- 更新日 : 2026年1月5日
【無料テンプレート付】車両管理表とは?作成は義務?
車両管理表とは車両管理台帳ともいい、会社が所有するトラックなどの車両を一覧にした帳票です。作成は法律で定められた義務ではありませんが、社用車で事故を起こした場合、従業員だけでなく会社も責任を問われるため、車両を適切に管理しなければなりません。この記事では、車両管理表の役割と無料テンプレートを紹介するのでぜひ活用してください。
目次
車両管理表とは?
車両管理表とは、会社が所有する社用車を管理するために作成される帳票です。車両管理台帳と呼ばれることもあります。法律で定められた様式やフォーマットなどはありませんが、主な記載事項は車両番号・登録番号、車名、車台番号、型式などの基本情報、購入日や購入金額、耐用年数、車検の実施状況や有効期限、保険加入状況などです。車検以外の定期点検や、日々のメンテナンス記録として利用されることもあります。
さらに、使用者や使用目的を管理するのも車両管理表の役割の一つです。万が一トラブルが発生した際に、どの部署の誰がどのような目的で社用車を使用していたのかが一目瞭然でわかるため、迅速なトラブル対応ができるようになります。トラブルを未然に防ぐために、事故歴や修理歴なども併せて記載するとよいでしょう。会社によっては、社用車以外に通勤等で使用している従業員の私用車も車両管理表で管理する場合もあるようです。これも、社用車と同様にトラブル発生時を見越してのことでしょう。このように、車両管理表は社用車などの会社にまつわる車両を一覧化し、適切に管理するための帳票なのです。
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車両管理表の目的と役割
車両管理表の役割は大きく分けて2つあります。法令順守と資産管理です。社用車で事故を起こした場合、運転していた従業員だけでなく、会社も損害賠償責任を問われることになります。民法における使用者責任に係る規定を一部引用しましょう。
民法
第五章 不法行為
(使用者等の責任)第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
責任の所在を明確にするためにも、会社にまつわる車両は車両管理表で適切に管理しなければなりません。また、事業用の車両は自家用車以上に厳格に整備することが求められます。車検の間隔も自家用車とは異なり、旅客運送事業用の車両、いわゆるバスやタクシーなどは、初回は1年、以降は1年おきに車検を受けなければなりません。貨物自動車運送事業の車両、いわゆるトラックなどについては、車両総重量8t以上のものは初回1年、以降1年おき、車両総重量8t未満のものは初回2年、以降1年おきに車検を受けるよう定められています。
道路運送車両法
第五章 道路運送車両の検査等(自動車の検査及び自動車検査証)
第五十八条 自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。(自動車検査証の有効期間)
第六十一条 自動車検査証の有効期間は、旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車、貨物の運送の用に供する自動車及び国土交通省令で定める自家用自動車であつて、検査対象軽自動車以外のものにあつては一年、その他の自動車にあつては二年とする。
2 次の各号に掲げる自動車について、初めて前条第一項又は第七十一条第四項の規定により自動車検査証を交付する場合においては、前項の規定にかかわらず、当該自動車検査証の有効期間は、それぞれ当該各号に掲げる期間とする。
一 前項の規定により自動車検査証の有効期間を一年とされる自動車のうち車両総重量八トン未満の貨物の運送の用に供する自動車及び国土交通省令で定める自家用自動車であるもの 二年
引用:道路運送車両法(第五十八条)|e-Gov法令検索
引用:道路運送車両法(第六十一条)|e-Gov法令検索
車検切れの状態で公道を走ることは道路交通法違反となるため、有効期限は厳密に管理しなければなりません。
道路交通法
第三章 車両及び路面電車の交通方法
第十二節 整備不良車両の運転の禁止等
(整備不良車両の運転の禁止)第六十二条 車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が道路運送車両法第三章若しくはこれに基づく命令の規定(略)又は軌道法第十四条若しくはこれに基づく命令の規定に定めるところに適合しないため交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等(次条第一項及び第七十一条の四の二第二項第一号において「整備不良車両」という。)を運転させ、又は運転してはならない。
道路運送車両法では、車検以外にも3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月おきの定期点検整備の実施も求められています。
道路運送車両法
(定期点検整備)第四十八条 自動車(小型特殊自動車を除く。以下この項、次条第一項及び第五十四条第四項において同じ。)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。
一 自動車運送事業の用に供する自動車及び車両総重量八トン以上の自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車 三月
二 道路運送法第七十八条第二号に規定する自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車(国土交通省令で定めるものを除く。)、同法第八十条第一項の許可を受けて業として有償で貸し渡す自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車(前号に掲げる自家用自動車を除く。) 六月
三 前二号に掲げる自動車以外の自動車 一年
民法の使用者責任や道路運送車両法・道路交通法に定められた整備点検に関する規定を順守するためにも、車両管理表は重要な帳票なのです。
車両管理表のもう1つの目的は、資産管理です。事業用の車両は会社の重要な資産であり、減価償却の対象でもあります。車両管理表に車両ごとの購入日・購入価格・耐用年数などを明記し、適切に管理しましょう。
参考:No.2100 減価償却のあらまし|国税庁
参考:【確定申告書等作成コーナー】耐用年数(車両・運搬具/工具)|国税庁
車両管理表の作成は義務?
