- 更新日 : 2021年2月22日
ベンチャーとは?ベンチャー企業が成長するビジネスモデルを解説
国内市場が成熟している日本では、新しい市場を開拓する力のあるベンチャー企業への注目が高まっていますが、
そもそも、ベンチャーとはどのような意味かご存知ですか?ここでは、ベンチャー企業の定義やベンチャービジネスの仕組みにまつわる基礎知識について解説します。
目次
ベンチャー企業の資金調達の方法とは
「ベンチャー企業」「ベンチャービジネス」「ベンチャー精神」のように、ベンチャーという言葉をよく耳にするようになりましたが、そもそもどのような意味かご存知ですか?
ベンチャー(venture)とは「冒険」を意味し、ベンチャー企業とは、新しい技術・ビジネスモデルを中核とした新規事業を興し、急速な成長を目指す新興企業のことを表しています。
ただし、ベンチャー企業について会社の規模などの法律的な定義はないため、広い意味で新興企業全般を指すこともあるようです。
また、最近では既存の企業内で新規事業や新しい取り組みを始めることもベンチャーと捉え、社内ベンチャーと呼ぶこともあります。
ベンチャービジネスの仕組み
ベンチャー企業は、収益モデルが確立されていない、これまでにない技術やサービスを軸にビジネスを展開するため、財務面で大きなリスクをはらんでいます。
それでも多くのベンチャー企業が成長しているのは、資金調達をサポートする仕組みがあるからです。ベンチャービジネスの基本的な仕組みを見ていきましょう。
<ベンチャービジネスの仕組み>

(出典:ベンチャーキャピタルを通じた資金供給<現状と課題>|経済産業省)
ベンチャー企業の資金調達を支えているのはベンチャーキャピタルやファンドです。
ベンチャーキャピタルとは、高い成長率が見込まれる未公開(未上場)企業に先行投資する投資会社のことで、基金であるファンドを作って出資者を集めます。ここでいう投資とは、株式を取得するということです。
そして、ベンチャー企業が成長し、株式公開や企業買収(ベンチャー企業からすると売却)・他社との合併をする際、高値で株式を売却することによって利益(キャピタルゲイン)を獲得するのです。なお、獲得したキャピタルゲインはベンチャーキャピタルや出資者に分配されます。
つまり、市場において企業としての価値がまだ認められていない段階で株を買い、企業価値が高まった段階で株を高く売ることで差益を得るということです。
IPOとは?
上の図にあるIPOとは株式公開のことで、「不特定多数に初めて株式を提供すること」を意味するInitial Public Offeringの頭文字を取ったものです。
つまり、限られた株主のみが保有していた株式を、株式市場に上場させて多くの人や会社が自由に売買できるようにする手段のことです。
キャピタルゲインやIPOはベンチャービジネスを理解する上で欠かせない基本用語なので、ぜひ覚えておきましょう。
融資や助成金との違いは?
資金調達というと、銀行からお金を借りる融資という手段もありますが、融資は利子がつく他、融資期間や担保、連帯保証人などの問題があります。また、国による助成金・補助金は条件に合わないと利用することができませんし、もらえる金額には上限があるでしょう。
その点、ベンチャーキャピタルによるファンドの仕組みは、融資や助成金のように「借りる」「もらう」とは異なる「投資」という形でベンチャー企業の成長を後押しします。
事業の成長性が認められれば、担保や返済義務のない形で潤沢な資金調達が可能という意味では、投資はベンチャー企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気のガイドを簡単に紹介します。無料登録だけでもらえますので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
起業アイデアを磨く!自己分析3点セット
「やりたいことはあるけれど、ビジネスとして成立するか不安」という方へ。
自分の強み・価値観・市場ニーズを掛け合わせ、唯一無二のアイデアに昇華させる自己分析メソッドを3つのシートにまとめました。
経営スキル習得の12か月ロードマップ
「経営を学びたいが、何から手をつければいいか分からない」と悩んでいませんか?
本資料では、財務・マーケティング・組織作りなど多岐にわたる経営スキルを、12か月のステップに凝縮して体系化しました。
副業アイデア辞典100選
「副業を始めたいけれど、自分に何ができるか分からない」そんなあなたにぴったりの厳選100アイデアを公開!
スキルを活かす仕事から未経験OKなものまで、市場の需要や収益性を網羅しました。パラパラと眺めるだけで、あなたのライフスタイルに最適な働き方が見つかるはずです。
1から簡単に分かる!起業ロードマップ
起業に興味はあるけれど、複雑な手続きや準備を前に足踏みしていませんか?
