マネーフォワード クラウド確定申告確定申告ガイド

第3回 開業時や導入時の「開始残高」の入力

いつも、「マネーフォワード クラウド確定申告」をご利用いただきありがとうございます。
マネーフォワード クラウドコンタクトセンターの竹下です。

当コラムでは、マネーフォワード クラウド確定申告で確定申告を終えるまでの流れやポイントについて、数回に分けてお伝えしていきます。
今回は、開始残高と開業費についてご説明します。

なお、すでにクラウド確定申告を使用していて次年度の仕訳を入力する場合は、「次年度繰越」機能をご利用ください。
操作の流れは以下のコラムでご紹介しています。
第2回 「次年度の仕訳」を並行して入力しよう(次年度繰越)

「開始残高」の考え方

「開始残高」は、開業日もしくは会計年度の期首日時点での資産・負債・資本の残高を指します。
個人事業主の会計年度は「1月1日~12月31日」のため、会計年度の期首日は1月1日となります。

開始残高は、事業用の現金・普通預金や開業前にかかった費用、借金などの残高を入力します。
期首時点でいくら持っているかを帳簿に記載することで、帳簿の金額と実際の残高が合うようになります。

例えば、10万円の現金を持っていると開始残高に記載しておくことで、5万円を経費に使った仕訳を入力すると残高が5万円となり、実際の財布の中身と一致します。

「開始残高」画面における入力時のポイント

「開始残高」画面の入力方法・入力時のポイントについては、以下のガイドをご参照ください。
【開始仕訳】開業時や導入時の「開始残高」の入力について

具体例

今年度に開業した場合

状況

  • 自己資金の100万円とマネフォ銀行から借り入れた100万円を資金として今年開業した。(借り入れた金額は1年以上の期間で返済予定)
  • 手元に現金が100万円、マネフォ銀行の口座に100万円がある。
  • チラシの印刷やオフィスの契約、オフィス用品の購入などにより、開業日までに自己資金から別途30万円ほど支出している。

入力例

まず、自己資金と借入金について入力します。
「開始残高」画面の「資本の部」でそれぞれ以下のように入力します。

  • 勘定科目「現金」:100万円
  • 勘定科目「普通預金」:100万円
  • 普通預金の補助科目「マネフォ銀行」:100万円

あわせて、借入金について「負債の部」に入力します。

  • 勘定科目「長期借入金」:100万円
  • 長期借入金の補助科目「マネフォ銀行」:100万円

次に、開業費を「資産の部」に入力します。

  • 勘定科目「開業費」:30万円

最後に、「資本の部」に自己資金から支出した金額を入力します。

  • 元入金:130万円

上記をすべて入力すると、以下画像のようになります。
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開始残高を保存したら、開業費を繰延資産として計上します。

固定資産台帳」画面を開き、「固定資産の追加」タブを選択して開業費の情報を入力してください。
開業費は任意償却が可能なため、「償却方法」で「任意償却」を選択して登録しましょう。
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上記の画像では、今年は10万円を費用として計上する(償却する)と仮定し、「今期償却額」に10万円と入力しています。
「今期償却額」を10万円とした場合、減価償却の仕訳は以下のように作成されます。
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繰延資産として固定資産台帳に登録した開業費は、「青色申告決算書」に以下のように表示されます。
これにより、開業費が10万円減っていることを帳票上で確認できます。
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ポイント

  • 開業日以前の仕訳は、マネーフォワード クラウド確定申告には登録せず、Excelなどで管理してください。
  • 開業日が会計期間中であっても、個人事業主の期首日は「1月1日」となります。

今年からクラウド確定申告を使い始める場合

状況

  • 今年度からマネーフォワード クラウド確定申告を導入予定。
  • 税務署に提出した昨年度の青色申告決算書が以下の場合。

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入力例

まず、「元入金 + 青色申告特別控除前の所得金額 + 事業主借 − 事業主貸」の計算式で元入金を計算します。
上記の青色申告決算書では「600万円 + 100万円 + 300万円 - 600万 = 400万円」となるため、「資本の部」に入力します。

  • 勘定科目「元入金」:400万円

次に、昨年度の青色申告決算書に記載されている金額を各科目に計上します。

  • 勘定科目「現金」:100万円
  • 現金の補助科目「補助科目なし」:100万円
  • 勘定科目「普通預金」:700万円
  • 普通預金の補助科目「マネフォ銀行」:700万円
  • 勘定科目「借入金」:400万円

上記をすべて入力すると、以下画像のようになります。
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操作でご不明点がある場合には

操作の不明点については、弊社コンタクトセンターまでお問い合わせください。

仕訳内容などの経理業務に関するご相談や、申告方法・申告内容などの税務に関するご相談はサポートの対象外です。
経理業務や税務に関するご質問につきましては、税理士などの専門家や税務署へご相談ください。

弊社では、マネーフォワード クラウドを使用している税理士の紹介サービスを無料で提供しています。
ご要望に応じて税理士をご紹介しますので、以下のページよりお申し込みください。
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マネーフォワード クラウド確定申告コラム

「確定申告コラム」では、マネーフォワード クラウド確定申告の使い方のコツや入力例をコラム形式でご説明しています。
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更新日:2024年02月08日

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