- 作成日 : 2025年5月28日
Dropbox(ドロップボックス)からダウンロードができない原因と解決策
Dropbox(ドロップボックス)は、仕事でファイルを共有・管理するのに便利なクラウドサービスです。「Dropboxからダウンロードできない」という状況に直面している方に、考えられる原因と具体的な解決策を、わかりやすく解説します。
目次
Dropbox(ドロップボックス)のダウンロード基本チェック5項目
Dropboxでファイルがうまくダウンロードできない時、まず確認したい5つのポイントを解説します。
1. インターネット接続は安定しているか
Dropboxのファイルはすべてインターネット経由でダウンロードされるため、通信が途切れたり弱まったりすると、ダウンロードは途中で止まってしまいます。Wi-Fiルーターの再起動や、有線LAN接続に切り替えることで、安定した通信環境が確保できます。
モバイルデバイスでは、電波の強さを確認したり、通信制限(速度制限)がかかったりしていないかも確認してください。動画や大容量ファイルを扱う場合は、特に通信環境の影響が出やすいです。
2. デバイスの空き容量は十分か
見落としがちですが、ダウンロードしたファイルはPCやスマホのローカルストレージに保存されます。つまり、デバイスの保存容量が足りなければダウンロードはできません。
以下の手順で、デバイスの空き容量を確認し、必要であれば容量を確保しましょう。
- Windows PCでの確認: エクスプローラーを開き、左側のメニューから「PC」を選択します。ファイルを保存したいドライブ(通常はC:ドライブ)を右クリックし、「プロパティ」を選択すると、使用領域と空き領域が表示されます。ドライブのバーが赤色に近づいている場合は、空き容量が少なくなっているサインです。
- Macでの確認: アップルメニューアイコンをクリックします。「システム設定」から、サイドバーで「一般」を選択します。「ストレージ」をクリックしてから、「すべてのボリューム」をクリックします。
- iPhone/iPadでの確認: 「設定」アプリを開き、「一般」をタップします。次に「iPhoneストレージ」(または「iPadストレージ」)をタップすると、デバイスの使用済み容量と空き容量、各アプリが使用している容量を確認できます。
- Androidでの確認: 「設定」アプリを開きます。「ストレージ」や「デバイスケア」といった項目を探し(機種によって名称が異なります)、その中の「ストレージを管理」メニューで空き容量を確認できます。
- 空き容量の確保: 容量が不足している場合は、不要になったファイル(ダウンロード済みの古いファイル、使わないドキュメントなど)や、もう利用していないアプリケーションを削除しましょう。パソコンのゴミ箱や、スマートフォンの「最近削除した項目」などを空にすることも忘れないでください。Windowsには「ディスク クリーンアップ」という標準ツールがあり、一時ファイルなどを削除して容量を確保するのに役立ちます。
- モバイルアプリのキャッシュ削除: Dropboxのモバイルアプリが溜め込んだ一時データ(キャッシュ)を削除することでも、一時的にデバイスの空き容量を増やすことができる場合があります。
3. 正しいDropboxアカウントにログインしているか
ビジネス用と個人用でDropboxアカウントを使い分けている場合、別のアカウントにログインしてしまっているケースが意外と多くあります。ダウンロードしたいファイルが表示されないときは、まず右上のアカウント情報を確認し、必要であればログアウトして正しいアカウントに再ログインしましょう。
4. ファイル自体に問題はないか
ファイルが破損していたり、名前に特殊記号(例:「*」「?」「|」など)が含まれていたりすると、ダウンロードに失敗することがあります。
また、共有されたファイルが削除されたり、アクセス制限がかけられていたりする場合も、ダウンロードはできません。ダウンロード処理は正常に進んでいるように見えても、ダウンロードしようとしているファイル自体に問題があるために、結果的にファイルが利用できない(=ダウンロードに失敗したように感じる)ケースがあります。以下の点を確認してみましょう。
