• 作成日 : 2026年1月5日

パワーポイントをMacで使うには?導入方法とWindows版との違い

Macユーザーがビジネスや学業でプレゼンテーションを行う際、パワーポイント(PowerPoint)を利用したいと思う場面もあるでしょう。

Macでも問題なくパワーポイントは使えますが、導入方法や操作感、フォントの互換性などでいくつか注意すべき点があります。

本記事では、Macでパワーポイントを利用する導入パターン(有料・無料)から、Windows版との違い、Keynoteなどの代替アプリとの使い分けまでを解説します。

Mac環境ならではの快適な操作性を活かしつつ、Windowsユーザーともスムーズにやり取りするための実践ガイドです。

パワーポイントをMacで使う3つの方法とは?

Macでパワーポイントを利用するには、サブスクリプション契約、買い切り版の購入、あるいは無料のWeb版を利用するという3つの選択肢があります。

使用頻度や予算、必要な機能に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。毎日仕事でガッツリ使うならサブスクリプション、閲覧や軽微な修正がメインなら無料版といったように使い分けるのがおすすめです。

1. Microsoft 365(サブスクリプション版)

最も機能が充実しており、常に最新の状態が保たれるのがMicrosoft 365(個人向けはPersonal、法人向けはBusinessプランなど)のサブスクリプション版です。月額または年額料金を支払うことで、MacだけでなくiPadやiPhoneを含め、同一ユーザーであれば台数無制限でインストールでき、最大5台のデバイスで同時にサインイン可能です。

1TBのクラウドストレージ(OneDrive)も付いてくるため、Macで作ったデータをiPhoneで確認するといった連携がスムーズです。常に最新機能を使いたい、複数のデバイスで作業したいという人に最適です。

2. Office Home & Business 2024(買い切り版)

一度の購入で永続的にライセンスを所有できるタイプです。パワーポイントのほか、Word、Excel、Outlook、OneNoteが含まれます。注意点として、買い切り版(2024)は使用できるデバイスが「PCまたはMac 1台のみ」に制限されています。初期費用は高めですが、1台のMacで数年以上使い続けるのであれば、サブスクリプション版よりもトータルコストを抑えられるのがメリットです。ただし、新機能の追加アップデートはなく、次のバージョンが出ても無料でアップグレードはできません。

3. PowerPoint for the Web(無料版)

アプリをインストールせず、ブラウザ上で利用する方法です。Microsoftアカウント(無料)があれば誰でも利用でき、スライドの作成やテキスト編集が可能です。ただし、インターネット環境が必須で、パスワード保護されたファイルが開けない、マクロが動作しない、一部のアニメーションやビデオ書き出しが制限されるといった点に注意が必要です。主に閲覧や軽微な修正用として活用するのがおすすめです。

Mac版とWindows版パワーポイントの決定的な違い

Mac版はmacOSに最適化された美しい画面で操作できますが、ショートカットキーや一部の高度な機能においてWindows版とは異なる仕様になっています。

基本的なスライド作成機能に大きな差はありませんが、Windows版から移行してきたユーザーは、以下の違いに戸惑うかもしれません。あらかじめ相違点を理解しておくことで、スムーズに操作できるようになります。

ショートカットキーの「Ctrl」と「Command」

操作面での最大の違いはキーボードショートカットです。Windowsでは「Ctrl」キーを使う操作の多くが、Mac版では「Command(⌘)」キーに置き換わります。

  • コピー: Command + C
  • 貼り付け: Command + V
  • 保存: Command + S
  • 元に戻す: Command + Z この操作感はMac全体で共通しているため、慣れてしまえばMacの方が直感的に操作できると感じるユーザーも多いです。

マクロ(VBA)と一部機能の制限

高度な使い込みをする場合に注意が必要なのが、機能の制限です。Mac版でもVBA(マクロ)は利用可能ですが、Windows版で作られた複雑なマクロは動かないことがあります(Windows固有の機能を使っている場合など)。 また、特定のアニメーション効果や、グラフの細かい編集オプションなど、Windows版にはあってもMac版には実装されていない機能が一部存在します。一般的なプレゼン資料作成では問題ありませんが、特殊な処理を含むファイルを開く際は注意が必要です。

トラックパッドによる直感的な操作

Mac版ならではのメリットとして、優秀なトラックパッド操作への対応が挙げられます。 ピンチイン・アウトでのズーム、2本指スワイプでのスライド移動など、マウスを使わなくてもスマホのような感覚でスムーズに操作できます。Retinaディスプレイにも対応しており、文字や図形が非常に鮮明に表示されるため、デザイン作業が快適に行えます。

Macで作ったデータをWindowsに送る際のズレ対策

Macで作成したパワーポイントファイルをWindowsユーザーに送ると、文字が化けたりレイアウトが崩れたりすることがあります。これを防ぐには「フォント選び」が最も重要です。

MacとWindowsでは標準で搭載されているフォントが異なります。Mac特有の美しいフォント(ヒラギノ角ゴなど)を使って資料を作ると、それが入っていないWindows機で開いた際に別のフォントに置き換えられ、レイアウトが大きく崩れてしまいます。

互換性の高い「標準フォント」を使う

崩れを防ぐための鉄則は、MacとWindowsの両方に最初から入っているフォント(システムフォント)を使用することです。

  • 游ゴシック / 游明朝
  • メイリオ(MacにOfficeを入れるとインストールされる場合あり)
  • Arial / Times New Roman(英数字)

