• 更新日 : 2026年1月14日

4親等の忌引き休暇は取れないことが多い?忌引き休暇が取れないときの対応方法を解説

「いとこに不幸があった…4親等でも忌引き休暇はとれるの?」と忌引き制度に詳しくない方も多いのではないでしょうか。

忌引き制度とは、企業が独自に定める、身内が亡くなった際に会社を休める制度です。企業によって内容が異なりますが、4親等には適用されないことがほとんどです。

本記事では、忌引き休暇の仕組みや、4親等で忌引き休暇が使えないときの対応方法をご紹介します。

忌引き制度を理解し、いざという時に慌てず、適切に手続きを進められるよう備えておきましょう。

忌引き休暇とは身内が亡くなったときに会社を休める制度

忌引き休暇とは、近親者が亡くなった際に葬儀へ参列するため、会社や学校などを休むことができる休暇制度です。

忌引き休暇とは、近親者が亡くなった際に葬儀へ参列するために取得できる休暇制度であり、企業にその設置を義務付ける法律はありません。

そのため、忌引き休暇の有無や、対象となる親等、取得できる日数は会社ごとに異なります。特に4親等の場合は、忌引き休暇の対象外となるケースもあるため、必ず自社の就業規則を確認することが重要です。

企業によっては「忌引き休暇」という名称を使わず、「慶弔休暇」や「服喪休暇」という名称で制度を設けている場合もあります。 内容は忌引き休暇と同様の扱いとなることが多いため、休暇制度をしっかりと確認しましょう。

厚生労働省の調査によると、忌引き休暇制度を設けている企業は96.1%とされています。多くの企業で導入されている制度ではありますが、詳細な条件は一律ではありません。誤解やトラブルを防ぐためにも、事前の確認が必要です。

忌引き休暇と有給・公休の違い

忌引き休暇・有給休暇・公休は、いずれも仕事を休むための制度ですが、その性質や法律上の位置づけは大きく異なります。忌引き休暇は、身内の不幸という突発的な事情に対応するための制度だからです。

忌引き休暇は慶弔休暇の一つで、会社が福利厚生として特別に付与する法定外休暇(特別休暇)です。利用できるのは身内に不幸があった場合に限られます。

一方、有給休暇は労働基準法で定められた法定休暇で、理由を問わず労働者が取得できる権利です。

また、公休は労働基準法で定められた「法定休日」です。土日祝日やシフト制の休日などが該当し、会社の就業規則や勤務形態によって扱いは異なります。

なお公務員の場合は、忌引き休暇の位置づけが異なります。

一般企業の忌引き休暇は福利厚生として会社ごとに定められていますが、公務員の場合は法律や条例に基づく「特別休暇」です。

忌引き休暇の制度を理解することで、いざというときに適切な対応ができます。

4親等に忌引きは取れない?忌引き休暇の対象範囲と日数

忌引き休暇は親等により取得できる日数が決まっています。多くの場合、忌引き休暇取得の対象親族の範囲は3親等までで、4親等では取得できないことがほとんどです。

一般的な忌引き休暇の対象と日数は以下の通りです。

  • 配偶者は10日程度
  • 1親等は5日~7日程度
  • 2親等は3日~5日程度
  • 3親等は1日~3日程度
  • 4親等は対象外となる企業がほとんど

