- 更新日 : 2025年2月13日
20連勤~22連勤は違法?労働基準法に基づき分かりやすく解説!
20連勤~22連勤という言葉を聞くと、まずその過酷さに驚く方も多いのではないでしょうか。
本記事では 「20連勤~22連勤は違法なのか?」 という疑問を労働基準法に基づいて分かりやすく解説します。法令遵守はもちろん、従業員の健康や働きやすさを守るためのポイントも合わせてお伝えしますので、労務管理の改善にお役立てください。
目次
20連勤・21連勤・22連勤は違法?
20連勤~22連勤が違法かどうかは、企業が法定休日をどのように設定しているかによって変わります。
1.週1日の休日を確保する場合
週1日の休日を与える場合、理論上の最大連勤日数は12日とされています。20連勤~22連勤は明らかに12日を超えているため、法定休日が適切に確保されていないこととなり、違法です。
2.4週間(28日間)で4日以上の休日を確保する場合
4週間で4日以上の休日を与える制度では、理論上48連勤が可能とされています。20連勤~22連勤はこの48日以内に収まるため、ただちに違法とはいえません。
ただし、いずれの場合も健康管理や労働者保護の観点から、長期的な連勤は望ましくないといえます。
※36協定が締結されている場合には、極論連続勤務自体には上限はないものの、労働時間の限度時間があります。(もっとも、長期間の連勤は好ましくありません)
※労働基準法第41条では、管理監督者(監督・管理の立場にある者や機密業務を扱う者)には労働時間や休憩、休日に関する規定が適用されません。ただし、健康管理の観点から、一般の従業員と同じような配慮が求められます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
労働基準法の基本と実務 企業がやりがちな15のNG事項
労働基準法は「労働者が人たるに値する生活を営むための労働条件の最低基準」を定めた法律です。
本資料では、企業がやりがちな違法行為を軸に、最低限把握しておきたい労働基準法の基本ルールをまとめました。
時間外労働の管理 労基法違反から守る10のルール
年5日の有給休暇の取得が義務化され、企業には正確な休暇管理が求められています。
本資料では、有給休暇に関する基本ルールをはじめ、よくあるトラブルへの対処方法を社労士がわかりやすく解説しています。
労働時間管理の基本ルール【社労士解説】
多様な働き方を選択できる「働き方改革」が世の中に広まりつつありますが、その実現には適切な労働時間管理が欠かせません。
労働時間に関する用語の定義や休憩・休日のルールなど、労働時間管理の基本ルールを社労士が解説します。
労働条件通知書・雇用契約書の労務トラブル回避メソッド
雇用契約手続きは雇入れ時に必ず発生しますが、法律に違反しないよう注意を払いながら実施する必要があります。
本資料では、労働条件通知書・雇用契約書の基本ルールをはじめ、作成・発行のポイントやトラブル事例について紹介します。
そもそも労働基準法での休日のルールについて
労働基準法第35条では、会社(使用者)が労働者に対して必ず与えるべき「法定休日」について定められています。会社は以下のいずれかの方法で休日を設定しなければなりません。
- 週に1日
- 4週間を通じて4日
この法定休日に対して、会社が独自に設定する休日は「法定外休日」と呼ばれ、労働基準法ではなく、労働契約や就業規則に基づいて付与されるものです。
たとえば、週2日休みがある会社の場合、そのうち1日が法定休日、残りの1日は法定外休日に該当します。
12連勤が可能な場合について
労働基準法第35条では、使用者(会社)は労働者に対して 「毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」 と定めています。このルールに従えば、厳密には 12連勤が認められるケース があります。
12連勤が発生する仕組み
例えば、1週間の区切りを「日曜から土曜」とした場合の例を見てみましょう。
- 1週目:日曜日が休日、月曜日から土曜日まで6日間働く
- 2週目:日曜日から金曜日まで6日間働き、土曜日が休日
この場合、1週目の月曜日から2週目の金曜日まで 連続12日間 の勤務が発生しますが、法定休日は週に1回確保されているため、労働基準法には違反しないことになります。
48連勤が可能な場合について
労働基準法第35条では、会社(使用者)は労働者に対して 「毎週少なくとも1回の休日」 または 「4週間を通じて4日以上の休日」 を与えることが義務付けられています。この「4週間で4日」のルールを活用すると、 最大48連勤(1カ月あたり24日間)が理論上は認められるケースがあります。
48連勤が発生する仕組み
4週間単位で休日を設定する「変形休日制」を採用している場合、連続勤務が理論上可能になります。具体的な例を見てみましょう。
- 1週目:日曜から水曜まで休み、木曜から土曜まで勤務
- 2週目~7週目:毎日勤務(42日間連続勤務)
- 8週目:日曜から火曜まで勤務、水曜から土曜まで休み
この場合、 1週目の木曜日から8週目の火曜日まで 連続 48日間 の勤務が発生しますが、 4週間ごとに4日間の休日が確保されているため違法ではありません。
