- 更新日 : 2026年3月12日
【2026年4月】スマート変更登記で住所変更する方法は?自分で申請する手順と注意
Webで申し込みをしておけば、引っ越しなどで住所が変わった際も、法務局が代わりに登記を更新します。
- 登記申請の手間や費用を減らせる
- 義務違反による過料のリスクを防げる
- 登記簿を常に最新の状態に保てる
スマート変更登記を利用するには、専用サイトから氏名や住所などの情報を登録しておきます。そうすれば、法務局が住基ネットと連携して職権で変更登記を行います。
スマート変更登記とは、不動産の所有者が氏名や住所に変更があった際、あらかじめWebサービスから申し出をしておくことで、自分で申請しなくても法務局が変更登記を行ってくれる制度です。2026年4月1日から運用が始まります。
2026年4月から住所変更登記が義務化されるため、引っ越しのたびに登記申請をする手間が省け、義務違反による過料のリスクも回避できます。
目次
スマート変更登記とは?
スマート変更登記とは、個人や法人などが不動産登記における「所有者の住所・氏名変更」の手続きを、Webからあらかじめ申出を行うことで法務局が変更登記を行ってくれるサービスです。
そのため住所等の変更があるたびに登記申請をしなくても、登記漏れによる義務違反(過料)に問われることがなくなります。スマート変更登記を利用することで、以後の申請手続きや管理の手間を省けるようになります。
登記が更新される主な流れ
所有者が「検索用情報」の申出を行うと、その後は何もしなくても、法務局が住基ネットの情報から登記を行ってくれます。
- 申出: 所有者が法務局へ氏名・生年月日・住所等の「検索用情報」を提出する 。
- 検索・検知: 法務局が定期的に住基ネットを検索し、住所変更を検知する 。
- 連絡: 法務局から申出人のメールアドレスに変更登記の意向確認が届く 。
- 承諾・登記: 申出人が承諾すると、法務局が職権で変更登記を行う 。
利用できる手続きの範囲
スマート変更登記で申請できるのは、「登記名義人の住所・氏名の変更・更正登記」のみです。
売買や相続による「所有権移転登記(名義そのものを変える)」や、住宅ローン完済時の「抵当権抹消登記」には対応していません。これらの手続きを行いたい場合は、従来の申請用総合ソフトを使用するか、司法書士へ依頼する必要があります。
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スマート変更登記を利用するメリットとデメリットは?
スマート変更登記のメリットは将来の登記申請の手間や費用が省けることです。通常、司法書士に依頼すると数万円かかる手続きが、スマート変更登記による職権登記であれば、費用がかかりません。一方で海外居住者は対象外などの利用条件もあります。
メリット:手間やコストの削減になり、過料リスクも回避できる
自分で登記を申請すると不動産1個につき1,000円の登録免許税がかかり、司法書士へ依頼する場合は、別途1万〜2万円ほどの報酬が発生します。
あらかじめ「検索用情報」を法務局に申し出ておけば、その後は法務局が変更登記を行ってくれるため、義務違反による過料のリスクを確実に避けられます。
将来、不動産を売却したり、担保にして融資を受けたりする場合には、登記簿に記載された住所や氏名が現在の情報と一致している必要があります。スマート変更登記を利用していれば、登記情報が常に最新の状態に更新されるため、いざ手続きが必要になった際もスムーズに進められます。
デメリット:変更登記のタイムラグや海外居住者は対象外
法務局が検索用情報に基づいて住基ネットに照会するのは「2年に1回程度」とされています。このような理由から、転居による住所変更や結婚による氏名変更があっても、直ちに変更登記が行われるとは限りません。 もし不動産を売却したり担保に入れたりする予定があり、急いで登記情報を現在のものと一致させる必要がある場合には、この制度を待たずに所有者が自分で住所等変更登記を申請する必要があります。
また、スマート変更登記は、法務局が住基ネットを通じて住所や氏名の変更を確認することで成立します。したがって、日本国内に住民票がない海外居住者は、この制度の対象外となります。海外へ転居した場合や、海外から日本へ戻ってきた場合は、自分で住所変更登記を申請しなければなりません。
【個人】スマート変更登記のやり方
個人の方がスマート変更登記を利用するための申出方法は、「いつ不動産の所有者になったか(登記名義人になったか)」により手続きが異なります。

ケース1:2025年4月21日より前に所有者になっている場合
すでに不動産を所有している方は、Webブラウザから、かんたん登記・供託申請で「検索用情報の申出書」を作成します。
申出の手順
- 「かんたん登記申請」へアクセス
法務局の専用ページ「かんたん登記申請」へアクセスし、「検索用情報の申出」を選択します。 - 情報の入力
画面の案内に従い、所有者の「氏名・生年月日・メールアドレス」や、対象となる不動産の「地番・家屋番号(または不動産番号)」を入力します。 - 送信(電子証明書は不要)
Webブラウザ上で入力を完了させ、データを送信します。この手続きにおいて、マイナンバーカード等による電子証明書(電子署名)は不要です。
※書面で提出したい場合は、申出書を作成して管轄の法務局へ持参または郵送することも可能です。
