• 更新日 : 2026年3月6日

【2026年最新】始末書の無料テンプレート49選!例文や書き方、法的ルールも解説

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始末書とは、仕事上の問題(ミス、トラブル、アクシデントなど)の発生から解決までの経緯にまつわる報告書です。始末書は、謝罪や反省の気持ちを表す点では反省文と似ており、事の経緯を記録する点では顛末書と似ています。

本記事では、始末書を書く目的から始末書と顛末書・反省文の違い、始末書の無料テンプレート、社内向け・社長宛などさまざまなシチュエーション毎の例文を挙げて書き方を解説します。

【3ステップ】始末書の書き方と注意点

始末書の書き方・例文

始末書は、謝罪や反省だけでなく、問題の発生から解決に至るまでのプロセスを記録する役割も担っています。重要な案件であれば、次のステップに沿って時系列的に整理すると良いでしょう。

① 状況内容(事実の確認)

まず最初に、問題として発生した事実を客観的に書き留めます。読み手がミスやトラブルの事象を理解しやすくするため「いつ・どこで・何が起こったのか」を明確に書きましょう。このとき注意すべき点は、事実の取捨選択をしないこと、事実の記録に原因を混入させないことです。いずれも自分自身の主観的判断が入りがちなので注意が必要です。また、懲罰を軽くしようとして事実を偽って書くことはあってはなりません。

② 反省・謝罪

状況内容に対する自身の責任を認め、反省・謝罪の言葉を記載しましょう。反省の意が伝わる文章であれば、書類の隅から隅まで埋める必要はありません。文字の多さよりも、起こしてしまったミスやトラブルについて反省・謝罪の気持ちを込めて書くことが重要です。

③ 再発防止策

最後に再発させないための防止策を記載しましょう。今後の防止策は具体性が高いほど内容が読み手に伝わりやすくなり、反省の気持ちも伝わります。

事実の全容が明らかになったところで、次は問題発生の原因を探ります。そのためにはさまざまな方法が編み出されていますが、ここではロジックツリーを紹介しましょう。

ロジックツリーを使った原因分析とは?
  • 問題をある切り口に従っていくつかの要素に分解し、さらにそれぞれの要素を分解するという思考を繰り返す方法です。問題という「幹」から要素という「枝葉」が次々と生えていくように原因が整理されます。原因追究のためのロジックツリーは「whyツリー」とも呼ばれ、「問題が起こったのはなぜか」という切り口で原因を掘り下げることにより、初めは抽象的だった課題が具体化されます。
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そもそも始末書とは?

始末書は、会社や組織に損害を与えたり、規律に違反したりした際に、その事実を認め、反省の意を示し、再発防止を約束するために提出する文書です。

始末書に記載する内容
  • 事実: 何が起きたか、問題となった事実を正確に、簡潔に書く。
  • 原因: なぜその問題が起きたのか、原因を分析して書く。
  • 反省の意: 自身が引き起こしたことに対して、深く反省していることを伝える。
  • 再発防止策: 今後同じことを繰り返さないための具体的な対策を提示する。

始末書を作成する主なシーンとしては、金銭や備品の紛失・破損、業務上の重大なミス、あるいは就業規則違反や度重なる遅刻などが挙げられます。始末書の提出は、本人の反省を促し再発防止につなげる目的で求められます。

なお、始末書の提出を強制することは、憲法で保障されている内心の自由の観点から認められていません。そのため、従業員は始末書の提出を求められても拒否することができ、企業はそれを就業規則違反として懲戒処分できません。

手書きとパソコン作成、どちらがよい?

始末書を手書きにするかパソコンで作成するかは、まず会社のルールや慣習を確認しましょう。特に手書きは読み手に真摯な気持ちを伝える効果があります。達筆・悪筆にかかわらず、丁寧に書くことそのものが誠意を示すことになります。

手書きで提出する場合は、白い二重封筒を使用し、インクはすべて黒、用紙は三つ折りにして封入するのが基本マナーです。

宛名の書き方にも注意が必要で、社長宛ての場合は「○○株式会社 代表取締役 山田一郎 様」と記載します。「○○社長 様」のように役職に「様」を重ねる書き方は誤りです。

顛末書・反省文との違い

始末書・顛末書・反省文はいずれもミスやトラブルに関連して作成される書類ですが、目的・作成者・提出タイミングなどが異なります。3つを比較して正しく使い分けましょう。