準備から設立までの流れを分かりやすく図解しました。全体像をひと目で把握できるため、次に何をすべきかが明確になります。
国によるベンチャー企業支援の方向性
国は、ベンチャー企業や既存企業における新規事業を含めたベンチャーを、日本の経済に活力を与え、雇用創出や社会にイノベーションをもたらす重要な存在として位置づけています。
例えば、国民の健康寿命を延ばすためのヘルスケア分野や、環境にやさしく経済的なエネルギー需給を実現する次世代デバイス・蓄電池などのエネルギー分野などにおいてベンチャーの活躍が期待されています。
日本のベンチャー企業が抱える課題とは
しかし、米国などのベンチャー先進国と比べると、日本にはベンチャー企業を興し、成長へと導く環境があまり整っていないという課題があります。具体的には、以下のような点が課題として挙げられています。
・資金供給者としてのベンチャーキャピタルが少ない
・ビジネスの仕組みがグローバルに対応できていない
・自前主義が根強く残っている大企業が多く、ベンチャーとの連携が少ない
・技術のイノベーションを伴うベンチャーや地方発のベンチャーが少ない
・行政によるベンチャー支援策が不十分
人材不足や資金不足などの根本的な問題だけではなく、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルが首都圏に多い上、ゲーム・アプリケーション開発などIT分野を中心に増加しているなど、地域や分野に偏りがみられる点も課題であることがうかがえます。
ベンチャー企業を取り巻く環境の整備
ベンチャー企業を取り巻く環境を整備するため、経済産業省では以下のような施策を実施しています。
・ベンチャー企業に投資した個人投資家への税制上の優遇措置(エンジェル税制)
・起業家人材育成事業や支援人材育成事業
・女性、若者、シニア起業家支援資金
・ベンチャー企業と大企業のマッチング支援(ベンチャー創造協議会)
また、政府は2016年4月に「ベンチャー・チャレンジ2020」を公表し、ベンチャー企業の創出や人材育成を支援・促進するための施策マップを示しています。
国によるベンチャー支援政策について詳しく知りたい場合は、下記情報をチェックしましょう。
経済産業省 新規産業・ベンチャー
http://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/
日本経済再生本部 ベンチャー・チャレンジ2020(平成28年4月)
http://www.kantei.go.jp/jp/topics/2016/seicho_senryaku/venture_challenge2020.pdf
経済産業省 ベンチャー有識者会議とりまとめ(平成26年度)
http://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/downloadfiles/yushikisya_kaigi_torimatome.pdf
事業計画書・創業計画書の作成には、テンプレートや作成例を活用すると便利です。
マネーフォワード クラウド会社設立に無料登録された方に、業界別の事業計画書・創業計画書テンプレート・作成例をプレゼントしています。140種類以上の中から、自由にダウンロードしていただけますので、ぜひご活用ください。
まとめ
製品や技術のイノベーションを伴いながら新たな事業創出を目指すベンチャー企業は、ベンチャーキャピタルやファンドの投資によって成長するというのが基本的なビジネスモデルとなっています。
ベンチャー企業は日本の経済を活性化する存在として期待されていますが、ベンチャー先進国と比べると起業する人材やベンチャー企業をサポートする施策がまだまだ少ないため、国はさまざまな取り組みにより環境整備を進めています。
関連記事
・ベンチャーキャピタルの仕組みとメリットを分かりやすく解説
・エンジェル税制とは?ベンチャー企業と投資家必見の優遇制度
・補助金は起業の強い味方。会社設立時の補助金を知ろう
よくある質問
ベンチャー企業とは?
ベンチャー企業とは、新しい技術・ビジネスモデルを中核とした新規事業を興し、急速な成長を目指す新興企業のことを表しています。詳しくはこちらをご覧ください。
ベンチャービジネスの仕組みは?
ベンチャー企業は、収益モデルが確立されていない、これまでにない技術やサービスを軸にビジネスを展開していきます。詳しくはこちらをご覧ください。
ベンチャー企業の資金調達の方法は?
ベンチャー企業が資金調達する方法のひとつに、ベンチャーキャピタルやファンドから投資を受けることが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会社設立の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
スタートアップ・ベンチャーの関連記事
新着記事
店舗を存続させる!事業計画立案のポイントと実務
株式会社hacomonoと共催セミナー「店舗を存続させるための事業計画立案のポイントと実務」を開催しました。本記事は、株式会社ナレッジラボ 税理士/中小企業診断士 大道 智之による…
詳しくみる里親手当で儲かる?制度の仕組み・支給額・費用・税金を解説
Point里親手当で生活が楽になったり、儲けが出たりする? 里親手当は、子どもの養育費を補助する制度であり、儲かる仕組みではありません。 養育費の実費補助 利益目的は不可 融資を意…
詳しくみる本店移転の手続きはどう進める?登記から各種届出までわかりやすく解説
Point本店移転では、何をどの順番で行う必要がある? 本店移転は、社内決議→登記→各機関届出の順で行う法定手続きです。 登記は移転日から2週 費用は3万〜6万円 登記後に届出必須…
詳しくみる墓参り代行は儲かる?仕事内容・料金相場・起業のポイントを解説
Point墓参り代行は、儲かるビジネス? 墓参り代行は、高単価で副業から収益化しやすいサービスです。 1件5千〜1.5万円 月数件でも黒字可 初期費用が少ない 月12件・単価1万円…
詳しくみる納税証明書(その1)とは?その2との違い・取得方法・請求時の注意点を解説
Point納税証明書(その1)は、どんな場面で必要になる? 納税証明書(その1)は、国税の納付状況を証明する公式書類です。 納付額と未納額を記載 融資・補助金で必須 税務署が発行 …
詳しくみる社会福祉法人を設立するメリットは?事業内容・他法人との違い・設立手順を解説
Point社会福祉法人には、どのような強みがある? 社会福祉法人は、公的支援と税制優遇を受けながら福祉事業を安定運営できる法人です。 補助金で施設整備可 税負担が大幅に軽減 社会的…
詳しくみる