4親等には、いとこや玄孫(やしゃご)などが含まれます。4親等の親族が亡くなった場合は、まずは会社の就業規則を確認し、有給休暇の利用を検討しましょう。

1親等の場合

1親等は、5日~7日程度の忌引き休暇が一般的です。喪主を務める可能性が高く、葬儀の準備や手続きに時間が必要のため、長めに設定されています。

1親等の親族には、自身の父母と子ども、配偶者の父母が該当します。

自身の父母の場合は7日程度、配偶者の父母の場合は3日程度と、血縁によって目安となる日数が変わるため、就業規則を確認しましょう。

2親等の場合

2親等は、2日~3日程度の忌引き休暇が一般的です。葬儀への参列や最低限の手続き対応が想定されるため、1親等より日数は短く設定されるケースが多いです。

2親等の親族には、祖父母、兄弟姉妹、孫、および配偶者の祖父母・兄弟姉妹が該当します。

3親等の場合

3親等は、1日程度の忌引き休暇が一般的です。血縁関係はあるものの、葬儀への参列が主な目的となるため、取得日数は最小限に設定される傾向があります。

3親等の親族には、おじ・おば、甥・姪、ひ孫などが該当します。

企業によっては、忌引き休暇の対象外とする場合があるため、就業規則を確認したり、上司や人事部に有休取得を相談してください。

会社により異なる忌引き休暇

忌引き休暇の具体的な内容は、各企業の就業規則によって大きく異なります。

法律で忌引き休暇の付与が義務付けられていないため、各企業が独自に制度を作っているためです。

事前に就業規則を確認し、自社の忌引き休暇制度を把握しておきましょう。

忌引き休暇中の給料の有無

忌引き休暇中に給料が出るかどうかは、企業によって対応が異なります。

忌引き休暇の期間が、単なる欠勤と同じような扱いになる場合もあれば、有給休暇と同じように勤務日数に含まれる上に、給料が出る場合もあります。

給与規定や就業規則を確認し、不明点があれば人事部へ相談すると対応がスムーズです。

土日が忌引き休暇になるかの判断

土日祝日を忌引き休暇の日数に含めるかどうかは、企業の就業規則により判断が異なります。「連続した日数」か「労働日」かによって、実際に休める日が変わるためです。

土日祝を忌引き休暇に含めるとしている企業であれば、忌引き休暇が土日祝などの公休と重なった場合は、公休も忌引き休暇に含まれます。例えば、忌引き休暇が3日間で、通夜の日が金曜日であれば「金・土・日」が休暇となり、月曜から出社となります。

ただし、会社ごと規定が異なるため、忌引き休暇を取得する際は就業規則や人事部への確認を行いましょう。

忌引き休暇を取得する3つの方法

忌引き休暇を円滑に取得するには、適切な手順を踏む必要があります。

突然の訃報であっても、会社への連絡や手続きを正しく行わなければ、業務に支障が出てしまいます。

忌引き休暇の取得手順は、下記の3つです。

  1. 上司に連絡をする
  2. 忌引き休暇が規定日数より必要な場合は上司に相談する
  3. 4親等で忌引き休暇取得できない場合は有給休暇などを利用する

会社のルールに則り、適切な手順で申請することが大切です。

①上司に連絡をする

忌引き休暇を取得する際は、まず直属の上司にできるだけ早く連絡します。

突然の不在はチーム全体の業務フローに少なからず影響を与えます。早めに状況を共有することで、上司は業務の再割り振りやフォロー体制の構築をスムーズに行えるようになり、結果として周囲への負担を最小限に抑えることができます。

上司への連絡で伝えるべき内容は以下の通りです。

  • 亡くなった方の続柄
  • 通夜や葬儀の日程
  • 必要な休暇日数と期間
  • 緊急の業務の対応方法
  • 復帰予定日

迅速かつ丁寧な報告を行うことで、上司や部署のメンバーの理解と協力を得やすくなります。それは、自分自身が心置きなく故人との最後のお別れに専念できる環境作りにも繋がります。

②忌引き休暇が規定日数より必要な場合は上司に相談する

忌引き休暇が規定日数で足りない場合は、上司に事情を説明して相談しましょう。

遠方での葬儀や喪主を務める場合など、規定日数では対応しきれない状況が発生することがあります。

追加の休暇が必要になる状況には、以下のようなケースがあります。

  • 海外や遠隔地での葬儀で移動に時間がかかる
  • 喪主として葬儀全体を取り仕切る必要がある
  • 故人の遺品整理や手続きに時間を要する

追加で忌引き休暇を取得する場合、有給休暇を合わせて取得する、無給扱いになるなど、ルールも合わせて、上司に確認しましょう。

③4親等で忌引き休暇取得できない場合は有給休暇などを利用する

4親等の親族が亡くなった場合は、有給休暇や特別休暇の利用が検討できます。

多くの企業で4親等は「忌引き休暇」の対象外とされています。一般的に、企業の福利厚生として認められる忌引き休暇は「3親等まで」と定められているケースが多いため、葬儀に参列するには別の休暇制度を検討する必要があります。