始末書顛末書反省文
目的ミスやトラブルの経緯報告、謝罪と反省の意を表明するミスやトラブルの経緯報告、企業としての再発防止策の検討謝罪と反省の意を表明する
記載内容ミスやトラブルの経緯と原因、対応状況、謝罪や反省の内容ミスやトラブルの経緯と原因、企業全体の問題点や今後の対応策謝罪や反省の内容のみ
作成者ミスやトラブルの当事者当事者以外の関係者ミスやトラブルの当事者
提出先直属上司会社組織直属上司
提出時期ミスやトラブル発生時事態の収束後ミスやトラブル発生時
懲戒処分の
有無
ありなし原則なし
提出の強制力なしありなし

顛末書は、事態の収束後に当事者以外の人がミスやトラブルの経緯や原因を客観的に調査して記載します。企業としての問題点や課題を明らかにして、今後の企業活動に活かすことを目的としているためです。また、顛末書は担当者が業務の一環として作成・提出しなければなりません。

反省文は始末書よりも軽微なミスやトラブルを起こした場合に提出するもので、事実の経緯報告は省略し、自身の反省の気持ちのみを記載します。

【無料】始末書テンプレート一覧

汎用的なものから状況に応じたフォーマットまで始末書のテンプレートをご用意しています。自社の規定やトラブルの内容に合わせて、最適なものを選択しご活用ください。
▼基本のフォーマット

始末書テンプレ集42選パック

様々な状況に対応できる始末書のテンプレートが42種類まとまった便利なパックです。

勤怠・社内ルール違反に関する始末書

遅刻や無断欠勤、打刻忘れといった勤怠に関わるものから、喫煙や施錠忘れなどの社内ルール違反に特化したフォーマットです。

遅刻・寝坊

無断欠勤・打刻忘れ

喫煙・施錠忘れ・居眠り・飲酒など社内ルール違反

業務ミス・接客・管理責任に関する始末書

実務上の過失や納期遅延、接客トラブル、あるいは上司としての監督責任を問われる際などに使用するテンプレートです。

作業ミス・納期遅延・誤配

レジ過不足・接客クレーム・許認可関連

監督不行届・部下の不始末

交通事故・車両関連の始末書

社用車の運転中に発生した事故や、スピード違反・駐車違反などの交通法規違反に関するフォーマットをまとめています。

交通事故・自損事故

スピード違反・駐車違反・飲酒運転

物品・データの紛失や破損に関する始末書

社給品(PC・スマホ・鍵など)の紛失・破損、重要書類の紛失、あるいは会社に損害を与えた場合の賠償に関するテンプレートです。

紛失(備品・鍵・カード・社員証・名刺)

破損・損害賠償(PC・社用携帯・器物など)

ハラスメントに関する始末書

職場の人間関係における重大な規律違反であるハラスメント事案向けの始末書です。事実関係の重さを真摯に受け止め、誠実な反省を示すための書式となっています。

パワーハラスメント

セクシャルハラスメント

顛末書・経緯報告書・お詫び状

始末書とセットで提出が求められる客観的な事実報告書(顛末書)や、取引先等への謝罪資料です。事実関係の正確な整理が重要視される場面で役立ちます。

顛末書(汎用・交通事故)

経緯報告書・お詫び状

【シチュエーション別】始末書の例文

シチュエーションごとの始末書の例文をご紹介します。実際の状況に合わせて内容を修正してご活用ください。

遅刻の例文

【始末書】

件名:遅刻に関する始末書

拝啓

まず、私の遅刻につきまして、深くお詫び申し上げます。このたびの遅刻は、私の責任において生じたものであり、関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご不便をおかけしたことを重々承知しております。

遅刻の原因は、[具体的な理由を記述]です。このような事態を未然に防ぐため、今後は[対策や改善策を記述]を実施する所存です。

このたびの遅刻により、[影響された業務や関係者について記述]に影響を及ぼしたことを深く反省しております。今後、このようなことがないよう十分に留意し、責任を持って業務に励む所存です。

最後になりますが、このような事態を引き起こしたことに対し、心よりお詫び申し上げます。何卒、ご理解のほどお願い申し上げます。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

無断欠勤・打刻忘れの例文

【始末書】

件名:打刻忘れに関する始末書

拝啓

私は、[日付]に勤務時間の打刻を忘れたことにより、勤怠管理上の誤りを引き起こしました。この不注意により発生した問題と、それに対する私の対応について報告いたします。

【打刻忘れ発生の経緯】
・日付:[日付]
・状況:その日は通常通り[時間]に出勤しましたが、緊急の業務に取りかかるため急いでいたため、出勤時の打刻を忘れてしまいました。