20連勤・21連勤・22連勤はきつい?その理由とは
20連勤~22連勤という極端な状況では、誰しも心身の限界に近づく可能性が高まります。
20連勤~22連勤という状況では、身体的な疲労と精神的な負担が重なり、心身に大きな影響を及ぼします。まず、連続して働き続けることで、日々の疲労が抜けきらず、体力が徐々に奪われていきます。
毎朝起きるたびに体が重く感じられるようになり、仕事に向かうこと自体が負担となります。睡眠を取っても回復が追いつかず、倦怠感が慢性化してしまうのです。
精神的な面でも、22日間連続勤務の影響は大きいです。連勤が続くと、「いつ休めるのか」という不安やストレスが積み重なり、心の余裕が失われていきます。リフレッシュする時間がないため、気分転換ができず、仕事以外の生活が停滞しているように感じることがあります。
その結果、「何のために働いているのか」という思いにとらわれ、やりがいや達成感を見失うことも少なくありません。
違法な連勤が引き起こすリスク
違法な連勤を避けるためには、 法定休日の確保 と 労働者の健康配慮 が重要です。36協定を遵守し、過度な連勤が発生しないよう適切な労務管理を行うことで、従業員の健康と企業の信頼を守りましょう。
安全配慮義務について
労働契約法第5条では、使用者に 「安全配慮義務」 が課されています。これは労働者の健康や安全を守るための配慮義務です。
- 健康を害するほどの連勤:
過度な連勤が続くことで、労働者が心身に不調をきたした場合、安全配慮義務違反に該当します。
違反した場合のリスクとして、使用者には 損害賠償責任 が発生する可能性があり、企業の信頼を大きく損なうことになります。
労働安全衛生法違反となるケースも
労働安全衛生法では、使用者は職場環境を整え、労働者の健康や安全を確保することが義務付けられています。
- 過度な連勤で健康被害が発生:
長時間の連勤が原因で労働者が過労死やメンタルヘルスの不調に陥った場合、違反と判断される可能性があります。
違反した場合のリスクとして、労働基準監督署からの指導が入り、労働環境の改善を求められることになります。
従業員の健康被害・チベーション低下を引き起こす
過度な連勤は、うつ病や過労死など深刻な健康被害を引き起こす恐れがあります。労災認定されれば、企業は慰謝料や損害賠償責任を負う可能性もあります。
連勤が続けば、労働者の業務意欲は低下し、生産性にも悪影響が出ます。労働環境への不満が高まれば、離職者の増加や定着率の低下にもつながります。
企業の信頼失墜にもつながる
労働基準法違反が発覚すれば、罰金や懲役といった刑罰だけでなく、企業名が公表される可能性もあります。社会的信用の失墜は大きなダメージとなるでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
【社労士監修】出勤率8割の計算方法|満たない場合の有給休暇は?日数の数え方や例外を解説
有給休暇の取得には「出勤率8割以上」という条件があるため、8割に満たない場合は付与されないのでしょうか。育児や介護などで休んだ日は出勤日数に含まれるのでしょうか。この記事では、有給休暇の出勤率の計算方法から、8割に満たない場合の取り扱い、さ…
詳しくみるICカード式のタイムカードとは?種類やメリット、スマホ対応・モバイルSuicaも解説
毎月の給与計算前、山積みの紙のタイムカードを前に頭を抱えていませんか? 打刻漏れや押し忘れの確認、手書きの時間の判読、そしてExcelへの手入力…。これらの作業は、コア業務の時間を奪うだけでなく、ヒューマンエラーによる給与計算ミスの温床にも…
詳しくみるタイムカードを切り忘れたら?正しい対処法と給与への影響を解説
タイムカードの切り忘れは、できるだけ早く、正直に報告しましょう。とはいえ、給与にどう影響するのか、会社ではどんな手続きが必要なのか、わからないと不安になりますよね。この問題は個人のうっかりミスだけでなく、会社全体でルールを共有しておくことが…
詳しくみる過重労働とは?定義や長時間労働との違い、問題と対策方法を解説!
過重労働とは、長時間労働や度重なる休日出勤などにより、身体や精神に大きなダメージを与える働き方のことです。過重労働は、身体疾患や精神疾患のリスクが高く、過労死へつながるケースもあります。本記事では、過重労働の定義や長時間労働との違い、対策方…
詳しくみる5時間勤務・5.5時間勤務で休憩は必要?労働基準法の定義や計算方法を解説!
労務管理において、休憩時間の付与は労働者の健康維持と生産性向上に直結する重要なテーマです。しかし、法律上のルールについては意外と知られていません。 5時間勤務のような比較的短い勤務時間の場合、休憩時間の付与は必要なのでしょうか。本記事では、…
詳しくみる【無料テンプレート付】時間外勤務申請書について解説!
長時間労働の削減を図るために「残業申請制」の導入を検討している労務担当者の方も多いのではないでしょうか。残業申請制を導入するためには、時間外勤務申請書の作成が必要です。この記事では、時間外勤務申請書の概要や保存期間、記載項目について解説しま…
詳しくみる


