- 作成日 : 2026年8月21日
ChatGPTを新規事業に活用するには?プロンプト例をアイデア出しから事業計画まで紹介
ChatGPTは、アイデア出しから事業計画の下書きまで、新規事業のさまざまな検討フェーズで活用できる補助ツールです。
- 業種・強み・条件をプロンプトに入れると精度が上がる
- 競合分析・収益モデルも表形式で整理できる
- 数値・法令は必ず一次情報で裏取りが必要
Q. 新規事業でChatGPTをどう使えばいい?
A. 業種・規模・強みを入力し、アイデア出し→競合分析→収益モデルの順に対話を重ねながら仮説を整理する使い方が効果的です。
新規事業のアイデア出しに行き詰まりを感じる経営者や事業責任者は少なくありません。ChatGPTは、新規事業のアイデア創出、競合分析、市場調査、収益モデルの検討、事業計画書の下書き作成に使える壁打ち相手です。
本記事では、ChatGPTを新規事業に活用するメリット、フェーズ別のプロンプト例、出力精度を高める方法などを解説します。
※(免責)掲載情報は記事作成日時点のものです。最新の情報は各AIサービスなどの公式サイトを併せてご確認ください。
ChatGPTが新規事業に役立つ理由は?
ChatGPTは、新規事業の検討に必要な「発想を広げる」「情報を整理する」「仮説を言語化する」といった作業を短時間で支援できます。
新規事業の壁打ち相手として使える
ChatGPTは、新規事業のアイデア出しにおける壁打ち相手として活用できます。自社の業種、顧客層、強み、課題を入力すると、それらをもとに複数の事業アイデアや検討軸を提示できます。
たとえば、金属加工メーカーであれば「精密加工技術を活かして参入できるBtoC領域を提案してください」と入力することで、医療・防災・趣味用品・教育分野など、通常の社内会議では出にくい切り口を得られる可能性があります。
もちろん、ChatGPTが出したアイデアがそのまま有望とは限りません。しかし、白紙の状態から考え始めるよりも、複数のたたき台をもとに検討したほうが議論を進めやすくなります。
アイデア創出の初期作業を効率化できる
新規事業では、アイデアを出す前に市場、顧客課題、競合、収益構造などを幅広く調べる必要があります。ChatGPTを使うと、これらの初期整理を短時間で行いやすくなります。
たとえば、以下のような作業に活用できます。
| 活用場面 | 従来の方法 | ChatGPTを活用する場合 |
|---|---|---|
| アイデア出し | 社内ブレストで数時間かけて検討する | 条件を入れたプロンプトで複数案を短時間で出す |
| 顧客課題の整理 | 営業担当者へのヒアリング結果を人が整理する | ヒアリングメモを分類し、課題ごとに整理する |
| 競合比較 | Web検索や資料収集に時間がかかる | 比較項目のたたき台を作る |
| 事業計画の下書き | ゼロから資料を作る | 章立てや論点を先に作る |
| 稟議資料の作成 | 担当者が構成から考える | 事業概要、投資額、リスクを整理する |
新規事業の仮説整理に向いている
ChatGPTは、情報を整理し、仮説を文章や表にまとめる作業に向いています。新規事業では「誰のどの課題を解決するのか」「なぜ自社が取り組むべきなのか」「どのように収益化するのか」を明確にする必要があります。
たとえば、以下のような問いを投げると、検討すべき論点を整理できます。
「この事業アイデアについて、ターゲット顧客、提供価値、収益モデル、初期投資、主要リスクを表にしてください」
このように依頼すれば、事業アイデアを感覚的な発想で終わらせず、検討可能な形に整えられます。経営会議や社内稟議に進める前の下準備として有効です。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
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人事労務担当者向け!Chat GPTの活用アイデア・プロンプトまとめ14選
人事労務業務に特化!人事労務・採用担当者がChat GPTをどのように活用できるのか、主なアイデアを14選まとめたガイドです。
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経理業務に特化!経理担当者がChat GPTをどのように活用できるか、主なアイデアを12選まとめたガイドです。
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法務担当者向け!Chat GPTの活用アイデア・プロンプトまとめ12選
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【新規事業のフェーズ別】ChatGPTのプロンプト例は?