【影響】
・勤怠記録の不整合:私の出勤記録が欠落したことで、勤怠管理の正確性が損なわれました。
・管理者への追加作業:このミスにより、管理者が手動で記録を修正する必要が生じました。

【再発防止策】
出勤および退勤時には、必ず打刻を行うよう自己管理を徹底します。携帯電話のアラーム機能を利用し、出勤時と退勤時の両方に打刻を思い出させるリマインダーを設定します。もしもの場合に備え、打刻忘れが発生した場合は直ちに上司または人事部に報告し、適切な対処を行います。

このたびの不注意により、勤怠管理の正確性を損ない、関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。今後はこのようなミスを繰り返さないよう、細心の注意を払う所存です。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

物品紛失の例文

私は令和〇年〇月〇日〇時頃、〇〇駅付近で〇〇を紛失し、〇〇課をはじめ、多くの部署の方に多大なるご迷惑をおかけいたしました。令和〇年〇月〇日頃、〇〇のために〇〇を社外に持ち出しました。最初に〇〇で〇〇を使用した後、〇〇で使用しようとした際に紛失に気が付きました。その後、その日に立ち寄ったすべての場所に連絡をして探しましたが見つけることができませんでした。念のため、立ち寄り先管轄である〇〇警察署に遺失物の確認と遺失物届の提出を行いましたが、現在まで連絡がない状況です。

今回のことはすべて私の不注意によるものであり、弁解の余地もございません。深く反省するとともに、今回の不始末で会社へ多大なご迷惑をおかけしたことについて、改めてお詫び申し上げます。今後は二度と同じ事態を起こすことがないように、気持ちを引き締めて業務に臨むことを誓約する証として始末書を提出させていただきます。

誠に申し訳ございませんでした。

書類紛失の例文

【始末書】

件名:書類紛失に関する始末書

拝啓

私は[日付]において、重要な書類の紛失を招いてしまいました。この不注意により発生した問題と、それに対する私の対応について報告いたします。

なお、内容を明確にするため、問題の経緯などを別紙に整理しております。

このたびの不注意により、取引先企業および当社の情報の漏洩、業務の進行の支障など、関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。今後は、新たに設けた再発防止策を遵守し、このような事故を二度と繰り返さないよう、細心の注意を払う所存です。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]


別紙 書類紛失の経緯について

【紛失した書類の内容と紛失の経緯】
・日付:令和〇年〇月〇日
・場所:[場所] ※特定できない場合は「不明」と記載
・紛失した書類:「株式会社〇〇」との契約更新のために作成した書類一式
・紛失の経緯:先方に書類を持参し打ち合わせに使用。帰社後に書類ケースの紛失に気づく。
・紛失後の対応:午前中の外出時の経路を確認したが発見できず。
・再発防止策:[具体的な防止策を記載]

[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

作業ミスの例文

件名:製造工程における作業ミスに関する始末書

拝啓

私は[日付]に、製造工程において重大な作業ミスを犯してしまいました。この不注意により発生した問題と、それに対する私の対応について報告いたします。

【作業ミスの内容と発生経緯】
・日付:[日付]
・作業内容:[作業の種類、例:部品の組み立て、機械の操作など]
・ミスの内容:[具体的なミスの内容]
・ミスの経緯:[ミスが発生した具体的な状況の説明]

【影響】
・生産遅延:このミスにより、[関連する製品やプロジェクト]の生産に遅延が生じました。
・品質問題:ミスにより、製品の品質に影響がおよびました。

【対応策および再発防止策】
①直ちに上司および関連部署に報告し、ミスの事実を共有しました。
②速やかにミスの訂正作業を行い、品質管理部門と連携して品質の確認をしました。
③作業手順の再確認:今後は作業手順を再確認し、正確な作業を心がけます。
④定期的な技能トレーニング:定期的な技能トレーニングを受け、スキルアップを図ります。

このたびの作業ミスにより、生産工程に支障をきたし、皆さまにご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。今後は同様のミスを繰り返さないよう、細心の注意を払う所存です。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

物損事故の例文

【始末書】

件名:物損事故に関する始末書

拝啓

私は[日付]に、会社の資産を損傷する形で物損事故を引き起こしてしまいました。この出来事について、事故の経緯とその影響、今後の対策を報告いたします。

【事故の経緯】
・日付:[日付]
・時間:[時間]
・場所:[事故発生場所]
・事故の状況:[詳細な事故の状況]
・原因:[事故の原因、例:注意不足、操縦ミスなど]

