鉄鋼業界向けの電子契約システムの選び方・比較すべき項目
作成日:2024年2月29日
鉄鋼業界が契約業務の効率化を進めるべき理由
鉄鋼業は事業規模が大きくなる傾向があり、工場や事業所、営業所などの拠点が複数ある企業も珍しくありません。部門数や従業員数も多く、書類のやりとりが煩雑になりがちです。
そして、顧客や提携先企業、共同研究先、仕入先、協力会社、外注業者、そして自社のグループ会社や社員、有期雇用労働者など、さまざまな企業や人と契約を結んでいるため、契約書の管理も非常に手間がかかります。
一方で、鉄鋼業界は近年の資材や燃料費の高騰やグローバル化などで厳しい競争にさらされているのが実情です。そうした状況下で成長を続けるには生産性を高めることが重要です。工場はもちろん、営業、購買、生産管理、技術、経理などの事務部門においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化は必須事項といえます。
鉄鋼業界の経営において契約業務で悩みがちなポイント
①社内稟議のフローを効率化したい

特に契約業務においてボトルネックとなりがちなのは社内稟議です。決裁者からの押印がなかなかもらえず契約が遅れてしまうという事態もしばしば起こり得ます。特に鉄鋼メーカーの場合は決裁者が他の事業所や工場にいる場合、このような遅延の事態が想定されるでしょう。
他にも、社内稟議フローの見直しがあっても、決裁者が遠隔地にいてもスムーズに決裁をしてもらえる体制構築を課題としている企業も少なくありません。
②電子帳簿保存法に対応したい

電子帳簿保存法の改正により、2024年1月より電磁的に作成された契約書、つまりパソコンで作成した契約書は、電子データで保存しなければならないというルールが設けられました。
電子帳簿保存法に対応していくことで業務効率化にもつながりますが、要件を満たすフォーマットを作成する、仕組みを構築する際に大きな業務負担が発生します。
③収入印紙代や郵送代を減らしたい

作成した契約書が印紙税法上の課税文書に該当する場合は、印紙税額分の収入印紙を購入して貼付しなければなりません。印刷して封入し、郵送しなければならないため、郵送費や郵送に使う用紙購入費、印刷費、人件費なども発生します。
特に鉄鋼業においては前述のとおり契約の種類や数も多くなるので、契約一件ごとにかかる費用は少なくても、件数が多くなれば、大きな金額となってしまうのです。
鉄鋼業界の経営者が電子契約システムを比較する際のポイント
紙の契約書と電子契約をまとめて管理
電子帳簿保存法が改正された後でも、紙の契約書で契約を締結することは可能です。取引先や顧客の状況によっては紙ベースの契約書で契約を締結するケースも想定されます。スキャナ保存をして電子データとして管理できますが、やはり電子契約と紙ベースの契約書が混在すると管理が大変です。「マネーフォワード クラウド契約」を活用すれば、電子契約書もスキャナ保存した紙の契約書も一元管理ができます。
電子契約で印紙代や郵送費が0円に
電子契約は課税文書にはあたりません。そのため収入印紙の貼付も不要です。また、オンラインで契約を締結すれば郵送費や印刷にかかる経費、人件費などもかかりません。これまで契約業務でボトルネックとなりがちな社内稟議フローも改善できるため、業務の効率化に寄与するでしょう。契約業務にかかる経費が削減でき、業務効率が改善されるため、生産性や利益率の向上が期待できます。
電子帳簿保存法に対応できる
電子帳簿保存法によって契約書や請求書、領収書などの書類は電子データでの保存もできますが、要件を満たさないと証憑書類として認められません。書類のフォーマットや管理の方法を要件に沿ったものに整えるだけでなく、契約書の作成日時や押印した日時を記録したタイムスタンプも必須となります。「マネーフォワード クラウド契約」は電子帳簿保存法に対応しています。効率的に要件を満たした電子契約書の作成が可能です。
電子契約システムの導入で契約業務を効率化できた事例
M&A仲介事業:株式会社M&A総合研究所様の事例
M&A仲介事業を展開されている株式会社M&A総合研究所様では、はんこを押すアナログ作業をなくしたい、契約書の保管コストや紛失リスクの対策をしたいと考えられ、「送信料0円」という点に魅力を感じて「マネーフォワード クラウド契約」をお選びいただきました。導入後は契約にかかる業務効率化を実現し、コストも1/10にまで削減されました。
マッサージチェアの製造・販売事業:ファミリーイナダ株式会社様の事例
マッサージチェアの製造・販売を手掛けるファミリーイナダ株式会社様。契約締結までに時間がかかっていたことと、印紙代や郵送代などのコストを削減したいという課題を持たれていました。「マネーフォワード クラウド契約」を導入していただいたことで、最短5分で決裁が完了できる仕組みの構築に成功。さらに印紙代が不要になったことで、年間10万円以上のコスト削減を達成しました。
ヘルスケア、スキンケア事業:キューサイ株式会社様の事例
青汁やヘルスケア、スキンケア事業を展開されているキューサイ株式会社様では、2名の担当者が決裁業務に追われている状況でした。事務処理や審査に追われ、押印まで1週間程度かかっていたとのことです。「マネーフォワード クラウド契約」を導入いただくことで、契約事務にかかる時間が1カ月あたり62.7時間から15時間にまで削減され、押印までの時間も平均1.5日、最短で30分にまで短縮できました。