ケース2:2025年4月21日以降に新たに所有者となる場合
これから不動産を購入したり相続したりして、新しく所有権の登記をする方は、その登記申請と同時に申出を行うことができます。
申出の手順
登記の申請書(所有権移転登記など)を作成する際に、新たな所有者の「氏名・住所」に加えて、以下の情報を併せて記載して申請します。
- 氏名の振り仮名
- 生年月日
- メールアドレス
名義変更の登記申請の中に必要情報を盛り込むことで、自動的にスマート変更登記(検索用情報の申出)の手続きも完了します。別途、申出書を作成する必要はありません。
申出の後に住所や氏名の変更があった場合は、法務局で住所等の変更の事実を確認して、ご本人の了解を得た上で、職権で変更登記をします。
【法人の方】スマート変更登記のやり方
会社法人等番号(13桁)を有する法人の場合、スマート変更登記を行うには、不動産登記に「会社法人等番号」を記録させます。

出典:職権による住所等変更登記の手続イメージ(法人の場合)|法務局
法人の手続きと連携の仕組み
法人が所有する不動産について、登記名義人の住所(本店)や名称(商号)の変更は、以下の流れで自動化されます。
- 番号の記録: 不動産登記にその法人の「会社法人等番号(13桁)」を記録します。
- システム連携: これにより不動産登記システムと商業・法人登記システムが連携されます。
- 自動反映: 本店移転や商号変更の登記を商業登記所で行うと、その情報が不動産登記所へ通知され、登記官が職権で不動産の住所・名称を変更します。
これにより、法人の担当者は不動産ごとの住所変更登記申請をする必要がなくなり、変更登記義務も履行済みとして扱われます。
【ケース1】令和6年(2024年)4月1日より前に所有者になっている場合
すでに不動産を所有している法人がこの制度を利用するには、別途「会社法人等番号の申出」を行う必要があります。
- 申出の方法:
オンライン(登記・供託オンライン申請システム)または書面(管轄の登記所へ提出)のいずれかの方法で行います。 - 手続きの内容:
「会社法人等番号の申出書」を作成し、対象となる不動産の情報と、記録したい会社法人等番号を記載して提出します。これにより、既存の登記記録に番号が付記され、連携が開始されます。
法人の登記担当者は、自社の保有不動産の登記簿を確認し、会社法人等番号が記録されていない場合は、この「申出」を行うことを推奨します。
【ケース2】令和6年(2024年)4月1日以降に新たに所有者となる場合
これから売買や合併などで不動産を取得し、新しく所有権の登記をする法人は、その登記申請と同時に手続きが完了します。
- 申請の方法:
所有権移転登記などの申請書に、新所有者となる方の「名称・住所」に加えて、「会社法人等番号」を併せて記載して申請します。
これにより、所有権の登記と同時に会社法人等番号も登記され、即座にスマート変更登記(自動連携)の対象となります。
- 会社法人等番号を有していない法人(権利能力なき社団など)については、法務局側で変更の事実を確認できないため、この連携システムの対象外となります。住所や名称に変更があった場合は、従来どおり個別に変更登記申請を行ってください。
海外に居住する個人の方・会社法人等番号のない法人の方
海外に居住する個人の方・会社法人等番号のない法人はスマート変更登記(職権による自動変更)の対象外となります。
- 海外居住者: 住基ネットでの確認ができないため
- 会社法人等番号を有しない法人: 商業登記システムとの連携ができないため
対応方法
住所や氏名に変更があった場合は、これまで通りご自身で「変更登記」を申請する必要があります。 法務省では、海外居住者等が登記申請をする際の書面作成支援ツールなども提供しているため、変更があった際は速やかに管轄の法務局へ申請書を提出(郵送可)するか、司法書士へ依頼してください
スマート変更登記に関する相談先は?
手続きに関して不明な点がある場合や、自分で操作するのが難しい場合は、法務局や司法書士、弁護士などに相談しましょう。
法務局(登記所)
管轄の法務局にて、登記手続案内(予約制)を行っています。PC操作の具体的なサポートまでは難しい場合がありますが、申請書の書き方などの相談が可能です。
司法書士・弁護士
住所変更登記をはじめとする権利に関する登記について、申請手続きの代理、法務局へ提出する登記申請書類の作成、ならびにこれらに関する相談対応を業務として行えるのは、司法書士および弁護士のみとされています。
「専門家にすべて任せたい」という場合は、最寄りの司法書士または弁護士へ相談してください。
住所変更登記の義務化対策はスマート変更登記が最適解
スマート変更登記(検索用情報の申出)は、2026年4月から始まる住所変更登記の義務化に対応するためにも効率的な解決策です。
事前にWebや書面で簡単な申出を行っておくだけで、法務局が住基ネット等の情報をもとに住所変更を自動で検知し、職権で登記を更新してくれます。
引っ越しのたびに発生する煩雑な申請手続きや、登録免許税・司法書士報酬といったコストをゼロにできるだけでなく、義務違反による過料のリスクも完全に回避することが可能になります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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