• 作成日 : 2026年1月27日

ChatGPTは経費で落とせる?勘定科目や経費計上の注意点を解説

ChatGPTは、文章作成や情報整理、企画立案など幅広い業務に活用できるAIツールとして、多くの事業者に利用されています。有料プランを契約している場合、「この利用料は経費として処理できるのか」「勘定科目は何を使えばよいのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

当記事では、ChatGPTの利用料を経費として計上する際の基本的な考え方や、勘定科目の選び方、消費税インボイス制度の注意点、領収書の取得方法などを整理し、実務で迷いやすいポイントを分かりやすく解説します。

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※(免責)掲載情報は記事作成日時点のものです。最新の情報は各AIサービスなどの公式サイトを併せてご確認ください。

ChatGPTの利用料は事業経費として認められる?

ChatGPTの利用料は、事業所得等の収入を得るために必要な費用(必要経費)に該当する範囲であれば、経費として計上できます。業務効率化や資料作成、情報整理など、事業活動との関連性が説明できれば、経費計上は十分に可能です。判断基準は、ソフトウェア利用料やオンラインサービスと同様です。

たとえば、記事作成の下書き作成、企画アイデアの整理、業務マニュアルの作成補助などに利用していれば、事業との関連性は明確です。一方で、私的な調べ物や娯楽目的での利用が混在している場合は、そのまま全額を経費にすることは適切とは言えません。税務調査では、利用実態の合理性が確認されるため、業務利用であることを説明できる状態にしておく必要があります。

最終的な判断は個別の実態に基づくので、国税庁の見解や税理士の助言を参考にしながら、事業目的との関係を整理しておくと安心です。

ChatGPTの経費処理に最適な勘定科目は?

ChatGPTの利用料は事業内容に応じて複数の勘定科目で処理できます。大切なのは、何に使った支出かを説明できる形で整理することです。業務効率化、記事作成、情報収集など用途が明確であれば、税務上も合理性を示しやすくなります。

ここでは個人事業主やフリーランスが選択しやすい代表的な勘定科目を解説します。

通信関連の支出として扱う「通信費」

ChatGPTをオンライン通信サービスの一部として使う場合は通信費で処理できます。インターネット接続を前提としたクラウド型サービスであり、業務上の情報取得ややり取りに利用している点が理由です。特にリサーチ、要約、アイデア整理など、調査補助ツールとしての利用が中心であれば通信費との親和性は高くなります。

一方、通信費は回線使用料やプロバイダ料金と同じ区分になるため、用途の説明が曖昧だと指摘を受ける可能性があります。帳簿には「業務用AIツール利用料」など補足を残し、ChatGPTが業務効率化目的である点を明確にしておくと安心です。

サービスの利用料として処理する「支払手数料」

ChatGPTの月額料金を外部サービス利用の対価と捉える場合は支払手数料の項目が使えます。クラウドサービスやオンラインツールの利用料をまとめて処理でき、実務上の汎用性が高い点が特徴です。業務内容を問わず使いやすく、多くの個人事業主が採用しています。

支払手数料は決済手数料や各種サービス利用料と同列に扱われるため、会計処理をシンプルに保てます。継続課金型であるChatGPTの特性とも整合性があり、毎月の記帳負担を減らしたい場合に向いています。

サブスクリプション費用をまとめる「諸会費」

ChatGPTを定額制サービスとして管理したい場合は諸会費も選択肢になります。諸会費は会員費や月額利用料など、継続的な支出をまとめやすい勘定科目です。複数のサブスクリプションを契約している事業者にとって、管理しやすい点がメリットです。

ただし、諸会費は内容が分かりにくくなりやすいため、摘要欄でサービス名を明示する工夫が求められます。税務調査時に用途説明ができるよう、ChatGPTを業務補助ツールとして利用している事実を記録しておきましょう。

記事作成などの外注費に近い「広告宣伝費」

ChatGPTを文章作成や企画立案に活用し、集客や売上向上を目的としている場合は広告宣伝費で処理できます。ブログ記事、SNS投稿、キャッチコピー作成など、マーケティング用途が明確であれば合理性があります。外注ライターの代替的な役割として使うケースでは特に説明しやすい区分です。

広告宣伝費は売上との関連性が重視されるため、成果物が分かる形で保存しておきましょう。ChatGPTはOpenAIが提供するAIサービスであり、あくまで補助ツールである点を踏まえ、事業目的との関連性を整理して計上することが求められます。

ChatGPTの消費税とインボイス制度の扱いは?

