• 作成日 : 2025年3月31日

メールチェックの効率的なやり方は?時間帯や頻度・活用できるツールを解説

ビジネスパーソンがメールチェックにかける時間は決して短くありません。場合によっては仕事に支障をきたす場合もあります。この記事では、メールチェックを効率よく行うための方法について解説します。また、メールチェックの効率化に役立つツールについても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。

メールチェックの平均所要時間

ビジネスパーソンが1日の中でメールチェックにかかる時間は意外と長いものです。

アドビシステムズが2019年に実施した調査「2019 Consumer Email Survey」によると、日本では、仕事に関するメールをチェックするのは1日平均77分でした。なお、私用のメールのチェック時間の平均は53分でした。

1回のメールチェックにかかる時間は決して長くないかもしれませんが、1日を通してみると、1時間以上メールチェックに時間を割いているとなると、もっと効率よくメールチェックをしたいと考える人も出てくるのではないでしょうか。

参考:日本人が仕事関連のメールをチェックする時間は平日平均77分 7か国中最短に[アドビ調査]|SalesZine
参考:2019 Adobe email report|SlideShare a Scribd company

メールチェックに適した時間帯と理想の頻度

メールが届くたびにメールチェックをしていると非効率であり、業務にも支障をきたす可能性があります。そのため、メールに適した時間帯やチェックの頻度を把握しておくことが大切です。ここでは、どういった時間帯・頻度がメールチェックに適しているのか解説します。

時間帯

職種によってメールチェックに適した時間帯は異なるため、一概には断言できませんが、1日の中でチェックする時間帯を決めておくことは非常に重要です。たとえば出社直後の朝とお昼休みの後、終業前の3回チェックするといったイメージです。そうすることでメインの仕事に支障をきたすことなく、メールの返信が遅くなりすぎる心配もありません。もちろん、業務内容的に朝、昼、夕の3回が難しい場合は、他の時間帯で設定してもかまいません。

頻度

先ほど紹介した朝、昼、夕と時間帯を決めてメールをチェックする方法だと、1日のチェック頻度は3回です。職種によっては3回のチェックでも十分に対応できるケースもあるでしょう。

しかし、中にはこまめなメールチェックが必要な業務も存在します。そのような場合は、1時間に1回など、時間で決めるとよいでしょう。1時間に1回でも8時間勤務であれば8回のチェックですみます。通知が届くたびにチェックするよりは、だいぶ少ないといえるでしょう。

メールチェックの抱える課題

メールチェックは日々の業務で必ず発生するものであるため、課題も少なくありません。ここでは具体的にどのような課題があるのか解説します。

メールチェックに時間がかかると生産性が低下する

メールチェックでよく陥りがちなのが、メールの確認に追われてしまい、本来やるべき仕事がなかなか進まないケースです。たとえば、メールが届くたびにメールボックスを開いて確認し返信していると自分の仕事が細切れになってしまい、集中して取り組みにくくなってしまいます。

また、返信するにしても、返信相手やメール内容によってメッセージ内容を考えなければならず、それに時間を取られてしまったためにさらに生産性が低下するといったケースも起こり得ます。

メール返信の遅れや漏れが相手に迷惑をかける

毎日たくさんのメールが届く環境だと、メールの返信遅れや返信漏れが発生する恐れがあります。返信遅れ・返信漏れはやり取りをしている相手にも迷惑をかけてしまうため、回避しなければなりません。特に取引先への返信が遅れてしまうと信頼を失うことにもつながりかねないため、注意が必要です。

メールの管理や送信不備が情報漏洩につながる

メールの量が多くなると管理にも手間がかかるため、つい疎かになってしまい、情報漏洩などのトラブルを引き起こす可能性もあります。たとえば、業務で使用するファイルを添付したメールに関係のない取引先の人のアドレスを入れていた、仕事に関する内容のメールの送り先を間違えてしまい、業務情報を第三者に知られてしまうといったことも起こり得るでしょう。

メールチェックを効率化する方法

先ほど紹介したような課題はメールチェックを効率化することで回避可能です。ここでは具体的にどのような方法でメールチェックの効率化ができるのか解説します。

フォルダ分けして整理する

メールチェックを効率化するうえで役立つのがフォルダ分けです。メールによって重要度や緊急度が異なるほか、返信相手によってもすぐに返信した方がいいのか、後からでも問題ないのかが異なります。これらの点を踏まえると、たとえば以下のような形でのフォルダ分けが考えられます。

  • 差出人ごとに分ける
  • 対応状況ごとに分ける
  • 締め切りの期日ごとに分ける など

対応状況ごとの分類は、対応が完了したメールを対応済フォルダに移動させ、対応中のメールは保留中フォルダ、対応不要なものは対応不要フォルダに移すといったものです。こうすることで受信トレイには未対応のメールのみが残ります。

また、期日別の分類は、業務内容に応じて当日や今週中、今月中といった形で分けてみてください。

迷惑メールや広告メールの拒否設定をする

日々受信するメールの中には、いわゆる迷惑メールや広告メールなども少なくありません。そのようなメールの受信を拒否する設定にするだけで、メールの受信数が少なくなるため、メールチェックの手間が省けます。

また、迷惑メールや広告メールが多いと、重要なメールが埋もれてしまい返信忘れや返信遅れが発生する可能性があります。そういった点からも不要なメールは受信拒否の設定をしておくべきです。

テンプレートや単語登録を利用する

事前によく使用するメール文のパターンや単語などを登録しておくとスムーズに作成できます。一発で変換できない単語などの使用頻度が多い場合、変換するだけで時間がかかるケースもあるでしょう。毎度の手間を避けるためにも、こういった登録を行っておくと便利です。

