マイナンバー制度は確定申告をどう変える?

マイナンバー制度は確定申告をどう変える?

マイナンバー制度は確定申告をどう変える?

ただでさえややこしい確定申告。「マイナンバーが導入されたらもっとややこしいことになるんじゃないの?」と思っている人もいるかもしれません。確かに新しい手続きは必要になりますが、導入後の確定申告はグッとスマートになります。

以下ではこのマイナンバー制度と確定申告の関わりについて解説します。

マイナンバー制度で確定申告はスマートになる

マイナンバー制度で確定申告はスマートになる

確定申告は個人の所得に基づいて、所得税を正確に計算するためのものです。税務署はこの申告内容が正しいものなのかを確かめるために、企業からの情報や年金機関などからの情報を集めて照らし合わせます。

しかしこの業務は非常に煩雑なので、同姓同名の人の情報を取り違えるなどのミスが発生したり、税の負担を軽くするための不正を見逃してしまう危険もあります。

そこでマイナンバーの出番です。

この制度を導入するとどの機関に対しても同一のマイナンバーを記載して書類を提出するため、ミスや不正を防止できるというわけです。

また、これまでは住宅ローン控除等の申告手続きをする時には、各種書類と一緒に住民票も提出しなくてはいけませんでしたが、マイナンバー制度導入後はこれを省略することになっています。

さらに、現行法では所得税の源泉徴収義務のある人(法人や個人事業主など)は、全従業員に対する給与の支払を証明する「給与支払報告書」を国と地方自治体両方に提出しなくてはいけません。

これは年金受給者も同じで、確定申告が必要な場合には、社会保険庁から送られてくる「公的年金等支払報告書」を国と地方自治体に提出する義務があります。マイナンバー制度導入後、e-Tax(国税電子申告・納税システム)の申告については、この書類の提出が一元化されることになっています。

マイナンバーという共通の番号を使うことで、各公共機関同士の税務関係書類のやりとりがスマートになるため、確定申告もスマート化するのです。

マイナンバー導入で生まれる新しい手続き

では逆に、マイナンバー制度が導入されることで、新たに必要になる手続きはないのでしょうか。これには大きく2つの手続きが挙げられます。

1つは各種手続き書類へのマイナンバーの記載です。

各公共機関がマイナンバーを使って処理を行うので、これはどうしても必要になってきます。また場合によっては自分以外のマイナンバーを記載することもあります。例えば配偶者や扶養親族がいる場合、あるいは従業員を雇っているような事業主の人は、その人たちのマイナンバーを管理し、各公共機関に提出しなくてはいけません。

2つ目は個人番号が必要な書類の提出の際などの厳格な本人確認手続きです。

万が一なりすましなどの不正が起きないように、本人確認には「番号確認」と「身元確認」の二重のチェックが行われます。そのために原則「個人番号カード」「通知カードと運転免許証」「個人番号が記載された住民票の写しと運転免許証」などの証明書類の提示が必要になります。

細かな確認書類の決まりについては、国税庁ホームページをご覧ください。
(参考:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行規則に基づく国税関係手続に係る個人番号利用事務実施者が適当と認める書類等を定める件|国税庁HP

マイナンバー導入後の確定申告の注意点

これまでの確定申告でも源泉徴収票は重要な書類でしたが、マイナンバー導入後もその重要性は健在です。

というのも給与の支払いを受ける人のほかにその配偶者と扶養親族のマイナンバーも記載されるからです。不用意に扱って失くしてしまえば、家族全員のマイナンバーが外部に流出することになります。万が一にでもそのようなことが起きないよう大切に保管しましょう。

源泉徴収票については事業者の人はもっと神経質になる必要があります。

なぜなら源泉徴収票を作成するためには、担当者は従業員からマイナンバーの提供を受けなくてはいけません。この時にマイナンバーを外部に漏らしてしまったり、どこかに紛失してしまったりすれば、会社としての責任を問われることになります。よってマイナンバー導入後はセキュリティ面の強化が一層求められるでしょう。

以下の一覧は国税庁のマイナンバーに関するFAQを基に作成した、マイナンバー導入後の本人確認手続きにおける注意点をまとめたものです。場面や方法などが違えば、本人確認方法も少しずつ変わってきます。企業の担当者の方などはきっちり把握しておきましょう。マイナンバーはかなりデリケートな個人情報。取り扱いには十分な注意が必要です。

質問
回答
備考
源泉徴収票を作成する際にもマイナンバーの本人確認は必要?いいえ身元確認は必要なし。
ただし番号確認は必要
継続的な取引相手のマイナンバーを提供してもらう時にも、本人確認は毎回必要?はい2回目以降の個人番号などの提示が難しい時は記録との照合でも可。
代理人でもマイナンバーの提供はできる?はい代理人の委任状等および本人確認と、申告者本人の本人確認書類の写しが必要。
企業担当者は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の控除対象配偶者等の本人確認義務もある?いいえ控除対象配偶者等の本人確認は給与所得者本人が行います。
従業員や親族からマイナンバーの提供を受ける際にも本人確認は必要?いいえ対面して明らかに本人とわかる場合は不要。
マイナンバーカードの写真は、マイナンバーカードの写しの代わりになる?はい運転免許証等も画像による確認は可能。

まとめ

マイナンバー制度は、「共通番号制度」とも言われます。各公共機関がそれまでは違う番号で管理していたものを共通にします。

これによって機関同士のやりとりはスマートになり、確定申告もスマート化します。納税者にとっては手続きが簡単になるとともに、公平・公正な課税ができるようになります。

しかし「1つの番号で全ての手続きができる」ということは、セキュリティ面ではどうしてもリスクが高くなります。その意味で、これまで以上に個人情報の取り扱いについて注意する必要も出てきます。正しくマイナンバー制度を理解し、確定申告の準備をしておきましょう。

photo by Ken Teegardin

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