ChatGPTの利用料は、消費税法上「電子通信利用役務の提供」に該当するので、消費税とインボイス制度の理解が欠かせません。特に、事業者向けか消費者向けかの区分、OpenAI社の登録状況、リバースチャージ方式の要否によって、経理処理や仕入税額控除の可否が変わります。

ここでは、ChatGPTの経費計上で確認したいポイントを解説します。

サービス形態が「消費者向け」か「事業者向け」かを確認する

ChatGPTの消費税処理は、サービスが事業者向けか消費者向けかで取り扱いが変わります。

業務目的で法人や個人事業主が利用し、経費計上している場合は、事業者向け電気通信利用役務に該当します。この場合、日本の利用者側で消費税を申告・納付するリバースチャージ方式が前提となります。一方、契約内容や利用実態から事業利用が明確でない場合は、消費者向けと判断される可能性があります。

消費者向けに該当すると、原則として国外事業者であるOpenAI側が納税義務者となり、利用者側では仕入税額控除が制限されます。実務では、請求書の宛名や利用目的の説明資料を整理し、事業利用であることを客観的に示せる状態を保つことが求められます。

OpenAI社が「登録国外事業者」であるか最新情報を把握する

インボイス制度下では、国外事業者であっても「登録国外事業者」として登録されているかが重要な判断材料となります。OpenAI社は2025年1月1日から日本の登録国外事業者となり、登録番号も公表されています。これにより、ChatGPTの請求書には日本の消費税10%が明示され、適格請求書の要件を満たす形で発行されています。

国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで、最新の登録状況を定期的に確認し、税務リスクを避けましょう。

「リバースチャージ方式」の適用対象になるかを判断する

リバースチャージ方式は、国外事業者から事業者向け電子通信利用役務の提供を受けた場合に適用されます。ChatGPTを業務専用ツールとして利用し、事業者向けサービスと判断される場合、日本側の利用者が消費税を計算し申告します。

ただし、OpenAI社が登録国外事業者となり、請求書に消費税が加算されている現在は、実務上リバースチャージではなく通常の課税仕入として処理します。過去の利用分では、登録状況やサービス区分によりリバースチャージの検討が必要となるケースもあります。

利用期間ごとに処理方法を切り分け、会計ソフトの税区分設定を誤らないようにしましょう。

インボイス制度開始後の仕入税額控除の可否を判定する

インボイス制度開始後、仕入税額控除を行うには、適格請求書の保存が必須となりました。OpenAI社が登録国外事業者となった2025年1月以降の請求書には、登録番号、取引内容、税率、消費税額が記載されており、要件を満たしています。このため、ChatGPTの利用料は勘定科目にかかわらず「課税仕入10%」として仕入税額控除が可能です。

一方、2024年12月以前の請求書はインボイス要件を満たさず、控除対象外となります。期間ごとに控除可否を正確に判定し、請求書とクレジットカード明細を併せて保管することが、税務調査時の説明力を高めます。

ChatGPTの領収書を取得する方法とは?

ChatGPTを有料プランで利用している場合、支払内容は管理画面から領収書(インボイス)として取得できます。確定申告や帳簿保存のためにも、適切な手順でデータをダウンロードし、支払実態を確認できる状態にしておきましょう。

ここでは、ChatGPTの画面操作に沿って、領収書を取得する具体的な流れを解説します。

画面左下のメニューから「Settings」を選択する

ChatGPTの領収書取得は、アカウント設定画面から行います。ログイン後、画面左下に表示されているアカウント名または三点リーダーのメニューを確認し、その中にある「Settings」を選択します。Settingsは利用環境やプラン情報を管理する中枢であり、請求関連の情報も集約されています。

