- 更新日 : 2025年12月5日
仕事における活力とは?仕事への活力を高めるメリット4選と企業が行う活力維持方法を解説
「仕事における活力とはなに?」「仕事に対してやる気がでない」と悩むビジネスマンは多いです。仕事における活力とは、仕事に対するエネルギーのことで、いきいき仕事をしている状態のことです。活力を高めることで、仕事へのモチベーションや成果が上がり、キャリアの可能性も広がります。この記事では、日常生活でできる活力アップの方法や、仕事で活力が向上する場合のメリットなどをご紹介します。
仕事における活力とは?仕事に対するエネルギー
活力とは、活動のもとになる力やエネルギーを指す言葉です。厚生労働省の資料によれば、仕事における活力とは「仕事から活力を得ていきいきとしている」状態とされています。単なる体力的なエネルギーではなく、仕事に対する意欲や熱意も含まれ、仕事を遂行しようとする力です。
朝の出社時に「今日も頑張ろう」と思える気持ちや、課題に直面しても「やってみよう」と前向きに挑戦できる姿勢が、活力と言えます。
活力があると仕事を前に進めるのが早いのはもちろんのこと、ダメージを受けても回復が早いです。
仕事に対して、ポジティブで充実した心理状態のことを、「ワークエンゲージメント」と言います。ワークエンゲージメントの3要素は、「活力」「熱意」「没頭」です。この3要素が揃っていると、仕事に対してやる気に満ち溢れている状態です。
ワークエンゲージメントを高めることで会社の生産性がアップしたり、従業員のモチベーションの維持ができます。活力のある従業員は高いパフォーマンスを発揮し、チーム全体にも良い影響を与えます。
仕事の活力を高めるためにすること
仕事の活力を高めるためには、以下の3つの要素が必要です。
- 健康的な生活
- メンタルヘルスの維持
- モチベーションの保ち方
3つの要素が揃うことで、心身のコンディションを整え、前向きな気持ちで働ける土台を作ります。
健康的な生活をする
毎日元気に過ごすためには、健康的な生活が必要です。健康的な生活は、仕事に毎日向き合うための身体を作り上げます。体調が良ければ、仕事に対する集中力や持続力が高まります。
① 食生活に気を遣う
バランスの取れた食事は、活力を維持するために欠かせません。栄養が偏れば体調不良を招き、仕事のパフォーマンスが低下するためです。
栄養バランスを考えて3食食べる、野菜を食べる、脂分を控えるなど対策をすることが大切です。コンビニでおにぎりや菓子パンで済ます、インスタント食品や外食が多い生活は避けましょう。
健康的な食事を取れない主な理由は、忙しくて時間がないからです。
忙しい会社員だからこそ、毎日少しずつ、食生活を改善していくことが大切です。
② 運動をする
適度な運動は、心身のリフレッシュに効果的です。運動によって血流が良くなり、脳の働きも活性化するからです。
運動不足は、筋力の低下など、実際の生活に支障をきたす場合もあります。最近はリモートワークが多いため、特に意識して動く必要があります。
手軽に取り入れられる運動は、1駅分歩く、寝る前にストレッチするなどです。
継続的な運動は、ストレス解消にもつながり、仕事への活力を生み出します。
③ しっかりと睡眠をとる
活力の回復に不可欠なのは、しっかりと睡眠を取ることです。睡眠不足では集中力が低下し、判断ミスや作業効率の悪化を招きます。
睡眠を十分に取るためには、良い睡眠のための心がけも必要です。具体的には、メールチェックは睡眠前にはやらない、就寝に適した環境を整えます。
成人の睡眠時間は、6時間以上推奨とされています。十分な睡眠を取り、翌日の活力を蓄えて仕事に取り組みましょう。
メンタルヘルスを維持する
心の健康を保つのは、活力を維持するために欠かせません。身体面と精神面の2つが安定していると、日々の活力につながります。
① ストレス・不安を解消する
ストレスや不安が蓄積すると、仕事への集中力や意欲が低下します。心の負担が増えてしまう前に、ストレス解消をする必要があります。
仕事でストレスを0にすることは難しいです。しかし「溜めない・引きずらない」と心がけ、深呼吸・軽い運動・散歩・音楽など、自分なりにストレスや不安をリセットする方法を考えてみてください。
