グループ11社の請求書支払を一本化!表計算ソフトによる管理を脱し、全社で経理業務の効率化を実現
吉直様
角張様
陳様
- 導入サービス
- 債務支払
- 業種
- IT・メディア
- 事業規模
- 法人(501~1000名)
同社は電子帳簿保存法(以下、電帳法)やインボイス制度への対応を契機に、グループ11社でマネーフォワード クラウド債務支払を導入し、スムーズな請求書支払フローを実現しています。
今回は、同社にマネーフォワード クラウド債務支払導入の背景や今後の展望について伺いました。
グループ11社から届く月1,200件の請求書を表計算ソフトで処理。全社的に業務負荷が高い状態だった
当社は越境EC事業を始めとするグローバルなプラットフォームビジネスを展開しており、グループ会社の数は2024年2月時点で全22社にのぼります。このうち16社の経理業務を一手に担うのが本社の財務経理室で、正社員10名、派遣社員4名の14名体制で業務に従事しています。
マネーフォワード クラウド債務支払を導入する以前、数ある経理業務のなかでも特に高負荷だったのが請求書支払でした。グループ各社から毎月届く1,200件もの請求書に対し、クラウドの表計算ソフトを使って精査から支払まで対応していたのです。
具体的な請求書支払のワークフローを説明すると、まず各社の担当者が請求書をクラウド上のフォルダに提出し、あわせて表計算ソフトに明細を入力します。その後、自身の上司にチャットで承認依頼をおこなうプロセスで運用していました。
また、提出内容を受け取った経理担当者も、支払情報に誤りがないよう請求書と表計算ソフトの情報を精査したり、再び表計算ソフトで作ったフォーマットへデータを打ち込んだりといった作業に追われていましたね。
この表計算ソフトでの請求書支払ワークフローには、大きく2つの課題がありました。
まず1つ目は、各社の請求書支払申請に時間が掛かっていたことです。表計算ソフトは入力の手間が掛かるうえ、承認プロセスが可視化されていないという問題がありました。そのため、誰の承認待ちなのかがわからない状況でした。
加えて、申請者が「クラウド上のフォルダで請求書提出」「表計算ソフトで明細記入」「チャットで申請」と3つのツールを行き来しなければならない点にも効率化の必要性を感じていました。
2つ目の課題は、経理担当者に業務負荷が掛かっていたことです。
以前の表計算ソフトを使ったワークフローでは、各社現場の申請者は請求金額など最低限の情報しか報告しておらず、勘定科目や明細は経理担当者が確認して補完する業務分担で運用をおこなっていました。結果的に、経理担当者に高い業務負荷が掛かっており、毎月の費用計上の作業に一人あたり3、4時間ほどを要していました。
以前のワークフローを他社に伝えると「貴社の企業規模でシステムを使わないなんて、大変でしょう」と驚かれるほどでした。
使いやすさと柔軟な承認ルートの設定が決め手となりクラウド債務支払を導入。段階的にグループ各社へと展開
かねてより当社ではペーパーレスを推進し、取引企業には請求書を電子で発行してほしいと呼び掛けてきました。その成果もあり、請求書の8割はPDFを始めとした電子データで提出いただいていました。しかし、残る2割を占める紙の請求書には、依然としてファイリングや保管の負荷が発生していたことや、電帳法とインボイス制度の開始が控えていたこともあり、ワークフローを効率化するべくシステム導入を検討するに至ったのです。本格的に請求書支払システムの選定を始めたのは2021年の冬で、法改正に対応できることを前提とし、さらに3つの観点をもとに候補を絞りました。
まず1つ目の観点は、直感的に操作できる使いやすいシステムであることです。過去に導入を試したシステムは、設定や操作が難しく、社内から「わかりづらい」との声が多く寄せられました。そこで今回は、明快でストレスのない、わかりやすいシステムを選びたいと考えていました。また、使いやすいシステムであれば担当者が異動する際にもスムーズに引継ぎができると考えました。
2つ目の観点は、柔軟な承認ルート設定ができることです。システムを導入するのは、法改正対応が不要な海外子会社を除く特に請求書支払が多い11社を予定していたため、会社ごとに異なる承認ルートが設定できること、また案件ごとに細かく分岐を作れるかが重要でした。
3つ目の観点は、既存の会計システムと連携できることでした。当社ではほかのシステムとの連携がさほど得意ではない会計システムを使っているため、フォーマットの互換性は重視していました。
上記の点でシステムを選定した結果、大手の請求書支払システム3社が候補となりました。うち2社は試用操作まで進み、最終的に導入を決めたのがマネーフォワード クラウド債務支払です。
マネーフォワード クラウド債務支払を選んだ最大の理由は、一目でわかる使いやすい操作画面でした。実際、どのシステムも一長一短があります。それなら利用者が使いやすいものを選ぶのが良いと考えたのです。マネーフォワード クラウド債務支払は、直感的なインターフェースを備えると同時に、請求書と申請内容が一画面で表示されるなど、類似するシステムのなかでも特にユーザビリティに優れていると感じています。また、承認ルートが最大10ステップまで作れるというのも驚きでしたね。
