- 作成日 : 2026年7月6日
DeepSeekは日本語で使える?日本語版の使い方・精度・安全性を徹底解説
DeepSeekは日本語入力に対応し、Web版なら無料で利用できます。
- 無料でChatGPT級の性能を利用可能
- 中国サーバー保存のため機密情報注意
- 日本語モデルなら自社環境で運用可能
Q. 業務で安全に使うには?
A. 機密情報は入力せず、重要業務にはローカル実行版を推奨。
中国発の生成AI「DeepSeek」は日本語入力に対応し、Web版なら無料で利用できます。この記事では、DeepSeek 日本語環境での使い方、DeepSeek日本語版の精度、サイバーエージェントが公開した日本語特化モデル、業務で使う際の注意点を、企業のバックオフィス担当者向けに整理します。
※(免責)掲載情報は記事作成日時点のものです。最新の情報は各AIサービスなどの公式サイトを併せてご確認ください。
目次
DeepSeekは日本語で使える?
DeepSeekは中国の杭州に拠点を置くAI企業が開発したオープンソースの大規模言語モデル(LLM)で、日本語入力にも対応しています。専用の日本語版モデルは存在せず、多言語対応の統一モデルとして提供されています。
DeepSeekの基本情報と運営元
DeepSeekは2023年に設立された比較的新しいAI企業ですが、低コスト・高性能のモデルで世界的に注目を集めています。主に中国のヘッジファンド「幻方量化」から資金提供を受けており、いずれも浙江省杭州市を拠点とする梁文鋒によって設立・運営されています。
2025年初頭にはR1モデルが世界中で話題となり、AI関連株が一時急落する「DeepSeekショック」も発生しました。公開モデルはMITライセンスでオープンソース化されており、商用利用も可能です。
日本語対応の実態と精度
DeepSeekは日本語・英語・中国語を含む主要言語に対応し、日本語で質問を入力すれば、そのまま日本語で回答を受け取れます。
ただし、日本語の自然さではChatGPTやClaudeに一歩譲る面があります。一般的な質問応答や定型文書の生成では実用レベルですが、敬語の使い分けや微妙なニュアンスでは差が出ます。
| 評価項目 | DeepSeekの日本語精度 |
|---|---|
| 一般的な質問応答 | 自然で流暢 |
| ビジネス文書作成 | 実用レベル |
| 技術・専門解説 | 適切に処理可能 |
| 敬語・丁寧語 | やや不安定 |
| 方言・文学的表現 | 限定的 |
| 中国語混在 | 小規模モデルで発生する場合あり |
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サイバーエージェント製の日本語特化版DeepSeekとは?
国内企業のサイバーエージェントが、DeepSeek-R1をベースに、日本語データを用いて追加学習を行った「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B/32B-Japanese」というモデルも無償で公開されています。 日本語精度の課題を改善した派生モデルで、商用利用も可能です。
モデルの概要と公開背景
サイバーエージェントは2025年1月27日、AIモデル「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B-Japanese」を無料公開しました。このモデルは、中国のAIスタートアップ DeepSeek が開発した「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B/32B」を基盤モデルとして、 日本語に対応させたもので、MITライセンスが適用されています。
ベースモデルはDeepSeek-R1の蒸留版(小型化モデル)で、本家R1の性能を引き継ぎつつ、扱いやすいパラメータ規模にしたものです。サイバーエージェント版はそこに日本語データを追加学習させ、自然な日本語出力を実現しています。
利用方法と業務適性
このモデルはHugging Face上で配布されており、誰でもダウンロードして自社サーバーやローカルPCで動かせます。MITライセンスのため、社内ツールや製品への組み込みも可能です。
公式DeepSeekと日本語特化モデルの違いは以下の通りです。
| 比較項目 | 公式版DeepSeek(Web/アプリ) | サイバーエージェント版(ローカル運用) |
|---|---|---|
| 利用方法 | ブラウザ・アプリで即時利用 | 自社環境にダウンロードして実行 |
| 日本語精度 | 実用レベル | より自然な日本語出力 |
| データ送信先 | 中国サーバー | 自社環境内で完結 |
| 必要なスキル | アカウント登録のみ | エンジニアによる構築が必要 |
| 機密情報の扱い | 入力不可 | 自社管理下で扱える |
機密情報を含む業務にDeepSeekを使いたい企業にとって、サイバーエージェントの日本語モデルは有力な選択肢です。
DeepSeekの日本語モデルを業務で使うメリットは?