- ファイル名の確認: ファイル名に、OSやDropboxで扱えない特殊文字が含まれていないか確認しましょう。例えば、/(スラッシュ)、(バックスラッシュ)、:(コロン)、*(アスタリスク)、?(クエスチョンマーク)、”(ダブルクォーテーション)、<(小なり)、>(大なり)、|(パイプ)などは、OS間で互換性の問題を引き起こすことがあります。ファイル名にこれらの文字が含まれている場合は、ファイル名を修正してから再度ダウンロードを試みてください。特にMacとWindows間でファイルをやり取りする場合に注意が必要です。
- ファイル破損の確認: ファイル自体が破損していると、ダウンロードできても開けなかったり、エラーが出たりします。可能であれば、ファイルの提供者に連絡し、ファイルが正常か確認してもらうか、再アップロードを依頼しましょう。また、別のデバイスや、別のアプリケーション(例えば、画像ファイルなら別の画像ビューア)で開けるか試してみるのも有効な確認方法です。
- ファイル形式とプレビュー: Dropboxでは多くのファイル形式をブラウザ上でプレビューできますが、対応していない形式もあります。プレビューできないファイルでもダウンロードは可能なことが多いですが、問題が起きる場合は、まずローカルにダウンロードし、そのファイル形式に対応したアプリケーション(例:.psdファイルならAdobe Photoshop)で開けるか確認しましょう。また、パスワードで保護されたファイル(Word文書やPDFなど)は、Dropbox上でプレビューすることはできません。ダウンロードしてからパスワードを入力して開く必要があります。
- ZIPファイルの解凍エラー: ZIPファイルをダウンロードした後、解凍(展開)する際にエラーが出る場合、ダウンロードが不完全だったか、ZIPファイル自体が作成時に破損していた可能性があります。ダウンロードが完全に終了したか確認し、再度ダウンロードを試みてください。それでも解決しない場合、ハードディスク自体の問題を疑うことも考えられます。
5. Dropboxのサーバーやアカウントに制限はないか
Dropboxの無料プランにはダウンロード制限(帯域幅)があります。例えば、共有リンクから短時間に大量にダウンロードされると、アクセス制限がかかることがあります。
ダウンロード制限に達した場合、「帯域幅制限を超過したため、共有アクティビティを中断しました」といったエラーメッセージが表示されることが多いです。
この制限にかかった場合、基本的には制限が解除されるまで待つ必要があります(通常24時間程度)。頻繁に発生する場合は、ファイルの共有方法を見直すか、帯域幅制限が大幅に緩和される有料プランへのアップグレードを検討しましょう。
また、Dropboxのアカウント容量が上限に達していると、ファイルの同期や操作に影響することもあります。アカウント設定から現在の使用状況を確認してみましょう。
Dropboxをブラウザ(Chrome)からダウンロードできないとき
DropboxをWebブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)から使っていると、ダウンロードボタンをクリックしても反応しない、エラーが出る、そもそもダウンロードが始まらないといったトラブルに遭遇することがあります。こうした場合は、使っているブラウザの状態に原因があることがあります。
ここでは、Google Chromeを例に、ブラウザ側の問題を解決する具体的な手順をご紹介します。
1. シークレットモードで試す
Webブラウザには「シークレットモード」や「プライベートウィンドウ」といった機能があります。このモードでは、通常のブラウジング履歴、Cookie、キャッシュ、拡張機能(プラグイン)が無効化された状態でアクセスできます。
シークレットモードを開き、Dropboxにログインしてダウンロードを試してみてください。もしこれでダウンロードできれば、キャッシュの破損や拡張機能の干渉が原因である可能性が高いです。
- Chromeの場合:右上の「︙」>「新しいシークレットウィンドウ」
- Edgeの場合:「…」>「InPrivate ウィンドウ」
- Safariの場合:「ファイル」>「新規プライベートウィンドウ」
2. ブラウザのキャッシュをクリアする
