- 更新日 : 2024年7月18日
FAQとは?意味や効果、Q&Aとの違い、チャットボットなどのツールを解説
FAQとは、企業のホームページなどに掲載されている「よくある質問」と「質問に対する回答」のことです。FAQをホームページに掲載することで、閲覧者や顧客は電話やメールで問い合わせする手間なく、自ら必要な情報をすぐに確認できます。この記事では、問い合わせ対応業務の効率化を考えている方に向けて、FAQを掲載するメリットやFAQを作成するポイントなどを紹介します。
目次
FAQとは?
FAQとは、英語の正式名称「Frequently Asked Questions(フリークエントリー・アスクド・クエスチョンズ)」を略した言葉です。日本語では「エフ・エー・キュー」や「フェイク」と呼ばれています。日本語に直訳すると「頻繁に尋ねられる質問」という意味です。
実際には、頻繁に尋ねられる質問の内容とともに、質問に対する回答も含んだ意味合いで使われています。使用する際は「よくあるご質問(FAQ)」などと表記されることがほとんどです。
Q&Aとの違い
FAQと似たような言葉に、Q&Aがあります。Q&Aは、「Question & Answer(クエスチョン・アンド・アンサー)」を略した言葉であり、日本語に直訳すると「質問と回答」という意味です。基本的に、1つの質問に対して1つの回答をします。Frequently(よくある)という制約があるFAQとは異なり、あくまでも質問と回答を指した言葉です。
FAQよりもQ&Aのほうが幅広い範囲をカバーしている場合が多いですが、いずれもよくある質問と回答を指した言葉として用いられています。
問い合わせとの違い
ホームページなどのWebサイトでは、FAQでは解決できなかった疑問を、ユーザーが問い合わせできるように問い合わせフォームを設置します。問い合わせフォームとは、Webサイトに直接メッセージを入力・送信できる入力欄のことです。
問い合わせフォームでは、ユーザーごとの具体的な質問がいつでも自由にできます。ただし、サイト運営者による返答があるまでは疑問を解決できず、問題解決までにはある程度の時間を要します。一方、FAQサイトではよくある定型的な質問であれば、その場で解決することが可能です。しかし、解決できる質問は定型的なものに限られるため、個別の具体的な質問には対応しきれません。
FAQをホームページに掲載する効果・メリット
企業のホームページにFAQを掲載することで、さまざまなメリットが得られます。実際に、自社ホームページにFAQを設けてユーザーの疑問を解決できるように対応している企業は多いでしょう。
以下では、FAQを企業のホームページに掲載する効果やメリットを紹介します。
閲覧者や顧客へのサービス向上
企業のホームページの中には、FAQを掲載せず、問い合わせ窓口専用の電話番号やメールアドレスのみを掲載している場合もあります。しかし、電話やメールでわざわざ問い合わせするほどの内容ではないといったケースも多いでしょう。また、実際に問い合わせたとしても、電話がなかなかつながらなかったり、メールの返信が遅かったりすると、クレームにつながる可能性もあります。
FAQを掲載することで、閲覧者や顧客は電話やメールで問い合わせる手間をかけることなく、自ら必要な情報をすぐに確認できます。企業のホームページにFAQを設置することは、閲覧者や顧客へのサービス向上に効果的です。
電話やメールでの問い合わせ件数の削減
企業のホームページにFAQを掲載することで、顧客が自ら調べることができるため、問い合わせ件数の減少が期待できます。コールセンターやカスタマーサポートセンターで対応する件数が減るため、回線数や対応する人員を削減することも可能です。人件費や通信費などの業務コスト最適化が図れ、生産性向上も期待できるでしょう。
最近では、より的確な問い合わせ対応ができるFAQシステムを導入する企業も増えています。問い合わせに対して誤った回答をするといった人為的ミスが減り、業務の効率化が可能です。また、コールセンターやカスタマーサポートセンターの業務負担が軽減され、離職の防止にもつながります。
SEO対策に役立つ
FAQは、ホームページのSEO対策としても役立ちます。SEOとは、インターネット上の検索エンジンを通じて、自社ホームページが上位表示するように最適化する施策のことです。
検索エンジンはFAQも検索対象となるため、SEO対策を意識したFAQを作成することで、検索エンジンからの自社ホームページへの流入量を増やすことができます。
自社ホームページ全体のPV数が増え、顧客が自社の商品やサービスに興味を持ってもらうきっかけにもなるでしょう。
社内FAQの無料テンプレート
マネーフォワード クラウドでは、社内FAQの無料テンプレートをご用意しております。ご自由にダウンロードしていただけますので、ぜひお気軽にご利用ください。
FAQを作成するポイントは?
