現物管理も効率化!おすすめの固定資産管理システムは?

作成日:2024年6月20日

固定資産の現物管理とは?

固定資産の現物管理とは、企業が有する個々の固定資産について、その取得から減価償却の状況、修繕、売却・除却までを管理するものであり、固定資産として計上した「現物」を適切に保全し、有効活用を図ることを目的とした業務です。

固定資産の現物管理は、決算に影響する非常に重要な業務と言えます。固定資産の現物管理により固定資産台帳を常時更新しておけば、固定資産台帳と会計上の固定資産計上額が正しく対応します。

現物管理と現品管理の違い

固定資産について「現物管理」ではなく、「現品管理」という捉え方をする場合もあります。これらの明確な定義はなく、両者とも同様な意味で使用されることもあります。また、「実査」ということもあります。

一般には、「現物」とは「実物」「実機」などと同様、物理的に見たり触ったりできるものを指します。したがって、例えば「業務用機械が5台あり、すべて稼働している」ことを確認するのは、現物管理の一つと言えるでしょう。

一方、「現品」とは「現に手元にあるもの」という意味合いが強く、会計においては販売目的で保管する在庫商品や製品・原材料などの棚卸資産に対しての確認時にも使うことが多いです。

また、固定資産の「実査」とは会計士の監査や税務調査などにおいて、会計上の資産の現物を実際に目で見て確かめる(金庫等を開けて実際に確かめる)ことを言います。したがって、固定資産だけではなく、現預金、有価証券、手形、証書なども対象となります。

固定資産管理システムの主な機能とは?

固定資産管理システムの導入により、固定資産関連の業務を効率化させ、固定資産をより有効活用できます。

固定資産管理システムの基本的な機能は、次の3つにまとめられます。

①資産の登録・管理

固定資産管理システムは、新規資産の登録機能を有し、取得固定資産の情報(取得日、取得価額、資産分類、資産名、管理部門、耐用年数、償却方法、償却率、償却額、帳簿価額、設置場所など)を管理し、固定資産台帳を作成します。

登録した項目については、編集・削除も可能であり、さらに検索機能による絞り込みやデータ出力が可能です。固定資産の現物管理には、部門別や設置場所に絞り込んだデータがよく利用されます。また、クラウド化された固定資産システムは、どこからでもアクセスできるため遠隔地や複数拠点をもつ企業では使い勝手がよいと言えるでしょう。

②減価償却計算

固定資産として管理する資産は、減価償却資産だけではなく、リース資産や繰延資産、一括償却資産など、それぞれの資産について適正な減価償却計算ができます。減価償却費の計算にあたっては、一般に普通償却以外に税制上認められる特別償却や増加償却などにも対応しているため、個々に計算する必要はありません。
また、多くのシステムでは、月次等で計算した減価償却データを会計ソフトで利用できる仕訳データとして連携することができます。

③レポーティング・分析機能

固定資産管理システムにおけるレポーティング機能は、次のケースなどでよく利用します。

資産の利用状況を一覧したいとき
固定資産の費用分析や現物確認の資料として、部門別、設置場所別、資産種類別等の単位で固定資産台帳を出力する。資産の老朽化やメンテナンスのための基礎資料を作成する時にも利用できる。

税務申告時の提出書類作成
償却資産税の申告や法人税の別表十六などを作成する。税制改正があった場合、新たなロジックや帳票に基づくレポートを作成できる。

特に、固定資産の現物確認は時間がかかる作業ですが、システムから該当の固定資産写真等の出力機能があるシステムでは確認時間の短縮につながります。

現物管理の効率化になる?固定資産管理システムの導入メリット

固定資産管理システムを導入することによる現物管理業務へのメリットとしては、次の事項が挙げられます。

一覧性の向上

さまざまな角度から固定資産を「まとめて」確認できるのは、現物管理において非常に便利です。

例えば、資産種類や取得年月日などが同じ固定資産では同じように劣化が考えられますが、システムにより一覧で確認できると再購入やメンテナンス、除却等を判断しやすいでしょう。また、同種のものを一覧表示した際、登録方法に誤りを発見するのにも役立ちます。

検索性の向上

固定資産管理においては、現物資産と管理情報との紐づけが求められます。個々の固定資産について詳細を知りたい場合、固定資産管理システムで現物と紐づけができていれば、検索により設置場所や購入時の書類などの情報もすぐに得られるでしょう。

また、固定資産の写真も管理できるシステムなどでは、個々の資産イメージがわかり、現物管理を容易にします。

情報の共有化向上

固定資産管理システムを利用して、社内サーバやクラウド上に固定資産情報を集めることにより、社内の関係部門(会計、税務、情報システムなど)間で固定資産情報を共有でき、部門間の連携が強化されます。

固定資産の管理情報は、実際に利用する部門だけでなく関連するすべての部門において業務に使用するため、部門間の情報共有は必須と言えるでしょう。また、システム同士の情報共有化という点では、会計ソフトなどへの仕訳データを作成することによる利便性も挙げられます。

マネーフォワード クラウド固定資産で現物管理もラクに

マネーフォワード クラウド固定資産は、経理担当者のための業務機能(複数台帳、月次締め、増減集計表)はもちろん、総務や情シス担当者などの固定資産を管理する人にも使いやすいサービスです。
固定資産の写真や証憑などのデータを、取得時だけでなく除却時や移動時にも添付し、固定資産情報と合わせて管理することが可能です。

キーワード検索やフィルタ検索で、固定資産情報を誰でも簡単に検索可能なので、現物管理業務もより効率化できるでしょう。
固定資産情報に紐付いたコメント機能では、部門間や担当者間での依頼や確認もスムーズに行えます。