- 更新日 : 2024年10月7日
展示会報告書・レポートの書き方は?例文・無料テンプレートつき
展示会報告書・レポートは、展示会参加の成果を効果的に共有し、ビジネスに活かすための重要なツールです。ただし、適切な書き方や必要な記載事項を把握していないと、その価値を十分に引き出せません。
本記事では、展示会報告書の作成方法、ポイント、注意点を解説し、実用的な例文と無料テンプレートもご紹介します。
目次
展示会報告書・レポートとは?
展示会報告書・レポートは、展示会に参加した後に作成する文書であり、展示会の概要、得られた情報、観察結果、および今後のビジネスへの影響や提案などを含む重要な記録です。
展示会報告書・レポートは展示会で得た知見を社内で共有し、今後の戦略立案や意思決定に活用するために作成されます。そして、適切に作成された報告書は、展示会参加の成果を最大化し、組織全体の成長に貢献するのです。
展示会報告書・レポートを書くために必要な事前準備は?
展示会報告書・レポートを効果的に作成するには、事前準備が不可欠です。目的の明確化、情報収集、訪問計画の立案、必要資料の準備など、綿密な準備を行うことで、当日の情報収集が充実し、質の高い報告書作成につながります。
目的の確認
報告書作成の目的を明確にします。例えば、新製品情報の収集、競合分析、業界動向の把握など、具体的な目標を設定することで、効果的な情報収集と報告ができるようになるでしょう。
情報の収集
展示会の公式Webサイトや関連業界のニュース、出展企業の情報など、事前に入手可能な情報を収集します。情報の収集により、展示会当日の効率的な情報収集が可能になり、より深い洞察を得られるでしょう。
調査と計画
展示会の規模、出展企業リスト、セミナースケジュールなどを調査し、訪問計画を立てます。特に注目したい企業やブース、参加したいセミナーなどを事前にリストアップし、時間配分を考慮した行動計画を作成します。
資料の準備
名刺、メモ帳、カメラなど、必要な資料や機材を準備します。また、質問リストや情報収集シートなど、効率的に情報を記録するためのツールも用意しておきましょう。
現地調査
展示会当日は、計画に沿って情報収集を行います。ブース訪問、製品デモの視聴、セミナー参加などを通じて、多角的な情報を収集できるようになるでしょう。重要なポイントはその場でメモを取り、写真や動画も適宜撮影します。
フィードバックの収集
同行者や他の参加者との意見交換を行い、多様な視点からの情報やフィードバックを収集します。フィードバックを収集することにより、自己の観察だけでは得られない洞察を報告書に反映させることができます。
報告書の作成計画
収集した情報を整理し、報告書の構成を検討します。主要なトピックや重要なポイントを洗い出し、報告書の骨子を作成します。報告書の作成計画段階で、追加で必要な情報や確認事項があれば、リストアップしておきましょう。
編集と修正
報告書の初稿を作成後、内容の正確性、論理的一貫性、読みやすさなどを確認します。必要に応じて同僚や上司からのフィードバックを受け、修正を加えましょう。最終的に、報告書の品質と有用性を高めるための編集作業を行います。
展示会報告書・レポートの書き方や記載事項は?
展示会報告書・レポートには、展示会名、見学日、会場、目的、見学内容、所感などを記載します。この際に、具体的かつ簡潔に情報をまとめ、読み手にとって有用な内容を心がけましょう。必要に応じて写真や図表も活用し、わかりやすく伝えることが重要です。
展示会名
正式な展示会名を記載します。略称がある場合は、正式名称と併記するとよいでしょう。
見学日
展示会に参加した日付を明記します。複数日にわたる場合は、その期間を記載します。
展示会会場
展示会が開催された会場名と所在地を記載します。オンライン開催の場合はその旨を明記します。
見学目的
展示会参加の目的や期待される成果を簡潔に記載します。これにより、報告書の焦点が明確になります。
見学内容
実際に見学した内容を詳細に記述します。注目した製品や技術、参加したセミナーの内容などを含めます。
所感
展示会全体の印象や、特に印象に残った点、業界動向に関する考察などを記載します。
備考
その他、特記すべき事項や追加情報があれば記載します。
添付資料
収集したパンフレットや名刺、撮影した写真など、報告書を補完する資料のリストを記載します。
展示会報告書・レポートの無料テンプレート
展示会報告書・レポート作成に役立つ無料テンプレートが以下のURLからダウンロードできます
エクセル形式:https://biz.moneyforward.com/payroll/templates/4575/
ワード形式:https://biz.moneyforward.com/payroll/templates/4569/
上記のテンプレートを活用することで、効率的に報告書を作成できます。必要に応じて、自社の要件に合わせてカスタマイズしてご利用ください。
展示会報告書・レポートの例文は?
以下に、展示会報告書・レポートの例文をいくつか紹介します。
- 見学目的の例文
当社の新製品開発に活かせる最新技術動向の把握と、競合他社の製品戦略の分析を目的として本展示会に参加しました。
- 見学内容の例文
AI技術を活用した自動化システムの展示が多く見られ、特にXYZ社の音声認識技術を用いた新しい操作インターフェースが注目を集めていました。
- 所感の例文
今回の展示会を通じて、IoT技術の急速な進化と、それに伴う新たなビジネスモデルの台頭を強く感じました。当社も早急にデジタル戦略の見直しが必要だと考えます。
- 提案の例文
競合他社の展示内容を踏まえ、当社製品のユーザーインターフェース改善とAI機能の強化を提案します。具体的には、音声認識技術の導入と、データ分析機能の拡充が急務だと考えます。
展示会報告書・レポートを作成する時のポイントは?