4親等で利用できる休暇には、以下のような選択肢があります。

  • 有給休暇を申請する
  • 半日休暇や時間単位の休暇を活用する
  • 忌引き休暇ではない特別休暇があれば活用する

親族との別れは二度とない大切な時間です。4親等で忌引き休暇が取れなくても、適切な休暇制度を利用すれば、4親等でも葬儀に参列できます。

まずは自社の就業規則を改めて確認し、どの制度を利用するのが最適か、上司と相談しながら調整を進めましょう。

忌引き休暇取得の際に注意する3つのポイント

忌引き休暇をスムーズに取得するには、いくつかの注意点を押さえる必要があります。

事前準備や適切な手続きを怠ると、休暇取得が遅れたり職場に迷惑をかけることがあります。

注意するポイントは、下記の3つです。

  1. 就業規則をあらかじめ確認しておく
  2. 部署内の引継ぎを行う
  3. 忌引き休暇を使わない場合も連絡をする

注意点を理解し、いざというときに慌てずに対応することが大切です。

①就業規則をあらかじめ確認しておく

忌引き休暇の詳細は、日頃から就業規則で確認しておくことが大切です。

訃報は突然訪れるため、制度を理解していない場合、適切な申請や手続きを進められなくなるおそれがあります。特に、対象となる親等の範囲や休暇の日数、給与が支給されるかどうか、申請に必要な書類や手続きの流れは企業によって異なるため、事前の確認が欠かせません。

あらかじめ制度内容を把握しておけば、万が一の際にもスムーズに手続きができ、葬儀の準備や家族対応に集中できます。いざというときに慌てないよう、今のうちに就業規則を見直しておきましょう。

②部署内の引継ぎを行う

忌引き休暇を取得する際は、担当業務の引継ぎを確実に行うことが大切です。

適切な引継ぎがないと、部署メンバーへの迷惑が掛かる可能性があります。突発的な休みでも業務が滞りなく進められる体制作りは、自分自身が葬儀や諸手続きに専念するために必要です。部署メンバーに、緊急対応が必要な案件の共有や、顧客からの問い合わせ対応方法などを伝えることで、部署内でスムーズに業務を回せる状態にします。自分の緊急連絡先を伝えておくことも大切です。

引き継ぎに不安があれば、まずは上司へ確認するのがよいでしょう。丁寧な引継ぎをすることで、自分が安心して休暇を取得できます。

③忌引き休暇を使わない場合も連絡をする

親族が亡くなった際に忌引き休暇を取得しない場合でも、上司への状況報告は行いましょう。会社によっては、上司も葬儀に参列や弔電や供花を送るなどの対応が必要な場合があるためです。

身内の不幸が生じた場合は、精神的な負担が大きく、急な早退や休暇が必要になることもあります。事前に状況を共有しておけば、周囲が業務調整を行いやすくなり、同僚からの配慮も得られます。

忌引き休暇を使わない場合でも、上司には状況を共有しましょう。

忌引き明けの出勤の際に気を付けること

忌引き休暇から復帰する際は、適切な対応が必要となります。

休暇中に同僚が業務をカバーしてくれたことへの感謝をしたり、円滑な業務復帰を図る必要があるからです。

上司や同僚などへのお礼と挨拶をする

忌引き休暇から復帰して最初に出勤する日は、何よりもまず周囲への挨拶とお礼から始めましょう。突然の欠勤により、業務の代行やスケジュールの調整など、上司や同僚には少なからず負担をかけているからです。

まずは直属の上司の元へ行き、無事に葬儀を終えた報告とともに、休暇をいただいたことへのお礼を伝えます。続けて、チームのメンバーや直接業務をフォローしてくれた同僚に対しても、感謝の言葉を一人ひとりに丁寧に伝えましょう。

感謝を示すことで、その後の業務再開がスムーズになり、職場との良好な信頼関係を維持することに繋がります。

香典返しをする

会社から香典や供花をいただいた場合は、感謝の気持ちを込めて「香典返し」を行いましょう。

香典返しは、故人に対する弔意をいただいたことへの感謝を伝えるとともに、無事に忌明けを迎えたことを報告する大切な挨拶です。

香典返しの品物は、食べたり使ったりして形が残らないものが適しているとされ「不祝儀を残さない」という意味から、お菓子やお茶、消耗品などがよく選ばれます。

会社によっては「福利厚生の一環として慶弔見舞金が出るだけで、お返しは不要」というルールがある場合もあります。まずは就業規則や周囲の慣習を確認してから準備を進めるのが確実です。

必要書類を提出する

忌引き休暇後は、会社が指定する証明書類を速やかに提出します。

忌引き休暇は、会社の特別休暇として扱われるため、その事実を証明する書類の提出が求められます。書類を正しく提出することは、適正な勤怠管理や給与計算、さらには慶弔見舞金などの受給手続きを滞りなく進めるために必要です。

提出が求められる書類は、火葬許可証や死亡診断書、会葬礼状などがあります。

提出が遅れると、欠勤扱いになってしまう恐れがあるため、復帰後できるだけ早いタイミングで提出先と期限を確認しましょう。


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