- 更新日 : 2026年4月1日
労働保険適用事業場検索とは?検索すべきケースや事業場が見つからない場合の対応を解説
労働保険適用事業場検索は、事業所が労働保険(雇用保険・労災保険)に加入しているかを確認できる厚生労働省のシステムです。事業主は一般的に従業員1人以上で加入が義務づけられています。
この記事では、検索システムの使い方や見つからない場合の対応、建設業の労災保険での検索方法について解説します。
建設業の労災保険は、現場単位の考え方や元請け・下請け間の責任所在など、一般事業と異なる特殊な仕組みが多く、その複雑さが手続きの遅れや予期せぬ法的リスクにつながっています。
マネーフォワードでは、1から簡単・分かりやすい「建設業向け!1から分かる労災対応の教科書」をご用意しております。無料登録だけでダウンロードできますので、ぜひお気軽にご利用ください。
労働保険適用事業場検索とは?
労働保険適用事業場検索とは、厚生労働省が提供するシステムで、労働者が働く事業所が労働保険の適用を受けているかどうかを確認するための検索システムです。
労働保険には、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険が含まれます。
労働保険の申請が必要になる条件
労働保険は、雇用保険と労災保険の2つがあり、労働者が働く上で安全と安心を保障するための制度です。基本的に、従業員を1人でも雇用している事業主は、労災保険と雇用保険への加入が義務付けられています。これには正社員、パートタイマー、アルバイトなど、雇用形態に関わらず適用されます。
事業主の方は、従業員を雇い始めたら、速やかに労働保険の手続きを行う必要があります。
雇用保険
雇用保険は、雇用の安定と失業者の生活安定及び再就職を図るための制度です。以下の条件を満たす事業主は、雇用保険の適用を受けることができます。
- 事業主が1人以上の労働者を雇用していること
- 労働者が週20時間以上働いていること
- 31日以上の雇用見込みがあること
労災保険
労災保険は、労働者が仕事中に事故に遭った場合や職業病にかかった場合の治療費や休業補償を行う制度です。以下の条件を満たす事業主は、労災保険の適用を受けることができます。
- 事業主が1人以上の労働者を雇用していること
- 特別加入制度:一人親方や家族従業員などの一部の労働者は適用除外だが、一定の要件を満たす場合には「特別加入」が認められている。
- 建設業の場合は、元請けの事業主が労災保険に加入する必要がある。
労働保険の適用を受けるためには、事業主が労働保険事務所に申請を行う必要があります。
労働保険適用事業場検索を利用するケース
労働保険適用事業場検索は主に以下のようなケースで利用されます。
- 労働者が就職先の労働保険加入状況を確認する
新しい職場に就職する際や転職を考えている場合、労働保険適用事業場検索を利用して、その事業所が適切に労働保険に加入しているかを確認することができます。 - 事業主が自社の労働保険加入状況を確認する
事業主は、自社の労働保険加入状況を把握するために、この検索システムを利用することがあります。自社が正しく加入手続きを行っているかを確認するのに役立ちます。 - 建設業の下請け労働者(一人親方を除く)が元請け事業主の労災保険を確認する
建設業界では、元請け事業主が下請け労働者(一人親方を除く)分の労災保険にも責任を負うため、下請け労働者は労働保険適用事業場検索で、元請け事業者の労災保険加入状況を確認することがあります。
労働保険適用事業場検索の使い方
まず、労働保険適用事業場検索のウェブサイトにアクセスします。次に、検索ボックスに事業主名や法人番号を入力します。これらの情報は、事業主が提供する労働条件明示書や雇用契約書に記載されています。
検索結果が表示されたら、該当する事業場をクリックします。そうすると、その事業場の労働保険の加入状況や加入期間などの詳細情報が表示されます。これにより、労働者は自分が働く事業場が適切に労働保険に加入しているかを確認できます。
また、建設現場の労災保険については、元請けの事業主で検索することが推奨されています。これは、建設業では元請け事業主が下請け労働者に対する労災保険の責任を負うためです。
所在地
事業所の住所や都道府県、市区町村名などを入力することで、該当する事業所の情報を確認できます。ただし、支店や営業所など、複数の事業所がある場合は注意が必要です。
事業主名
法人の場合は正式名称を、個人事業主の場合は氏名を入力すると、該当する事業所が表示されます。同じ名称の事業所が複数ある場合は、所在地などの情報も確認しましょう。
法人番号
法人番号は、法人として登録されている事業主に対して、国が発行する13桁の固有の番号を指します。法人番号は、国税庁法人番号公表サイトで検索するか、法人番号指定通知書で確認することができます。法人番号指定通知書とは、国税庁が法人番号を定めた時や、法人が新たに設立された時に、国税庁から法人番号指定通知書が送付されます。
建設現場の労災保険は元請けの事業主で検索
建設業界では、建設現場で働く労働者の労災保険は、元請けの事業主が加入することが求められています。
これは、建設業界では多くの事業主が下請けとして働くため、元請けの事業主が全体の安全管理を担当し、下請け労働者に対する労災保険の責任を負うからです。
したがって、建設現場で働く労働者が労働保険適用事業場検索を行う際には、元請けの事業主名で検索することが推奨されています。
