• 更新日 : 2026年2月19日

リーダーシップとマネジメントの違いとは?使い分けやスキルの磨き方も解説

Pointリーダーシップとマネジメントの違いは?

リーダーシップは未来への方向性を示す力、マネジメントは業務を円滑に遂行する管理力です。

  • リーダーは変革を導く存在
  • マネージャーは秩序と効率を担う
  • 両者は役職に関係なく発揮可能

リーダーシップとマネジメントのどちらも組織に不可欠で、状況に応じて使い分けが必要です。

組織の成果を上げるには、日々の業務を安定して進めるマネジメントと、人を導き変化を促すリーダーシップの両方が欠かせません。これらはしばしば混同されがちですが、役割や機能は異なります。

本記事では、「リーダーシップとは何か」「マネジメントとは何か」という基本から始めて、それぞれの違い、職場での活用法、スキルの高め方などを解説します。

目次

リーダーシップとは?

リーダーシップとは、組織やチームが進むべき方向を示し、人を動かしながら目標達成へ導く力を指します。業務を円滑に進めるだけでなく、人の意欲や行動を引き出す役割として注目されています。

人に影響を与えて行動を促す力

リーダーシップとは、メンバーに働きかけ、自発的な行動を生み出す影響力のことです。単に指示や命令を出すのではなく、価値観や考え方を共有することで、相手が「動きたい」と思える状態をつくります。そのため、リーダーシップは権限や役職だけに依存せず、信頼や共感を土台として発揮されます。

この力が発揮されることで、チームは受け身ではなく主体的に動くようになり、組織全体の推進力が高まります。人を管理するのではなく、人の内側にある意欲を引き出す点が、リーダーシップの大きな特徴です。

ビジョンを示し変化を導く役割を持つ

リーダーシップの重要な役割の一つは、将来の方向性を示すことです。長期的な視点で「どこを目指すのか」を明確にし、メンバーが同じ方向を向いて行動できる状態をつくります。特に先行きが不透明な状況では、判断の軸となるビジョンの存在が欠かせません。

また、リーダーシップは現状を見直し、新たな挑戦を後押しする力でもあります。これまでのやり方が通用しなくなった場面で、変化の必要性を示し、組織を前進させる役割を担います。その結果、停滞していた組織に活気が生まれます。

リーダーは役職に左右されず、行動や姿勢を通じて示される存在

リーダーシップを発揮する人は、必ずしも管理職とは限りません。正式な役職がなくても、周囲に良い影響を与え、自然と人をまとめる存在はリーダーといえます。その背景には、率先して行動し、責任を引き受ける姿勢があります。

このような姿勢は信頼を生み、結果として人がついてくる状態をつくります。生まれ持った才能や特別なカリスマ性よりも、日々の行動の積み重ねがリーダーシップを形づくります。つまりリーダーシップとは、周囲に正しい方向を示し、人を動かす行動力そのものなのです。

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マネジメントとは?

マネジメントとは、組織が目標を達成するために必要な「計画」「管理」「運営」を行う力です。日々の業務を滞りなく進めるための仕組み作りと実行がマネジメントの本質です。

組織の目標を実現するための管理・運営の力を指す

マネジメントとは、組織の目標を達成するために、人・モノ・カネ・情報などの資源を効果的に活用するための仕組みや行動を指します。計画立案や進捗管理、問題解決などを通じて、目標に向けた道筋を具体化し、実行に移すことが求められます。

たとえば、事業部門の管理職やプロジェクトマネージャーは、各メンバーに適切な業務を割り振り、業務が予定どおり進んでいるかを日々確認しながら調整を行います。こうした一連の管理行為がマネジメントであり、組織の生産性と成果に直結する活動です。

業務を円滑に進める仕組みを整える役割を持つ

マネジメントの主な役割は、業務が円滑に進むような仕組みと体制を整えることにあります。業務計画や予算の策定、人員の配置、ルールや業務フローの設計などを通じて、組織全体が一体となって動ける土台を作ります。

これにより、個々のメンバーは自分の役割を明確に認識し、効率的に業務を遂行できるようになります。つまり、組織の秩序を保ちながら、生産性を高めていくのがマネジメントの力なのです。

マネージャーは短期〜中期的な視点で効率と安定を担保する

マネジメントは、比較的短期から中期的な視野で活動が行われる点も特徴です。たとえば、1日単位や週単位での業務進捗の確認、翌月の予算編成や人員調整といったように、現場に近い時間軸で意思決定と実行が求められます。

また、問題が発生した際には迅速に対処し、業務に支障が出ないよう調整を行う柔軟性も必要です。安定的に成果を出し続けるには、こうした日々の細やかなマネジメントが欠かせません。プロジェクトの進行管理においても、誰がいつ何を行うのかを把握し、納期どおりに成果物が完成するよう全体をコントロールするのがマネージャーの役割です。

リーダーシップとマネジメントの違い・使い分け方は?

