マネーフォワード クラウド確定申告確定申告ガイド

「青色申告決算書(収支内訳書)」と「青色申告特別控除」の計算の流れ

概要

このガイドでは、「青色申告決算書」と「青色申告特別控除」の計算の流れについてご説明します。

対象ページ

青色申告決算書

対象のお客さま

マネーフォワード クラウド確定申告を有料プランでご利用中のお客さま

目次

「青色申告決算書」「収支内訳書」とは

事業所得や不動産所得がある方は、事業で得た収入や支払った経費を仕訳として登録し、確定申告時に決算書を提出する必要があります。
提出が必要な決算書は、青色申告の場合は「青色申告決算書」、白色申告の場合は「収支内訳書」です。

マネーフォワード クラウド確定申告では、仕訳を登録することで、青色申告決算書や収支内訳書を自動で作成できます。

青色申告決算書の「売上(収入)金額」の計算根拠

「売上(収入)金額」には、雑収入を含む売上(収入)金額が集計されます。
収入と所得
「売上(収入)金額」として集計される金額は、「各種設定」>「勘定科目」>「損益計算書」画面に登録されている「売上(収入)金額」カテゴリ内の勘定科目を使用した仕訳の金額です。

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事業収入の雑収入と、確定申告書に記載する雑収入の関係

青色申告決算書の「売上(収入)金額」に集計される「雑収入」は、確定申告書の「収入金額」と「所得金額」にある「雑収入(雑所得)」とは異なります。
仕訳に入力した「雑収入」は確定申告書には集計されず、「事業所得」や「不動産所得」内で合算されます。

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会計帳簿で「雑収入」として仕訳登録する金額は、事業の中で発生した収入のうち、雑収入として分類されるものです。
一方、「確定申告書」機能で入力する雑収入は、事業とは無関係な収入(事業外の講演料や生命保険の個人年金など)が該当します。

青色申告決算書の計算の流れ

本項では、青色申告決算書で収入金額・所得金額を計算する流れを説明します。

白色申告の方が作成する「収支内訳書」についても、計算はほぼ同じ流れです。

具体例

条件

  • 「青色申告決算書(一般用)」の「(43)青色申告特別控除前の所得金額」の金額:300,000円
  • 「申告情報」画面の「青色申告特別控除」で「65万円」を選択している。

青色申告決算書に反映している仕訳

計算の流れ

  1. 「(1)売上(収入)金額:4,500,000円」から、「(4)売上原価 – 小計:500,000円」を差し引き、「(7)差引金額:4,000,000円」を算出します。
    収入と所得
  2. 「(7)差引金額:4,000,000円」から経費の合計額である「(33)計:2,500,000円」を差し引き、「(33)差引金額:1,500,000円」を算出します。
    収入と所得
  3. 「(33)差引金額:1,500,000円」から「(37)繰戻額等 – 計:0円」と「(42)繰入額等 – 計:1,200,000円」を差し引き、「(43)青色申告特別控除前の所得金額:300,000円」を算出します。
    収入と所得
  4. 「(43)青色申告特別控除前の所得金額:300,000円」から「(44)青色申告特別控除額:300,000円」を差し引き、「(45)所得金額:0円」を算出します。
    収入と所得
  5. 確定申告書第一表の「(60)青色申告特別控除額」に「(44)青色申告特別控除額:300,000円」が反映します。
  6. 確定申告書第一表の「(ア)事業 – 営業等」に「(1)売上(収入)金額:4,500,000円」が反映します。
    同時に、青色申告決算書の「(45)所得金額:0円」が確定申告書の所得金額の「(1)事業 – 営業等」に反映します。
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  7. 決算書の金額が想定どおりにならない場合は、以下のガイドをご参照ください。
    決算書の金額が合わないときの確認方法

青色申告決算書の計算の留意点

青色申告決算書の計算の流れの手順4で差し引く「(44)青色申告特別控除額」には、青色申告決算書の「(43)青色申告特別控除前の所得金額」が上限として適用されます。
そのため、控除額を差し引いても、所得金額がマイナスになることはありません。

収入と所得

収入より経費が多い場合は、青色申告決算書の「(45)所得金額」がマイナスとなり、「(44)青色申告特別控除額」は「0円」となります。

収入と所得

事業収入と不動産所得がある場合の青色申告特別控除

事業収入と不動産収入がある場合、「青色申告決算書(一般用)」の2ページ目にある「青色申告特別控除額の計算」で、青色申告特別控除の金額が計算されます。
本項では、事業収入と不動産所得がある場合の青色申告特別控の計算の流れを説明します。

具体例

青色申告決算書には、不動産に関する以下の仕訳が反映しているものとします。
収入と所得

計算の流れ

  1. 「青色申告決算書(不動産所得用)」にある「(21)青色申告特別控除前の所得金額」が、青色申告決算書の計算の流れで説明した流れで計算されます。

    収入と所得

  2. 「青色申告決算書(不動産所得用)」にある「(21)青色申告特別控除前の所得金額」の金額が、「青色申告決算書(一般用)」の2ページ目にある「青色申告特別控除額の計算」の「(6)本年分の不動産所得の金額」に反映します。

    収入と所得

  3. 「青色申告特別控除額の計算」で「青色申告決算書(一般用)」の1ページ目「(44)青色申告特別控除額」が算出されます。
    今回の場合、「(8)65万円又は55万円と(6)のいずれか少ない方の金額」と「(7)青色申告特別控除前の所得金額」のうち少ない方の金額となるため、「300,000円」が反映します。
    「650,000 ‐ (8)100,000 = 550,000」 >「 (7)300,000」

      「650,000 ‐ (8)100,000 = 550,000」 > (7)300,000
    収入と所得

  4. 算出された青色申告特別控除額が「(44)青色申告特別控除額」に反映します。
    収入と所得
  5. 確定申告書第一表の「(1)事業 – 営業等:300,000円」と「(3)不動産:100,000円」の合計「 400,000円」が「(60)青色申告特別控除額」に反映します。
    • 事業所得と不動産所得の合計金額が65万円(55万円)より少ない場合は、その合計額が限度になります。
    • 青色申告特別控除については、国税庁のページをご参照ください。
    • 青色申告特別控除額が想定どおりにならない場合は、こちらのガイドをご参照ください。

操作でご不明点がある場合には

マネーフォワード クラウド確定申告の操作の不明点は、マネーフォワード クラウドコンタクトセンターまでお問い合わせください。

なお、仕訳内容などの経理業務に関するご相談や、申告方法・申告内容などの税務に関するご相談はサポートの対象外です。
経理業務や税務に関するご質問につきましては、税理士などの専門家や税務署へご相談ください。

弊社では、マネーフォワード クラウドを使用している税理士の紹介サービスを無料で提供しています。
必要に応じて、以下ページで条件等を指定し、お申し込みください。
税理士・社労士無料紹介サービス
更新日:2025年01月22日

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