労働保険適用事業場検索で出てこない場合
時には、労働保険適用事業場の検索で自社の事業所情報が見つからない場合があります。そのような場合、以下の点を確認してみてください。
店舗名ではなく法人名などで検索する
労働保険適用事業場検索では、事業主名で検索することが一般的です。しかし、事業主名が店舗名と異なる場合があります。そのため、店舗名で検索しても結果が得られない場合は、法人名や事業主名で検索してみてください。
事業所の名称や所在地が変更になった場合
事業所の名称や所在地が変更になった場合、労働保険適用事業場の情報が更新されていないことも考えられます。
この場合は、最新の事業所情報で再度検索することをおすすめします。
法人番号の届出がない場合
法人番号で検索する場合、法人番号の届出がない事業場については、加入事業場であっても検索結果が表示されない場合があります。
労働保険の手続きを行っていない場合
事業主が労働保険の手続きを全く行っていない場合、検索結果に表示されません。
業務委託の個人事業主の事業者
雇用に見えても、実際には業務委託の個人事業主のグループである場合、労働保険の適用がないため検索結果に表示されません。
データベースが反映されていない
労働保険の手続きが完了しても、データベースに反映されるまでに時間がかかることがあります。そのため、手続き直後に検索しても結果が表示されない場合があります。
新しく事業を始めた場合
新しく事業を始めた場合は、事業所の情報がまだ登録されていない可能性があります。
事業を廃止した場合
事業を廃止した場合、労働保険適用事業場の情報から削除される必要があります。
ただし、手続きが済んでいない場合は、検索結果に残っている可能性があります。
【無料】合わせて読みたいおすすめガイド4選
よく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。マネーフォワード クラウド開業届は、簡単3ステップでミスなく開業届を提出いただけます。
見積書の法定福利費、明示できていますか?
国土交通省は元請・下請のすべてに、見積書への法定福利費記載を義務付けています。
「労務費総額×法定保険料率」の計算方法、労務費に占める約15%の内訳、事業主と本人負担分の区別、法定福利費と福利厚生費の勘定科目の違い、標準見積書での記載方法を解説しています。
青色申告の65万円控除、満額で受けるには?
事前の届出期限を過ぎると、その年は青色申告の適用を受けられません。
届出の手続きから日々の帳簿づけ、決算書・確定申告書の作成、提出までを簡潔にまとめて紹介。初めて青色申告に取り組む方におすすめです。
迷いやすい勘定科目を一覧で整理
科目選びに一貫性がないと、正確な所得の把握が難しくなります。
仕入・荷造運賃、外注工賃と業務委託費、消耗品費、車両費、地代家賃など、取引区分ごとに勘定科目を整理。自宅兼店舗の家事按分にも触れ、日々の経費処理を確認できる資料です。
使える控除、すべて申告できていますか?
所得税・住民税・社会保険料を合わせると、収入の3〜4割が差し引かれることもあります。
ふるさと納税やiDeCo、小規模企業共済、青色申告特別控除、経営セーフティ共済などの節税方法を25項目収録。一人親方や個人で事業を営む方が自分に合う制度を選べる内容です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
バックオフィス業務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
-
# 労災・安全衛生
労働災害で多い事例は?業種別の事例や防止方法を解説
労働災害とは、労働者が業務中や通勤中に被った事故やケガ、病気のことを指します。建設現場での墜落事故、工場での機械への挟まれ事故、オフィスでの転倒事故など、様々な事例があります。 労…
詳しくみる -
# 労災・安全衛生
労働災害とは?労災保険の給付基準や申請方法までわかりやすく解説
労働災害(労災)とは仕事中に発生した事故や疾病を指します。事業者や従業員は、労災のリスクに備えて労災保険の給付基準や申請方法を把握しておくと良いでしょう。 この記事では、労災の定義…
詳しくみる -
# 労災・安全衛生
一人親方向けの労災保険はいくら?特別加入する際の金額感を解説
一人親方として事業を営む上で、不慮の事故に備える労災保険は欠かせない要素です。 この記事では、一人親方が労災保険へ特別加入する際の保険料の計算方法から支払い方法、さらには保険料を抑…
詳しくみる -
# 労災・安全衛生
労災保険とは?給付の条件や申請方法を解説
労災保険とは、労働者が業務上の事故や疾病にあった場合に、療養補償給付や休業補償給付などの給付を受けられる制度のことです。この記事では、労災保険の概要から給付内容、その具体的な条件や…
詳しくみる -
# 労災・安全衛生
労災の障害年金7級の金額とは?種類や手続きを解説
労災保険の障害年金7級は、労働災害による後遺症が認定され、障害等級が7級に該当した場合に支給される保険給付の一つです。日常生活や労働に支障をきたす後遺症が残った際に、労働者やその家…
詳しくみる -
# 労災・安全衛生
労災年金の受給者が死亡した時の手続きや配偶者が受けられる補償を解説【テンプレート付き】
労災年金の受給者が死亡した場合、遺族は速やかに労働基準監督署に死亡届を提出する必要があります。また、配偶者が遺族年金を受け取れるかどうかは、いくつかの条件によって決まります。この記…
詳しくみる