システム選定後は、導入まで非常にスムーズに進みました。電帳法とインボイス制度の開始に全社的に懸念を抱えていたこともあり、上層部もシステム導入に対し前向きだったこともプラスに働いたと思います。実際の導入展開においては、2023年2月の導入当初は財務経理室のみ、続いてグループ会社の経理業務に携わる事務・営業担当者と、段階的に進めました。
この際、各社の現場の負担を減らすために、毎月継続して発生する請求書の支払は経理担当者が事前に登録しておくようにしました。マネーフォワード クラウド債務支払は過去の申請を複製できるので、一度でも申請実績があれば2回目以降は作業が簡略化できます。この機能のおかげで、導入時に想定された新しいシステム導入への戸惑いを緩和できたと思っています。
11社の請求書支払をクラウド債務支払に一本化。「楽になった」との声も
マネーフォワード クラウド債務支払の導入後、ほかのツールを介さず、申請から承認依頼までシステム内で処理できるようになったため、全社的に請求書支払の作業時間が短縮されました。特に表計算ソフトに記入する必要がなくなったことに関しては、社内でも「楽になった」という声が挙がっています。
また、承認のプロセスが可視化されたことで、承認漏れのリスクも下がりました。以前は承認がどこで止まっているかが不明確でしたが、現在では一目で状況が把握できるため、遅延を抑止できています。この可視化の効果は高く、社員の経理に対する意識も向上しています。例えば、「この申請時はこの人に承認権限を付与してもらえないか」と承認プロセスの改善提案があったり、勘定科目などに関する問い合わせが増えたりと、従業員の経理意識が醸成されていると感じる機会が増えました。この従業員側の意識の変化は、システムがわかりやすく、使いやすいものになったことも要因の1つではないかと感じています。
経理側にも多くの業務負担軽減の効果がありました。まず、11社分の請求書支払業務をマネーフォワード クラウド債務支払ひとつでおこなえるようになり、グループ会社のID・パスワードの管理が不要になりました。システム上で請求書・申請内容をまとめて確認できるようにもなったため、複数ツールを行き来するストレスからも解放されています。
もともと当社はペーパーレスに積極的でしたが、マネーフォワード クラウド債務支払の導入後はペーパーレス化がさらに進んだと感じています。今後も完全になくすことは難しい紙の請求書も、電帳法のスキャナ保存に対応しているので、スムーズにペーパーレス化できます。また、以前は月1~2日程度を要していた紙の請求書のファイリングが不要となりました。文書保管サービスの委託費も削減でき、労力だけでなくコストカットにも貢献していると思いますね。
また、メール通知の内容をチャットで受け取れるチャット連携機能が想像以上に便利でした。当社のやり取りはチャットが中心のため、メールだけでは受信に気付かず、処理が遅れる可能性もありましたが、この機能のおかげで即時に対応できるようになりました。
マネーフォワード クラウド債務支払を利用していると、このように各所で使い手の立場になった配慮が感じられます。例えば、操作画面ひとつとっても、画面いっぱいに文字が表示されて最低限のスクロールで済む設計になっているなど、小さな工夫がこらされているのです。このおかげで、作業を効率的に進められるようになりました。
法改正への対応で経理担当者の業務量が増えた現在でも、以前と同じ作業時間で請求書支払業務に対応できているのは、マネーフォワード クラウド債務支払導入の成果だと感じます。従来の表計算ソフトを利用したワークフローのままでは、時間内に支払業務を終わらせられなかったと思います。
さらなる効率化に向けAPI活用にも意欲。「マネーフォワード クラウドはユーザーの声が届くシステム。今後の展開も楽しみ」
マネーフォワード クラウド債務支払を導入した現状には、十分に満足しています。
ただ、導入して日が浅いこともあり、まだすべての機能を使いこなせていないと感じています。銀行振込APIなど便利な機能が多数ありますので、これらを活用し、今後も効率化をしていきたいです。
電帳法やインボイス制度の開始後も、システムを導入せずに対応している企業も多いと聞きます。当社も長年独自の対応をしていたので変化の難しさはよくわかりますが、長期的な視点で見れば、使いやすく中長期的に安定した運用ができる専用システムの導入がおすすめです。
実際に当社では、マネーフォワード クラウド債務支払が必要な機能のアップデートをかけてくれるおかげで、次々と業務効率化が進んでいます。マネーフォワード クラウド債務支払は私たちユーザーの声がしっかり届くシステムだと思うので、今後の展開がますます楽しみです。
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