② 自分を責めない
自分を過度に責めてしまうと、自信を失い、前向きに仕事に取り組めなくなります。否定的な思考は、次なる挑戦への活力を奪ってしまうからです。
仕事でミスがあり、うまくいかない日もあります。「なぜ自分はできないんだ」と責めるほど、心は疲弊していきます。ミスを責めるのではなく「次はどう改善できるか」と前向きに捉えましょう。完璧を求めすぎず、気持ちを切り替えて次に進むことが大切です。
③ SNSの距離を取る
SNSとの適切な距離感は、メンタルヘルスを守ります。他人と自分を過度に比較すると劣等感や焦りが生まれ、仕事への活力が奪われてしまうためです。
SNSで他人の成功を見ると、無意識に自分を過小評価してしまう傾向があり、心が疲弊してしまいます。
1日にSNSを見る時間を決めるだけで、自分のペースで仕事ができます。
デジタルデトックスの日を作って、意識的にSNSから距離を取ることも必要です。
モチベーションを保つ
モチベーションを保つことは、仕事を頑張りたいと思う気持ちに直結するので大切です。目標設定と成果の可視化が、モチベーション維持に効果的です。
① 小さなゴールを設定する
小さなゴールの設定は、モチベーション維持に有効です。大きな目標は、目標達成までが長く息切れしてしまい、意欲が低下してしまいます。
自分のなかで毎日・毎週で達成できる小さなゴールを決めることが大切です。短期目標を明確にすることで、達成感が積み重なり、やる気が途切れにくくなります。
小さな達成感の積み重ねが、大きな活力を生み出します。
② 成果を「見える化」する
成果の「見える化」は、モチベーションを高めます。自分の進捗や成長が目に見えれば、達成感を実感しやすくなるからです。
1日少しずつでも進んでいる実感があれば、人はまた次のモチベーションに繋げられます。
具体的な可視化の方法は、売上や業績をグラフ化する、日々の業務内容を記録するなどです。
小さな成果を記録することが、明日への自信につながります。
仕事への活力を高めるメリット
仕事の活力を高めると、自分自身と会社、両方にとって大きなメリットがあります。具体的なメリットについて、4つ紹介します。
メリット① 業務効率があがる
活力がある状態は、仕事へのエネルギーがあるので集中力が高まり、判断も早くなります。その結果、業務効率があがります。
活力があると、疲労感が少ないため、長時間の作業でも集中力を維持することが可能です。ミスが減り、短時間で成果を出せるなどの効果もあります。
メリット② チームの活性化につながる
活力のある従業員は、チーム全体に良い影響を与えます。前向きに働く姿勢は周りに伝わり、チーム全体の士気を高め、協力し合える空気を作るからです。
チームでのコミュニケーションが円滑になると、新しいアイデアが生まれやすく、チームの生産性も上がります。
チーム全体のパフォーマンス向上のために、活力が必要です。
メリット③ 新たな価値を生み出す仕事ができる
仕事で活力がある状態を保つと、心に余裕ができ、ポジティブな発想になります。新しいアイデアを生むためには、現状維持ではなく「もっとこうしよう」という改善意欲が大切です。
活力がある従業員は、新しい企画やアイデアを積極的に提案できます。挑戦する意欲が高まり、仕事もより一層前向きに取り組めるでしょう。
メリット④ 成果と評価につながる
活力の向上は、成果と評価に直結します。活力を維持し、高いパフォーマンスを発揮すれば、上司やチームから認められるからです。
自分の会社だけでなく、お客様や取引先からも信頼される仕事ができるようになります。
良い結果を残せば評価があがり、昇給やキャリアアップのチャンスがあるので、モチベーションアップや活力の向上につながります。
仕事の活力を保つために避けること
活力を維持するには、過労やネガティブな環境などを避ける必要があります。心身のエネルギーを消耗する要因を取り除くことで、活力を保てます。
避けること① 過労になるまで働く
過労は活力を奪う最大の要因です。休みがないまま働き続ければ、心身ともに疲弊し、仕事への意欲が失われます。
仕事の活力があるときこそ、つい仕事を頑張りすぎることもあるので注意が必要です。仕事を詰め込みすぎると焦ってミスが出やすくなります。頑張りすぎた反動で、意欲が一気に下がってしまう「燃え尽き症候群」が起こったりします。