DeepSeek日本語環境で利用する最大のメリットは、無料でChatGPT-4級のAIを業務に取り入れられる点です。コスト負担なく文書作成・要約・分析を試せるため、バックオフィスでのAI導入の入口に向いています。
無料で高性能なAIを使える
DeepSeekはWeb版・スマホアプリともに基本無料で、利用回数の厳しい制限もありません。アプリは完全に無料で利用できます。DeepThink(R1)モードには1日50回のやり取り制限がありますが、通常モードには厳しい制限はありません。
導入前の検証段階や、まずは個人タスクで試したいバックオフィス担当者にとって、コストの心理的ハードルが低いのは大きな利点です。
長文処理と多用途な機能
DeepSeekは契約書・議事録・社内規程など長文の取り扱いに強く、要約や情報抽出を一度に処理できます。一度に処理できる文章量(トークン数)は最大128Kと非常に大きく、長文の読み込みや複雑な文脈を含む対話にも対応しやすい仕様となっています。
業務での具体的な活用シーンには、以下のようなものがあります。
- 議事録や報告書の要約
- メール・社内文書のたたき台作成
- 英語メールや海外資料の翻訳補助
- Excel関数やマクロのコード生成
- PDFや長文の内容抽出・整理
DeepSeekを日本語で使う具体的な手順は?
DeepSeekは公式Web版・スマホアプリ・APIの3通りで利用できます。最も簡単なのはブラウザからアクセスする方法で、日本語入力をそのまま投げれば日本語で回答が返ってきます。
STEP1:公式サイトまたはアプリにアクセスする
ブラウザでDeepSeekの公式サイト(chat.deepseek.com)を開きます。スマホで使う場合は、App StoreまたはGoogle Playで「DeepSeek – AI アシスタント」を検索してインストールします。
非公式の「日本語版」と称するサイトも存在しますが、安全性や応答品質の保証がないため、公式サイトまたは公式アプリを利用するのが基本です。
STEP2:アカウントを作成する
メールアドレス、Googleアカウント、Appleアカウントのいずれかで無料登録します。登録後すぐにチャット画面が利用可能になります。業務利用を想定する場合は、業務用メールアドレスで登録し、利用履歴を管理できる状態にしておくと安心です。
STEP3:言語設定とモデルを選択する
アプリ版の場合、設定メニューから言語を「日本語」に切り替えるとUIも日本語表示になります。チャット画面で「DeepThink(R1)」のオン・オフを選択でき、通常モードはDeepSeek-V3が動作し、DeepThinkをオンにすると推論特化のR1モードに切り替わります。
| モード | 特徴 | 向いている業務 |
|---|---|---|
| 通常モード(V3系) | 高速で汎用的 | 文書作成、要約、翻訳、メール下書き |
| DeepThink(R1) | 推論特化・思考プロセスを明示 | データ分析、複雑な意思決定支援、コード作成 |
なお、2026年時点では後継モデルであるV4のプレビュー版も公開されています。
STEP4:日本語で指示を入力する
目的・形式・条件を明確にした指示を入力します。良いプロンプトと悪いプロンプトの例を比較すると、出力品質の差が明確になります。
| 改善前のプロンプト | 改善後のプロンプト |
|---|---|
| 議事録をまとめて | 以下の議事録を、部長への報告用に、結論→根拠→次のアクションの順で400字にまとめてください |
| 英語に訳して | 以下の文章を、海外取引先への丁寧なビジネスメール形式で英訳してください |
| Excelの関数教えて | A列の日付からB列の金額のうち、今月分のみ合計するExcel関数を作成し、各引数の意味も説明してください |
STEP5:ファイルや添付資料を活用する
DeepSeekはテキスト入力に加え、PDFやWord文書のアップロードに対応しています。長文の社内文書を貼り付けたり、画像をアップロードして文字起こしさせたりすることも可能です。
DeepSeekの日本語利用で注意すべきセキュリティリスクは?