リーダーシップとマネジメントは、いずれも組織運営に欠かせない概念ですが、果たす役割やアプローチには違いがあります。以下では、それぞれの違いと、相互にどのように補い合うのかを解説します。

両者の違いは「目指すもの」と「取り組み方」

リーダーシップは「何をするべきか」という方向性を示す力であり、マネジメントは「いかにうまく実行するか」という実務的な管理力です。ピーター・ドラッカーの「マネジメントとは物事を正しく行うことであり、リーダーシップとは正しいことを行うことである」という言葉が、この違いを端的に表しています。

新しい戦略を打ち出す場面ではリーダーシップが求められ、決められた戦略を現場で実行していく場面ではマネジメントが必要になります。以下の表では、違いを整理しました。

観点・役割の違いリーダーシップマネジメント
目的(ゴール)何を目指すかを定める(正しい目標を設定する)定められた目標を如何に達成するかに注力する
時間軸・視野中長期的な視野で未来を描き、変革を促す短期~中期的な視野で現在の計画を遂行し、安定を図る
人への働きかけビジョンや価値観を示し、影響力で人を動かす(動機づけと指導)組織構造やルールを用いて人や業務を管理する(指示・統制)
示す力の方向変化を生み出す力(改革・イノベーションの推進)秩序を守る力(既存業務の効率的な運営)

リーダーシップとマネジメントは対立ではなく補完関係にある

リーダーシップとマネジメントは、対立するものではなく、お互いを補い合う存在です。組織にリーダーシップだけがあれば方向性は見えるかもしれませんが、それを実行する仕組みがなければ成果は生まれません。一方、マネジメントだけでは現状維持にとどまり、変革や進化が困難になります。

組織が成果を出し続けるためには、リーダーシップで未来の方向性を示しつつ、マネジメントで日々の実行と改善を支える構造が必要です。どちらか一方に偏るのではなく、状況に応じて両者を柔軟に使い分ける力こそが、現代のリーダーや管理職に求められる姿勢と言えるでしょう。

職場でリーダーシップとマネジメントをどう活用する?

職場では、状況に応じてリーダーシップとマネジメントの両方を適切に使い分けることが求められます。日々の業務を安定的に回すにはマネジメントが力を発揮し、変革が必要な場面ではリーダーシップが求められます。

【リーダーシップ】経営方針の転換

組織が経営の転換点に立たされたとき、求められるのは明確なビジョンと変革への指針です。たとえばある老舗旅館が業績不振に陥った際、後継者が「高付加価値路線」への方針転換を打ち出しました。「料理とサービスの質で勝負する」という新しい方向性を明確に示し、従業員に共有したことで、危機意識と前向きな意欲が高まりました。

このように、リーダーシップはチームに未来の目標を示し、行動の原動力を生み出します。特に変化への抵抗が生じやすい状況では、率先して方向性を示す力が組織を動かす鍵となります。

【マネジメント】計画の実行や日々の業務改善

掲げられたビジョンを実現へと導くには、現場を動かすマネジメントの力が不可欠です。前述の旅館でも、料理長は限られた予算内で新しい料理を開発し、女将は接客体制を見直すなど、実務面から改善に取り組みました。

マネジメントは、計画を具体的な業務に落とし込み、進捗を管理しながら成果につなげる働きです。組織全体がビジョンに沿って動くための仕組みづくりや業務の最適化が、マネジメントの重要な役割といえます。

リーダーシップスキルを高める方法は?

リーダーシップは先天的な素質だけで決まるものではなく、実践や学習を通じて磨くことができます。ここでは、リーダーシップスキルを高めるための取り組みを紹介します。

ビジョンを描く力と人を動かすコミュニケーションを磨く

まず取り組むべきは、将来の方向性を考える力と、それを周囲に伝える力を育てることです。たとえば、自分が所属する部署やチームの「あるべき姿」を言語化し、メンバーに共有する練習をしてみましょう。その際、相手の立場や価値観を尊重しながら言葉を選ぶことで、共感を得やすいコミュニケーション力が育ちます。

また、日常的に相手の話に耳を傾ける「傾聴力」も重要です。人の話を丁寧に聴く姿勢は、信頼関係の構築に直結し、結果としてリーダーとしての影響力を高めることにつながります。

小さな挑戦を通じて実践の場を増やす

リーダーシップは、実際に人をまとめ、何かを成し遂げる経験の中で強化されていきます。社内の小規模なプロジェクトや会議進行など、身近な場面でリーダー役を担ってみましょう。自ら目標を設定し、メンバーに働きかけながら物事を進める中で、判断力や統率力、責任感が自然と養われていきます。

失敗しても問題ありません。重要なのは、行動した結果を振り返り、そこから学ぶことです。うまくいかなかった場面を検証し、次にどうすればよかったのかを考えることで、実践知としてのリーダーシップが身についていきます。

学びと観察から自分のスタイルを育てる

先人のリーダーシップ理論を学ぶこともスキル向上の一助になります。ピーター・ドラッカー、スティーブン・コヴィー、ジョン・コッターなどの著作には、リーダーに必要な原則や行動指針が数多く紹介されています。こうした知識をインプットし、自分なりに解釈して現場で実践してみることで、行動の幅が広がります。

さらに、職場にいる尊敬できる上司や先輩の行動を観察し、その姿勢から学ぶのも有効です。可能であればメンターを見つけ、具体的なアドバイスやフィードバックをもらうことで、自分の強みや改善点に気づくことができます。

リーダーシップは、座学だけでは身につきません。学びと行動を繰り返しながら、自分なりのスタイルを築いていくことが、真のリーダーへの成長につながります。

マネジメントスキルを高める方法は?

