• 更新日 : 2026年2月19日

働きがいのある職場とは?・特徴・メリット・つくり方を解説

Point働きがいのある職場とは?

働きがいのある職場とは、社員が仕事に誇りと成長を実感し、自律的に貢献できる環境です。

  • 信頼・尊重・公正が職場文化に根づく
  • 意見しやすく成長を支える組織風土
  • 経営理念が現場レベルで共有されている

働きやすさは環境面、働きがいは内面的な充実感です。

従業員がいきいきと働ける「働きがいのある職場」は、企業の成長に直結する重要な要素です。給与や待遇だけでなく、仕事への誇りや人間関係、成長実感といった内面的な充足が、社員のモチベーションやエンゲージメントを高めます。

本記事では、「働きがい」の意味や類似概念との違いを明確にし、働きがいのある職場の特徴やメリット、実現するための施策を解説します。

目次

働きがいとは?似た言葉とどう違う?

「働きがい」という言葉はよく使われるものの、意味が曖昧になりがちです。「働きやすさ」「やりがい」「エンゲージメント」などとの違いを正確に理解しておくことは、職場改善や人事施策を進める上で重要です。以下では、それぞれの言葉の違いを整理します。

働きがいは、仕事を通じて感じる誇り・充実・成長の実感を指す

働きがいとは、社員が日々の仕事を通じて「この仕事に意味がある」「自分は成長している」と実感できる状態を指します。これは外的な条件だけでなく、達成感ややる気、自己成長のような内面的な感覚を伴うものです。働きがいが高い職場では、社員は自発的に動き、会社への愛着や誇りを持って働く傾向があります。単なる環境の良さではなく、仕事に対する心理的な充足を含む広範な概念といえます。

参考:働きがいのある職場づくりのために|労働基準監督署

働きやすさは「職場環境の快適さ」働きがいは「内面的な充実感」

働きやすさとは、働く上での物理的・制度的な環境が整っており、社員がストレスを感じずに働ける状態を意味します。たとえば、柔軟な勤務制度、適正な労働時間、良好な人間関係などが挙げられます。

働きがいは、そうした働きやすさの基盤が整ったうえで、仕事の意味や成長の実感など精神的な満足が得られている状態を指します。働きやすい職場でも、目標や意義を感じられなければ、働きがいは高まらないのです。

やりがいは「仕事そのものの面白さ」働きがいは「組織全体への満足」も含む

やりがいとは、業務において自分の能力を発揮できたときの達成感や手応えを指します。たとえば「難しい仕事を乗り越えた」「顧客に感謝された」といった経験がやりがいにつながります。

働きがいは、やりがいを含みながら、さらに職場全体の雰囲気、上司との関係、企業理念への共感などを含んだ広い概念です。つまりやりがいは働きがいの一部であり、働きがいにはより組織的・文化的な側面も求められます。

エンゲージメントは「組織への主体的貢献意欲」働きがいは「結果として得られる満足感」

エンゲージメントとは、社員が自社の方向性や理念に共感し、「自分もその実現に貢献したい」と自発的に感じている状態を意味します。これはいわば組織に対する心理的な結びつきです。

その結果として現れるのが働きがいです。エンゲージメントが高まることで、社員は職場に安心感や帰属意識を持ち、自らの仕事に意味や価値を見出すようになります。つまり、エンゲージメントは行動の起点であり、働きがいはそこから生まれる心の充足と言えるでしょう。

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今、働きがいが注目される理由は?

働きがいのある職場づくりが、多くの企業にとって重要な経営課題となっています。以下では、主な理由を解説します。

人材確保・定着の鍵として働きがいが重要になっている

少子高齢化に伴い、労働人口は減少を続けており、企業は限られた人材をいかに確保・定着させるかが課題となっています。給与や待遇だけでは差別化が難しく、「働きがいがある職場」であることが採用時の魅力になります。さらに、入社後の定着にも直結し、離職防止に効果的です。

若い世代は働きがいを重視する傾向が強い

ミレニアル世代やZ世代は、仕事に対して「意味」や「成長実感」を求める傾向が強く、従来の報酬や安定性だけでは満足しにくいという特徴があります。そのため、職場にやりがいや納得感を見いだせることが、長期的な勤務や高いエンゲージメントにつながります。

働きがいは人的資本経営や社会的評価の向上にも直結する

近年は「人的資本経営」への注目が高まり、社員の価値を最大限に引き出すことが企業の競争力に直結すると考えられています。また、国連のSDGsでも「働きがいも経済成長も」が明記されており、企業が社会的責任を果たすうえでも働きがいの向上が求められています。

参考:持続可能な開発目標|国際連合広報センター

働きがいのある職場の特徴は?