ChatGPTのプロンプトは、新規事業の検討フェーズに合わせて設計すると精度が上がります。
【アイデア創出フェーズ】発想を広げるプロンプト
アイデア創出フェーズでは、最初から1つに絞り込まず、まずは候補を広げることが重要です。ChatGPTには、自社の業種、規模、保有資産、強み、制約条件を入力します。
プロンプト例は以下のとおりです。
- 「当社は従業員20名の金属加工メーカーです。自社の精密加工技術を活かして参入できる新規事業アイデアを10個提案してください。各アイデアについて、ターゲット顧客、提供価値、想定される収益モデル、参入障壁を表形式で整理してください」
- 「当社は地域密着型の工務店です。既存顧客との関係性、住宅施工の知見、アフターメンテナンス体制を活かせる新規事業を5つ提案してください。人手不足でも始めやすい順に並べてください」
ポイントは、「新規事業のアイデアを出してください」だけで終わらせないことです。業種、規模、強み、制約条件を入れるほど、実務に近い回答を得やすくなります。
【競合分析フェーズ】比較軸を指定したプロンプト
アイデアを絞り込んだら、競合分析を行います。ChatGPTに競合名を挙げさせるだけでは不十分です。価格、顧客層、提供価値、販売チャネル、強み、弱みなど、比較軸を指定する必要があります。
プロンプト例は以下のとおりです。
- 「国内のペット向けサブスクリプションサービスについて、主要な競合を調査するための比較表を作成してください。比較軸は、価格帯、主なサービス内容、ターゲット層、継続率を高める工夫、差別化ポイントとしてください」
- 「〇〇業界で新規参入を検討しています。競合分析に必要な比較項目を10個挙げ、それぞれについて確認すべき情報源も示してください」
ChatGPTは競合情報の整理に使えますが、企業名、料金、サービス内容は変わる可能性があります。最終的には競合企業の公式サイト、IR資料、業界団体の資料などで確認する必要があります。
【市場調査フェーズ】一次情報の確認前提のプロンプト
市場調査フェーズでは、市場規模、成長要因、顧客ニーズ、規制、代替サービスなどを確認します。ただし、ChatGPTが出す数値は誤っている可能性があるため、一次情報で裏取りする前提で使います。
プロンプト例は以下のとおりです。
- 「〇〇市場について、市場規模、成長要因、主要顧客、参入障壁、関連する法規制を整理してください。数値情報については、確認すべき公的機関や業界団体の候補も示してください」
- 「この新規事業アイデアを検証するために、事前に確認すべき市場データを一覧にしてください。各データについて、確認目的、想定される情報源、事業判断への使い方を表にしてください」
この段階では、ChatGPTに正解を求めるのではなく、「何を調べるべきか」を整理させる使い方が適しています。
【収益モデルの検討フェーズ】数値条件を入れたプロンプト
収益モデルを検討する際は、顧客単価、販売数、初期投資、固定費、変動費などの数値をできるだけ入力します。条件が曖昧なままだと、現実性の低い試算になる可能性があります。
プロンプト例は以下のとおりです。
実際の資金計画や融資資料に使う場合は、税理士、金融機関、専門家の確認を受けるべきです。
【事業計画フェーズ】構成を指定したプロンプト
新規事業の方向性が固まったら、事業計画書の下書きを作成します。ChatGPTには、事業概要、顧客課題、提供価値、市場環境、競合優位性、収益計画、実行体制、リスク対策などの構成を指定すると効果的です。
プロンプト例は以下のとおりです。
- 「以下の条件をもとに、3か年の事業計画書のアウトラインを作成してください。業種は〇〇、初期投資は300万円、初年度売上目標は1,200万円、主な経費は人件費、広告費、仕入原価です。構成は、事業概要、市場背景、ターゲット顧客、収益モデル、実行計画、リスク対策、数値計画としてください」