これらのフォントを使って作成すれば、相手がWindowsであってもほぼ同じ見た目で表示されます。 さらに、最新のMac版パワーポイントでは「フォントの埋め込み」機能が利用可能です。 [環境設定] > [保存] > [ファイルにフォントを埋め込む] にチェックを入れることで、Mac特有のフォントを使用してもWindows側で正しく表示・編集できるようになります。これにより、デザイン性を維持したままスムーズな共有が可能になりました。

PDF化して送るのが確実

相手が編集する必要がなく、閲覧するだけであれば、PDF形式に書き出して送るのが最も安全です。 「ファイル」メニューから「エクスポート」を選び、PDFとして保存すれば、どんなフォントを使っていても、画像や図形の位置がずれることなく、意図した通りのデザインを相手に見てもらえます。

Macユーザーにおすすめのパワーポイント代替アプリ

Macには、パワーポイント以外にも優れたプレゼンテーションアプリがあります。互換性やデザイン性を考慮し、状況に応じて使い分けるのも賢い方法です。

Apple純正のKeynoteやGoogleスライドなどは、パワーポイント形式(.pptx)への書き出しにも対応しているため、代替ツールとして十分に機能します。

Keynote(キーノート)

Appleが開発し、すべてのMacに無料で標準搭載されているアプリです。 デザインの美しさとアニメーションの滑らかさが最大の特徴で、スティーブ・ジョブズのような洗練されたプレゼン資料を簡単に作成できます。パワーポイントファイルの読み込み・書き出しも可能ですが、複雑なレイアウトやアニメーションは変換時に変わってしまうことがあるため、自分だけで完結するプレゼンに向いています。

Googleスライド

Googleが提供するブラウザベースのツールです。 Mac、Windows問わず、URLを共有するだけで複数人が同時に編集できるのが強みです。チームで一つの資料を作り上げる場合や、Web会議での画面共有に最適です。機能はシンプルですが、パワーポイントとの互換性も高く、ビジネスの現場で急速に普及しています。

Canva(キャンバ)

デザイン性の高いテンプレートが豊富なWebデザインツールです。 「おしゃれなスライドを作りたいけれどセンスに自信がない」という場合に最適です。作成したスライドはパワーポイント形式でダウンロードできるため、Canvaでデザインのベースを作り、細かい文字入れはMacのパワーポイントで行うといった使い方も可能です。

Macでパワーポイント資料を効率よく作成するテクニック

Macならではの機能を活用することで、パワーポイントの作業効率をさらに高めることができます。iPhoneとの連携や、OS標準の機能を組み合わせたテクニックを紹介します。

OneDriveを活用し「自動保存」を有効にする

Macでパワーポイントを使うなら、Microsoftのクラウドストレージ「OneDrive」の活用が必須です。ファイルをOneDriveに保存することで、編集内容がリアルタイムで「自動保存」されるようになり、iPhoneやiPadとの同期もスムーズに行えます。iCloud Driveでも同期は可能ですが、自動保存機能が使えないため、作業効率とデータの安全性を重視するならOneDrive一択です。

外部ディスプレイとの連携

MacのAirPlayやHDMI接続により、プレゼンテーションの投影が簡単に行えます。ディスプレイ設定で「ミラーリング」と「拡張デスクトップ」を使い分け、発表者ビューを活用することで、プロフェッショナルなプレゼンテーションを実現できます。

「ショートカット」アプリで定型作業を効率化

macOS標準の「ショートカット」アプリを活用すれば、面倒な定型作業をワンクリックで実行できます。例えば、複数のパワーポイントファイルを一括でPDFに変換したり、特定のフォルダにある資料をまとめて開いたりするアクションを自分で作成可能です。カスタムキーボードショートカットの設定も行えるため、よく使う機能へのアクセスが劇的に速くなります。

iPhoneをリモコンとして使う

iPhoneをプレゼンのリモコンとして使う iPhoneにパワーポイントアプリをインストールし、Macと同じMicrosoftアカウントでサインインしておけば、iPhoneをプレゼンのリモコン(クリッカー)として活用できます。手元のiPhoneでスライド送り・戻しができるだけでなく、発表者用ノートを手元で確認したり、画面を長押ししてレーザーポインターとして使ったりすることも可能です。高価なクリッカーを購入せずとも、スマートに登壇できます。

スライド送り・戻しだけでなく、手元のiPhone画面に発表者用ノートを表示したり、画面を長押ししてレーザーポインターのように使ったりできます。追加の機材を買わずにスマートなプレゼンが可能です。

プレビューアプリで素材を加工する

スライドに載せる画像を加工したい場合、macOS標準の「プレビュー」アプリが便利です。 画像の切り抜き、サイズ変更、色調補正などがサクサク行えます。特に「インスタントアルファ」機能を使えば、画像の背景をワンクリックで透明にできるため、パワーポイント上で画像を合成する際に役立ちます。

スクリーンショットの活用

Macは「Command + Shift + 4」で選択範囲のスクリーンショットが撮れます。 Webサイトの参考画像や、アプリの操作画面などをスライドに貼りたい時、このショートカットで撮影し、デスクトップにできた画像をパワーポイントにドラッグ&ドロップするだけで貼り付けが完了します。作業のテンポを落とさずに資料作成が進められます。

Macの特性を活かして快適なプレゼン作成を

Macでパワーポイントを使う方法は、サブスクリプション、買い切り、無料Web版の3つがあり、用途に合わせて選べます。

Windows版とはキー操作や一部機能に違いがありますが、基本的な使い勝手は変わりません。むしろ、高精細なディスプレイやトラックパッド操作など、Macならではの利点も多くあります。最大の課題である「Windowsとの互換性ズレ」も、標準フォントの使用やPDF活用で回避可能です。Keynoteなどの代替ツールも視野に入れつつ、Mac環境をフル活用して魅力的なプレゼンテーションを作成してください。

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