- 作成日 : 2026年2月19日
キャッサバ栽培は儲かる?収益の仕組み・成功のコツ・開業費用を解説
キャッサバ栽培は、低コスト・高単価・高収量の特性を活かせば、国内でも十分に儲かる作物です。
- 1kgあたり700円で取引される事例あり
- 苗代と農具で初期費用は30万円前後
- 年収200万〜500万円が現実的目安
儲けるためには温暖地での栽培と販売先の事前確保がポイントです。既存農家は在日ブラジル人など、外国人コミュニティとの直取引で安定収益を実現しています。
近年、日本でも注目され始めたキャッサバ栽培。熱帯作物であるキャッサバを国内で育てることは本当に「儲かる」のでしょうか?
この記事では、キャッサバの栽培方法や収益構造、実際に儲かるのかどうかを明らかにしながら、開業費用や成功のポイントを解説します。
目次
キャッサバ栽培とは?収益の仕組みは?
日本ではまだ普及が進んでいないキャッサバ栽培ですが、その低コスト性と販売単価の高さにより、高収益を目指せる農業として注目されています。ここでは、キャッサバの基本的な作物特性と、国内市場における収益構造について説明します。
キャッサバ栽培は、気候が合えば誰でも始めやすい省コスト型農業
キャッサバは中南米原産の熱帯性植物で、サツマイモのような塊根を収穫して利用します。栽培には高温環境が必要ですが、痩せた土地や乾燥にも強く、肥料や農薬をほとんど使わずに育てられるのが特長です。加えて、草丈が伸びてからは雑草も自然に抑えられるため、手間が少なく管理も容易です。こうした性質から、他の作物に比べて資材費・人件費ともに抑えられ、新規就農者でも始めやすい作物とされています。
収量も比較的多く、1株あたり数kgの収穫が期待できる点も、事業性を支えます。
国内では流通量が少なく、販売価格が高いため収益性が高い
日本ではキャッサバの生産者が少なく、生の芋は市場にほとんど出回っていません。その一方で、在日外国人の食材需要や飲食業界のタピオカ原料用途など、一定のニーズが存在しています。輸入が困難な生鮮品であるため、国産キャッサバには希少価値があり、1kgあたり700円前後で取引されることもあります。これは現地価格の数倍に相当し、小規模生産でも十分な利益を上げられる可能性を示しています。このように、キャッサバ栽培は「低コストで育て、高単価で売る」というモデルが成り立ちやすく、販路を確保すれば高収益を実現できるビジネスです。
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キャッサバ栽培は儲かる?
日本ではまだ珍しいキャッサバ栽培ですが、適した環境と販売戦略が整えば、十分に収益性の高い作物となります。
適地で栽培し販売先を確保できれば高収益が期待できる
キャッサバは管理が簡単で、低コストで育てられる作物です。国内の栽培者からも「手間がかからず、収量と販売価格のバランスが良い」といった声が上がっています。温暖地での露地栽培では1株あたり数kgの塊根が収穫でき、数千本単位で育てることで数トンの収量が期待されます。仮に1kgあたり700円で販売できた場合、3トンの収穫で約210万円の売上となり、高収益作物として十分に成立します。
高収益には販路と市場ニーズの的確な把握が不可欠
ただし、安定して儲けるには確実な販売ルートが欠かせません。国内での需要は在日ブラジル人やアフリカ出身者の生食ニーズ、タピオカ原料としての用途など、限られたニッチ市場が中心です。そのため、生産量に見合った需要を見極めずに大量に作付けすると、在庫リスクが発生します。また、海外ではキャッサバは1kg数円で取引される安価な作物であることから、日本で高単価を維持するには希少性と流通の工夫が重要です。
年収200万〜500万円が現実的な目安
キャッサバ栽培による年収は、栽培規模と販売力によって大きく変わります。たとえば10アール(1,000㎡)に2,000株を植え、1株あたり2kgの収量が得られれば、収穫量は4トン。これをkg単価500〜700円で販売できれば、年間売上は200万〜280万円が見込めます。副業的に取り組む場合でも一定の収入源になり、規模を拡大したり、加工や苗販売を組み合わせたりすることで、年収500万〜700万円台を目指すことも可能です。もちろん、これは販路確保と品質維持が前提となるため、計画的な経営が必要です。
キャッサバ栽培で成功するためのポイントは?
