分社型分割と分割型分割

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分社型分割とは会社分割の形式のひとつである。分割の対価として承継会社(分割した事業を引き継ぐ会社)の株式を分割会社(事業を分割し引き渡す会社)に割り当てる形式の会社分割を分社型分割という。また、分割型分割も分社型分割と同様会社分割の形式のひとつであるが、分割の対価としての株式を、分割会社ではなく分割会社の株主に割り当てるという違いがある。なお会社法では 分割型分割は廃止され「分社型分割+剰余金の配当」と位置づけられている。

分社型分割と分割型分割の税務上の考え方

このふたつの会社分割に対して、税務上では分社型分割を「物的分割」、分割型分割を「人的分割」と考えて区分する。
このふたつは、分割型分割の場合、分割法人の事業年度は継続するが、分社型分割では承継法人に移転する利益積立金の確定を必要とするため、分割法人の事業年度が分断されるという点に違いがある。

なお平成18年に施行された会社法では従来の「分割型分割(人的分割)」の規定は廃止され、分割型分割は「分社型分割+剰余金の配当」と位置づけているが、これは実質的には旧商法における分割型分割と同様の結果が得られる。(会社法763条12号)

また分社型分割は分割・承継する事業の資産・負債を承継会社に承継させ、その対価として株式の割り当てを受けるため「現物出資(新株発行にあたり金銭以外の財産を出資に充てること)に似た性質を持つ。またこれに対し分割型分割は、もし仮に分割法人の全事業を分割承継法人に移転した後に分割法人が解散・消滅すれば、吸収合併と同様の結果をもたらす。このため分割型分割は合併とよく似た性質を持つと考えられる。

非適格分割と適格分割

会社分割には分割会社から承継会社へ資産・負債の移転が行われる。この移転の際、一定の基準を満たす「適格分割」においては、移転資産の簿価による引継ぎが認められ、課税が生じない。また適格分割以外の分割では資産・負債は時価により移転するものと考え、含み益のある資産の移転については分割法人に対し資産の譲渡益課税が行われ、分割法人の株主に対してみなし配当課税や譲渡益課税が生じる。これを「非適格分割」という。



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