく、学生がマインドマップや学習の構造整理を行う際にも有用です。
数式認識と計算対応
Neboは、数式の認識にも対応しています。手書きの数式が、形式に沿ったきれいな表示に自動整形され、場合によってはそのまま計算まで対応できます。
複雑な式や変数を含む内容でもしっかり読み取ることができ、理系ビジネス(研究開発職など)や学生の学習用途でも強力なツールになります。
PDFへの手書き注釈
既存のPDFファイルをNeboに読み込むことで、そのまま手書きでメモやコメントを加えることができます。
報告書のレビュー、クライアント提出資料へのフィードバックなどに便利です。学生であれば、講義資料にそのまま書き込みながら学ぶスタイルにもマッチします。
クラウド同期とマルチデバイス対応
Google Drive、Dropbox、iCloud(iOS)などのクラウドサービスと連携しており、複数デバイスでのノート同期・バックアップが可能です。
例えば、外出中はiPadで手書き、帰社後にPCで清書・共有という使い方もスムーズです。学生であれば、講義はタブレット、自宅はパソコンといった学習スタイルにフィットします。
Nebo(ネボ)の始め方、インストール方法
まずは、以下のストアからNeboアプリをダウンロードします。
アカウント登録なしでも基本機能はすぐに使えます。
- iPadユーザー:App Store
- Windowsユーザー:Microsoft Store
- Androidユーザー:Google Playストア
インストール後、初回起動時に表示される設定画面で、以下を行います。
- 使用言語の設定(日本語選択可)
- ペンの種類(Apple Pencil / Surface Penなど)に応じた設定
- クラウド連携(後で設定も可能)
Nebo(ネボ)の使い方
Neboの基本的な使い方と便利な機能をご紹介します。
ノート(ドキュメント)の作成
Neboでは、使いたい用途に応じて4つの形式からドキュメントを選択します。
ドキュメント形式 | 主な用途と特徴 |
---|---|
ノートブック | 文字中心。議事録や講義メモに最適 |
ボード | アイデア出しや図解、マインドマップ向け |
文書 | 手書き・テキスト・図を組み合わせたいとき |
PDFファイルへの注釈・編集用 |
ノートを作成するには下記の手順で行います。
- ホーム画面(マイノート)右下の「+」アイコンをタップ
- 作成したいドキュメント形式(ノートブック、ボード、文書、PDFからインポート)を選びます。
- 任意のタイトルを入力して作成開始。タイトルは後からでも変更できます。
手書き入力の基本操作
画面に直接ペンで書き込むだけの簡単な操作です。慣れるとキーボードより速いかもしれません。
文字入力とテキスト変換
- 文字を書くと、手書き文字を認識し自動的に整形(線のブレを補正するなど)されます。
- 変換したい手書きのブロックをダブルタップすると、瞬時にテキストに変換されます。(設定によってはシングルタップや自動変換も可能です)
- 変換後のテキストを修正したい場合は、テキスト上をペンで直接修正するか、キーボードで編集します。
テキストの消去
消したい文字や線の上に、ペンでぐちゃぐちゃと塗りつぶすように描くか、横線や縦線を素早く引くと、その部分が消去されます。(消しゴムツールも利用可能です)
選択、移動、コピー、サイズ変更
- 移動やコピーしたい文字や図形をペンで円を描くように囲むと選択状態になります。
- 選択した範囲をドラッグすると移動できます。
- 選択範囲を長押しすると、コピー、スタイル変更、サイズ変更などのメニューが表示されます。
改行とスペース
- 改行したい位置で、ペンで縦線を下に引くと改行が挿入されます。
- 単語間にスペースを入れたい場合は、ペンで縦線を短く下に引きます。
- 逆にスペースや改行を詰めたい場合は、ペンで縦線を上に引きます。
結合と分割:
- 隣接する単語や行を結合したい場合は、それらを繋ぐようにペンで横線を引きます。
- 単語の途中で分割したい場合は、ペンで縦線を引きます。
図形・数式・リストの追加
Neboでは、文字以外にも以下の要素をノートに追加できます:
図形(ダイアグラムオブジェクト)
- 「文書」や「ボード」内で「オブジェクトを追加」メニューから「図形」または「ダイアグラム」を選択します。