DeepSeekを業務で使う際の最大の注意点は、入力データが中国国内のサーバーに保存される点です。機密情報や個人情報の入力は避け、用途を選んで活用する必要があります。
データ保存先と情報漏えいリスク
DeepSeek公式Web版・アプリで入力した内容は、中国のサーバーに保管される仕様です。入力データが中国のサーバーに保存されるため、機密情報の入力は避けるべきです。機密性やプライバシーを重視する場合は、Ollama を利用してローカル環境で実行する構成がおすすめです。
バックオフィス業務では、以下の情報を入力禁止リストとして社内ガイドラインに明文化しておくと運用ミスを防げます。
- 社員の個人情報(氏名・住所・マイナンバー等)
- 取引先の機密情報・契約内容
- 未公開の財務データ・経営情報
- 顧客リスト・営業データ
- 社内システムのID・パスワード
中国法令との関係
DeepSeekは中国企業が運営するため、中国のサイバーセキュリティ法やデータセキュリティ法の影響を受ける可能性があります。自治体や一部の企業では、業務端末からのDeepSeekアクセスを制限する動きもあり、導入前にIT部門・情報セキュリティ部門への相談が安全です。
機密業務での回避策
機密性の高い業務でも活用したい場合は、サイバーエージェント版の日本語モデルを自社環境で動かす、Ollamaなどでローカル実行する、といった方法があります。データを外部に送信せずに済むため、情報漏えいリスクを大幅に下げられます。
| 利用形態 | 機密情報の取り扱い | 必要な準備 |
|---|---|---|
| 公式Web版・アプリ | 機密情報の入力は不可 | アカウント登録のみ |
| API連携 | 同上(サーバー経由) | 開発リソース、料金管理 |
| ローカル実行(Ollama等) | 比較的安全 | GPU搭載PC、技術知識 |
| サイバーエージェント版 | 自社管理下で扱える | エンジニアによる構築 |
DeepSeekとChatGPT・Claudeの違いは?
DeepSeekは「無料・オープンソース・低コストAPI」という点でChatGPTやClaudeと差別化されますが、日本語の自然さや企業向けのセキュリティ保証では他サービスに分があります。用途別の使い分けが現実的です。
主要AIとの機能比較
| 項目 | DeepSeek | ChatGPT | Claude |
|---|---|---|---|
| 提供元 | DeepSeek(中国) | OpenAI(米国) | Anthropic(米国) |
| 無料プラン | 制限が緩い | あり(モデル制限) | あり(回数制限) |
| 日本語の自然さ | 実用レベル | 高い | 高い |
| 推論性能 | 高い(R1モード) | 高い(GPTシリーズ) | 高い(Opusシリーズ) |
| データ保存先 | 中国サーバー | 米国サーバー | 米国サーバー |
| モデル公開状況 | オープンソース(MIT) | クローズド | クローズド |
社外秘を含まない情報整理や、コード関連のタスクではDeepSeekが有効です。一方、顧客対応や敬語が重要な社外文書ではChatGPTやClaudeの方が安心感があります。機密度の低いタスクはDeepSeekで素早く処理し、対外的な最終アウトプットは他のAIで仕上げる併用も合理的です。
DeepSeekを日本語で安全に使うための要点整理
DeepSeekは日本語に対応した無料の高性能AIで、文書作成・要約・分析などのバックオフィス業務を効率化できます。DeepSeekの日本語精度はビジネス用途で実用レベルにあり、より高い日本語品質や機密保持が必要ならサイバーエージェント製の日本語特化モデルをローカル運用する選択肢もあります。
一方で、公式版は入力データが中国のサーバーに保存されるため、機密情報の取り扱いは避け、社内ガイドラインに沿った範囲で活用することが大切です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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