「上場を目指す企業にもオススメ」Wantedlyが会計ソフトにマネーフォワード クラウドを選んだ理由

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「マネーフォワード クラウド会計」を活用し、2017年9月に東証マザーズ市場上場を果たしたウォンテッドリー株式会社。経理チームを率いる吉田氏(取締役 CFO)に、当社の松野(内部監査室長)が、お話を伺いました。

クラウドツールを提供する自分たちが、クラウド会計を使うのは自然なこと

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―「マネーフォワード クラウド会計」を導入されたきっかけを教えてください。

吉田氏:実は、2014年頃まではパッケージ型のソフトを使っていたんです。記帳業務もすべて外部に委託していて、経理の人材も社内にほとんどいませんでした。ベンチャーどこも似たりよったりかと思うのですが、アーリーステージだとあまり経理業務に手が回らないんです。ただ、いよいよ上場準備が始まるというときに、経理業務を内製化しようということになったんです。

クラウド型かパッケージ型か、という点では迷いなくクラウドを選択しました。そもそも当社が展開しているサービスはすべてクラウドですし、社内でも当たり前のようにクラウドツールを導入しています。パソコンもMacを使っているので、Windowsでしか使えないパッケージ型のソフトはつかいづらいなぁと思っていました。上場を目指す中で、監査法人や社内の経理チームとリアルタイムで共有できる点も、とても大事なポイントでした。

 

松野:私は2016年7月にマネーフォワードに入社したのですが、それまでクラウドの会計ソフトを使ったことがなくて、ちゃんとした会計ソフトなのか正直不安に思っていたんです。でも使ってみると、処理速度、直感的な操作性など、会計ソフトとしてパッケージ型と比較しても遜色がないことに驚きました。パッケージ型に慣れていた私でも違和感なく使いこなせましたね。

 

吉田氏:そうですね。「マネーフォワード クラウド会計」はパッケージ型と比較した時に、操作性が似ていてスムーズに移行できることが最終的に導入を決めたポイントでした。

 

自動入力でミスを防げるところを監査法人も評価

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― 監査法人の反応はいかがでしたか?

吉田氏:最初は気にされていましたね。本当に上場に耐えうるソフトなのかと。でも、基本的に協力的でしたし最終的に「これで行きましょう」と言って下さったので、とても助かりました。「マネーフォワード クラウド会計」のデータの自動取得や自動仕訳については、むしろポジティブにとらえていただきました。パッケージ型ソフトだと、仕訳が人の手によって入力されるのでミスがないか確認しなきゃいけないんです。でも、「マネーフォワード クラウド会計」だと自動で入力されるので日付や数字など基本的な情報でミスが発生しない。ミスの確認作業って意外と時間がかかるので、その時間を他のことに回せたのはとても良かったです。

 

松野:当社も説明すれば理解していただけました。一方で、仕訳承認や権限設定について、コントロールがきちんとできるのかというご指摘は受けました。ここに関しては、オペレーションを工夫してクリアしました。

 

― 上場準備段階の企業が「マネーフォワード クラウド会計」を活用する際のコツを教えてください。

松野:「マネーフォワードはどうやってるの?」と結構聞かれます。特に「仕訳承認機能」についてですが、仕訳の承認は仕訳伝票の「タグ付け機能」を利用して行っています(※2020年2月にリリースした、IPO準備・上場企業向けの「マネーフォワード クラウド会計Plus」に仕訳承認機能がございます)。

それぞれの仕訳伝票に「ステイタス」のタグを付けるんです。タグ付け機能は例えば「仮計上」とか「要確認」といった伝票のステータスを示すための機能として紹介されるものです。これを付けられるのは承認者のみ、というルールを作っていました。その上で、「マネーフォワード クラウド」形式で仕訳帳のcsvファイルをエクスポート。操作ログとして伝票起票日時と伝票起票者、最終更新日時と最終更新者がタイムスタンプとアカウント名の形で、履歴として表示されます。これはあまり知られていない機能でして、当社がもっとPRすべきポイントなんですが…。操作ログを見ながら確認すべきポイントは2つ。(1)すべての仕訳に「タグ」が付与されていること、(2)最終更新者が承認者であること。確認ができるとそれ以上修正ができないように「帳簿ロック」をかけて伝票日付の入力日制限を行います。「帳簿ロック」の権限はシステム上仕訳承認者のみに付与されているので、コントロール上も問題ありません。

 

吉田:操作ログが確認できること、もっと早く知りたかったです(笑)。クラウドなのに、承認だけは紙でやっていてどうにかならないかなぁと思っていました。僕たちは監査法人から「バックアップができるのか」という指摘を受けていましたね。それについては、定期的に必要な帳簿や試算表はダウンロードして保管していました。
便利だったのは、同じデータを監査法人と共有できたことです。パッケージ型だと試算表をローカルに落として、さらにそれをメールで送って…というような作業が必要になるので、どうしてもやり取りの手間が生じてしまいますよね。バージョン管理も大変です。クラウドだと何もしなくても常に同じデータを見ることができる。コミュニケーションもスムーズにできたと思います。

後は、小口現金の利用をなくし、「手入力」を減らしたことは評価いただきました。クラウド会計を利用するのであれば、現金をなるべく使わない方が効果が大きいと思います。「ミスが起きにくい」体制作りは、すべての企業にとって大切ですよね。

 

上場準備企業にもおススメ

― IPOを目指す企業に「マネーフォワード クラウド会計」をおすすめしますか?

吉田氏:間違いなくおすすめします。一度クラウドを使い始めるともう戻れません。特に僕たちみたいにマザーズ市場への上場を目指す規模だと、経理部門だけで10人も20人も人を採用できませんよね。スリムな体制で上場準備をしないといけない。そうすると、どれだけ生産性を上げられるか、コストを抑えられるかが非常に重要です。Wantedlyの経理チームは現在僕のほかに2名体制です。スモールチームで無事上場まで来られたのは、「マネーフォワード クラウド会計」を使って業務を効率化できたからです。

>>IPO準備・上場企業向けソフト「マネーフォワード クラウド会計Plus」について詳しく知る

 

― 今後「マネーフォワード クラウド会計」に期待することを教えてください。

吉田氏:最近ビジネスラインが増えてきたので、部門別だけでなくライン別でも数字を見たいですね。各部門、各ラインで数値分析ができるととても助かります。
 

松野:御社もグループ会社を設立されていますよね。当社も現在グループ会社がいくつかあるのですが、連結決算の機能はほしいですね。
 

吉田氏:連結も欲しい機能です。今後の開発を期待しています!

 

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