メールチェックの時間を固定化する

先ほども説明していますが、メールチェックの時間を固定しておくことで、チェックの回数を減らせます。特定の時間のみメールをチェックし、返信するようにしておけば、メールが届いても一旦無視して、作業をそのまま継続できます。また、時間を決めておけば、メール通知をオフにしても問題ないでしょう。

電話やweb会議などツールを使い分ける

仕事でのやり取りは、必ずしもメールでしないといけないわけではないため、やり取りの内容や相手に応じて電話やWeb会議などを活用するのも1つの方法です。たとえば、以下のような形が考えられます。

  • すぐに確認したい情報があるときはメールではなく電話で聞く
  • メールでのやり取りを何度もするのではなく、一度Web会議を開いて情報をまとめたうえで議事録をメールで展開する

メールチェックの効率化に役立つメーラーの機能

メールチェックの効率化を実現するにあたっては、メーラーの機能を有効活用することが大切です。ここでは各メーラー・メールソフトのうち、メールチェックの効率化につながる便利な機能を紹介します。

Gmail

GmailはGoogleが展開するメーラーです。多くの人が利用するこちらのメールでは、自動振り分け機能がついています。これは、差出人のメールのメールアドレスを登録することでラベルごとにメールを振り分けられるというものです。また、Gmailにはスパムフィルタリング機能もついているため、信頼性の低いメールを迷惑メールに自動で振り分けてくれます。

Outlook

MicrosoftのメールソフトであるOutlookは、メールの送受信はもちろん、カレンダーやタスク管理などの機能も充実しています。メールの返信期日をカレンダーに設定したり、タスクとしてメールの返信を設定したりすることで、返信忘れ防止が可能です。

また、Microsoftの製品ということで、ExcelやWordなどにメールの内容を自動転記できるなど、その他の業務の効率も高めてくれるでしょう。

iCloudメール

iCloudメールはAppleが開発、運営するメールソフトです。Apple製品を使用している人であれば、iPhoneやMacBook、iPad、Apple Watchなどで同期ができるため、外出先でも隙間時間を使って簡単にメールチェックができます。会社に戻ってまとめてメールを確認する必要がないため、効率よくチェックできるでしょう。

また、iCloudは2ファクタ認証や暗号化といったセキュリティ対策もしっかりと行われているため、安心して利用できる点も特徴です。

メールチェックの効率化に活用できるビジネスツール

ここでは、メールチェックを効率化するために活用できるおすすめのビジネスツールを紹介します。メーラー・メールソフトだけでなくツールを合わせて活用することでより効率よくメールをチェックできます。メールチェックの課題に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

Re:lation

Re:lationは、株式会社インゲージが展開するメール管理ツールです。

  • 無料プランの有無:あり
  • 基本料金:18,000円/月〜

メールをはじめとして電話やチャットなど、10種類のチャネルからの問い合わせを一元管理できます。複数名でメール対応ができるため、対応漏れが発生する心配がありません。

また、届いたメールは未対応・保留中・対応完了・対応不要という4つのステータスに分けられるため、すでに返信済みのメールに再び返信してしまうといったことも起こらないでしょう。ステータスはリアルタイムで反映されるため、常に最新の助教を把握できます。

MailDealer

Mail Dealerは、株式会社ラクスが展開するクラウド型のメール共有管理システムです。

  • 無料トライアルの有無:あり
  • 基本料金:利用ユーザー数や保存通数によって変動

共有メールアドレスやメーリングリスト宛のメールなどを複数人で管理できる点が特徴です。また、問い合わせ対応状況が可視化されるため、対応済みなのか、これから対応しないといけないのかといった状況把握もすぐにできます。

メールの対応窓口を1つに絞れるため、手間がかからないほか、返信漏れなどの人的ミスも起こりにくくなっています。

safeAttachクラウドサービス

safeAttachクラウドサービスは、クロス・ヘッド株式会社が展開するクラウド型サービスです。

  • 無料トライアルの有無:あり
  • 基本料金:9,000円/月〜

メールチェックや管理に関する各種機能を備えています。たとえば、添付ファイル自動暗号化機能では、添付ファイルをパスワード付きのzipファイルに自動変換してくれるため、万が一誤送信をしてしまっても情報漏洩のリスクを軽減できます。

また、メール保留機能がついているため、送る前に間違いがないかチェックすることも可能です。さらにTO、CCのメールアドレスは強制的にBCCとなるため、メールアドレスの漏洩防止もできます。

Mail Defender

Mail Defenderは、株式会社CYLLENGEが展開する統合メールソリューションサービスです。

  • 無料トライアルの有無:不明
  • 基本料金:要問い合わせ

誤送信防止や、標的型攻撃による侵入防止、自動BCC変換、上長承認・上長アドレスの自動追加、さらにはアーカイブでの証拠保全など、メールセキュリティに求められる要素を網羅している点が特徴です。

また、既存のメール環境を変えることなくそのまま導入できるため、導入のハードルは低くなっています。Google Workspace やMicrosoft 365にも対応しているクラウド型とオンプレミス型をそれぞれ用意しているため、自社環境に応じた形で導入できます。

メールチェックの課題を理解して効率よく進めよう

メールチェックは日々行うものですが、チェックの回数が多くなると、生産性が低下する恐れがあります。また、多くのメールを管理する中で返信漏れや返信遅れなどが発生するケースも考えられます。

このような事態を回避するためにも、メーラー・メールソフトの機能を活用するほか、各種ツールの導入を検討してみてください。


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