- 「投資家向けの事業説明資料を作成する前提で、この新規事業の強みと弱みを整理してください。競合との差別化、収益性、拡張性、実行リスクの4つの観点で評価してください」
事業計画フェーズでは、ChatGPTに完成版を作らせるのではなく、抜け漏れを確認するために使うのがよいでしょう。
【新規事業の立ち上げフェーズ】バックオフィス向けのプロンプト
新規事業の立ち上げでは、アイデアや収益計画だけでなく、社内稟議、契約書、業務フロー、FAQ、マニュアルなどの整備も必要です。ChatGPTは、こうしたバックオフィス業務の下書きにも活用できます。
プロンプト例は以下のとおりです。
- 「新規事業の社内稟議書テンプレートを作成してください。記載項目として、事業概要、市場背景、投資額、回収計画、想定リスク、撤退基準、関係部署への影響を含めてください」
- 「新規サービスの業務委託契約書を作成する際に確認すべき条項を一覧にしてください。委託内容、報酬、納期、知的財産権、秘密保持、再委託、契約解除、損害賠償を含めて整理してください」
契約書や規約の文案をChatGPTで作成した場合は、法務担当者や弁護士のレビューを受ける必要があります。
ChatGPTのプロンプトの精度を高めるコツは?
ChatGPTのプロンプトの精度を高めるには、役割、背景、目的、制約条件、出力形式を具体的に指定することが重要です。
役割・背景・目的を指定して回答を具体化させる
ChatGPTに依頼する際は、まず「あなたは中小企業向けの経営コンサルタントです」のように役割を指定します。続けて、「当社は年商5億円の食品メーカーです」「冷凍技術と地域の仕入れネットワークがあります」「既存商品の売上が横ばいです」など、背景情報を入れます。
「新規事業のアイデアを教えてください」と聞くよりも、「年商5億円の食品メーカーが、冷凍技術を活かして始められる新規事業を、ターゲット顧客、初期投資、リスクの3軸で比較してください」と指示したほうが、回答の解像度は高くなります。プロンプトには、業種、会社規模、強み、課題、目的を含めると効果的です。
出力形式を指定して社内資料に使いやすくする
ChatGPTの回答を社内資料に活かすには、出力形式を指定することも重要です。文章だけで出力させるよりも、「表形式で整理してください」「メリットとデメリットを分けてください」「SWOT分析の形式でまとめてください」「経営会議用に見出し付きで整理してください」などと伝えると、情報を転用しやすくなります。
また、「実現可能性、収益性、競争優位性を5段階で評価してください」と指定すれば、複数のアイデアを比較しやすくなります。最初から表や箇条書きで出力させることで、Googleスプレッドシートやスライド資料にも展開しやすくなります。
深掘り質問を重ねて精度を上げる
ChatGPTは、1回のプロンプトで完成度の高い答えを得るよりも、対話を重ねて深掘りする使い方に向いています。最初に新規事業アイデアを複数出し、次に初期投資が少ない順に並べ、さらにターゲット顧客や収益モデル、リスクを掘り下げる流れが実践的です。
深掘りには、「上記のうち初期投資100万円以内で始められるものはどれですか」「このアイデアの弱点を3つ指摘してください」「競合と差別化するにはどのような付加価値が必要ですか」「撤退判断に使えるKPIを提案してください」などの質問が使えます。
新規事業では、良いアイデアを出すことだけでなく、検証すべき仮説を明確にすることが重要です。ChatGPTは、その仮説整理を効率化する補助ツールとして活用できます。
ChatGPTを新規事業に活用する際の注意点は?
