- 更新日 : 2026年1月14日
キャリアセンターとは?採用活動の際に利用するメリットや手順などを解説!
キャリアセンターとは、大学や専門学校に設置される部署で、学生の就職支援を行う窓口です。
企業にとっては、新卒の学生へアプローチするための窓口となります。しかし、どのように関係を築けばよいかわからない人事担当者もいるのではないでしょうか。
本記事では、キャリアセンターの役割や利用するメリット、採用活動を行う際の手順などを解説します。
目次
キャリアセンターとは?
キャリアセンターとは、大学や専門学校に設置される、学生の就職活動やキャリア形成を支援する部署です。学生への求人の紹介をはじめ、応募書類の添削・模擬面接など選考対策も実施しています。また、学内で行われる企業説明会の運営も担当業務のひとつです。
企業にとっては、求人票の掲示や学内説明会の開催を通じて、自社の魅力を学生へアピールできる場となります。キャリアセンターと関係を築くことで、多くの人に応募してもらいやすくなります。
キャリアセンターを通してできること
ここからは、キャリアセンターを通してできることを3点紹介します。キャリアセンターを利用する前に、何ができるかを具体的にイメージしておきましょう。
求人の公開
キャリアセンターへの求人登録により、学内システムや掲示板を通じて、求人情報を公開できます。学生が日常的に閲覧する場所に求人を掲載できるため、自社の存在を効率良く認知できるでしょう。
また、学校側の承認を得て公開されるため、学生が安心して応募しやすくなります。
企業説明会の実施
キャリアセンターを通じて事前予約を行うことで、大学の空き教室や講堂などで、企業説明会を実施できます。校内で開催するため、学生が授業の合間に気軽に参加可能です。
多くの企業は、事業内容や仕事の魅力をわかりやすく伝えるため、スライドや動画を用いたプレゼンテーションを行います。また、質疑応答の時間を設けることで個別の疑問を解消でき、より内容の濃い説明会を実施できます。
インターンの募集
インターンとは、学生による在学中の就業体験です。キャリアセンターを通じてインターンシップの募集を行うことで、学生に自社の企業を知ってもらうきっかけを作れます。実務を通じて仕事のイメージを具体化できるため、入社した際のミスマッチを防ぐことが可能です。
大学によっては、インターンへの参加を単位認定する場合もあります。単位認定される学校でインターンを募集すると、より多くの応募が期待できるでしょう。
また、インターンの期間は、1日限りの体験から数ヶ月にわたるものまでさまざまです。企業のスケジュールに合わせて柔軟に募集できる点も魅力です。
キャリアセンターを利用するメリット
ここからは、キャリアセンターを利用するメリットを5点解説します。キャリアセンターを利用するかの判断材料になるため、ぜひ確認してみましょう。
コストを抑えつつ採用活動ができる
キャリアセンターを利用した採用活動は、比較的低コストで実施できる点がメリットです。
一般的な就職サイトでは、求人の公開に数十万円以上の掲載費がかかるケースが少なくありません。しかし、キャリアセンターでは原則無料で求人を出すことができます。予算が限られている中小企業でも、無理なく学生へアプローチすることが可能です。
採用コストを抑えた分、入社後の研修を充実させることで実務スキルの習得を早められ、新卒学生の早期戦力化を期待できます。
優秀な学生を採用しやすくなる
キャリアセンターを通じた採用活動は、優秀な学生を採用しやすい点もメリットです。
特定の大学で採用実績を積み重ねたり、入社した学生が長く活躍できたりすると、キャリアセンターから優良企業と判断されやすくなります。キャリアセンターは「学生に労働環境の良い企業を勧めたい」と考えるため、信頼関係ができると優秀な人材を推薦される可能性が高まります。
優秀な人材を継続的に採用できるサイクルが生まれると、長期的かつ安定的な組織の強化が可能です。
通年採用を実施しやすくなる
通年採用とは、特定の期間に限らず、年間を通じて採用活動を行う方法です。求人サイトは掲載期間が決まっているケースが多いですが、キャリアセンターは年間を通して掲載できるため、柔軟な採用活動ができます。
