- 作成日 : 2026年2月16日
ケアマネジャーの開業は儲かる?独立後の年収相場と成功するための経営戦略を徹底解説
ケアマネジャーは、特定事業所加算の取得とICT活用による効率化で年収800万円超えも可能であり、十分に儲かる事業です。
一人ケアマネでも、特定事業所加算(A)の取得に加え、自治体から1件約4,000円の認定調査を受託し、ICTで担当件数を増やすことで、組織勤務時を大きく上回る利益率を実現できます。
ケアマネジャー(介護支援専門員)の独立開業は、適切な加算取得と効率的な運営を行うことで、会社員時代を大きく上回る年収600万〜800万円以上を得ることが可能です。
本記事では、一人ケアマネでの開業による年収の目安や、居宅介護支援事業所を軌道に乗せるための具体的な経営ノウハウを徹底解説します。
目次
ケアマネジャーの開業は儲かる?
ケアマネジャーの独立開業は、売上から経費を差し引いた利益がすべて自身の収入になるため、担当件数や取得する加算次第で儲かる構造を作り出せます。
特に2024年度(令和6年度)の介護報酬改定では、基本報酬の引き上げや、ICT活用による担当件数の上限緩和(最大44件〜49件程度)など、独立ケアマネジャーにとって追い風となる見直しが行われました。
独立後の想定年収と収益のシミュレーション
独立ケアマネジャーの年収は、1ヶ月の担当件数と「特定事業所加算」の有無で大きく変動します。一人ケアマネが上限に近い件数を担当した場合の収益イメージは以下の通りです。
| 項目 | 内容・金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 担当件数 | 35件〜44件 | 逓減制(報酬減額)に注意 |
| 基本報酬単価 | 約10,000円〜14,000円 | 要介護度により変動 |
| 特定事業所加算 | 月額 数万円〜数十万円 | 加算の種類による |
| 月間総売上 | 約45万円〜65万円 | 加算込みの想定 |
| 年間売上 | 約540万円〜780万円 | 固定費を引く前の金額 |
ここから家賃、通信費、車両維持費などの経費を差し引いた額が所得となります。一人で運営する場合、固定費を低く抑えられるため、利益率が高いのが特徴です。
組織勤務と独立開業の違い
基本報酬だけで利益を出すには担当件数を増やすしかありませんが、一人で対応できる件数には限界があります。
- 特定事業所加算の取得:1件あたりの報酬を数千円単位で上乗せでき、経営の安定感が増します。
- 一人ケアマネ向け加算(A):2024年度改定でも維持・評価されており、他事業所との連携体制を構築することで小規模でも取得可能です。
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ケアマネジャーの収入の仕組みは?
居宅介護支援事業は介護保険制度に基づくビジネスであるため、売上の上限は「担当件数」と「報酬単価」によって決まります。
介護報酬の基本単価と計算方法
ケアマネジャーの収入源である「居宅介護支援費」は、担当する利用者の要介護度によって基本単位数が決まっています。
- 要介護1・2:約1,076単位(1万数千円程度)
- 要介護3・4・5:約1,398単位(1万数千円程度)
実際の報酬額は、この単位数に地域ごとの単価(地域区分)を掛け合わせて計算されます。例えば、東京23区(1級地)であれば1単位あたり約11.4円となり、地方よりも売上額が大きくなります。
40件・45件の壁と逓減制
売上を伸ばすために無限に担当件数を増やせるわけではなく、一定数を超えると1件あたりの報酬が下がる「逓減制」というルールがあります。
- 通常(居宅介護支援費 I):39件まで満額算定、40件目から減額
- ICT活用(居宅介護支援費 II):44件まで満額算定、45件目から減額
制度改正により、現在はICT(情報通信技術)や事務職員を活用すれば45件未満まで通常単価で担当枠を広げることが可能です。ただし、40件以上の担当は書類作成などの業務負担が非常に重くなるため、現実的なラインを見極める必要があります。
ケアマネジャーとして独立開業するためのステップは?