働きがいのある職場には共通して、社員が安心して挑戦できる文化や、公正な評価、信頼関係のあるコミュニケーション環境が備わっています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

経営の方針や理念が社員に伝わり、信頼関係が築かれている

働きがいのある職場では、会社のビジョンや価値観が明確に示されており、社員との共有が図られています。経営層が一方的に方針を打ち出すのではなく、その背景や目的を丁寧に説明する姿勢が、社員との信頼関係を強化します。目指す方向性がわかることで、社員は自分の仕事の位置づけを理解し、納得感をもって業務に取り組むことができます。

新しいことに挑戦し、成長できる風土がある

挑戦を歓迎する企業文化も、働きがいの高い職場に欠かせません。失敗を責めるのではなく、そこから学ぶ姿勢を大切にする組織では、社員が安心してチャレンジできます。キャリア支援制度やスキルアップ研修の充実も、成長を後押しする要素となります。自分の成長が実感できる環境は、社員にとって大きなモチベーションとなります。

成果や努力が正当に評価され、処遇に反映されている

評価制度が明確で、公平性と透明性が保たれていることも重要な特徴です。目標達成の度合いやプロセスが適切に評価され、それが昇進や報酬に結びついていると、社員は「見てもらえている」という実感を持つことができます。上司からの定期的なフィードバックや、納得のいく評価基準の提示は、働きがいを大きく左右するポイントです。

意見を出しやすく、信頼に基づいた協力関係がある

職場内での自由な意見交換や、上下関係を越えた対話のしやすさも、働きがいのある職場の特徴です。部署を超えたプロジェクトや交流の場を設けることで、社員同士のつながりが強まり、互いを尊重し合う雰囲気が醸成されます。また、上司が部下の声に耳を傾け、柔軟に対応する姿勢を持つことが、心理的安全性の確保につながります。

自分の仕事が社会に貢献しているという実感がある

働きがいを支えるもう一つの軸は、「自分の仕事が世の中の役に立っている」という実感です。たとえば、顧客からの感謝の言葉や、社会課題の解決に携わるプロジェクトへの参加などは、社員に誇りをもたらします。自社のビジネスの社会的意義が明確であればあるほど、日々の業務が単なる作業ではなく、意義のある活動として認識されやすくなります。

働きやすく、長く続けられる職場環境が整っている

働きがいは、働きやすさと表裏一体の関係にあります。フレックスタイム制や在宅勤務、休暇の取得推進など、柔軟な働き方が可能な職場では、社員の生活と仕事のバランスが取りやすくなります。無理なく働ける環境は、心身の健康を守るとともに、仕事への集中力と意欲を高める土台となります。

働きがいを高めることで得られるメリットは?

社員一人ひとりの働きがいを高めることは、満足度の向上にとどまらず、企業全体の成長にも直結します。以下では、主なメリットを見ていきます。

社員の意欲を引き出し、生産性と業績を向上させる

働きがいを感じている社員は、自らの業務に対して責任感と意欲を持ち、積極的かつ前向きに取り組む傾向があります。こうした状態では、与えられた仕事をこなすだけでなく、自発的に課題を発見し、改善に向けた提案や行動を起こすようになります。

このような社員がチームの中に複数いることで、部署内外の連携が活性化し、組織全体としてのパフォーマンスが高まります。加えて、新たなサービスや業務改善のアイデアも生まれやすくなり、企業の競争力や業績にも良い影響を与えるのです。働きがいは、単なる気持ちの問題ではなく、企業成果と直結する戦略的要素といえます。

離職防止につながり、人材の定着を促す

働きがいがある職場では、社員は会社に対して帰属意識や誇りを持ちやすくなります。そうした感情が高まることで、「この会社で長く働きたい」と感じるようになり、結果的に離職率の低下につながります。