たとえば、事業の拡大で急な増員が必要になった際に、すぐに求人を公開して学生を募集できます。また「留学から帰国した」「公務員試験の結果待ちだった」など、通常の新卒採用スケジュールでは出会えなかった学生へのアプローチも可能です。
多くの企業が採用を終了している時期に求人を出すことで、競合他社が少ない状況で学生と出会えるのも、通年採用のメリットです。
特定の学校・学部の学生を採用しやすい
キャリアセンターを利用した採用活動は、特定の学校と関係を築いて実施します。そのため、学校・学部を絞って学生を採用できる点がメリットです。
たとえば、理系の専門知識をもつ人材を採用したい場合、対象の学部がある大学へ集中的に求人を出すことができます。大学ごとの特性やカリキュラムを把握したうえでアプローチするため、自社が求めるスキルや知識をもった学生と出会いやすくなります。
ターゲットの学生が多い学校にリソースを集中させることで、不特定多数に求人広告を出すより、効率の良い採用活動が可能です。
地方で就職したい学生に訴求しやすい
大学や専門学校には、近隣の県から進学してくる学生も在籍しているため、地元企業の情報に関心をもっている層が一定数存在します。キャリアセンターを活用することで、地方での就職に興味がある学生へアプローチしやすい点もメリットです。
地方で事業を展開していたり、支社があったりする企業は、近隣の大学のキャリアセンターでUターン・Iターン志望の学生を探してみましょう。地元出身者や地方志向の学生は地域への愛着が強く、採用できると長く勤めてもらいやすい傾向があります。
キャリアセンターを利用するデメリット
ここからは、キャリアセンターを利用するデメリットを解説します。デメリットも、キャリアセンターを利用するかの判断材料になるため、メリットとあわせて確認しておきましょう。
学校との信頼関係の構築に時間がかかる
キャリアセンターを利用した採用活動のデメリットは、学校と信頼関係を構築するのに時間がかかることです。
キャリアセンターで求人を公開してもらうには、学校の許可が必要です。そのため、求人票を郵送やメールで送るだけでなく、実際に学校へ足を運び、職員に企業の魅力を伝える必要があります。一度の訪問で許可を得られるケースは少なく、複数回訪問するのが一般的です。学校によっては、信頼を得るまでに数年単位の時間を要することもあります。
キャリアセンター経由で求人を出すのは時間がかかるため、スピードを優先するなら求人サイトの利用もあわせて検討しましょう。
訴求できる人数に限りがある
キャリアセンターを利用した採用活動は、アプローチできる人数が限られているというデメリットがあります。
求人サイトであれば数万人の学生に情報を届けられますが、キャリアセンターの場合、その大学に在籍している学生数が限界です。そのため、数十名単位の大量採用を目指す場合や、短期間で多くの人を集めたい場合は不向きです。
より多くの学生にアプローチしたい場合は、求人サイトへの掲載や合同説明会への参加も検討しましょう。
キャリアセンターを通じて採用活動を実施する手順
キャリアセンターを通じて採用活動を行うには、正しい手順を把握することが大切です。ここからは、キャリアセンターを通して採用活動を実施する手順を、4ステップにわけて解説します。
1. 採用したい人物像を考える
まずは、どのような学生を採用したいかを定義します。ターゲットが曖昧だと、求人を出す大学を決められないためです。
採用したい人物像については、以下の項目を決めましょう。
- 所属している学部・学科
- 保有している資格やスキル
- 性格的な特徴
- 部活・アルバイトなどにおける経験
人物像を考える際は、現場の社員に求める人材をヒアリングしてみましょう。現場のリアルな声を反映させることで、的確な人材を採用できるようになります。
2. 協力してもらう学校を選定する
採用したい人物像が決まったら、ターゲットとなる学生が在籍している学校をリサーチします。
学校によって「理系に強い」「語学教育に力を入れている」など、特徴は異なります。Webサイトやパンフレットから、カリキュラムの内容や就職支援の方針などを調べ、自社のニーズと合致するか確認しましょう。
現場の社員の出身校から調べると、適切な学校を絞りやすくなります。まずは社員の出身校から確認し、訪問先をより増やしたい場合はほかの学校も調べてみましょう。