ケアマネジャーとして独立し安定した収益を得るためには、「基盤整備」「集客ネットワーク」「信頼構築」の3段階を丁寧に進める必要があります。
1. 開業準備と指定申請
まずは法人(合同会社や株式会社)を設立し、都道府県等に「指定居宅介護支援事業所」の申請を行います。
- 法人格の取得:費用を抑えるなら合同会社(LLC)が選択肢に入ります。
- 人員・設備基準の確認:管理者(主任ケアマネジャー)の設置や、プライバシーに配慮した相談スペースの確保が必要です。
- 資金計画:半年程度の生活費と運転資金を確保しておくと、初期の利用者確保期間を安心して過ごせます。
参考:介護事業所の指定申請等のウェブ⼊⼒・電⼦申請の導⼊、文書標準化|厚生労働省、GビズID
2. 地域包括支援センターへの営業と連携
独立直後の利用者は、主に地域包括支援センターからの紹介によって決まります。
自分の得意分野を明確にし、地域のケアマネジャー不足や困難事例の受け入れに積極的な姿勢を見せることで、優先的に紹介を受けられる関係性を構築します。近隣の訪問看護ステーションやヘルパーステーションとの顔の見える関係も重要です。
3. 質の高いケアプラン作成
長期的な集客において最も強力なのは、利用者やその家族からの紹介(口コミ)です。
丁寧なアセスメントに基づいた質の高いケアプラン作成は、利用者の満足度を高めるだけでなく、更新時や変更時のトラブルを防ぎます。評判が良ければ、営業活動をしなくても常に満床の状態を維持できるようになり、安定した高収益が実現します。
ケアマネジャーの開業にかかる費用は?
ケアマネジャーの開業時にかかる初期費用と、毎月のランニングコストについて見てみましょう。
- 法人設立費用(株式会社約25万円、合同会社約10万円)
- 事務所契約の敷金・礼金
- 備品購入費(PC、デスク、鍵付き書庫など)
- 実務研修受講料
- 家賃(自宅なら按分経費)
- システム利用料・通信費
- 車両維持費
- 税理士報酬(顧問契約する場合)
特に注意したいのが家賃です。見栄を張って駅前の立派なオフィスを借りる必要はありません。ケアマネ業務は訪問がメインであり、利用者が事務所に来ることは稀だからです。自宅の一室を事務所として申請するか、家賃の安いアパートの一室で十分です。固定費を月10万円以下に抑えられれば、損益分岐点が下がり、精神的にも余裕が生まれます。
ケアマネジャーの利益を最大化するポイントは?
ケアマネジャーの開業で利益を最大化するポイントは、質の高い支援体制を構築し「特定事業所加算」を確実に取得することです。
1. 特定事業所加算の取得による単価アップ
特定事業所加算を取得することで、1件あたりの報酬を数千円単位で上乗せでき、経営の安定感が劇的に増します。
- 特定事業所加算(I)〜(III):24時間連絡体制や困難事例への対応などが条件。
- 特定事業所加算(A):一人ケアマネでも取得可能な小規模事業所向けの加算。
2. 認定調査の受託による副収入
ケアプラン作成以外の収入源として見逃せないのが、自治体から委託される「要介護認定調査」です。これは、新規申請や更新申請を行った高齢者の自宅や施設を訪問し、心身の状況を確認する業務です。自治体によって異なりますが、1件あたり3,500円〜4,500円程度の委託料が支払われます。
認定調査を受託するメリットは、収入だけではありません。
- 地域の高齢者の状況を把握できる
- 役所の介護保険課とのパイプができる
- 自分の担当利用者の更新調査を行える場合がある(自治体による)
例えば、月に10件の調査を行えば、それだけで月3〜4万円、年間で40〜50万円の売上になります。隙間時間を有効活用できるため、開業初期で利用者がまだ少ない時期の貴重な収入源としてもおすすめです。
3. 戦略的な集客ネットワークの構築
安定した収入の土台は、地域包括支援センターや近隣事業所からの紹介です。自身の強み(医療連携、認知症ケアなど)を明確に打ち出し、「あの人に任せたい」と思われる信頼関係を築くことが、広告費をかけない最強の集客術となります。
4. ITツールの活用による業務効率化
利益率を高めるためには、徹底したコスト管理と事務作業のスピードアップが不可欠です。
- クラウド型介護ソフトの導入:外出先でも入力可能なソフト(例:カイポケ、ほのぼの等)を使い、移動時間を有効活用します。
- ペーパーレス化:印刷代や郵送費を削減し、情報共有をデジタル化することで事務時間を短縮します。
1人ケアマネとして独立開業する場合の注意点は?
1人ケアマネとしての独立開業は、固定費を抑えられるメリットがある一方で、特定事業所加算の上位区分が取れず、基本報酬に頼らざるを得ないため、不測の事態で担当件数が減ると即座に経営危機に陥ります。
また、3年ごとの介護保険制度改定への情報収集が疎かになると、不適切な運営とみなされ返還を求められるリスクもあります。
独立で理想の働き方と高収益を実現するために
ケアマネジャーの開業は、制度を正しく理解し地域との繋がりを大切にすることで、十分に儲かるビジネスになります。自分の専門性を直接報酬に変える独立は、キャリアアップにおける非常に有力な選択肢です。本記事で紹介した加算取得や効率化のポイントを押さえ、着実な一歩を踏み出してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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