- 更新日 : 2025年11月5日
13連勤は違法?連続勤務の上限日数やリスク、必要な対策を解説
労働基準法第35条では、「使用者は労働者に対して、毎週最低1回の休日を与えなければならない」と定められています。そのため、日曜日に休日を与え、次の休日を翌週の土曜日に与えた場合でも、各週に1日ずつの休日が含まれており、「12連勤」までは労働基準法で違反になりません。ただし、「変形休日制」や「変形労働時間制」の働き方を導入している企業であれば、13連勤が認められる場合があります。
しかし連続勤務は労働者の健康リスクの増加、生産性の低下、離職率の増加を招くリスクがあるため、推奨されていません。
本記事では、労働基準法における連続勤務に関する定めやリスク、上限を超えないための具体的な対策について解説します。
目次
13連勤は労働基準法で違法になる?
一般的に、1週間のうち平日に5連勤する働き方が多く見られます。しかし業務によっては長期連勤になるケースもあるでしょう。
本章では、長期連勤の中でも、以下2点について解説します。
- 13連勤は違反になるのか
- 違反した場合、罰則はあるのか
業務繁忙などにつき、長期連勤が発生するケースが増えている場合は、ご参考ください。
なお、連続勤務については、以下の記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。
関連記事:労働基準法で連勤は何日まで可能?上限や違法となるケースを解説
労働基準法における連続勤務の上限は原則「12連勤」
労働基準法第35条では、「使用者は労働者に対して、毎週最低1回の休日を与えなければならない」と定められています。
たとえば日曜日に休日を取得し、翌週の土曜日に次の休日を取得した場合でも、各週に1日ずつの休日が含まれているため、法的には問題ありません。
そのため、労働基準法で違反にならない連続勤務は「12連勤」までです。
ただし、36協定による時間外労働の上限規制や労働安全衛生法による過労防止の観点から、過度な連続勤務を避けるのが望ましいでしょう。
連続勤務の上限日数を超えた場合の罰則
連続勤務の上限を超えた場合、労働基準法第119条に定められる「6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金」が科される可能性があります。
対象はアルバイトやパート、正社員など、雇用形態に関係なく、すべての労働者です。
なお、シフト制の勤務形態の場合、13連勤を前提としたシフトを作成することは「週1回の休日」を確保していないため、労働基準法となります。
また、形式的には「週1回の休日」が与えられていても、実際には休日出勤が常態化している場合も、労働基準法違反とみなされる可能性があるので注意が必要です。
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連続勤務数の上限には例外がある
労働基準法で問題ないとされている連続勤務の上限は12日ですが、「変形休日制」や「変形労働時間制」などの働き方や役職によっては、上限の日数が異なります。
次項では、連続勤務の上限の例外について解説しますので、ご参考ください。
変形休日制は最大「24連勤」
変形休日制とは、4週間のうちに4日以上の休日を与える制度です。
労働基準法では、「毎週最低1回の休日を与えなければならない」と定められていますが、週1回の休日付与が困難な場合は、変形休日制を取り入れて4週間のうちに4日以上の休日を付与すれば問題ありません。
たとえば、以下の例を見ていきましょう。
| 7日×4週=28日のうち、最後の4日を休日とすれば、24日は連続勤務しても法律上は問題ない |
上記のように、変形休日制を取り入れている企業では、連続勤務の上限が12日を超えても罰則の対象にはなりません。
なお、変形休日制を適用するためには、事前に就業規則に定め、労働者への周知が必要です。ただしあらかじめ変形休日制を導入していることが前提であり、連続勤務が12日を超えるタイミングでの変更は認められません。
法律上は変形休日制による24連勤も可能ですが、長時間労働が続くことで従業員の健康を考慮すると、望ましくないでしょう。計画的なシフト管理を行い、労働者の健康を守ることが重要です。
変形労働時間制は最長「6日まで」繁忙期は「12日まで」
変形労働時間制とは、業務の繁閑に応じて労働時間を柔軟に調整できる制度です。一定期間内の労働時間を調整することで、繁忙期には労働時間を増加させ、閑散期には短縮が可能です。
年間の繁忙期や閑散期の差が大きい事業場にとって、使用者および労働者にとって、メリットのある制度といえるでしょう。
変形労働時間制を採用した場合、原則として連続勤務の上限は6日になります。また、1年単位の変形労働時間制に限っては、特定期間を繁忙期と設定した場合、12日間の連続勤務も可能です。
変形労働時間制を適用するためには、労使協定を締結したうえで、就業規則への記載、労働者への周知が必要となります。ただし1ヶ月単位の変形労働時間制に限って労使協定の締結は任意です。
法律上は12日間の連続勤務が認められても、長時間労働が従業員の健康に与える影響を考慮することが重要です。
管理監督者は休日に関する規則の適用外
労働基準法第41条第2号に定義されている管理監督者は、労働基準法における労働時間や休憩、休日に関する規定が適用になりません。そのため連続勤務の上限である12日を超えても、法律上、罰則がないといえます。
管理監督者とは、労働者の立場や職務内容、権限等を踏まえて、経営者と一体的な立場にある者です。そのため役職がついているから管理監督者に該当するわけではなく、経営者と同等の権限を持っているかが判断基準となります。