車両管理表の作成・保管を義務付ける直接的な法律は存在しません。しかし、前章で解説した民法に基づく使用者責任や、道路運送車両法・道路交通法に定められた整備点検義務を果たすためにも、車両管理表の作成・保管は必須です。一方、社用車の運用ルール等を定めた車両管理規程の作成は、法律で義務付けられています。民法第715条の使用者責任ならびに道路交通法第74条の3が根拠です。
民法
第五章 不法行為
(使用者等の責任)第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
道路交通法
第三章 車両及び路面電車の交通方法
第三節 使用者の義務
(安全運転管理者等)第七十四条の三 自動車の使用者(略)は、内閣府令で定める台数以上の自動車の使用の本拠ごとに、年齢、自動車の運転の管理の経験その他について内閣府令で定める要件を備える者のうちから、次項の業務を行う者として、安全運転管理者を選任しなければならない。
車両管理規程の作成は民法第715条の定める「相当の注意」に該当し、安全運転管理者を選任することで会社は法的な責任を果たしたことになります。車両管理規定の作成を怠ると、被用者の過失は直ちに使用者の責任となるため注意が必要です。車両管理規定と併せて車両管理表を作成・保管し、使用者責任を果たしましょう。
車両管理表の保管期間はある?
車両管理表は法律で規定された重要書類ではないため、保管期間などは定められていません。しかし、車両を適切に管理運用するという特性上、車両の購入もしくはリースした時から廃棄・売却・返却するまでは保管しておくべきでしょう。なお、貨物自動車運送事業輸送安全規則では乗務記録等の保管期間を1年と定めているため、警察などでは車両管理表も1年間は保管するよう指導することがあるようです。
貨物自動車運送事業輸送安全規則
第一章 総則
(乗務等の記録)第八条 一般貨物自動車運送事業者等は、事業用自動車に係る運転者の乗務について、当該乗務を行った運転者ごとに次に掲げる事項を記録させ、かつ、その記録を一年間保存しなければならない。
引用:貨物自動車運送事業輸送安全規則(第八条)|e-Gov法令検索
さらに、労働基準法では2020年4月に施行された改正民法における消滅時効にあわせて、労働関係の重要書類を5年間保管するように定めています。当分の間は経過措置として3年間となっているため、車両管理表についても最低3年間は保管しておきましょう。
労働基準法
第十二章 雑則
(記録の保存)第百九条 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を五年間保存しなければならない。
引用:労働基準法(第百九条)|e-Gov法令検索
参考:改正労働基準法等に関するQ&A|厚生労働省
車両管理表の作成方法 – 記載必須の項目
車両管理表には決められた様式やフォーマットは存在しないため、記載事項についても会社に一任されています。一般的には、下記の項目を記載しておくとよいでしょう。
- 車両基本情報
- 車両番号・登録番号(ナンバープレートの番号)
- 車名
- 車台番号
- 型式
- 種別(乗用、貨物など)
- 用途(自家用、商用など)
- 乗車定員
- 最大積載量
- 排気量
- 購入・廃車に関する情報
- 購入日、リース日
- 購入先、リース先
- 購入金額、リース金額
- 廃車日、売却日、返却日
- 売却金額
- 車検情報
- 車検日
- 有効期限
- 定期点検整備情報
- 点検日
- 点検区分(3ヶ月点検、6ヶ月点検、12ヶ月点検など)
- 修理箇所
- 保険情報
- 自賠責保険に関する情報(証券番号など)
- 任意保険に関する情報(保険会社名、保険の種類、加入日、有効期限など)
- 使用者情報
- 使用者氏名
- 使用者所属
- 運転免許証番号
- 運転免許証の有効期限
- 使用目的
- 使用日時
- 管理者情報
- 管理者氏名
- 管理者所属
- その他
- 事故歴
- 修理歴
上記記載項目のうち、車両を特定するための車両基本情報、法令を順守するための車検情報・定期点検整備情報・保険情報は必須です。資産管理の観点から、購入・廃車に関する情報も記載・管理しましょう。同じ車両を特定の人が継続して使用する場合は、使用者の情報も記載してください。万が一トラブルが発生した際に使用者が一目瞭然でわかるため、迅速なトラブル対応が可能です。さらに、事故歴や修理歴も記載・管理し、必要なメンテナンスを実施することで、トラブルを未然に防ぎましょう。
車両管理表のテンプレート – 無料でダウンロード
車両管理表は紙媒体やExcelで作成するのが一般的です。マネーフォワードではExcel型式のテンプレートを無料公開しています。ぜひダウンロードして活用してください。
▼ 車両管理表のテンプレートはこちらから無料でダウンロードできます
車両管理表を作成し適切に社用車を管理しよう
車両管理表について解説しました。車両管理表は車両管理台帳とも呼ばれ、社用車など会社にまつわる車両を管理するための帳票です。作成・保管は法律で定められた義務ではありませんが、法令順守ならびに資産管理の観点から、作成することが望ましいでしょう。特に、社用車で事故を起こした場合は被用者だけでなく使用者も責任を問われるため、責任の所在を明確にする意味でも車両管理表は重要な書類です。車両管理表には車両番号や型式などの車両基本情報に加え、法令順守に重要な車検・定期点検整備情報や保険情報などを記載するとよいでしょう。車両管理表を作成し、適切に社用車を管理してください。
よくある質問
車両管理表とはなんですか?
車両管理表とは会社が所有する社用車を管理するために作成される帳票です。主な記載事項は車両番号、車名、車台番号、型式などの基本情報、購入日や購入価格、車検や定期点検整備の実施状況、保険加入状況などです。詳しくはこちらをご覧ください。
車両管理表の作成は義務ですか?
車両管理表の作成は、法律で定められた義務ではありません。しかし、万が一社用車で事故を起こした場合、従業員だけでなく会社も責任を問われるため、責任の所在を明確にする意味でも作成すべき重要な帳票です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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