【事故の影響】
・物的損害:[事故による物的損害の詳細]
・業務への影響:この事故により、[業務への具体的な影響]

【対応策および再発防止策】
①事故発生後、直ちに上司および関連部署に報告し、事故処理を行いました。
②必要な保険手続きを進め、修理や交換の手配を行いました。
③安全管理の徹底:今後は使用機器や運転に関する安全確認をさらに厳格に行います。
④定期的な安全教育の受講:年に一度、安全に関する教育を受講し、知識と技術の向上を図ります。

このたびの事故により、会社の資産を損傷し、業務に支障をきたしたことを深く反省しております。今後はこのような事故が発生しないよう、細心の注意を払い、安全第一で業務にあたる所存です。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

交通事故の例文

【始末書】

件名:交通事故に関する始末書

拝啓

私は[日付]に、業務中の運転中に交通事故を引き起こしてしまいました。この出来事について、事故の経緯とその影響、および今後の対策を報告いたします。

【事故の経緯】
・日付:[日付]
・時間:[時間]
・場所:[事故発生場所]
・事故の状況:[詳細な事故の状況]
・原因:[事故の原因、例:一時停止の不履行、速度超過、注意散漫など]

【事故の影響】
・物的損害:[事故による物的損害の詳細]
・人的損害:[怪我人がいた場合、その詳細]
・業務への影響:この事故により、[業務への具体的な影響]

【対応策および再発防止策】
①事故発生後、直ちに警察に報告し、事故処理を行いました。
②保険会社への報告と、必要な手続きを進めました。
③運転中の安全管理の徹底:今後は運転中の安全確認をさらに厳格に行い、安全運転を心がけます。
④定期的な安全運転研修の受講:年に一度、安全運転に関する研修を受講し、知識と技術の向上を図ります。

このたびの事故により、関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。今後はこのような事故が発生しないよう、細心の注意を払い、安全第一で業務にあたる所存です。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

介護業務ミスの例文

【始末書】

件名:介護業務におけるミスによるクレーム発生に関する始末書

拝啓

私は、下記のような介護ミスを犯し、ご利用者さまおよびそのご家族からのクレームを招いてしまいました。このことにつきまして、深くお詫び申し上げるとともに、その詳細と対応策を報告いたします。

【ミスの内容と発生経緯】
・日付:[日付]
・内容:利用者さまの[具体的なミスの内容、例:薬の誤投与、予定されていたケアの漏れなど]
・経緯:[ミスが発生した具体的な状況の説明]

【クレームの内容】
当日、私は[施設利用者]さまの食事介助を行っておりました。[施設利用者]さまは嚥下機能に障害があり、特別な食事形態が必要であるにもかかわらず、私は個別ケアプランを十分に確認せず、通常の食事を提供してしまいました。そのため、[施設利用者]さまは食事を口にされた後、咳き込まれ、一時的に呼吸が困難になる事態が発生しました。

直ちに対応措置を行い状態は安定しましたが、このことについて後日ご家族よりクレームをいただきました。

【影響】
・ご利用者さまおよびご家族からの信頼失墜
・施設全体のサービス品質への疑問を招く可能性

【対応策および再発防止策】
①ご利用者さまおよびご家族への直接的な謝罪を行いました。
②ミスを犯した業務に関連する研修を再受講し、知識と技術を再確認します。
③業務開始前と終了時にチェックリストを用いて、ミスを未然に防ぎます。

このたびのミスにより、ご利用者さまおよびご家族に多大なるご迷惑をおかけしたことを深く反省し、今後は同様のミスを繰り返さないよう、全力を尽くします。

敬具

[日付]
[記入者の氏名]
[記入者の所属部署]
[記入者の連絡先]

社長宛の書き方・例文

社長宛の始末書の記載方法について特段の規則はありません。ただし、書類の冒頭に記載する宛名は以下のように記載しましょう。

株式会社〇〇〇〇 代表取締役社長 〇〇 〇〇殿

「〇〇社長 様」といった書き方は誤りです。役職には尊敬語の意味合いが含まれているため、役職名に「様」を重ねることは二重敬語になります。本文の内容や構成は、通常の始末書と同様に「事実の確認→反省・謝罪→再発防止策」の流れで記載します。

人事担当者が知っておくべき対応方法や法的ルール

始末書の提出を従業員に求めることは、企業秩序を維持するために必要な場合があります。しかし、その運用方法を誤ると、パワーハラスメントと見なされたり、法的なトラブルに発展するおそれもあります。ここでは、人事担当者が押さえておくべき法的な基本知識を整理します。