個人事業主やフリーランスの場合、業務用アカウントと私用アカウントを分けているケースもあるため、どのアカウントで課金しているかを確認してから進めます。

「Billing」項目から支払い管理画面へ移動する

Settings画面を開いたら、メニュー内にある「Billing」を選択します。Billingは支払い管理専用の項目で、月額利用料や過去の請求履歴を一覧で確認できる画面です。ここでは、請求日、支払金額、通貨、支払い状況などが整理されて表示されます。

経費処理の観点では、請求日と利用期間が帳簿上の計上時期と一致しているかを確認することが重要です。特に月末締めで経理処理を行う場合、請求日ベースで計上するのか、利用期間ベースで按分するのかを事前に決めておくと混乱を防げます。

「Invoice history」から対象のデータを出力する

Billing画面内にある「Invoice history」では、過去に発行された請求書や領収書の一覧を確認できます。対象となる月を選択すると、PDF形式のインボイスをダウンロードできるため、これを領収書として保存します。PDFには請求金額、発行日、サービス名などが記載されており、経費の証憑として利用可能です。

ダウンロードしたファイルは、年月ごとにフォルダ分けして保管しておくのがおすすめです。電子帳簿保存法を意識する場合は、ファイル名や保存方法のルールを統一しておくことも、後々の確認作業を軽減するポイントです。

ChatGPTを経費計上する際の注意点とは?

ChatGPTを事業経費として計上する場合、金額の大小にかかわらず、処理方法を誤ると税務上の指摘を受ける可能性があります。特に注意したいのは、私的利用との区分、外貨建て決済に伴う金額の扱い、証憑書類の保存方法です。

ここでは、実務でつまずきやすい注意点を整理し、日常的に意識しておきたい考え方を解説します。

プライベート利用との家事按分を適切に行う

ChatGPTを事業で使っていても、私的な調べ物や学習目的で併用している場合は、全額を経費にすることは適切ではありません。事業利用分のみを経費とするため、家事按分を行う必要があります。

家事按分とは、事業利用と私的利用が混在する支出を、合理的な基準で分ける考え方です。ChatGPTの場合、利用時間や利用目的を基準にする方法が現実的とされています。たとえば、業務関連の利用が全体の7割程度であれば、支払額の70%を経費とする形です。

按分割合を一貫した基準で説明できるよう、簡単なメモや業務内容との対応関係を残しておくことも大切です。

為替レートによる日本円換算額の変動に留意する

ChatGPTの利用料は米ドル建てで請求され、クレジットカード決済時に日本円へ換算されます。このため、請求月や決済日の為替レートによって、日本円での支払額が毎月変動します。

経費計上では、原則として実際に支払った日本円額を基準に記帳します。請求書に記載されたドル額ではなく、クレジットカード会社の利用明細に表示される円換算後の金額を用いる点が重要です。

また、為替手数料が含まれている場合もあるため、前年同月と金額が異なっていても不自然とは限りません。月ごとの変動を前提に処理し、一定額として固定的に計上しないよう注意しましょう。

クレジットカードの利用明細と領収書をセットで保管する

ChatGPTを経費計上する際は、領収書だけでなく、クレジットカードの利用明細も併せて保管することが重要です。

税務上は、実際に支払った金額と支払先、内容が確認できる証憑書類が求められます。そのため、領収書と利用明細をセットで保存しておくと、金額の整合性を説明しやすくなります。電子データでの保存も認められているため、PDFやスクリーンショットで整理しておいてもかまいません。後から探し直す手間を減らすためにも、毎月の処理を習慣化しておきましょう。

ChatGPTを安心して経費計上するために財務上の取り扱い確認を

ChatGPTの利用料は、事業目的で使用していることが説明できれば、原則として経費計上が可能です。ただし、勘定科目は1つに限定されるものではなく、利用目的や事業内容に応じて合理的に選択する必要があります。制度や登録状況は変更される可能性があるため、国税庁の公表情報を定期的に確認し、最新のルールに沿って処理しましょう。

さらに、私的利用が含まれる場合の家事按分や、外貨建て決済による円換算額の管理、領収書とカード明細の保存など、日常的な実務対応も大切です。ChatGPTを便利な業務ツールとして安心して活用するためにも、税務上の取り扱いを正しく理解し、自身の事業実態に合った経費処理を行いましょう。


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