フリーランス。独立・開業当初、どうやって仕事を安定軌道に乗せる?

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技術は自信がある。でも今の会社では思うように好きな仕事ができない、もっと稼いでみたい…。そんなところからフリーランスとして独立しようという思いは始まると思います。

ですが、一般的にフリーランスは、人脈なし、お金なし、技術・ノウハウだけはある。そんな人が多いのではないでしょうか。今回は、フリーランスが独立するときの戦略を、時系列で書いてみたいと思います。

独立・開業当初、仕事を安定軌道に乗せるまでの道筋

1.独立・開業前

・お金を貯める。
最低1年間は無給でも食べていけるくらいは用意します。なお、社会保険は前年の収入に応じてかかるので思ったよりお金が出て行きますので、特に注意します。

また、手元にお金が少ないと、徐々に現金が減っていく恐怖から、安い目の前の仕事を引き受けてしまいがちになります。
「良い仕事」を取るには、心の余裕が必要です。ですからきちんと貯金をしておくのはとても大切です。

・webで情報発信する。
独立・開業当初は知り合いから仕事をいただく形になるでしょう。しかし、知り合いからの仕事は時間が経てば徐々に減っていきます。

仕事を安定して獲得するためには顧客の新規開拓が必要になりますが、自分で営業活動をする時間はなかなか取れないのではないでしょうか。できればwebから引き合いが来る、という状態にしておきたいです。

そのためにやることとして、ブログや製作実績などの情報発信は必須です。また、知り合いが誰かを紹介する際にも、「このページ見ておけばどういう人かわかりますよ」と言えるようにもなります。

ただし、webのコンテンツを充実させるのは時間がとてもかかります。できればコツコツと独立1年前くらいに始めておくと良いでしょう。

・お世話になった方々への挨拶回り。
前述しましたが、最初は知り合いからの仕事が命綱です。でも、ムリに知り合いから「仕事をもらおう」と頑張る必要はありません。

もちろん、まじめに挨拶回りをするのは最低限の礼儀でもありますが、きちんと仕事をしていて、かつ変な辞め方をしていなければ、助けてくれる人が絶対にいるからです。

「独立するの?何やるの?そうなんだー、じゃあ、◯◯とかお願いできる?」

と言ってくれる人が何人かは必ずいます。逆に、そのような人が全くいないならば、フリーランスとしての独立は少し厳しいと思います。

・できれば副業をやる。
いきなり独立してフリーランス、と言うのはいささかリスクが高すぎます。できれば会社員のうちに、1,2年副業をこなしながら、独立後のシミュレートをしておくと良いかもしれません。ちなみに、会社で副業を禁じているところもありますので、ご注意ください。

2.独立当初

・実績作り。
開業当初は比較的時間もあり、「広告活動」と割りきって、ある程度単価の安い仕事であっても意図的に引き受けてもよいでしょう。

特に、クラウドソーシングなどの活用をして「安く引き受ける代わりに」「制作実績として公表可能」と交換条件を出すのは常套手段です。

固定費をできるだけ削減。
独立前でもいいのですが、家計の固定費をできるだけ削りましょう。特に家賃、電話代、水道光熱費諸会費、自動車維持費、各種購読料、各種ネットサービスなど、月額で課金されているものはこの際一気に見直しましょう。

最初から大きな事務所を借りたりして見栄を張る必要はあまり無いように思います。

・情報発信をするwebサイトは死ぬ気で更新する。
怠けがちになりますが、webでの情報発信は効果が出るまでにかなり時間がかかります。今を踏ん張れるかどうかが、2年後webからの引き合いで食えるかどうかの分かれ道です。頑張りましょう!

・生活のリズムを作る。
何もしなければ、どんどん人は夜型になります。特に時間に縛りのないフリーランスは生活リズムが狂いやすく、勤め人以上の自律が必要です。

早寝早起きのリズムを独立したからこそ、大事にしましょう。

・小さい案件でも良いから、継続してくれる顧客を探す。
フリーランスは、営業にかけれられる時間が少ない以上、継続して発注していただけるお客様を大事に、大事にしなければいけません。

そして、常に期待を超えるクオリティ、納期を見せ続けること以外に、顧客に継続して発注をいただく方法はありません。
どんな小さい仕事でも、「神は細部に宿る」と自分に言い聞かせて妥協のない仕事をすることが、幸運を招き入れるのです。

・常駐型の案件をもつ。
できれば、週1日から2日は、顧客先で一緒に仕事をさせてもらえる案件を見つけましょう。

実際、いつも一人でいることはアイデアが枯渇する原因にもなりますし、人と関わったほうが精神衛生上良い場合が多いです。また、常駐案件は継続につながりやすく、営業活動を兼ねることも出来ます。

3.独立2年目~3年目

・実績を元に新規の顧客を開拓。
この頃から、ようやくwebからの引き合いがようやく見込めるようになります。また、外部のメディアなどに売り込んで、マーケティングを仕掛けるなど、新規顧客開拓を行っていく土壌を作ることが出来ます。

今までやってきた実績をアピールし、外に打って出ます。広告などを活用するのであれば、この時期からが良いでしょう。

・時間が足りなくなってくるので、外部協力者の活用や、協業を模索。
順調に引き合いが増え、新規顧客開拓ができてくると、段々一人では回らなくなってしまいます。機会損失を防ぐため、外部協力者や協業を模索するのもこの時期です。といっても、仕事を受けてから探したのでは間に合いません。

同業者のネットワークを普段から作るべく、行動範囲を拡大しましょう。なお、この時点で新規顧客開拓がある程度できていないと今後の経営が辛いと思います。マーケティングに3割の時間を使い、残りの7割を仕事をこなすことに使いましょう。

4.独立4年目~

法人化を目指すか、フリーランスのままとどまるかの選択
売上が恒常的に1000万円以上になると、「法人化」を考える方も増えるでしょう。単なる税金対策であればいいのですが、社員を雇っていく場合は、自社サービスが「自分でなくてもできる」ように作れているのが大前提となります。

「あなただから頼んでいる」と言われている状態では、会社とはいえません。また、フリーランスに留まる場合は、自分でなくても出来る仕事を引き受けず、高単価の仕事、差別化できている仕事、付加価値向上などをしっかりと行い、価格の下落に巻き込まれないようにします。また、webなどで名前を売ることにも注力すべきです。

まとめ

いかがでしょうか。もちろん上にあげた時間はあくまでも「目安」であり、絶対的なものではありません。ただ、やらなくてはならないことは、どの方でも似通っているはずです。ご参考としていただければ幸いです。

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