始末書の提出命令はパワハラになるか

2020年6月に施行されたパワハラ防止法(労働施策総合推進法)により、企業には職場でのハラスメント防止措置が義務付けられています。業務上のミスや規律違反に対して始末書の提出を求めること自体は、懲戒処分や業務指導の一環として正当な業務命令の範囲内と考えられます。

ただし、以下のような行為はパワハラと認定される可能性があるため注意が必要です。

  • 事実確認を十分に行わずに一方的に提出を命じる
  • 内容を何度も書き直させるなど、精神的圧力を与える
  • 他の従業員の前で読み上げさせる、公開的に叱責する

始末書の目的は本人の反省を促し、再発防止につなげることであり、感情的な制裁の手段にしてはいけません。

始末書と懲戒処分(譴責)の関係

始末書の提出は、就業規則に定められた懲戒処分の一種である「譴責(けんせき)」として扱われるのが一般的です。譴責とは、将来を戒めるための比較的軽い懲戒処分です。懲戒処分として有効にするためには、就業規則に「規律違反があった場合は始末書の提出を命じることがある」と明記されていることが前提です。また、懲戒権の濫用とみなされないよう、処分の理由・経緯・重さの妥当性を明確にしておく必要があります。

従業員が提出を拒否した場合の対応

従業員には憲法で保障された「良心の自由」があります。そのため、反省や謝罪といった内心の表明を強制することはできず、従業員が始末書への署名や謝罪文の記載を拒んだとしても、その行為だけをもって懲戒処分を科すことは適切ではありません。

ただし、始末書の趣旨が反省・謝罪を含まず「事実経過の報告書として提出を求めている」場合(実態として顛末書である場合)には、正当な業務命令として位置づけられます。この場合に従業員が正当な理由なく命令に従わないときは業務命令違反の可能性が生じますが、実際に懲戒処分を行うかどうかは、拒否の理由・状況・過去の対応などを総合的に勘案して慎重に判断すべきです。

テンプレートの社内管理と運用ルール

社内で始末書のテンプレートを整備しておくことは、書式の統一化や作成の効率化につながり非常に有益です。しかし、テンプレートがあることで管理職が安易に提出を命じる風潮が生まれないよう注意が必要です。始末書の提出を求める際の客観的な基準を設けたり、人事部が事前に相談を受ける体制を整えたりするなど、適切な運用ルールを確立することがトラブル防止につながります。

始末書提出後の対応と再発防止策

始末書は、個人の問題として片付けるのではなく、組織全体の問題として捉え、再発防止につなげるための具体的なアクションを起こしていくことが、経営者や人事担当者には求められます。

提出された始末書の保管方法

提出された始末書は、個人情報を含む重要な人事書類です。鍵のかかるキャビネットに保管するなど、セキュリティ対策を徹底し、人事担当者など権限のある者以外が閲覧できないように管理する必要があります。また、就業規則などで保管期間を定めておくとよいでしょう。一般的には、労働基準法で定められている賃金台帳などの保管義務期間(5年)を参考にすることが多いです。

本人へのフィードバック面談の進め方

始末書を受理したら、必ず本人と1対1で面談の機会を設けましょう。その目的は、本人を再度叱責することではありません。始末書の内容を受け止め、本人の反省の意を確認するとともに、会社として再発防止に向けてどのようなサポートができるかを伝える場です。冷静な対話を通じて、本人の立ち直りを支援し、モチベーションの低下を防ぐことが重要です。

組織として取り組むべき改善策

従業員のミスやトラブルは、個人の資質だけの問題ではなく、組織の仕組みや風土に原因がある場合も少なくありません。特定の従業員に業務が集中しすぎていないか、業務フローが複雑でミスを誘発しやすくなっていないか、必要な研修が不足していないかといった視点で組織全体を見直しましょう。始末書をきっかけに組織的な課題を発見し、改善につなげることができれば、それは組織全体の成長となります。

始末書を正しく理解し、誠実な対応につなげよう

始末書は、単なる罰則ではなく、問題の事実確認と再発防止を目的とした重要な書類です。本記事で紹介した3ステップの書き方や状況別の例文・テンプレートを活用し、まずは適切な形式で作成・提出することが大切です。

従業員の方は、事実を正確に記録し、誠実な反省と具体的な再発防止策を示すことで、失った信頼の回復につなげましょう。人事労務担当者や経営者の方は、提出された始末書をもとに本人へのフィードバックや組織全体の改善策に活かすことで、労務トラブルを未然に防ぎ、より健全な職場環境を構築していきましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

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