マネーフォワード クラウド確定申告アプリ使い方ガイド

「スキャナ保存」に対応するために必要な設定・操作について

概要

マネーフォワード クラウド会計・確定申告は、国税関係帳簿と国税関係書類の電子保存に対応しています。
このガイドでは、スキャナ保存に対応するために、クラウド確定申告アプリで必要な操作についてご説明します。

なお、クラウド確定申告アプリでの電子帳簿保存法対応につきましては、一部Web版のクラウド確定申告での操作が必要です。
本ガイドを確認し、設定を行ってください。

Web版のクラウド確定申告では、電子帳簿保存法の以下の区分のうち「電子帳簿等保存(電子帳簿・電子書類)」「電子取引データ保存」についてJIIMA認証を取得しています。

  • 電子帳簿等保存(電子帳簿・電子書類)
  • スキャナ保存
  • 電子取引データ保存

なお、クラウド確定申告アプリのみご利用の場合は、JIIMA認証の対象外です。
届出書を提出する場合は、Web版のクラウド確定申告をあわせてご利用ください。
Web版のクラウド確定申告におけるJIIMA認証の取得についてご不明な点がある場合は、お問い合わせ窓口までご連絡ください。

対象ページ

  • 事業ノート
  • 事業者設定

対象のお客さま

マネーフォワード クラウド確定申告アプリをご利用中のお客さま

2024年6月に料金体系の一部改定を実施しました。
これにより、2024年6月1日以降は、マネーフォワード クラウド確定申告を有料プランでご利用中の事業者のみ「証憑添付」機能を利用できます。
詳細は以下のお知らせをご確認ください。
料金体系の一部改定について(改定日:2023年12月1日および2024年6月1日)

目次

スキャナ保存の要件について

「スキャナ保存制度」とは、請求書や領収書などの紙の書類をスキャナで読み取りデジタル化したデータ(スキャン文書)を一定の要件を満たして保存することで、紙の書類(原本)の保管を不要とできる制度です。
「相手方から受領した紙の取引関係書類(見積書や請求書等)」と「自身が手書きなどで作成した取引関係書類」において、スキャナ保存が認められています。

Web版のクラウド確定申告での設定方法については、以下のガイドをご参照ください。
【電帳法かんたんガイド】「スキャナ保存」に対応するために必要な設定・操作について

2024年(令和6年)1月1日以降にスキャナ保存を行う書類の要件

番号要件要件の説明
ファイルの画質要件ファイルの解像度・階調について、以下の要件を満たしたうえでその情報を読み取ること

  • 解像度が200dpi相当以上であること
  • カラーが赤・緑・青それぞれ256階調以上(24ビットカラー)であること※1
スキャナ保存の期間制限以下どちらかの期間内にスキャナ保存およびそのスキャナデータの情報の入力・保存を行うこと※2

  • 【早期入力方式】書類を作成または受領してからおおむね「7営業日」以内
  • 【業務処理サイクル方式※3】 それぞれの会社で採用している業務処理サイクルの期間(最長「2ヶ月」以内)+おおむね「7営業日」以内
タイムスタンプの付与一定期間内にスキャナデータにタイムスタンプの付与を行うこと
ヴァージョン管理スキャナデータの訂正・削除を行った場合にその記録が残るシステムまたは訂正・削除ができないシステムを利用すること
帳簿との相互関連性スキャナデータとそのデータに対応する帳簿との間で、相互に関連性が確認できること※4
モニター等の出力要件
  • 14インチ以上のカラーディスプレイ・カラープリンター・操作マニュアルを備え付けること※5
  • データを以下の状態で速やかに出力できること
    • できる限り分割されずに元の形で出力できる
    • 元の紙と同じくらい鮮明に出力できる
    • 拡大・縮小ができる
    • 4ポイントの大きさの文字を認識できる
システム概要書等の備え付けスキャナ保存を行う際の事務処理規程に関する以下のような書類を備え付けること

  • システム等の概要書
  • 仕様書
  • 操作説明書
  • スキャナ保存を行う際の手順や担当部署・対象書類などを明らかにした書類(スキャナによる電子化保存規程)
検索機能の確保
  • 取引年月日・取引金額・取引先により検索できること
  • 日付または金額の範囲指定により検索できること※6
  • 2つ以上の項目を組み合わせて検索できること※6