マネジメントスキルは、知識や経験を積み重ねることで誰でも向上させることが可能です。ここでは、マネジメントスキルの鍛え方を紹介します。

自分自身を管理するセルフマネジメントから始める

まず基本となるのが、自分の業務や時間を管理する「セルフマネジメント力」です。日々のタスクを整理し、優先順位をつけて実行する習慣を持つことで、周囲の仕事を管理する土台が築かれます。

時間管理や目標設定の技術を身につけるために、ToDoリストやスケジュール管理ツールを活用するのも効果的です。まずは自分の仕事をきちんと進められるようになることが、他者をマネジメントする第一歩になります。

チームを動かす計画・調整力を鍛える

マネージャーとして業務を遂行するには、チーム全体のリソースを把握し、適切に配分する能力が求められます。そのためには、目標に対して何が必要かを分析し、計画に落とし込む力が重要です。

週単位・月単位での進捗管理表を作成し、タスクの状況を見える化することで、チーム内でのズレや遅れにいち早く気づくことができます。また、急な変更にも柔軟に対応できるよう、代替案や優先順位の見直しなど、計画の調整力を磨くことも必要です。

人を育て、関係性を築く力を身につける

マネジメントでは「人との関係づくり」も非常に大切な要素です。部下やチームメンバーとの信頼関係を築くには、傾聴力・共感力・適切なフィードバック力が欠かせません。

1on1ミーティングを定期的に行い、部下の悩みや意見に耳を傾けることで、心理的安全性が高まり、チームの協力体制も強化されます。また、成果や課題に対して具体的なフィードバックを行うことで、相手の成長を促す関わりができるようになります。

学びと実践を繰り返してスキルを定着させる

マネジメントスキルを高めるには、実務経験と並行して継続的な学習も必要です。業務改善・目標管理・人材育成などに関する専門書やオンライン講座を活用し、理論を学ぶことがスキルの裏付けになります。

研修で得た知識を現場で実践し、うまくいったこと・課題となったことを振り返る習慣を持つことで、知識が経験として定着します。また、他部署のマネージャーや上司と意見交換を行うことで、自分のスタイルを客観的に見直す機会にもなります。

リーダーシップ・マネジメントと役職の関係は?

リーダーシップやマネジメントは、役職に関係なく発揮できる力です。一般的には「リーダー=上司」「マネージャー=管理職」と捉えられがちですが、実際には立場よりも行動や姿勢のほうが重要とされています。

管理職だからといって自動的にリーダー・マネージャーではない

役職に就いたからといって、自然にリーダーシップやマネジメントが発揮できるわけではありません。たとえば課長や部長といった肩書きがあっても、部下を適切に導いたり、業務を管理する能力が伴っていたりしなければ、実質的なリーダーやマネージャーとは言えません。

役職がない一般社員でも、周囲を巻き込みチームを前向きに導く行動を取っていれば、立派なリーダーシップを発揮していると言えます。同様に、業務の進捗管理やチームの調整役を果たしている人は、マネジメント的な役割を果たしていることになります。

真のリーダーやマネージャーは役職を超えて信頼を築く

リーダーシップやマネジメントに必要なのは、他者に働きかけ、信頼を得て行動を促す力です。それは肩書きによる上下関係ではなく、普段の姿勢や言動によって生まれます。役職はそれを発揮しやすくする環境ではありますが、必須条件ではありません。

つまり、リーダーシップとマネジメントは「役職によって与えられるもの」ではなく、「行動と信頼によって築かれるもの」です。役職にとらわれず、誰もがそれらのスキルを磨き、実践できる機会があると言えるでしょう。

リーダーシップとマネジメントを両立して組織を成功に導こう

現代のビジネスリーダーには、リーダーシップとマネジメント両者の違いを正しく理解したうえで、変革を促す力と組織を安定運営する力の双方を兼ね備え、状況に応じて使い分けることが欠かせません。両方のスキルを磨き続けることで、変化の激しいビジネス環境においても組織を成功に導くことができるでしょう。リーダーシップ(統率力)で人を鼓舞しつつ、マネジメント(管理能力)で組織を支える、そのバランスを体現できる人材こそが、これからの時代に求められる真のリーダーと言えます。


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