長期的に仕事で活躍するためには、適度な休息を取り、メリハリのある働き方が大切です。
避けること② ネガディブな職場に身を置く
ネガティブな職場環境は、活力を低下させます。批判や愚痴が多い環境では、前向きな気持ちを保てず、活力を削られてしまう原因になります。
不満を言う同僚や部下を否定ばかりする上司などが近くにいる場合は、その環境から距離を置くことが必要です。精神的なストレスが溜まり、活力が保てなくなります。
部署移動を希望したり、関わる相手を選ぶなど、毎日健やかでいられる場所で働くことが大切です。
避けること③ 完璧主義になる
仕事で完璧を求めるほど、細部にこだわりすぎて行動が遅くなります。仕事が終わらず、精神的に疲弊してしまうので注意が必要です。
仕事は100点を狙うより、80点で提出してフィードバックをもらいながら修正する方が、成長スピードは速いです。些細なミスに過度に落ち込むと、モチベーションが保てなくなり、活力も下がります。
完璧主義を手放せば、心に余裕が生まれます。
仕事の活力を維持するために企業がするべきこと
従業員の仕事への活力向上は、企業として取り組むことがたくさんあります。働きがいのある職場づくり、明確な評価制度など、従業員のパフォーマンスを高めるために行うこと5選を紹介します。
企業がすべきこと① 働きがいのある職場を目指す
効率よく仕事が進むと、働くことへの充実感が増します。仕事が楽しいと感じられる環境では、自然と意欲が湧きます。
企業は、ビジョンや目標を明確に示し、従業員一人ひとりの業務がどう貢献しているかを伝えてましょう。「仕事を通じて成長できている」「仕事に自信をもって取り組める」など、仕事や職場をポジティブに思える人は、高い働きがいにつながっています。
働きがいのある職場は、仕事への活力が生まれて、従業員がいきいき働けます。
企業がすべきこと② 評価制度を明確にする
明確な評価制度は、従業員の活力を支えます。従業員自身が、パフォーマンスや能力が正当に評価されると分かれば、モチベーションが高まるためです。
評価基準を具体的に示し、どのような行動や成果が評価されるのか全従業員に周知しましょう。定期的なフィードバックの機会を設け、上司と部下が対話する場を作ることで、能力開発やキャリアアップを促進する効果があります。
透明性のある評価制度が、会社と従業員の信頼関係を築きます。
企業がすべきこと③ 裁量権がある仕事を渡す
裁量権のある仕事は、従業員の活力を引き出します。
仕事の目標と手段を自分で決めることで、モチベーションが高まり、やりがいを感じやすくなります。上司は細かく指示を出すのではなく、信じて任せる姿勢が大切です。
ただし、裁量権が大きすぎると、その重圧からメンタル面が不安になることもあります。上司が適切な範囲で裁量権を付与することが大切です。
企業がすべきこと④ 風通しのよいコミュニケーションをする
風通しの良いコミュニケーションは、職場の活力を高めます。
情報共有がスムーズで、意見を言いやすい環境では、心理的安全性が保たれるからです。
具体的には、定期的な1on1ミーティングや適切なフィードバックなど、積極的にコミュニケーションを取ることで孤独感がなくなり、仕事への貢献度や活力が生まれます。
オープンなコミュニケーションが、信頼関係と活力を生み出し、チームを良くしていきます。
企業がすべきこと⑤ キャリアデザインの方向性を示す
将来のビジョンを明確にすることは、仕事へのモチベーションや活力の向上につながります。目標に向かって努力する意欲が沸くからです。
企業は、キャリア面談を定期的に実施し、従業員一人ひとりの希望やスキルを把握しましょう。社内でのキャリアパスを複数用意し、成長の選択肢を示すことができれば、従業員は将来のキャリアに期待が持てます。
社内研修の充実や、積極的な研修やセミナーの参加は、この会社で成長し続けられるという希望になり活力が生まれます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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