• 作成日 : 2026年1月23日

パワーポイントで業務改善提案書を作成するには?必要な項目と作り方のポイントを解説

パワーポイント(PowerPoint/PPT)で業務改善提案書を作りたい、上司や経営層に改善案を効果的に伝えたいと思ったことはありませんか。業務改善提案書は、現状の課題を明確にし、解決策を提案して承認を得るための重要な文書です。

本記事では、業務改善提案書の基本から、主要項目、パワーポイントで作成する際のポイントと注意点まで詳しく解説します。

業務改善提案書とは?

業務改善提案書は、現状の業務における課題を分析し、改善策とその効果を提示して、実行の承認を求める文書です。

業務改善提案書は、日々の業務の中で感じた非効率や問題点を解決するために作成します。単に「こうした方がいい」という意見を述べるだけでなく、現状の課題を客観的に分析し、具体的な改善策と期待される効果を論理的に示すことで、意思決定者の承認を得ることが目的です。

提案書が承認されれば、改善プロジェクトとして実行に移されます。そのため、提案内容の妥当性だけでなく、実現可能性やコスト対効果も重要な判断材料となります。

業務改善提案書が必要な場面

さまざまなビジネスシーンで活用されます。

作業工程の見直し、システム導入の提案、人員配置の変更、コスト削減施策、顧客対応プロセスの改善など、業務をより良くするためのあらゆる提案に使用されます。社内の改善提案制度で提出する場合や、部門長から経営層への正式な提案まで、規模や形式はさまざまです。

なぜパワーポイントで作成するのか

視覚的に分かりやすく、プレゼンにも対応できます。

Wordの文書形式で作成することもありますが、PowerPointには多くのメリットがあります。図表やグラフを自由に配置でき、Before/Afterの比較を視覚的に示せます。また、そのまま会議でのプレゼン資料として使用できるため、説明の場で効果を発揮します。

パワーポイントで作成する業務改善提案書の主要項目

表紙、提案の概要、現状分析、課題・問題点、改善提案、期待効果、必要なリソース・コスト、実行計画、リスクと対策、まとめ・依頼事項という流れで構成します。

説得力のある提案書に必要な項目を解説します。

表紙

提案書の概要を示すページです。

提案書のタイトル、提案日、提案者(部署名・氏名)を記載します。タイトルは提案内容が一目で分かるよう具体的に書きましょう。「業務改善提案」ではなく「受注処理業務の自動化による工数削減提案」のように、何をどうするかを明示します。

提案の概要(エグゼクティブサマリー)

提案の要点を1ページにまとめます。

忙しい意思決定者が最初のページで全体像を把握できるよう、提案の背景、改善内容、期待効果を簡潔にまとめます。詳細は後のページで説明するため、ここでは結論と主要な数値のみを記載します。

現状分析

改善対象の業務の現状を客観的に示します。

現在の業務フロー、作業時間、コスト、関係者、使用しているツールなど、改善対象の業務の実態を整理します。データや数値を用いて客観的に示すことで、課題の深刻さが伝わります。フロー図や表を活用すると分かりやすくなります。

課題・問題点

現状から見えてくる課題を明確にします。

現状分析から導き出される課題を具体的に記載します。「時間がかかる」ではなく「月間40時間の残業が発生している」のように、定量的に示すと説得力が増します。課題は優先度や影響度で整理し、なぜ今改善が必要なのかも説明しましょう。

改善提案(解決策)

課題を解決するための具体的な方法を提示します。

何をどのように改善するのか、具体的な施策を説明します。改善後の業務フロー、導入するツールやシステム、変更する手順などを明確に示します。複数の選択肢がある場合は、比較検討した上で推奨案を提示すると、検討の深さが伝わります。

期待効果

改善によって得られるメリットを示します。

工数削減、コスト削減、品質向上、リードタイム短縮など、改善によって期待される効果を具体的な数値で示します。「効率化できる」ではなく「月間20時間の工数削減、年間240万円のコスト削減」のように、定量化することが重要です。

必要なリソース・コスト

改善に必要な投資を明示します。

システム導入費用、人件費、教育研修費、外注費など、改善実行に必要なコストを見積もります。初期費用とランニングコストを分けて示し、ROI(投資対効果)や投資回収期間も計算しておくと、承認を得やすくなります。

実行計画(スケジュール)

いつ、誰が、何をするかを示します。

改善施策の実行スケジュールを具体的に示します。準備期間、導入期間、検証期間などのフェーズを設定し、各フェーズでの作業内容と担当者を明確にします。ガントチャートで視覚化すると分かりやすくなります。

リスクと対策

想定されるリスクと対応策を示します。

改善を実行する際に想定されるリスク(導入の遅延、現場の抵抗、システムトラブルなど)と、その対策を事前に検討しておきます。リスクを認識していることを示すことで、提案の信頼性が高まります。

まとめ・依頼事項

最後に承認を求める内容を明確にします。

提案のポイントを簡潔に振り返り、意思決定者に何を承認してほしいのかを明示します。「本提案の承認」「予算の確保」「プロジェクト開始の許可」など、次のアクションを明確に示しましょう。

