直接償却

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金融用語における直接償却とは、金融機関などの債権者が債権を資産から切り離して損金処理を行う債権償却(無税償却)である。私的整理(債権放棄)、貸出先の法的整理(倒産)、債権売却の3つがこれにあたる。いわゆる不良債権を帳簿から切り離し、貸借対照表に計上しない。これを「オフバランス化」という。

直接償却と間接償却

債権償却の帳簿上の処理方法には直接償却と間接償却がある。
間接償却とは、回収不能になると見込まれる債権(不良債権)額を貸倒引当金として計上し、あらかじめ費用化しておく方法である(引当処理)。

これに対し直接償却は不良債権の全額をオフバランス化し、損失計上したうえで消滅させる。
間接償却であっても時価で十分な引当が行われていれば、当該不良債権は償却できているといえる。しかし不良債権の存在は債権者である金融機関の貸借対照表に記録され、会計上の不良債権の存在は誰の目にも明らかである。このため、当該会社が外部からの会社評価を上昇させ、企業価値を高められる点において直接償却が優位であるという考え方がある。

私的整理・法的整理・債権売却について

直接償却の具体的な方法として、私的整理・法的整理・債権売却があり、それらの概要はおよそ次の通りである。

私的整理・・・いわゆる債権放棄に該当する。債権者の一方的な意思表示によって債権を無償で消滅する。ただし債権者は債権の不良性(回収が不可能であること)を証明しなければ、放棄した債権は貸倒れとして損金処理ができず課税対象とみなされるおそれがある。このため、回収が不可能であったことを証明するための証拠を保全しておく必要がある。

法的整理・・・裁判所の監督のもとに行う倒産手続。民事再生手続や会社更生手続などの再建型と、破産手続や特別精算手続といった清算型に分類できる。

債権売却・・・不良債権を公的サービサーである整理回収機構などの第三者に売却する。



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