※1 一般書類の場合は、白黒(グレースケール)でも問題ありません。
※2 一般書類の場合、「要件②:スキャナ保存の期間制限」の対応を不要とすることもできます。
※3 【業務処理サイクル方式】は、その会社における、書類を作成または受領してからスキャナ保存を行うまでの事務処理規程を定めている場合のみ採用できます。
※4 2024年(令和6年)1月1日以降、一般書類の場合は「要件⑤:帳簿との相互関連性」の対応が不要となります。
※5 白黒(グレースケール)の一般書類は、カラーに対応していないディスプレイ・プリンターでの出力でも問題ありません。
※6 税務調査時に税務職員から帳簿・書類データのダウンロードを求められた際、これに応じることができるようにしている場合、「要件⑧:検索機能の確保」のうち2および3の要件への対応が不要となります。

「一般書類」向けのルールを採用する場合、スキャナ保存を行う際の「事務処理規程」を備え付ける必要があります。
詳細については以下国税庁のページをご参照ください。
参考資料(各種規程等のサンプル)|国税庁

2022年(令和4年)4月1日~2023年(令和5年)12月31日にスキャナ保存を行う書類の要件

2022年(令和4年)4月1日~2023年(令和5年)12月31日にスキャナ保存を行う場合は、「2024年(令和6年)1月1日以降にスキャナ保存を行う書類の要件」の要件に加えて、以下の要件を満たす必要があります。

番号要件要件の説明
ファイルの大きさ情報の保存ファイルの大きさ情報を保存すること※7
入力者等情報の確認スキャナデータに関する情報を入力した人またはその人を監督している人に関する情報を確認できること

※7 書類原本のサイズがA4以下である場合または一般書類の場合、大きさ情報の保存は不要です。

各要件に対応するための機能について

要件①:ファイルの画質要件

「ファイルの画像要件」を満たすためには、お客さま自身が以下の要件を満たすファイルを用意し、該当の機能を利用する必要があります。

  • 解像度が200dpi相当以上であること
  • カラーが赤・緑・青それぞれ256階調以上(24ビットカラー)であること

マネーフォワード クラウド確定申告アプリでは、要件を満たしたファイルを以下の機能を利用してアップロードすることで、解像度および階調情報のチェックが行えます。

以下の手順で事前設定を行い、証憑をアップロードしてください。

  1. 画面下部の「設定」をタップし、「事業者設定」を選択します。
  2. 「電子帳簿保存法」をタップします。
  3. 「スキャナ保存機能」の「利用する」にチェックを入れ、画面右上の「保存」をタップします。

添付したファイルが要件を満たさない場合、アラートメッセージが表示されます。

要件②:スキャナ保存の期間制限

以下のいずれかの対応方法に応じて、定められた期間内にスキャナ保存およびそのスキャナデータの情報の入力・保存を行う必要があります。

  • 【早期入力方式】書類を作成または受領してからおおむね「7営業日」以内
  • 【業務処理サイクル方式※2】 それぞれの会社で採用している業務処理サイクルの期間(最長「2ヶ月」以内)+おおむね「7営業日」以内

※1 一般書類の場合、「要件②:スキャナ保存の期間制限」の対応を不要とすることもできます。
※2 【業務処理サイクル方式】は、その会社における、書類を作成または受け取ってからスキャナ保存を行うまでの事務処理規程を定めている場合のみ採用できます。

【業務処理サイクル方式】で対応する場合は、お客さま自身で「事務処理規程」を作成する必要があります。
詳細については、以下国税庁のページをご参照ください。
スキャナ保存に関するもの>国税関係書類に係る電子計算機処理に関する事務の手続を明らかにした書類|国税庁

<ご注意>
スキャナ保存の運用を開始する日やスキャナ保存の対象とする文書などを定めるため、別途「スキャナによる電子化保存規程」の作成が必要です。
詳細は以下国税庁のページをご確認ください。
スキャナ保存に関するもの>スキャナによる電子化保存規程|国税庁

