橋本総業株式会社

金額ベースで毎月200万円の削減効果。紙から脱却し、全国45拠点の債務業務・経費精算業務をデジタル化へ

橋本総業株式会社 (写真左から)長田様
伊藤様
平泉様
岩佐様
金額ベースで毎月200万円の削減効果。紙から脱却し、全国45拠点の債務業務・経費精算業務をデジタル化へ
数多くのメーカーと緊密なネットワークを構築し、人々の生活に必要不可欠な給水、給湯、排水、空調を支える管工機材や住設機器、空調機器を提供する橋本総業株式会社。全国に45の営業所を抱え、800名以上の社員が在籍する同社では、会計システムの更新を機にペーパーレス化に取り組むことになりました。

今回はマネーフォワード クラウド経費・マネーフォワード クラウド債務支払の導入背景にあった課題や導入までの流れ、そして現在の活用状況と成果について、お話を伺いました。

紙の仕訳帳から脱却したい。会計システムの更新とあわせてシステムの導入を模索

岩佐様:弊社は現在全国45の拠点があり、支払い申請を取りまとめる担当者が各拠点に1人ずつ配置されています。全国から集約された支払い申請を本社の経理部で処理し、毎月月末に振り込む、これが大まかな流れです。

伊藤様:以前の支払い申請では、各拠点の担当者が紙の仕訳帳を手書きで作成していました。作成する際、勘定科目の分類は本社から配られていたコード表を参考にしていたのですが、現場によって解釈がまちまちであり、本社チェックで細かく確認、修正する手間が存在していたのです。

また、全国から送られてきた紙の仕訳帳を、手入力で会計システムに打ち込む作業に手間と時間がかかっていたことも課題でした。特に月末は、全国拠点からの問い合わせ対応といった通常業務後に書類の処理を始めていたため、残業が発生しがちだったのです。

岩佐様:会計システムに入力した後の、紙の仕訳帳の保管コストも課題として挙げられます。全国45拠点から送られてきた紙の仕訳表を手作業でまとめるだけでも、担当者1人が2、3日もかけていたのです。

その他にも、紙の仕訳表には実際の検印が必要だったため、判子を押すためには出社しなければならないことも悩みでした。

平泉様:以前から導入していた会計システムのバージョンが更新されるタイミングで、これらの課題を解決するためのツール導入を検討し始めました。

他社ツールと比較検討。導入の決め手は、担当者の経理業務に対する理解

伊藤様:ツールの比較検討には、およそ半年間をかけました。マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払と他社のシステム、2つのサービスで比較しています。

それぞれのサービスに長所短所はあったのですが、機能面で重視していたのが現場の社員がスマートフォンから支払い申請ができることです。一方で他社のシステムは、PCからの操作向きでした。

その他の機能面では、銀行振込APIによって支払処理で作成した集計データを、指定の金融機関へ連携できることがポイントでした。現金の引き出しには手数料もかかりますし、支店の担当者からも「現金の取り扱いは、非常に面倒で大変」との声があったため、なるべく現金のやり取りが発生しないようなシステムが求められていたのです。

そして、最終的にマネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の導入を決断した決め手は、社員の方々がとても優秀であったことです。比較検討に要した半年間、営業担当の方は粘り強く丁寧にご連絡くださっただけでなく、営業担当者以外の方ともお話しする機会をご用意いただけました。

お話しをする中で感じたのが、どなたと話しても優秀で、特に経理業務に対する理解が深く、具体的な経理業務の話をするとすぐにこちらの意図を推測していただけました。また機能の開発スケジュールをしっかり把握されていることも高評価です。

納品して終わりの商材とは違い、クラウドシステムは導入がゴールではなく、運用が非常に大事で長く継続して使っていくものです。そのため、ツールの使い勝手だけでなく、会社として長くお付き合いしたいと思えることが重要であると考え、マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の導入を決定しました。

導入から現場への浸透。全国45拠点にツールを浸透させた施策とは

平泉様:会計システムとの連携は、システム部で担当しました。一度の操作で全国の支払い申請を一括で会計システムに取り込めるようにシステムを構築しています。マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の初期設定よりも、会計システム側の調整に時間がかかったと記憶しています。

伊藤様:弊社は拠点数が多く、しかも現場に定着していた紙の文化と業務フローそのものを変える必要があったため、マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の導入と定着におよそ1年かかりました。以前は、現場の社員が紙の申請書を事務担当者に渡して完了でしたが、今後は社員自身が自らスマートフォンで申請することになったため、どうしても時間がかかったのです。

マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払を全国の拠点に浸透させるための施策が、オンライン勉強会です。全国の支店長の意見を伺いながら勉強会の内容を企画し、一度でも便利だと感じてもらえればより早く現場に広まっていくと考えました。

オンライン勉強会では、視覚的に分かりやすく伝えるため、実際に操作している様子を動画にして配信したり、作成したマニュアルをもとに説明したりといった工夫をしています。各拠点で1回ずつ、計45回のオンライン勉強会を開催しました。

長田様:マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払内の管理画面で、どの支店からどれだけ支払い申請があるかデータで確認することができ、どの程度システムが活用できているかが見えるので、あまり活用ができていない拠点へのフォローをすることもできて、思っていた以上にスムーズに導入できました。

岩佐様:経理部の業務にも大きな変化がありました。以前は全国から紙の申請書が届かないと作業ができず、承認のためにまとまった時間を確保したり別の作業を中断して承認作業をしていました。しかし現在では、随時全国からシステム上で支払い申請が送られてくるようになったため、5〜10分の業務の隙間時間に承認するなど自分のペースで承認作業ができるようになりました。

金額ベースで試算し、毎月200万円の削減効果。現場や事務にかかっていた手間や時間は50%に

伊藤様:マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の導入でどのような成果が出たか、以下の3項目を金額ベースで試算しました。

    1. 現場社員の経費精算に関わる手間が減っているか
    2. 事務担当者が銀行や郵便局に外出する時間や手間が減っているか
    3. 請求書や領収書の保管にかかる工数が減っているか

現場へのヒアリングやマネーフォワード上のデータをもとに試算した結果、すべての項目で50%以上の削減成果が見られ、3割の項目では75%の削減効果があったものもありました。

削減できた時間を金額に換算すると1ヶ月あたりマネーフォワード クラウド債務支払で100万円、マネーフォワード クラウド経費でも100万円もの削減効果があり、紙や保管用のダンボールなど事務用品や保管する場所のコストなども含めたらもっと削減効果があります。

また、マネーフォワード クラウド債務支払を導入した結果、各拠点でバラバラに対応していた支払い業務を一度に集約できることが分かりました。例えば水道光熱費の場合、45の拠点それぞれで請求書を受領、支払いをしていましたが、本社に支払情報を取りまとめることで各拠点でそれぞれで45回おこなっていた支払いをたった一度の支払いで処理できるようになったのです。

これによって振込手数料を削減できるようになっただけでなく、拠点ごとの支払い金額を可視化できるようになりました。本社でまとめて可視化できるようになったことで橋本総業として全国で総額いくら水道光熱費を支払っているのか、どこの取引先が安いのかなど紙ではわからなかったデータがわかるようになりました。こうした情報を参考に、取引先を検討し直すことで将来的な経費削減につなげることができます。

伊藤様:電子帳簿保存法への対応についても無事に準備が整いつつあります。電帳法対応については現在取り組んでいる最中で、あとは弊社からの請求書発行の業務フローを構築するだけとなっています。

「マネーフォワード クラウド経費・マネーフォワード クラウド債務支払を一言で表すと『頼りになる存在』」

伊藤様:デジタルが当たり前の時代に生き残っていくため、橋本総業ホールディングス(株)は、2022年10月1日にDX認定企業となりました。アナログな業務をデジタルに置き換えていくだけでなく、アナログとデジタルをうまく組み合わせて他社との差別化を図っていく必要があると考えています。例えば、対面の営業活動は今後もなくならず、Zoomといったオンラインの営業とうまく使い分けていくイメージです。

そのために自社でイチからシステムを開発するのは、現実的ではありません。最先端の技術をお持ちの企業が提供しているツールを使いこなせるようになることで、デジタル化へのスタートラインに立てると考えています。

今回の取り組みを振り返ると、マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払は一言で表すと「頼りになる存在」だったと思います。特にシステムにお金をかけるのはもったいないと考えている中小企業こそ、マネーフォワード クラウド経費マネーフォワード クラウド債務支払の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

橋本総業株式会社
創業130年の橋本総業株式会社は、近代水道黎明期から住宅設備機器を扱う専門商社。国内メーカーの代理店として、メーカーと全国に広がる販売店の間にあって、「かけがえのないパートナー」として、日本の快適な住まいづくりを支えている。約40,000点の幅広い品を揃え、あらゆるサービスをワンストップで提供できることが事業の強みだ。