ZOZO前澤社長の100万円お年玉 税務的にも「粋な計らい」

読了まで約 2

株式会社ZOZOの前澤友作社長が、ツイッターで100名に100万円をプレゼントするお年玉キャンペーン。前澤社長は1月7日で応募を締切り、8日に当せん者に順次連絡したとツイッターで発表しました。なんでも、プレゼントされる総額1億円は前澤社長“個人”のお金だというから、なんとも太っ腹なお年玉です。

晴れて当せんした方は夢見心地のところでしょう。ですが、大金をもらうとなると税金を引かれるかどうかも気がかりですね。実は、今回のキャンペーンは税務的にとてもスマートにできていました。(※画像は前澤友作社長のツイッターより引用)

贈与税は110万円を超えたら課される


前澤社長は1月5日、運営する「ZOZOTOWN」の新春セールの取扱高100億円突破を記念して、今回のお年玉キャンペーンを実施しました。応募方法はツイッターで前澤社長のアカウントをフォローし、応募に関する投稿をリツイートするだけ。5日から7日まで応募を受け付けました。

ツイッターでは100万円が当せんした方の喜びの声もチラホラ見られますが、贈与税がかかるかどうかは気になるところ。税理士の深堀宗敏さんに聞いてみました。

「今回は前澤社長個人が100万円をプレゼントするので、個人からの贈与になります。個人間の贈与の場合には、贈与税が適用されます。

贈与税とは財産をもらった人に課税されるものですが、1年間(1月1日~12月31日)にもらった財産の合計が110万円以下なら贈与税はかかりません。というのも、基礎控除110万円があるからです。

なので、2019年中に、前澤社長からもらう100万円とは別に、誰かから10万円超の財産をもらった方は、申告納税しなければなりません」

>>贈与税について詳しく知る!

もしZOZOからの財産贈与だったら課税されていた

これがZOZOから、つまり法人からの贈与だったら、財産をもらった個人に税金がかかっていたといいます。

「まず法人から贈与を受けた個人ですが、この場合は贈与税ではなく、一時所得として所得税の対象になります。一時所得には特別控除(最高限度50万円)がありますが、今回のお年玉100万円は特別控除額を超えているので課税されますね」

>>一時所得の計算方法を確認する!

また、法人側のZOZOにも負担がかかります。

「法人から個人への贈与の場合、個人間の贈与と異なり、贈与した側の法人に法人税がかかる場合があります。贈与先が従業員の場合は『(役員)賞与』となりますが、今回のように第三者の場合は『寄附金』となります。寄附金の場合、寄附金控除額(損金算入限度額)を超える分に法人税が課税されるのです」

>>寄附金控除・損金算入を詳しく知る!

「100万円のポケットマネーを使って太っ腹な対応ですが、受け取る側の税金まで考慮された素敵な対応ですね!」

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談していただくなど、ご自身の判断でご利用ください。