法律上、管理監督者には連続勤務の上限日数は設けられていませんが、過密な連続勤務は健康リスクや生産性の低下が考えられます。
そのため、労働災害や健康被害のリスクを防ぐために、管理監督者の働き方にも配慮が必要です。
連続勤務の上限を超えた場合のリスク
労働基準法での連続勤務の上限は12日です。
ただし変形労働時間制や変形休日制の導入により、12日の上限を超えた勤務も可能ですが、多くのリスクが伴うため、推奨されていません。
次項では、想定される3つのリスクについて、解説します。
労働者の健康リスク
連続勤務の上限を超えての労働は、過労や健康障害のリスクが高まる可能性があります。
まずは、長期間働き続けることで疲労が抜けずに睡眠不足やストレスの増加が考えられるでしょう。それにより、注意力や判断力が低下し、ケガやミスにつながります。
さらに過労が続くと、高血圧や糖尿病、心疾患などの生活習慣病が起こる可能性や精神的な負荷が増大し、うつ病や適応障害のメンタルヘルス不調などのリスクが考えられます。
これらのリスクを避けるには、適切な労働管理と十分な休息が必要です。 企業は従業員の健康を守るため、連続勤務の上限を遵守し、適切な労働環境を整備する責任があるといえるでしょう。
生産性低下
連続勤務の上限を超えて働くことは、企業の生産性低下につながるリスクがあります。
長時間働き続けることで判断力や集中力が低下し、作業ミスや事故のリスクが増加、業務の遅れや品質低下が発生する恐れがあるでしょう。
さらに過労な勤務が続くと、従業員のモチベーションが低下し、創造力や問題解決能力の減少にもつながります。
過酷な労働環境により、休職者や退職者が増加すると、チーム全体の生産性低下も考えられます。
結果、企業の社会的信用やブランドイメージにも悪影響を与えるため、回避するには十分な休息を確保できる労働環境の整備が欠かせません。
定期的な健康チェックやメンタルヘルス対策も重要です。
離職率の増加
連続勤務が続くと、労働者のワークライフバランスが崩れることで、仕事への満足度やエンゲージメントが低下し、転職を希望する人が増えてしまう可能性があります。
また過労が原因で休職・退職が相次ぎ、人材不足になるリスクもあります。新たな人材確保には、採用コストや教育コストがかかるため、働いている労働者への負担増加にもなるでしょう。
そして人材不足の状況が続くと、企業全体の生産性が低下して、業績への悪影響も考えられます。
離職率増加を防ぐためにも、労働者のワークライフバランスを尊重できる労働環境の整備は必須です。
連続勤務の上限を超えないために必要な対策
企業が持続的に成長し、生産性を維持するためには、従業員の働きやすい環境を整えることが重要です。
そのためには労働者の健康リスクや生産性の低下、離職率の増加など、連続勤務によるリスクを回避する必要があります。
次項で3つの対策方法を解説しますので、ご参考ください。
人員配置の見直し
企業は連続勤務を避けるために、業務量に応じた人員配置を行い、負担の偏りを防ぐ必要があります。また業務の属人化を防ぐためにも、役割と責任を明確にし、チーム全体で協力しながら業務を実行する体制を整えることが大切です。
繁忙期や閑散期に合わせて、一時的な人員強化や業務分担の最適化も有効でしょう。
社内だけでは人員が足りない場合、パートやアルバイトのシフト調整で対応することが多いでしょう。それでも人員が足りない場合には、派遣社員や業務委託などの外部リソースを活用し、組織全体の負担を軽減することも手段のひとつです。
労働者の健康やワークライフバランス、生産性の低下や離職率増加を防ぐには、適切な労働環境の整備や休息の確保が求められます。
業務効率化の促進
労働環境を改善するために、業務フローの見直しをしてみましょう。不要な作業の削減や業務をシンプルなルールで統一することで、業務の標準化や簡素化を推進でき、作業の負担を軽減できます。
またITツールや自動化システムの活用で、繰り返し的な単純作業を効率化し、従業員が別の業務に集中できる環境を整えられます。
さらに会議や報告業務のあり方を見直すことも重要です。不要な会議を減らしたり、 過剰な書類作成や煩雑な承認プロセスを再検討したり、必要最低限の手間で業務を進められる仕組みの構築で、時間の有効活用が可能になります。
労働者のスキル向上も、業務効率化には必要不可欠な要素です。定期的な研修や教育の機会を設けて労働者のスキルアップを図ることで、業務の処理速度や正確性の向上が見込めます。
業務効率化を進めることで、業務の負担が減少し、連続勤務の回避が期待できます。
勤怠管理システムの活用
また、シフト制の場合、連続勤務が発生しないように計画的にシフトを組みましょう。
さらに勤怠管理システムで労働時間のデータ収集、分析により、業務の偏りや無駄な作業を特定して、業務フローの最適化につながります。
勤怠管理システムでは、手作業では見落としがちな連続勤務や過剰労働も、自動アラート機能付きのシステムであれば、適切な勤怠管理が可能になります。
連続勤務にならないように適切な管理が大切
連続勤務が続くと、労働者の健康リスクが増し、生産性の低下や離職率の増加といった問題が発生します。
これらを防ぐためには、適切な人員配置や業務効率化を進めながら、勤怠管理システムを活用し、労働時間を適切に管理することが重要です。
企業は法律を遵守し、さらに労働者が安心して働ける環境を整えることが求められます。
マネーフォワードでは任意のアラート機能を活用すると、設定した労働時間の超過を警告してくれます。ぜひ適切な労働管理に役立つマネーフォワードの勤怠管理システムの導入を検討してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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