ChatGPTを新規事業に活用する際は、主に「出力情報の正確性」と「機密情報の管理」に注意が必要です。
ChatGPTの出力は一次情報で裏取りする
ChatGPTは自然な文章を生成できますが、市場規模、統計データ、法令、補助金、競合情報などを誤って出力する可能性があります。事業計画や社内稟議に使う前に、必ず一次情報で確認することが重要です。
たとえば、市場規模であれば官公庁統計、業界団体、調査会社の公式資料を確認します。法令や制度は官公庁サイトや法令検索、競合情報は企業公式サイト、IR資料、料金ページなどで確認します。技術情報はメーカー資料、論文、特許情報、顧客ニーズはヒアリングやアンケート、営業記録などで裏取りします。
ChatGPTが「市場規模は1兆円」と出力しても、その数値がいつのデータなのか、国内市場なのか海外市場なのか、出荷額なのか小売額なのかは別途確認が必要です。数値の定義を確認しないまま資料に記載すると、金融機関や投資家からの信頼を損なう可能性があります。
機密情報は入力ルールを決めてから扱う
ChatGPTを業務利用する場合、売上データ、顧客名、取引先名、未公開の技術情報、契約条件などをそのまま入力するのは避けるべきです。社内で入力可能な情報の範囲を決め、公開情報や匿名化した情報に限定する運用が必要です。
顧客名や取引先名は「A社」「既存顧客」などに置き換え、個人名や具体的な金額も必要に応じて抽象化します。また、業務利用に適したプランやAPI利用を検討し、誰が、何の目的で、どの情報を入力したかを確認できるようにしておくと安全です。契約書、規約、社外資料などは、ChatGPTの出力をそのまま使わず、担当者の確認を必須にします。
契約書や規約は専門家の確認が必要
ChatGPTは契約書や利用規約の下書きを作成できますが、法的な妥当性を保証するものではありません。新規事業では、取引条件、知的財産権、個人情報、損害賠償、解約条件などが事業リスクに直結します。
ChatGPTは論点の洗い出しや下書き作成までに使い、最終確認は法務担当者や弁護士が行う体制にするべきです。AIの出力をそのまま採用するのではなく、人が責任を持って確認することが前提です。
ChatGPTを新規事業に活用する始め方は?
ChatGPTを新規事業に活用するには、まず小さなテーマで試し、出力内容を検証しながら進めることが重要です。
1. 自社課題を整理する
最初に、「売上が伸び悩んでいる」「人手不足で新規開拓ができない」「既存技術の活用先がない」など、自社の課題を書き出します。課題が曖昧なまま質問しても、ChatGPTの回答は一般論になりやすいため、相談内容を明確にすることが大切です。
2. 課題をプロンプトに変換する
課題をChatGPTに入力しやすい形にします。たとえば、「年商3億円の印刷会社が、既存設備を活かして参入できる新規事業を5つ提案してください」のように、業種、規模、現状、目的を入れます。条件を具体化するほど、実務に近い回答を得やすくなります。ただし、無関係な情報を詰め込まず、重要な条件を優先して整理することが大切です。
3. 小さなテーマで試す
最初は1つのテーマに絞り、アイデア出し、競合分析、収益モデルの検討まで試します。複数の案を出させたうえで、初期投資が少ないもの、自社の強みを活かせるもの、既存顧客に提案しやすいものを選びます。
4. 出力内容を確認する
ChatGPTの回答には、誤った数値や古い情報が含まれる可能性があります。市場規模、法令、補助金、競合情報などは、官公庁サイト、業界団体、企業公式サイトなどの一次情報で確認します。
5. 社内ルールを決める
業務利用では、入力してよい情報の範囲と確認責任を決めます。顧客名、個人情報、未公開の財務情報、機密技術は入力しないようにします。最終判断はAIではなく、経営者や事業責任者が行う前提で活用しましょう。
新規事業のためにChatGPTを最大限に活用しよう
ChatGPTは、新規事業のアイデア出し、競合分析、市場調査、収益モデル、事業計画の下書きに活用できます。重要なのは、自社の課題、業種、強み、制約条件をプロンプトに反映し、出力された内容を仮説として検証することです。
新規事業でChatGPTを使う場合は、まず小さなテーマから試し、アイデアを広げる、比較表に整理する、収益モデルを試算する、リスクを洗い出すという順に進めると実務に落とし込みやすくなります。
ChatGPTは万能な経営参謀ではありませんが、プロンプトを適切に設計すれば、新規事業の検討を前に進める有効な補助ツールになります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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