離職の原因として多いのが職場の人間関係や評価への不満です。働きがいを高める取り組みでは、こうした不満の根本にある要素を改善することが多いため、離職の予防策としても有効です。社員が定着すれば、新たな人材採用や育成にかかるコストが削減され、社内に知見やノウハウが蓄積されていきます。このように、働きがいの高さは、人材の安定確保に直結する要素でもあります。

ブランド価値が向上し、採用にも強くなる

働きがいを重視する姿勢は、社内だけでなく社外にも好印象を与えます。社員が誇りを持って働く様子は、口コミやSNSなどを通じて外部にも伝わりやすく、企業イメージの向上につながります。

また、求職者にとっても「社員がいきいきと働いている会社」「働きがいが評価されている職場」は非常に魅力的に映ります。これは人材獲得競争の激しい現代において、大きな採用力の差別化要因となります。

さらに、働きがい向上への取り組みは、従業員を大切にする経営姿勢として投資家や取引先にも高く評価されます。ESG投資やSDGs経営が注目される中、企業の持続可能性を高めるうえでも働きがいは重要なテーマです。

働きがいのある職場をつくるには?

働きがいのある職場を実現するには、組織全体で意識をそろえた継続的な取り組みが求められます。ここでは、経営から現場まで実行できる施策を通じて、働きがいを高めるためのポイントを紹介します。

【経営理念やビジョンの共有】仕事への誇りを育てる

働きがいのある職場を築くうえで、まず大切なのは経営理念やビジョンの明確化と共有です。社員が「自分は何のために働いているのか」「この会社はどこを目指しているのか」を理解できることで、仕事に意義を感じやすくなります。

また、経営層の考えや価値観が日頃から発信されていることで、社員との間に信頼関係が生まれます。会社の目標に共感した社員は、高い動機付けを持って働くことができ、職場に一体感が生まれます。ビジョンは単なるスローガンではなく、社員の働きがいを支える「軸」として機能します。

【部署や立場を超えた対話】職場の風通しを良くする

働きがいの向上には、職場のコミュニケーションの質も重要です。部署や役職に関係なく自由に意見を交換できる環境は、心理的安全性を高め、安心して働ける土壌を生み出します。

たとえば、部門をまたいだプロジェクトや、社員交流のイベントを設けることで、普段接点の少ない社員同士の理解が深まります。上司と部下の定期的な面談も効果的で、業務上の課題だけでなく、感情面でのケアにもつながります。対話を重ねることで、社員は「自分は大切にされている」と実感し、組織への信頼を育みます。

【明確な目標と公正な評価】意欲を高める

社員が納得感をもって働くためには、公平な評価制度と適切な目標管理が不可欠です。役割や職種に応じた目標を設定し、定期的に成果を振り返りながら、フィードバックを行うことが求められます。

重要なのは、評価基準を明確にし、説明責任を果たすことです。不透明な評価は社員の不満や不信感を招きますが、公正な仕組みはモチベーションの維持と成長意欲の促進につながります。また、成果だけでなく努力のプロセスも適切に評価することで、働きがいの実感が深まります。

【柔軟な働き方や職場環境】長期的な安心感を生む

働きがいは、働きやすい環境のうえに成り立つものです。リモートワークやフレックスタイム制の導入、有給休暇の取得推進といった柔軟な働き方の整備は、社員のライフスタイルに応じた働きやすさを実現します。

また、オフィスの設備改善や、健康管理制度の充実、福利厚生の見直しなども重要です。過度な残業の排除やメンタルヘルス支援などを通じて、心身ともに健やかに働ける職場づくりを目指すことが、働きがいを長期的に支える基盤になります。

働きがいのある職場づくりを目指して

働きがいのある職場を実現するには、社員のやりがいと働きやすさの両方を満たす組織づくりが不可欠です。経営陣との信頼関係、公正な評価制度、成長を支える環境といった基盤を整えれば、社員がいきいきと働ける職場になります。働きがいの向上は人材の定着や生産性向上を通じて企業の成長にもつながります。社員一人ひとりの声に耳を傾け、働きがいのある職場づくりに取り組みましょう。


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