展示会報告書・レポート作成時は、読者のニーズを意識し、わかりやすい構成と見やすいレイアウトを心がけましょう。また、重要ポイントを明確にし、客観的な視点で記述することが必要です。具体的な提案や今後の活用方法を含めることで、報告書の価値を高めることができます。
読者のニーズに応える
報告書の読者(上司、同僚、他部署など)が求める情報を的確に提供します。読者の関心事や期待を理解し、それらに応える内容を心がけましょう。
わかりやすい構成で作成する
論理的な構成と明確な段落分けを心がけます。重要なポイントを冒頭にまとめ、詳細は本文で展開するなど、読みやすさを意識した構成にしましょう。
見やすいレイアウトを意識する
適切な見出しの使用、箇条書きの活用、図表の挿入などにより、視覚的にも理解しやすいレイアウトを心がけます。重要な情報が一目で分かるよう工夫しましょう。
展示会報告書・レポートを作成する時の注意点は?
展示会報告書・レポート作成時は、目的との整合性、情報の正確性、重要ポイントの強調に注意が必要です。
公平な評価を心がけ、専門用語の解説も忘れないようにしましょう。
フィードバックを反映し、結論と提案を明確にまとめることで、実用的で価値ある報告書となります。
目的に沿った内容か
報告書の内容が、当初設定した目的に沿っているか確認します。目的外の情報に偏っていないか、必要な情報が網羅されているか再確認しましょう。
正確性と信頼性は確認できているか
報告書に記載する情報の正確性を確認します。特に数値データや企業名、製品名などは慎重に確認し、誤りがないようにしましょう。
重要なポイントは協調できているか
キーポイントや重要な発見事項が明確に伝わるよう、適切に強調されているか確認します。太字や下線の使用、別枠での記載など、視覚的な工夫も効果的です。
公平な評価で書かれているか
個人的な好みや先入観に偏らず、客観的かつ公平な視点で評価されているか確認します。特に競合他社の製品や技術に関しては、中立的な立場での記述を心がけましょう。
専門用語の解説ができているか
業界特有の専門用語や略語を使用する場合は、読者全員が理解できるよう適切な解説を加えます。必要に応じて用語集を添付するのもよいでしょう。
フィードバックが反映されているか
同行者や他の参加者からのフィードバックが適切に反映されているか確認します。多角的な視点を取り入れることで、報告書の価値が高まります。
結論と提案がまとめられているか
報告書の最後に、展示会参加から得られた結論や、今後の行動に向けた具体的な提案がまとめられているか確認します。報告書は単なる情報の羅列ではなく、実践的な価値を持つものになるよう意識しましょう。
展示会報告書・レポートは組織成長へのツール
展示会報告書・レポートは、展示会参加の成果を整理し、社内での情報共有や戦略立案に役立つ重要な文書です。報告書を作成するためには、事前に目的を明確にし、情報収集や訪問計画を立てる必要があります。
また、作成時には読者のニーズに応えた構成や見やすいレイアウトを意識し、正確性や公平性を確保することが重要です。
これらのポイントを押さえることで、展示会報告書は組織全体の成長に貢献する有効なツールとなります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
アカハラとは?アカデミックハラスメントの具体例や対策、大学での事例
アカハラはアカデミックハラスメントで、大学などの教育機関、研究機関で起きるハラスメントのことをいいます。パワハラの一種で、立場の違いから権力が強い人が弱い人に対して、嫌がらせなどの不快にさせる行為です。具体的には学習や研究を妨害したり、卒業…
詳しくみる異動メッセージを短文で伝えるには?すぐに使える例文集つき
異動が決まった方へ短文のメッセージを送りたいけれど、何を書けばいいか迷っている方も多いのではないのでしょうか。この記事では、上司・同僚・部下など、送り先に合わせた短文の異動メッセージを多数紹介します。異動メッセージを送るタイミングや敬語表現…
詳しくみる社宅のルールを定める「社宅規程」とは?必要性や作成ポイントを解説
社宅を運用する場合は社宅規程を作成し、入居資格や費用負担の基準を明確にしておくことが大切です。 本記事では、社宅規程を作成する必要性や社宅規程に記載すべき項目を解説します。社宅規程を作成する際の参考にしてみてください。 社宅のルールを定める…
詳しくみるツァイガルニク効果とは?意味や例、起きる原因を解説!
「ツァイガルニク効果」という心理学的な現象をご存知でしょうか?未完了の課題や目標に対する特別な関心やモチベーションを生む現象です。この効果を理解し、仕事やプロジェクトに活用することは、成果を上げる秘訣といえるかもしれません。今回の記事では、…
詳しくみる逆パワハラとは? 3つの要件と事例、チェックリスト・対処法!
逆パワハラとは、上司が部下から受けるパワーハラスメントのことです。部下が上司からの注意や指導に反発して仕事をしない、あるいは過剰な反発をするといった行為が該当します。今回は、逆パワハラの意味や該当しているかどうかを判断する3つの要件のほか、…
詳しくみる雇止めとは?有期労働契約の締結・更新に関わる問題も解説
雇止めとは、有期雇用契約の契約期間満了で契約更新をしないことです。雇止めには労働契約法で「雇止め法理」が規定されており、反復更新していて従業員が更新を期待する事情がある場合、雇止めが無効になることもあります。 本記事では、雇止めの概要や合理…
詳しくみる