キャッサバ栽培で安定した収益を得るには、育てるだけでなく、環境選び・生産性の確保・販路の構築・地域連携といった多角的な取り組みが重要です。ここでは、成功に必要なポイントを解説します。
温暖な気候と越冬対策が成功の前提
キャッサバは熱帯性の作物のため、日本で育てるには温暖な地域を選ぶことが大前提です。沖縄や奄美群島のように霜が降りない地域では露地栽培が可能ですが、本州では越冬が難しく、ビニールハウスや室内管理で苗を守る工夫が求められます。逆に夏の暑さには強いため、猛暑にも耐える作物として気候変動下でも対応力があります。
少量・低コストで始めて収量を安定させる
キャッサバは肥料・農薬がほとんど不要で、乾燥や痩せ地にも適応するため、資材費が抑えられます。栽培後期には葉が地面を覆って雑草の発生を自然に抑えられるため、手間も少なめです。このため、小規模・副業的に始めて、収穫量や品質の傾向を見ながら徐々に拡大する方法が現実的です。実際、静岡県では7000本規模に拡大し、年間15トン以上の収穫を上げている農家もあります。
売れる仕組みを自ら作り安定経営につなげる
キャッサバを栽培しても売り先がなければ収益は上がりません。現在、国内で安定して買い取る流通業者は少ないため、農家自身が販路を開拓する姿勢が求められます。飲食店や外国人コミュニティとの直接取引、SNSやネットショップでの販売、さらにはキャッサバを使った加工品(コロッケなど)開発も有効です。苗販売も収入源となり得ます。
行政や地域団体と連携して販路開拓を進める
キャッサバはまだ国内では新しい作物のため、自治体や地域団体がモデル事業として支援することがあります。愛知県新城市では国際交流協会と農協、大学が連携し、栽培や販売の支援を行っています。こうした地域との協力体制があると、情報交換や販売チャネルの構築がしやすくなり、長期的な成功につながります。
キャッサバ栽培における注意点・リスクは?
キャッサバ栽培には魅力がある一方で、気候・病害虫・流通・加工に関する注意点も多くあります。
寒さに弱く、冬季の霜や低温がリスクになる
キャッサバは熱帯性の植物であり、日本の冬の寒さには非常に弱い作物です。霜に当たると地上部だけでなく地下の塊根も傷むため、露地栽培では初霜前の収穫が必須です。本州で栽培する場合は、越冬用の温室や屋内保管が必要となり、設備や管理の手間が増えます。また、南西諸島では台風や長雨の被害が発生する年もあり、強風による倒伏や根腐れのリスクも見逃せません。
病害虫やウイルスによる被害の予防が重要
国内のキャッサバ栽培事例はまだ少ないため、病害虫への耐性や発生傾向に関する知見が限られています。ただし、徳之島ではモザイク病のような葉の縮れや、原因不明の害虫被害が報告されています。導入する苗木は殺菌・殺虫処理を行い、健全な株を選定してから植え付けることが望ましいでしょう。病気が発生した場合は、被害株を早期に抜き取り、他の株への感染を防ぐ対策が必要です。
鮮度が落ちやすく、流通にはスピードと販路が求められる
キャッサバは収穫後の鮮度劣化が早く、常温では数日、冷蔵でも1週間程度しか品質を保てません。そのため、販路が未確保のまま大量収穫すると廃棄ロスの危険があります。また、需要はタピオカ加工や外国人向けのニッチ市場に偏っており、流行や嗜好の変化による価格変動にも注意が必要です。
加工には技術と知識が必要で、安全性にも配慮が必要
キャッサバには青酸配糖体という有毒成分が含まれており、加熱処理を行わないと中毒の危険があります。甘味種であっても生食は避けるべきで、販売時には「必ず加熱調理してください」といった注意喚起が欠かせません。加工品を扱う場合は、正しい処理工程と説明を徹底する必要があります。
キャッサバ栽培を始める手順・進め方は?