顧客満足度を上げる質の高いFAQを作成するためには、お客様視点で内容を考えたり簡潔な回答を意識したりするなど、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
以下では、FAQを作成するポイントについて詳しく解説します。
FAQの内容はお客様の立場で考える
FAQ作成の際は、お客様の立場に立って掲載する内容を考えることが大切です。お客様目線を意識するためには、ペルソナをしっかり設定する必要があります。どのような人がFAQを読むのかを意識し、最適なコンテンツを掲載しましょう。
企業側の推測だけでFAQを作成してしまうと、クオリティの低いFAQになりがちです。お客様の生の声は、さまざまなシーンで収集できます。過去に寄せられたお客様からの問い合わせから、掲載する内容を考えるのも1つの方法です。
質問には端的に答える
FAQは、顧客が自分自身で疑問を解決するためのツールです。顧客がスピーディーに回答を見つけられるように、顧客が知りたい情報だけを簡潔に伝えるようにしましょう。情報量ばかり増やしすぎても、目的の情報を見つけるのに時間がかかってしまいます。
顧客は、FAQを使って疑問をすぐに解決したいと考えているため、質問への回答は簡潔で分かりやすいことも不可欠です。1記事に対して1つのテーマを意識し、できるだけ関連する質問はまとめて記載しましょう。もし、文章だけでは分かりにくいと感じる場合は、画像や動画などを使用するのもおすすめです。
専門用語や固有名詞の説明は丁寧にする
FAQを利用する顧客は、サービス利用開始直後であったり、まだサービスの理解度が低かったりすることが考えられます。できる限り専門用語は避け、誰もが理解できるような表現を使用するようにしましょう。
顧客が理解できないような専門用語や固有名詞を使用することで、反対に問い合わせが増えてしまうことも考えられます。難しい専門用語や固有名詞を使用しなければならない場合は、誰にでも分かりやすいよう丁寧に説明しましょう。
過去の問い合わせ内容を参考に、実際に顧客がどのような言葉を使っているのか確認することもおすすめです。難しい専門用語や固有名詞は、参考URLなどのリンクへ誘導するのも1つの方法です。
定期的に内容を精査しアップデートする
FAQは1度作成したら終わりではありません。FAQの内容は定期的に精査し、信頼性の高い状態を維持できるようにアップデートすることが大切です。新製品の発売や新しいサービスの提供をする際などは、新しいFAQを用意する必要があります。
また、時間の経過とともに、問い合わせ内容にも変化が生じるケースも少なくありません。FAQの利用率や、コールセンターに届く問い合わせ内容の変化なども確認しましょう。問い合わせ内容や顧客ニーズを分析しつつ、必要に応じてFAQ項目の追加や内容の修正・改善などを実施します。
更新しやすい仕組みにする
定期的に内容を更新するためには、更新しやすいFAQシステムであることが不可欠です。人員不足や業務多忙などの理由により、手間がかかるFAQの更新はつい後回しになりがちです。
FAQの更新作業を後回しにしないよう、まずはFAQの更新タイミングを決めましょう。次に「誰が・どの作業を・どのように」進めるかを明確にし、更新作業の担当者や業務フローを決め社内で情報共有します。
いつでも誰でも簡単にFAQを作成でき、一定のクオリティを保つことができるFAQシステム(FAQツール)を導入するのも1つの方法です。
FAQシステム(FAQツール)の主な機能
FAQ運用には、かなりの手間と時間がかかるため、FAQページの作成を自動でシステム化してくれるFAQシステム(FAQツール)の導入を検討するのもおすすめです。
以下では、FAQシステム(FAQツール)の主な機能を紹介します。
自然文検索(検索窓での検索)・サジェスト検索
自然文検索とは、FAQページ内の検索窓に、話し言葉のような文章から検索できるようにする機能です。一般的に、キーワードを使用して検索することがほとんどですが、キーワードとなる単語や専門用語などが思いつかない場合もあるでしょう。自然文検索であれば、表現の異なる単語や文章に対しても、ユーザーの意図を正確に汲み取り、最適な回答へと誘導してくれます。
一方、ユーザーの質問に応じて解決につながりそうなFAQページを予測し、関連のある内容を提示するのがサジェスト検索です。たとえば、「返品」と入力すると「返品 返品手順」など、よくある質問内容から関連のある内容を提示してくれます。問い合わせるユーザーの手間を省いて利便性を高めるだけでなく、企業側が個別に回答する手間の削減にもなります。
カテゴリ検索
カテゴリ検索とは、FAQページの情報を大まかなカテゴリーに分け、カテゴリーから自分の疑問を解決できそうなFAQページを見つけやすくする機能のことです。
たとえば、「製品の使い方」「支払い方法に関わるご質問」など、アバウトな内容でカテゴリ分けし、さらに内容を細かく表示します。ユーザーは、順番にクリックしていくことで、自分が知りたい内容の回答にたどり着くことができます。
取り扱う商品やサービスの種類が多い場合などは、カテゴリ検索が便利です。有効なカテゴリ検索にするためには、ユーザーの行動や目的を分析し、適切なカテゴリ分類にしておくことが重要です。
タグ検索
FAQページのタイトルや記事内容に記載のない言葉でも、回答ページに関連するキーワードを事前に登録(タグ付け)することができます。事前に登録したキーワードが検索されると、回答ページに記載のない言葉でもタグによって検索結果として表示させることが可能です。
たとえば「指定できる配達時間帯を教えてください」という記事であれば、「日時変更」「日数」などというキーワードをタグ付けしておきます。ユーザーが「日時変更」「日数」などのキーワードで検索した際に、関連する記事にたどり着くことができます。問い合わせ対応の効率化を図りたい企業にとって欠かせない機能です。
チャットボット
最近は、チャットボットを活用したFAQシステムを導入する企業も増えています。チャットボットとは、「chat(チャット)」と「robot(ロボット)」を組み合わせた造語で、ユーザーの質問に対して会話形式で適切な回答を自動的に提示することが可能です。
チャットボットがオペレーターに代わってユーザーに対応し、適切なFAQページまで誘導します。コールセンターやカスタマーサポートセンターで対応する件数も削減でき、業務効率化が可能です。
FAQはお客様の立場に立ってわかりやすい内容を考えよう
FAQ(Frequently Asked Questions)は、企業のホームページなどに掲載される「よくある質問とその質問に対する回答」のことです。FAQをホームページに掲載することで問い合わせ件数が減少し、人件費や通信費などの業務コスト最適化が図れます。FAQを作成する際はお客様の立場に立って内容を考え、質問には端的に答えることを意識しましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
経理担当者向け
①Excel関数集 32選まとめブック
経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。
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勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。
人事労務担当者向け
①入社・退職・異動の手続きガイドブック
書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。
最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。
②社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
総務・法務担当者向け
契約書ひな形まとめ30選
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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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