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  • 作成日 : 2024年12月27日

SUMIF関数の使い方は？どういう時に使う？わかりやすく解説

「SUMIF関数」は、特定の条件を満たすデータの合計を簡単に計算できるExcelの関数です。この関数を使用することで、例えば特定の商品の売上や、特定の月の支出など、条件付きで数値を集計できます。SUMIF関数は、ビジネスの現場でデータ分析を行う際に非常に便利で、効率的な意思決定をサポートします。この記事では、SUMIF関数の基本的な使い方や利用できるシーン、さらに複数の条件を指定する方法について、わかりやすく解説します。

SUMIF関数の使い方

SUMIF関数は、特定の条件に基づいてセル範囲の合計を計算する非常に便利な関数です。ここでは、SUMIF関数の基本的な使い方を詳しく説明します。

SUMIF関数の構文

SUMIF関数は以下の構文で使用されます。

SUMIF(範囲, 条件, [合計範囲])

それぞれの引数について詳しく見ていきましょう。

  • 範囲: 条件を適用するセルの範囲です。
  • 条件: 合計を計算する際の条件です。この条件には数値や文字列、数式などを指定できます。
  • 合計範囲: （オプション）合計を計算する対象のセル範囲です。指定しない場合、範囲が合計範囲として使用されます。

SUMIF関数の実例

実際のデータを用いてSUMIF関数を使う方法を見てみましょう。以下のような表があるとします。

商品名売上
リンゴ150
バナナ200
リンゴ100

この表をもとに、リンゴの売上合計を求める場合、以下のようなSUMIF関数を使います。

=SUMIF(A2:A4, “リンゴ”, B2:B4)

この式をセルに入力することで、リンゴの売上合計である250が計算されます。

条件にはさまざまな表現が可能

SUMIF関数では、条件をさまざまな形式で指定することができます。例えば、以下のような使い方があります：

  • 特定の文字列を使用：条件に具体的な商品名を指定。
  • 数値を指定：売上が150以上の総合計を求める場合、=SUMIF(B2:B4, “>=150”)と指定。
  • ワイルドカードを使用：例えば、=SUMIF(A2:A4, “リンゴ*”, B2:B4)のように、”リンゴ”で始まるすべての商品名を対象にすることも可能です。

以上の方法で、SUMIF関数を使ってデータの分析を行うことができます。適切に条件を設定することで、必要な合計値を簡単に取得できるでしょう。

SUMIF関数の利用シーン

SUMIF関数は、特定の条件に基づいてデータを集計する際に非常に便利です。ここでは、SUMIF関数を活用できる具体的な利用シーンについてご紹介します。

売上データの集計

企業の売上を管理する際、特定の商品や地域ごとに売上を集計することが求められます。SUMIF関数を使用すると、例えば「東京での売上合計」を簡単に求めることができます。

  • 条件：地域が「東京」であること
  • 集計対象：売上金額

経費の管理

経費を分類して管理するために、SUMIF関数を活用することもできます。例えば、「交通費」や「食費」など、特定の経費カテゴリごとの合計を算出できます。

  • 条件：経費の種類が「交通費」であること
  • 集計対象：支出額

プロジェクトごとの進捗確認

複数のプロジェクトを同時に進行している場合、各プロジェクトの進捗状況を把握するためにSUMIF関数が役立ちます。特定のプロジェクトの作業時間を集計し、進捗の確認が可能です。

  • 条件：プロジェクト名が「Aプロジェクト」であること
  • 集計対象：作業時間

在庫の管理

在庫管理でもSUMIF関数は非常に有用です。特定の商品の在庫状況を把握するために、商品のカテゴリや状態に応じて在庫数を集計することができます。

  • 条件：商品カテゴリが「電子機器」であること
  • 集計対象：在庫数

これらの利用シーンを通じて、SUMIF関数がどのように実務に役立つかを理解していただけたかと思います。各種のデータ分析や管理業務において、SUMIF関数を活用することで、効率的な作業が実現できます。

SUMIF関数で複数の検索条件を指定する

SUMIF関数は、特定の条件を満たす数値を合計する便利な機能ですが、時には複数の条件で合計を求めたい場合もあります。そのようなケースでは、SUMIFS関数を使用します。以下では、SUMIFS関数の基本的な使い方と、実際の例を交えながらご説明します。