- 表示された専用の枠内に、四角形、円、三角形、矢印などの図形を手描きすると、自動的にきれいな形に整形されます。
- 図形同士を線でつなぐと、自動的にコネクタとして認識され、図形を移動しても線が追従します。フローチャートや簡単な図解作成に便利です。
数式(数式オブジェクト):
- 「文書」や「ボード」内で「オブジェクトを追加」メニューから「数式」を選択します。
- 表示された専用の枠内に数式を手書きすると、きれいに整形された数式が表示されます。
- ダブルタップすると、数式をLaTeX形式や画像としてコピーしたり、計算を実行したり(簡単な計算の場合)できます。
リスト(箇条書き・チェックリスト)
- 行頭に「*」、「-」、「・」(中点)などを書いてから文字を書き始めると、自動的に箇条書きリストとして認識されます。
- 行頭にチェックボックスの形(四角など)や「☐」、「✔︎」などを書くと、チェックリストとして認識されます。タップしてチェックのオン/オフが可能です。
- インデント(字下げ)も、スペースを空けて書き始めることで自動的に認識されます。
議事録やプレゼン構成、学習の整理ノート作成に役立つ機能がそろっています。
保存・共有・エクスポート
作成したノートは自動で保存されます。
必要に応じて、以下の形式で出力が可能です。
- PDF:資料提出や印刷用に最適
- Word(.docx):編集可能な文書ファイル
- プレーンテキスト(.txt):テキストとして簡易共有
- PNG画像:1ページをそのまま画像に
また、クラウド連携をオンにしておけば、他のデバイスと自動で同期されます。
iPadで手書き → Windows PCで編集 → 上司にPDF共有、といったフローもスムーズです。
Nebo(ネボ)の料金プラン
Neboは、基本的に無料でダウンロードして、すぐに使い始めることができます。無料版でもNeboの中核となる手書き認識やノート作成機能を利用できますが、より高度な機能や制限のない利用には、アプリ内での有料アップグレードが必要です。
Nebo(ネボ)の無料版
以前の無料プランはノートブック数やページ数には制限がありましたが、2023年5月に全機能が使用できるiPad版Neboが登場しました。
主な機能は以下の通りです。
- ノートブックとコレクションが無制限使用
- 手書き文字と入力文字の両方をグローバルに検索
- パーソナル辞書(カスタムワード認識用)
- Webリンクによるノートの共有・閲覧が使用可能
- ドキュメントをWordやPDFに書き出し
- PDF、Word、PowerPointのファイルをPDFとして取り込んだ後、すぐにマークアップの使用が可能
Nebo(ネボ)の有料版
iPadの無料版で全機能が使用可能ですが、以下の通り有料版でのみのサービスもあります。
- ノート数/ページ数が無制限
- Google Drive、Dropboxなどと同期
料金モデル:買い切り制(サブスクリプション不要)
- iOS / iPadOS / macOS:
- フルバージョン:約¥1,200〜¥1,600(機能別パックの場合もあり)
- 機能追加パック:「PDFパック」「エッセンシャルパック」など個別購入式
- Windows / Android:
- フルバージョン:約¥1,200〜¥2,000前後(ストアによって異なる)
手書き文字を活かせるノートアプリNebo
Neboは、手書き文字や図形、数式をリアルタイムで認識してテキストに変換できるノートアプリです。PDFへの手書き注釈や、AIによる要約・クイズの自動生成といった機能も搭載されており、ビジネスや学習など幅広い場面で利用されています。
iPad、Windows、Androidなど、複数のプラットフォームに対応しており、クラウドを利用したデータの同期やバックアップにも対応しています。基本機能は無料で使用でき、有料機能を追加することで編集や管理の幅が広がります。
手書きで残した情報を整理したり、デジタル上で編集・共有したりする用途に向いたアプリです。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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