キャッサバ栽培は、気候や苗の入手に多少の工夫が必要ですが、準備から収穫・販売まで一連の流れを把握すれば誰でも取り組めます。ここでは、初心者向けにキャッサバ栽培の基本的な進め方を解説します。
ステップ1:温暖な気候で始める計画を立てる
最初に行うべきは、栽培の目的と場所の確認です。事業として利益を狙うのか、まずは試験的に栽培してみるのかを明確にし、地域の気候が適しているか確認しましょう。霜が降りない温暖地(沖縄・九州南部など)が理想ですが、本州でも夏作として可能です。初年度は10アール程度の小規模で始めると、気候適応や販売先の反応を把握しやすくなります。合わせて、販売ターゲット(在日外国人、飲食店、直売所など)を想定して販路のイメージを固めておきましょう。
ステップ2:挿し木苗を入手し、排水性の良い畑を整える
キャッサバは種子ではなく茎の挿し木で増やします。国内では徳之島や沖縄の農家から苗木を通販で入手できます。苗は20〜30cmの節付き茎で、乾燥しないよう湿らせた新聞紙などで包んで管理します。並行して畑を耕し、通路と畝(高さ20cm程度)を作って水はけを確保します。基本的に肥料は少量でよく、土壌もやせ地で問題ありません。苗を植えるまでに雑草は除去しておきましょう。
ステップ3:春〜初夏に挿し木し、水やりと簡易な管理を行う
植え付けは4〜5月が適期です。茎を斜めに挿して、先端を数cmだけ地上に出すように植えます。株間は50〜100cmが目安です。根が張るまでは適度に水を与えますが、活着後はほとんど放任でも育ちます。肥料も基本不要で、葉の色が薄い場合のみ少量施肥します。雑草は初期のみ手入れし、葉が広がれば自然に抑制されます。病気や虫害が見られた場合は、早めの抜き取りと防除で対応しましょう。
ステップ4:収穫後はすぐ販売し、茎は翌年の苗に活用する
植え付けから6〜10か月後、秋以降に芋が太り始め収穫期を迎えます。霜が降りる前に収穫しましょう。芋は鮮度が落ちやすいため、基本的には予約販売や注文収穫が望ましく、発送は冷蔵・冷凍で対応します。冷凍加工や下処理(皮むき・加熱)をしておけば日持ちが延び、販売機会も広がります。販売先はネット通販、直売所、マルシェ、飲食店などが候補です。収穫後の茎は来季の苗として再利用できるため、選別して保管しておきましょう。
キャッサバ栽培の開業費用・初期コストの目安は?
キャッサバ栽培は、設備や機械への大きな投資が不要で、少額から始められる農業です。以下では、栽培開始に必要な代表的コストと金額の目安を紹介します。
【苗代】約20万〜30万円(10アールあたり)
キャッサバは種子ではなく、25cm程度の「挿し木用の茎」を苗木として使います。1本あたりの相場は200〜300円。10アール(1,000㎡)で栽培するなら約1,000本が必要になり、苗代は20万〜30万円程度となります。ただし、初年度に収穫した茎を翌年の苗に再利用できるため、2年目以降は苗代がほぼ不要になります。
【農具・資材費】数千円〜数万円でスタート可能
基本的な作業はスコップ・クワ・ジョウロなどの手工具で十分対応できます。本格的な耕起を外注する場合は、トラクター作業費として数万円かかることもありますが、少面積から始める場合は家庭菜園レベルの道具で問題ありません。肥料や農薬もほとんど不要で、必要なら鶏ふんや堆肥など安価な資材を少量使う程度です。
【ビニールハウス】0円〜30万円(地域や方針による)
南西諸島など霜の降りない地域では越冬設備は不要です。一方で、本州中部以北では苗の冬越しのために小型のビニールハウス(10〜30万円程度)やトンネル設備があると安心です。ただし必須ではなく、予算や気候に応じて導入を検討する段階的な投資で構いません。
まとめると、10アール規模なら総額30万円前後の予算で開始可能です。規模を抑え、収益を再投資しながら拡大するスタイルが現実的で、無理なく始められるのがキャッサバ栽培の大きな魅力です。
キャッサバは小さく始めて収益化を目指せる有望な作物
キャッサバ栽培は、低コスト・高単価という構造を持ち、日本国内のニッチな需要に応える作物として注目されています。温暖な地域を選び、小規模から栽培を始めれば、初期費用を抑えつつ実用的な収益を目指すことが可能です。成功には、気候や越冬対策、販路確保、加工・販売手法の工夫が欠かせませんが、条件を整えれば副業から本格的な事業展開まで視野に入ります。リスク管理と段階的な拡大を意識すれば、キャッサバは「儲かる農業」の選択肢になり得ます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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