要件③:タイムスタンプの付与

対応方法に応じて、定められた期間内にタイムスタンプを付与する必要があります。

  • 「事務処理規程」を定めていない場合:書類を作成または受領してからおおむね「7営業日」以内
  • 「事務処理規程」を定めている場合:書類を作成または受け取ってから最長「2ヶ月」以内+おおむね「7営業日」以内

クラウド確定申告アプリでは、以下の機能を利用して証憑を添付することで、「マネーフォワード クラウドBox」に証憑が連携され、タイムスタンプが付与された形で保存されます。

事務処理規程についてはお客さま自身で用意する必要があります。
詳細については、以下国税庁のページをご参照ください。
参考資料(各種規程等のサンプル)>スキャナ保存に関するもの|国税庁

要件④:ヴァージョン管理

クラウド確定申告アプリでは、以下の機能を利用してアップロードしたデータは、クラウドBoxで削除できない仕組みです。
これにより、スキャナ保存の要件である「ヴァージョン管理」に対応しています。

要件⑤:帳簿との相互関連性

クラウド会計・確定申告では、「取引No.」によってスキャナデータとそのデータに対応する仕訳を確認できる仕訳帳との間で関連性を持たせています。

クラウド確定申告アプリでは、仕訳登録時に各仕訳に「取引No.」が設定されます。
また、仕訳に証憑を添付するとクラウドBoxに証憑が連携され、仕訳の「取引No.」等の情報も自動で連携されます。

この仕組みにより、スキャナ保存の要件である「帳簿との相互関連性」を満たしています。

仕訳帳は、Web版のクラウド会計・確定申告で確認してください。

要件⑥:モニター等の出力要件

要件を満たすカラーディスプレイ・カラープリンター、およびその操作マニュアルは、お客さま自身で用意する必要があります。

要件⑦:システム概要書等の備え付け

システム等の概要書・仕様書・操作マニュアルなどについて

マネーフォワード クラウドでは、各サービスごとにサポートサイトをご用意しています。
そのため、お客さま自身での対応は不要です。
マネーフォワード クラウド会計サポートページ

事務処理規程について

事務処理規程についてはお客さま自身で用意する必要があります。
詳細については、以下国税庁のページをご参照ください。
参考資料(各種規程等のサンプル)>スキャナ保存に関するもの|国税庁

要件⑧:検索機能の確保

クラウド確定申告アプリには、仕訳の検索機能がありません。
仕訳の検索を行う場合は、マネーフォワード クラウドBoxで検索してください。

仕訳に証憑を添付すると、仕訳の「摘要」欄に入力した取引先名がクラウドBoxに連携されます。
これにより、クラウドBoxですべての要件を満たした形で検索できます。

「取引先名」での検索が行える必要があるため、仕訳を登録する際は摘要欄には必ず「取引先名」を入力してください。

要件⑨:ファイルの大きさ情報の保存

クラウド確定申告アプリでは、以下の機能を使用して仕訳に証憑を添付する際に、「書類のサイズ」を入力できます。
「書類のサイズ」を入力すると、クラウドBoxにも連携されます。

<ご注意>

  • 書類原本のサイズがA4以下の場合または一般書類の場合は対応不要です。
  • 2024年(令和6年)1月1日以降、スキャナ保存を行う書類に関する「要件⑨:ファイルの大きさ情報の保存」の対応は不要です。

要件⑩:入力者等情報の確認

クラウド確定申告アプリでは、以下の機能を使用して証憑をアップロードしたデータは、クラウドBoxに証憑が連携され、証憑を添付したユーザー名も連携されます。

<ご注意>

  • 2024年(令和6年)1月1日以降、スキャナ保存を行う書類に関する「要件⑩:入力者等情報の確認」の対応は不要です。
  • マネーフォワード クラウド確定申告アプリでは、クラウドBoxに表示される「アップロード者」を設定できません。「アップロード者」を設定する場合は、「管理コンソール」画面で操作を行ってください。
更新日:2024年05月31日

※本サポートサイトは、マネーフォワード クラウドの操作方法等の案内を目的としており、法律的またはその他アドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトに記載している内容の正確性・妥当性の確保に努めておりますが、実際のご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家に相談するなど、ご自身の判断でご利用ください。

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