Webブラウザは、一度訪れたウェブサイトの画像やデータの一部を「キャッシュ」に一時的に保存しておくことで、次回以降の表示を高速化します。しかし、このキャッシュが古くなったり、何らかの理由で破損したりすると、ウェブサイトが正しく表示されなくなったり、ボタンが機能しなくなったりします。
キャッシュクリアの手順(Chromeの例):
- 右上の「︙」をクリック
- 「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「閲覧履歴データの削除」
- 「キャッシュされた画像とファイル」を選択し、「データを削除」を実行
※「期間」は「全期間」にしておくとより確実です。
その後、ブラウザを再起動し、再度Dropboxを開いてみましょう。
3.拡張機能をすべてオフにしてみる
Webブラウザの拡張機能(プラグイン、アドオン)をオフにしてみましょう。
拡張機能の確認方法(Chrome)
- 右上の「︙」>「拡張機能」>「拡張機能を管理」
- 一覧から、インストールされている機能をすべて「オフ」にしてみる
- Dropboxでダウンロードできるか確認する
正常にダウンロードできた場合は、どれかの拡張機能が原因です。一つずつ有効に戻して、どれが影響しているかを特定しましょう。
4. Chromeのアップデートを試みる
Chromeが最新バージョンであるかを確認しましょう。古いバージョンの場合、既知の不具合が修正されていなかったり、最新のウェブ技術に対応していなかったりする可能性があります。
アップデート確認方法(Chrome)
- 右上の「︙」>「ヘルプ」 > 「Google Chromeについて」
- アップデートがあれば適用する
5. ダウンロード先フォルダを確認する
ファイルの保存場所が意図しない場所(アクセス権のないフォルダなど)に設定されていないか確認します。
「設定」>「ダウンロード」で、保存先が正しく設定されているか確認してください。
6. ダウンロードがブロックされていないか
Windows環境でChromeを使用している場合、Windows Defender SmartScreenや添付ファイルマネージャーといったOSのセキュリティ機能が、ダウンロードしようとしているファイルを危険と判断してブロックすることがあります。
ダウンロードがブロックされた通知が表示されていないか確認しましょう、必要であればWindowsのセキュリティ設定やインターネットオプションを見直してください。
7. 別のブラウザを試す
普段Google Chromeを使っているなら、Microsoft Edge、Mozilla Firefox、Safariなど、別のブラウザでDropboxにログインし、同じファイルのダウンロードを試してみてください。
もし別のブラウザでは問題なくダウンロードできるなら、原因は元のブラウザの設定や状態にある可能性が高いと判断できます。
Dropboxから動画ファイルがダウンロードできないとき
動画ファイルはサイズが大きいため、ダウンロード中に接続が不安定になると失敗しやすくなります。また、再生に関してはファイル形式や再生アプリの問題もあります。
複数の動画は分割してダウンロード
もし複数の動画ファイルを一度にダウンロードしようとして失敗する場合は、一つずつダウンロードするか、数を減らして試してみてください
動画の再生・プレビューができない
Dropboxは多くの動画形式のプレビューに対応していますが、すべての形式に対応しているわけではありません。プレビューできない場合は、ファイル形式がサポート対象か確認してください。
サポートされていない形式の場合は、一度ファイルをデバイスにダウンロードしてから、VLCメディアプレーヤーなど、幅広い形式に対応した再生ソフトウェアで開けるか試してみましょう。
また、非常に大きな動画ファイルは、プレビュー機能のサイズ上限を超えているためにプレビューできないことがあります。この場合も、ダウンロードしてローカルで再生する必要があります。
動画ファイル内の音声データ(オーディオストリーム)に問題がある場合や、ファイル自体が破損している場合も、プレビューや再生が正常に行われない原因となります。
共有リンクからダウンロードできない
