-化学業界向け-
請求書ソフトの選び方・よくある課題・導入事例

更新日:2024年4月12日

化学業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性


政府の2022年経済構造実態調査によりますと、国内の化学産業は事業所数が約2.2万で、全製造業の9.7%を占めています。従業者数は95.4万人にのぼり、全製造業の12.4%を占める産業です。この値だけでも、化学産業は経済および雇用の観点からは重要な産業と言えます。
参考:2022年経済構造実態調査|政府統計e-Stat

近年、化学産業は新興国への海外進出をはじめ、半導体材料などの機能性化学品の需要拡大、技術革新の進展などが見られるものの、生産的にはやや減少が見られます。さらに、エネルギーを大量に必要とする化学産業においては電力供給不安等の課題を抱えています。
参考:グラフでみる日本の化学工業|日本化学工業協会

このような環境下で、事業を企業内で下支えする化学業界のバックオフィスにおいては、単に法令改正に対応するだけではなく、経営インフラの一つとしてデータ化を意識した改革が必要となります。具体的には、ペーパーレス化、定型業務の自動化、分析可能なデータ共有など種々ありますが、まずは業務の棚卸しなどで自社の現状の課題と向き合うことから始めましょう。DX化は一気に進めようとせず、地道に進めることがポイントです。

化学業界における請求書受領・発行業務のよくある課題

【受領】電子帳簿保存法への対応が進んでいない、原本管理を行っている

領収書確認のアイコン


化学業界のバックオフィス業務においては、2024年1月から義務化された電子取引の電子データ保存が気になるところです。

化学メーカーの場合、原材料や資材業者などから請求書が届き、その内容は次回発注時の参考値にもなります。しかし、紙で届いた請求書を原本のまま管理している場合には、請求情報を担当者間で共有はできません。そこで電子取引だけでなく、スキャナ保存も取り入れた包括的な電子帳簿保存対応が望まれます。

【発行】紙の請求書を発行しているケースが多い

多数の請求書のイメージアイコン


化学業界は種々の業態や取引がありますが、中小企業などで請求書を紙で発行しているケースはよくあります。紙による請求書は、押印、封入封緘、郵送処理などに手間やコストを要する他、請求書の修正や再発行が必要になった場合には、さらにコストもかさみます。

これら請求書発行の一連の処理は、どうしても経理要員の手作業となる場合が多く、封入ミスなどの人為ミスが発生する可能性もあります。

【発行】原油価格の変動で製品単価も変わり、再送付が必要なことも

複数の請求書イメージアイコン


化学業界における請求書の特徴として、数量、単位、割引率などが複雑に記載されるケースが多く、また金額が時価に連動していることがあります。したがって、請求書を送付しても見積や契約内容と一致していない場合には、再送付が必要なケースもあります。

また、インボイス制度では返品や値引きがあった場合には返還インボイスの発行が必要になりますので、一旦送付した請求書のデータは必ず保存する必要があります。

化学業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例

①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合

クラウド債務支払
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。

受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。

②請求書作成~送付を効率化したい場合

マネーフォワード クラウド請求書Plus
毎月の請求業務を効率化するためには、自社が発行する請求書の作成から送付までの一連の業務フローを踏まえ、担当者による手作業をできる限り削減することが重要です。
マネーフォワード クラウド請求書Plus」では、社内のCRMや販売管理システムと連携し、手入力なしで簡単に請求書データを作成することが可能です。

社内の申請・承認を行った請求書についてはメールや郵送で一括送付でき、担当者の発送業務の負担を大幅に軽減できます。さらに作成した請求書の情報は会計システムにも売上仕訳として反映でき、自社の損益状況をリアルタイムで把握する際にも有用です。

③帳票送付業務を自動化したい場合

マネーフォワード クラウドインボイス
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。

またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。

化学業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例

株式会社ナリヅカコーポレーション

請求書受領・経費精算業務の改善例

製菓・製パンメーカー向けに食品香料や原材料の製造販売、輸入販売を行う株式会社ナリヅカコーポレーション様では、紙やエクセルを中心に行う経理業務に課題を抱えていました。
各拠点から、紙媒体で経費精算の申請書や請求書を本社へ郵送・一括処理しており、経理業務にタイムラグが発生していました。

詳しくはこちら

株式会社ガイアドリーム

請求書受領業務の改善例

株式会社ガイアドリーム様では、取引先からメールや郵送、FAXなどのさまざまな形式で請求書を受け取るため、電子帳簿保存法への対応に悩んでいました。
元々導入していたストレージサービスにはOCR機能がなかったため、スキャンした請求書については、取引先や金額などの情報を手入力しなければならず、非効率な業務体制に陥っていたそうです。

詳しくはこちら

請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料

  • 債務支払資料

    マネーフォワード クラウド債務支払

    受領請求書をペーパーレス化し、大量の請求書処理業務もかんたん&効率化!

    メールで受領した請求書データの自動保存、AI OCR機能で支払先や支払金額等の入力を自動化が可能です。

    詳しくはこちら

  • 請求書Plus_資料

    マネーフォワード クラウド請求書Plus

    請求書発行から消込まで債権管理業務を一元管理!

    上流システムともシームレスに連携。手入力なしのクラウド請求書発行システムです。

    詳しくはこちら

  • クラウドインボイス(送付)資料

    マネーフォワード クラウドインボイス

    法令対応を実現し、請求書送付業務の手間とコストを削減!

    すべての帳票を自動で送付。郵送からWeb送付への切り替えなどで、郵送コストを削減することも可能です。

    詳しくはこちら

化学業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント

請求書受領に関するソフト導入の場合

記載項目が多岐にわたる化学業界の請求書ですが、受領する場合にはこの先も紙やFAXなどの形態は残ると考えられます。

したがって、請求書を受領して内容確認が終わった後の業務の流れとして、社外に委託し、スキャナ処理を含むデータ化までを一気に進める必要があります。それから、処理のスピード化を図れるサービスがあるかどうかを確認しましょう。

優れた債務管理ソフトを導入しても、データ化や入力作業に時間がかかれば、全体的な効率は上がらないからです。

請求書発行(送付)に関するソフト導入の場合

化学業界においても、請求処理にあたっては販売管理システムのデータを元にした請求書発行ソフトが効率的と言えます。さらに、受注データも複雑である化学業界においては、受注データを引き継いで分割・合算ができる機能をもち、さらに、電子取引だけでなく、顧客のニーズに合わせて紙の請求書を郵送できるサービスがあるかどうかも確認しましょう。

顧客の希望する様式の請求書が迅速に作成できれば、債権管理もやりやすくなります。