株式交換制度

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株式交換制度とは、株式交換(買収会社と被買収会社の株式を交換し、被買収会社の発行済株式のすべてが買収会社に移動することにより被買収企業が完全子会社となる企業再編の手法のひとつ)を認める会社法上の制度である。株式交換制度は商法改正により1999年に施行され、当該制度は会社法に引き継がれた。

会社法における株式交換制度

会社法上にみられる株式交換制度に関する条文は、「株式交換契約の締結」を規定する767条などにみられる。

『株式会社は、株式交換をすることができる。この場合においては、当該株式会社の発行済株式の全部を取得する会社(株式会社又は合同会社に限る。以下この編において「株式交換完全親会社」という。)との間で、株式交換契約を締結しなければならない。』

このほか、「株式交換契約(768条)」、「株式交換の効力の発生(769条)」など「反対株主の株式買取請求権(797条)」までに収められている。
なお、税制上株式交換は売却にはあたらないため、課税対象にはならない。

株式交換制度の背景

株式交換を規定する会社法は、それまでに存在した商法や有限会社法などの会社に関する法律を一本化し、アメリカの制度を参考に再編された法律である。国際化が進む今日の日本企業の実情にみあうよう法整備がなされるとともに経営のスピード化を促進し、日本企業の国際的競争力を強化するための多くの改革が行われた。また同時に企業再編手続の多くも簡略化された。

株式交換に対しても他の企業再編手法と同様手続の簡略化・迅速化が行われ、また対価の柔軟化も進められた。旧商法では合併、会社分割、株式交換などの対象会社の株主に対して交付される財産は原則として存続会社・親会社になる会社の株式に限定されており、金銭等を交付する組織再編は認められなかったのに対し、会社法では存続会社・親会社株式以外にも他会社の株式・社債などの有価証券、金銭などが認められるようになった。

また株式交換を成立させる条件として、株式交換契約の承認に対して株主総会における特別決議を得る必要があるが、特別決議は議決権総数の過半数にあたる株主たちの出席を得て、その出席者の議決権の3分の2以上の賛成を得る決議であるから、株式交換に反対する株主が多少いたとしても、特別決議で反対を押し切ることが可能となっている。これは買収企業が被買収企業の株主から直接株式を買い取る従来の方式と比べればはるかにスピーディで、株式交換を実現できる可能性も高まったと考えられる。
ちなみに当該特別決議への反対株主に対しては株式買取請求権(発行会社に対して、自己の保有する株式の校正な価格による買取りを求めることができる権利)が認められている。



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