共有リンク経由で動画ファイルをダウンロードしようとしている場合、ファイルの所有者が共有設定でダウンロードを許可していない可能性があります。共有者に設定を確認してもらいましょう。また、特定の環境、例えばiPhoneのWebブラウザから共有リンク経由で動画ファイルをダウンロードしようとするとうまくいかない、という報告もあります。この場合は、Dropboxモバイルアプリをインストールし、アプリ経由で共有リンクを開いてダウンロードを試みると解決することがあります。
DropboxからZIPファイルのダウンロードに失敗するとき
Dropboxでは複数のファイルをまとめてダウンロードする際、自動的にZIP形式に圧縮されます。DropboxのWeb版では、ZIPとしてダウンロードできるフォルダの合計サイズやファイル数に制限があります。
制限を超える場合は、Dropboxデスクトップアプリをインストールし、同期機能を利用してファイルをローカルにダウンロードする方法もあります。デスクトップアプリ経由の同期には、Webブラウザ経由のZIPダウンロードのような厳しいサイズ制限は通常ありません。
もしくは、ファイルを複数に分割してダウンロードするか、ファイル提供者に分割を依頼しましょう。
スマホのDropboxアプリからダウンロードできないとき
Dropboxのモバイルアプリは、外出先でもファイルの確認や保存ができて便利ですが、「ファイルをデバイス本体に保存(エクスポート)しようとしてもエラーになる」「ファイルを『オフライン利用可』に設定したのに、実際にはオフラインでアクセスできない」といった問題が発生することがあります。
これは、アプリの権限設定やデバイスのストレージ容量不足、アプリのキャッシュ、ネットワーク接続、あるいはアプリやOSのバージョンなどが原因として考えられます。
アプリの権限を確認する
Dropboxアプリがスマホ内のストレージにアクセスする許可がないと、ファイルを保存できません。
- iPhone/iPad:設定 > Dropbox
- Android:設定 > アプリ > Dropbox > 権限
「ファイルとメディア」または「ストレージ」へのアクセスが有効になっているかをチェックしましょう。
デバイスの空き容量を確認する
高画質の写真や動画など、大きなファイルを保存しようとすると、本体ストレージの容量不足が原因で失敗することがあります。不要なファイルやアプリを削除して、十分な空き容量を確保してから再試行してください。
インターネット接続を確認する
ファイルをデバイスにエクスポートする操作や、ファイルを「オフライン利用可」に設定して実際にダウンロードする際には、安定したインターネット接続が必要です。Wi-Fi環境で試すのが確実です。
アプリの再起動・再ログイン
アプリの一時的な不具合が原因の場合もあります。アプリを完全に終了させてから(タスクスイッチャーなどから閉じる)、再度起動してみてください。それでも改善しない場合は、アプリの設定メニューから一度ログアウトし、再度ログインすることで状態がリセットされることがあります
アプリのアップデート
App Store (iOS) または Google Play ストア (Android) を確認し、Dropboxアプリが最新バージョンになっているか確認しましょう。古いバージョンのアプリには、既知のバグや互換性の問題が含まれている可能性があります。アップデートがあれば適用してください。
キャッシュのクリア
モバイルアプリが内部的に保持しているキャッシュデータが破損したり、溜まりすぎたりすると、アプリの動作が不安定になることがあります。アプリの設定メニュー内にある「キャッシュを消去」オプションを実行してみましょう。これにより、アプリの動作が軽快になったり、同期や表示の問題が解決したりすることがあります。具体的な手順は後述の「アプリのキャッシュをクリアする」セクションを参照してください。
Dropboxがダウンロードできないときは1つずつ解決していこう
Dropboxでファイルをダウンロードできない原因は、接続環境やファイルの容量や、アクセス制限、ファイルの状態、利用プランなど多岐にわたります。上記で説明した原因と対策を一歩ずつ対処すれば、多くのケースは解決できますが、それでも解決しないときは、公式サポートへご相談ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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