パワーポイントで業務改善提案書を作るポイント

結論ファースト、データの可視化、比較の明示を意識しましょう。

効果的な提案書を作成するためのポイントを紹介します。

結論を先に示す

最初に改善の全体像と効果を伝えます。

提案書は「結論→根拠→詳細」の順で構成します。読み手は最初に結論を知ることで、その後の情報を理解しやすくなります。各スライドのタイトルも「現状分析」ではなく「月40時間の残業が発生している現状」のように、メッセージを含めると効果的です。

データを視覚化する

数字はグラフや図で表現します。

現状の作業時間、コスト比較、効果の試算などは、グラフで視覚化すると一目で理解できます。棒グラフで比較を、折れ線グラフで推移を、円グラフで構成比を示しましょう。数字だけの羅列よりも、インパクトのある表現になります。

Before/Afterを明確に示す

改善前後の違いを対比させます。

現状の業務フローと改善後のフロー、現在のコストと削減後のコストなど、Before/Afterを並べて示すと、改善の効果が明確に伝わります。2カラムレイアウトや矢印を使った変化の表現が効果的です。

1スライド1メッセージを徹底する

情報を詰め込みすぎないようにします。

1枚のスライドで伝えることは1つに絞りましょう。複数の内容を詰め込むと、何が重要か分からなくなります。提案書全体で10〜15ページ程度にまとめ、詳細は補足資料として別途用意します。

具体的な数字を示す

定量的な根拠で説得力を高めます。

「効率化できる」「コスト削減につながる」といった抽象的な表現ではなく、「月20時間の削減」「年間200万円のコスト減」のように具体的な数字で示しましょう。数字の根拠(計算方法や前提条件)も明示すると信頼性が高まります。

フロー図を活用する

業務の流れを視覚的に示します。

現状の業務フローと改善後のフローを図解すると、どこがどう変わるのかが分かりやすくなります。PowerPointの図形やSmartArtを使って、シンプルなフロー図を作成しましょう。

比較表で選択肢を示す

複数案を検討した形跡を見せます。

「なぜその方法を選んだのか」を示すために、複数の選択肢を比較検討した表を入れると説得力が増します。費用、効果、実現性、リスクなどの観点で比較し、推奨案を明示します。

デザインに統一感を持たせる

プロフェッショナルな印象を与えます。

フォント、配色、レイアウトを全体で統一しましょう。会社のテンプレートがあれば活用し、なければスライドマスターで基本デザインを設定します。派手な装飾は避け、シンプルで見やすいデザインを心がけます。

パワーポイントで業務改善提案書を作る注意点

客観性の確保、実現可能性の検討、関係者への配慮が重要です。

提案書作成時に注意すべきポイントを確認します。

客観的なデータに基づく

主観や感覚ではなく、事実を示します。

「忙しいと感じる」「非効率だと思う」といった主観ではなく、作業時間の計測データ、エラー発生件数、顧客からのクレーム数など、客観的なデータを根拠にしましょう。データの出典や収集方法も明記すると信頼性が高まります。

実現可能性を検討する

絵に描いた餅にならないよう注意します。

理想的な改善案でも、実現できなければ意味がありません。必要な予算、人員、技術、期間が現実的に確保できるかを検討しましょう。段階的な導入や、小規模なパイロット実施から始める案も有効です。

関係者への影響を考慮する

改善によって影響を受ける人への配慮を示します。

業務改善は、担当者の作業内容や役割の変更を伴うことがあります。「仕事がなくなる」という不安を与えないよう、人員の再配置や新しい役割についても言及しましょう。事前に関係者の意見を聞いておくと、抵抗を減らせます。

メリットだけでなくデメリットも示す

バランスの取れた提案をします。

改善のメリットだけを強調すると、「都合の良いことしか言っていない」と思われます。導入時の負担、移行期間の混乱、初期コストなど、デメリットやリスクも正直に示し、それでも実行する価値があることを説明しましょう。

承認後のアクションを明確にする

何を決めてほしいのかを明示します。

提案書の最後で、「何を承認してほしいのか」「承認後に誰が何をするのか」を明確に示します。承認者が判断しやすいよう、次のステップを具体的に記載しましょう。

質問への準備をしておく

プレゼン時の質疑応答に備えます。

提案書の内容に対して、「なぜこの方法なのか」「他の選択肢は検討したか」「失敗した場合どうするか」といった質問が想定されます。回答を準備し、必要に応じて補足資料も用意しておきましょう。

説得力のある提案書で業務改善を実現しよう

パワーポイントで業務改善提案書を作成する際は、現状分析、課題、改善提案、期待効果、実行計画という基本構成を押さえましょう。結論を先に示し、データを視覚化し、Before/Afterを明確にすることで、説得力のある提案書になります。

客観的なデータと実現可能性を重視し、関係者への配慮も忘れずに、承認を得られる提案書を作成してください。

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