3. キャリアセンターを訪問する
アプローチする大学が決まったら、実際にキャリアセンターを訪問する準備を進めます。
3月の就職活動解禁前後や、4月の新年度開始前後は、キャリアセンターにとって繁忙期にあたるため、訪問は避けるべきです。
次年度の求人票公開を見越すなら、前年度の10月頃から訪問するのが適切です。訪問する前は必ず電話でアポイントを取り、面会の日程を決めましょう。
訪問時は、会社案内や求人票などを持参し、企業の魅力を丁寧に説明します。一方的に自社の魅力を伝えるだけでなく、学校側の就職支援方針や学生の動向などをヒアリングし、互いに情報交換する姿勢をもつことが大切です。
一度訪問するだけで、すぐに求人を紹介してもらえるとは限りません。定期的な訪問を重ね、少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
4. 求人公開や企業説明会などを開催する
訪問を重ねてキャリアセンターからの信頼を得られたら、求人の公開や説明会の実施などが可能になります。
求人を公開してもらう場合は、求人票に職種・勤務時間・給与などの労働条件を記載し、キャリアセンターに提出しましょう。誤った労働条件で公開しないよう、提出前に求人票の記載をよく確認することが大切です。
また、企業説明会を開催する際はキャリアセンターとよく相談し、日程や開催場所を調整します。日程が決まったらプレゼン資料の作成に取り組み、円滑に進行できるよう準備しておきましょう。
なお、学校で合同説明会が開催される場合もあります。合同説明会はより多くの学生と接点をもてるチャンスであるため、余裕があれば積極的に参加するとよいでしょう。
インターンを実施したい場合は、あらかじめ実施期間や来てほしい学生などを、学校側とすり合わせます。学生に体験してもらう仕事や、インターン生を担当する社員なども決めて、万全の体制で迎え入れるように心がけてください。
キャリアセンターを通した採用活動のポイント
ここからは、キャリアセンターを通した採用活動のポイントを3点解説します。効果的な採用活動を行うために、確認しておきましょう。
訪問する学校は数校に絞る
多くの学校と関係を構築すると、訪問や連絡にかかる工数が増え、採用担当者の負担が重くなります。企業説明会の開催頻度も高くなるため、リソースが足りなくなる可能性があります。
少ないリソースで採用活動の成果を高めるには、訪問する学校を数校に絞り、集中的にアプローチすることが大切です。数校と深く関係を築くことで学校側からの信頼が厚くなり、優秀な学生を紹介してもらえる可能性が高まります。
企業の魅力を具体的にアピールする
キャリアセンターに求人を紹介してもらうには、自社の魅力を具体的に伝えることが大切です。
「風通しが良い」「アットホーム」など、抽象的な表現のみ用いるのではなく、数値を交えて説明することを心がけましょう。例として、以下のデータを提示すると説得力が増します。
- 売上高
- 利益率
- 過去3年間の離職率
- 平均残業時間
- 有給休暇の取得率
- 育児休業取得率・復帰率
データ以外にも、独自の福利厚生や研修制度など、他社にない強みを伝えるのも効果的です。
具体的にアピールすることで、経営の安定性や労働環境の良さが伝わり、キャリアセンターの職員が自信をもって学生に推薦できるようになります。
イベントの前は社内で打ち合わせを行う
企業説明会やインターンシップの前は、参加する社員を集めてプレゼンテーションや学生対応などの打ち合わせをしましょう。学生は社員の雰囲気から企業のイメージを判断するため、社員の対応一つで志望度が左右される可能性があります。
企業説明会の前は、資料の読み合わせを行うほか、学生からの想定質問に対する回答も準備し、プレゼンテーションを円滑に進められるよう準備しましょう。
インターンの前は、指導内容を現場の社員とすり合わせて、担当者による指導のばらつきを防ぎましょう。また、緊張している学生に対して積極的に声をかけるよう周知し、話しやすい雰囲気を作ることも心がけてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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