-自動車業界向け-請求書ソフトの選び方・よくある課題・導入事例
更新日:2024年4月12日
自動車業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性
自動車業界はニュースなどでもよく取り上げられるように、内燃車からEVへの新たな潮流に対し日本がどのように対応するかが迫られている状況です。
日本の自動車産業は裾野が広いのが特徴で、2021年度における日本の就業人口の8.3%が自動車関連産業に就業しており、雇用問題への影響も大きな産業と言えます。
参考:日経TEST公式テキスト&問題集 2023-24年版P93
米テスラや中国BYDなどは、もともと自動車会社ではなく異業種参入型であるため、内燃車時代のサプライチェーンを持たない強さもあり、日本は技術、ビジネスモデル、そして雇用問題をも含む課題を抱えていると言えます。
そんな中、バックオフィス業務においても将来を見越した対応が求められます。2023年10月から導入されたインボイス制度への対応、さらに2024年1月からは電子帳簿保存法において電子取引のデータ保存が義務化されますが、これらを機にシステムの導入や更改を実施する企業も多いでしょう。その際、税制の変更点のみに対応するのではなく、それぞれの業務が後戻りなく合理的に流れ、請求や支払いといった経理上のチョークポイントをどう管理するかといった俯瞰的な見方が求められます。
自動車業界における請求書受領・発行業務のよくある課題
【受領】社内の各部門で請求書処理をしているケースがある
自動車業界の請求書は、自動車メーカーや部品業者から受領するものなどがあります。特に部品等は価格の変更がよくあるため、受領後、各部門での内容確認は欠かせません。
しかし、それぞれの部門内で申請作業が滞ってしまうと、未払いが発生し、取引先との信頼関係にも影響します。部門によって若干のバラつきがあったとしても、請求書の受領後は統一的な社内ルールによって経理部門が一元管理できる仕組みが求められます。
【発行】紙作成により押印・郵送に時間がかかっている
自動車業界での請求書には車両代金以外に、諸費用、支払方法、支払期日、納車日等多くの項目が記載されます。特に諸費用は、顧客の意向や契約書などの資料を照合しながら確認することも必要です。
内容確認後に押印、封入封緘、郵送といった流れで請求書処理をするケースが多いのが現状です。確認事項の多い自動車業界請求書の発送については、内容確認にのみ傾注できる環境が望まれます。
【発行】Excel上書きでの請求書作成により、過去の請求書が管理できていないケースも
請求書ソフトを未導入、または導入していても書式が合わないなどの理由で自動車業界においてはExcelでの請求書作成が行われているケースがあります。
この場合、過去のExcelファイル上書きにより請求書履歴が管理できていないことも起こり得ます。同様の取引であれば上書きするほうが早いためExcelでは起こりがちなエラーです。
自動車業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例
①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
「マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。
受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。
②請求書作成~送付を効率化したい場合
毎月の請求業務を効率化するためには、自社が発行する請求書の作成から送付までの一連の業務フローを踏まえ、担当者による手作業をできる限り削減することが重要です。
「マネーフォワード クラウド請求書Plus」では、社内のCRMや販売管理システムと連携し、手入力なしで簡単に請求書データを作成することが可能です。
社内の申請・承認を行った請求書についてはメールや郵送で一括送付でき、担当者の発送業務の負担を大幅に軽減できます。さらに作成した請求書の情報は会計システムにも売上仕訳として反映でき、自社の損益状況をリアルタイムで把握する際にも有用です。
③帳票送付業務を自動化したい場合
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
「マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。
またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。
自動車業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例
請求書受領・経費精算業務の改善事例
埼玉ダイハツ販売株式会社様では、紙書類や二重入力の多い業務フローだったため、紙書類を途中で紛失するリスク、金額を間違えて入力するリスク、上司が社内に不在で承認フローが遅れるリスクなど、さまざまな問題が発生していたそうです。
経費精算・債務支払の完全ペーパーレス化により、業務フローの改善・電子帳簿保存法への対応を完了しています。
請求書受領業務の改善例
株式会社ガイアドリーム様では、取引先からメールや郵送、FAXなどのさまざまな形式で請求書を受け取るため、電子帳簿保存法への対応に悩んでいました。
元々導入していたストレージサービスにはOCR機能がなかったため、スキャンした請求書については、取引先や金額などの情報を手入力しなければならず、非効率な業務体制に陥っていたそうです。
請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料
自動車業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント
請求書受領に関するソフト導入の場合
自動車業界において、請求書を受領後、購買申請から支払完了までの業務フローはどの企業も共通するところがあります。しかしながら、取引先が紙の請求書を使用している場合には、前処理として「受取」「開封」、後処理として「ファイリング」「保管」があります。このような手作業を中心とする業務は手間も時間もかかります。
そこで、請求書の前処理や後処理をも含めたサービスを持つシステムであるかどうかを確認しましょう。さらに、前処理の一環として紙の請求書のデータ化代行サービスがあればペーパーレス化が一気に進みます。
請求書発行(送付)に関するソフト導入の場合
自動車業界の請求書発行については、請求処理のみだけではなく、見積段階から領収書までを一気通貫して管理できるソフトがおすすめです。
書面への記載事項が多くなるため、見積書と請求書の内容に齟齬がないか、各々の期日に整合性が取れているかをシステムでチェックできれば、経理部門に請求書発行を一任しても問題はありません。また、複数の納品書を請求書1枚にまとめるなどの細かな機能も手作業を減らすため、便利ツールとして使えます。