SUMIFS関数の基本構文

SUMIFS関数の基本的な構文は以下の通りです。

SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2], [条件2], …)

この関数は、次の要素から成り立っています。

  • 合計範囲: 合計を求める数値の範囲。
  • 条件範囲1: 条件を適用する最初の範囲。
  • 条件1: 条件範囲1に適用する条件。
  • 条件範囲2, 条件2: （オプション）さらに条件を追加するための範囲と条件。

実際の例

次に、実際のデータを使ってSUMIFS関数の例を見てみましょう。

以下のような売上データがあるとします。

商品地域売上
商品A東京1000
商品B東京1500
商品A大阪1200
商品B大阪1800

このデータをもとに、東京で「商品A」の売上を合計したい場合、以下のようにSUMIFS関数を使用します。

SUMIFS(C2:C5, A2:A5, “商品A”, B2:B5, “東京”)

この場合、条件範囲1は「商品」、条件範囲2は「地域」となり、結果は1000となります。

注意点

SUMIFS関数を使用する際にはいくつかの注意点があります。

  • 条件範囲のサイズはすべて同じでなければなりません。
  • 条件は文字列の場合、ダブルクォーテーションで囲む必要があります。
  • 数値としての条件を指定する場合、比較演算子を使用することができます（例: “>1000″）。

これらの点に留意しながら、SUMIFS関数を効果的に利用してください。

SUMIF関数の応用

SUMIF関数は単に合計を求めるだけでなく、さまざまな応用方法があります。この章では、SUMIF関数の応用例や、実際のビジネスシーンでの活用方法について詳しく解説します。

特定の条件に基づく合計の計算

SUMIF関数を利用することで、特定の条件に合致するデータのみを抽出して合計を計算することができます。例えば、売上データの中から特定の商品カテゴリの売上を合計したい場合などに非常に便利です。

  • 売上データを対象にする場合、商品カテゴリが「電子機器」の売上の合計を計算する
  • 経費データから「交通費」のみを抽出し、合計を出す

データのフィルタリングと分析

SUMIF関数を利用することで、データをフィルタリングし、その結果を基に分析を行うことも可能です。これにより、特定の期間やプロジェクトに関連する数値を簡単に抽出し、意思決定に役立てることができます。

  1. 特定の期間における売上の合計を出す
  2. プロジェクトごとの経費を算出する

条件付き書式との併用

SUMIF関数と条件付き書式を組み合わせることで、データの可視化を図ることもできます。合計が一定の基準を下回った場合に色を変えるなどの工夫をすることで、データの理解を深める手助けになります。

  • 合計が500以下の場合にセルの色を赤くする
  • 合計が1000を超えた場合は緑色にする

条件を動的に変更する方法

SUMIF関数の条件をセル参照で指定することで、合計計算の条件を容易に変更できます。これにより、データの条件を柔軟に調整しながら、さまざまな分析を効率的に行うことができます。

次のような式を使って、セルの内容に基づいて条件を変更することができます。

=SUMIF(A2:A10, D1, B2:B10)

上記の例では、D1セルに入力された条件をもとに、A2:A10の範囲からB2:B10の合計を計算します。

SUMIF関数をマスターしよう

SUMIF関数は特定の条件を満たすデータを瞬時に把握することができるため、効率的なデータ分析や集計に役立ちます。さまざまなシーンで活用できるこの関数は、データ管理のスキルを向上させるポイントともなります。ぜひ、さまざまな条件設定を試しながら、SUMIF関数のすべての利点を引き出していただければと思います。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

  • 監修：青井 真吾（AOIS Consulting株式会社代表取締役）

    大学卒業後はIT企業に入社。システムエンジニアとして大手企業向けのERPシステム開発を経験。その後ITコンサルタントとして独立。人材派遣会社の基幹システムの開発、不動産会社の商業施設での販促システムの導入、自動車メーカーでコネクティッドカー開発のプロジェクト管理、SIerでのSalesforceの導入、ファッション業界の企業でのDX推進プロジェクトを経験。現在はAOIS Consulting株式会社を設立し、コンサルティングの傍らIT記事の監修および執筆を手掛ける。

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