医療機器メーカー向けの電子契約システムの選び方・比較すべき項目
作成日:2024年3月5日
医療機器メーカーが契約業務の効率化を進めるべき理由
医療機器メーカーでは特許が絡む可能性もある最新の技術を扱うことや、1件あたりの販売価格が高額になることもあり、契約業務は慎重に進める必要があります。一方で、多忙な医師に対して迅速・柔軟に対応する必要があり、慎重さと同時にスピードも求められる傾向にあるでしょう。
迅速かつ慎重な稟議を進めるためにも、業務フローを効率化し、業務全体の工数を減らすことは必須と言えます。
また、医療機器業界ではDX化が進み、高いコンプライアンスを敷く大病院から旧来の取引を好む年配の個人医院まで様々な取引先を相手にします。そのため、法改正への対応を正確に説明できることや、IT・DXに疎い顧客に対しても負荷をかけずに業務を効率化するような柔軟な対応も求められます。
自社の社内フローを効率化するだけでなく、様々な取引先の要求への対応も含めた業務工数の削減が必須と言えるでしょう。
医療機器メーカーの契約業務において悩みがちなポイント
紙の契約書と電子契約書が混在しがち
医療機器メーカーは、非常に高いコンプライアンス体制を敷いた大病院から小さな個人医院まで、様々な規模・特性の顧客と取引を行います。DX化が進んでいる事業者がある一方で、紙の契約を好むケースも少なくありません。
そのため、契約業務において紙の契約書と電子契約書が混在しがちで、保管や内容の確認を効率的に行う必要性が高いと言えるでしょう。
社内の申請・承認フローが煩雑になりがち
医療機器は機種によっては非常に高額で、さらに技術的な内容も多く絡んでくることも多いため、契約における稟議は慎重に行う必要があります。一方で、多忙な医師の要望に的確に対応する必要もあるため、迅速かつ適切な契約フローの建付けが必須です。
契約内容の精査に十分な時間を割くためにも、複雑になりがちな社内の申請・承認フローを効率化することが求められます。
電子帳簿保存法に対応したい
電子帳簿保存法が改正され、2024年1月1日以降、電子契約については適切な要件を満たした書類を原則としてデータで保管することが義務付けられました。医療機器メーカーの契約においては非常に高度な技術的要素が絡むこともあり、取引先によっては法改正への対応について説明を求められることも想定されます。
電子契約で契約の効率化を進める中で、法改正や取引先への説明の対応は一つの大きな課題と言えるでしょう。
医療機器メーカーの契約担当者が電子契約システムを比較する際のポイント
紙の契約書と電子契約をまとめて管理
電子契約システムを選ぶ際には、従来の紙の契約書も含めてシステムで一括管理できるかが非常に重要です。医療機器メーカーは専門の医療分野以外には疎い個人の開業医なども重要な顧客であるため、今後も紙の契約書を完全になくすことは難しいと考えられます。そのため、今後も増えていくであろう紙の契約書をデータ化することでシステム上で一括で管理し、内容を確認できることが非常に重要です。
契約業務をオンラインで完結
契約業務が全てオンラインで完結することもシステムの重要な要件です。医療機器の契約においては金額が高額になりがちなことや技術的な要素が絡むことから、慎重に稟議を行う必要があります。一方で、スピーディーに医師の要望に応える必要もあることから、効率的かつスムーズに契約業務を進める必要性も高いと言えます。各営業拠点と迅速にやり取りを進めるためにも、全ての工程がオンラインで完結することは必須と言えるでしょう。
電子帳簿保存法にも対応しているか
電子帳簿保存法の改正に対応したシステムを選ぶことで、制度対応で求められる労力は大幅に下がります。自社の電子契約が電子帳簿保存法に対応しているか、締結された電子契約書が要件を満たすかを自社で確認し、取引先に説明するのは容易ではありません。信頼できるシステムを選択することで、社内外での確認、説明の工数を減らせるでしょう。
電子契約システムの導入で契約業務を効率化できた事例
株式会社テックドクター
「ヘルスケア×データ分析」で複数の事業を展開する株式会社テックドクター様は、「マネーフォワード クラウド契約」の導入によりコスト削減に加え、契約期限の見落とし防止を実現しています。
従来の紙契約が残ることを見越し、紙の契約をシステム上で一括管理できることも導入の決め手となったようです。
医師、クリニックを顧客とする医療機器メーカーにおいても同様の事象が想定されますが、紙の契約書も含めて効率的に管理できることが期待されます。
東京日化サービス株式会社
住宅からオフィスビルまで様々な性質・規模の建物やその設備のメンテナンスを手掛ける東京日化サービス株式会社様は、「マネーフォワード クラウド契約」により1,000件を超える契約書の管理の効率化に成功しました。
従来のフローでは誰がどの契約書を管理しているのかも曖昧になりがちで、契約書の確認に課題を抱えていたようですが、システム上での一元管理により、業務効率化を実現しています。
件数が多い上、内容の確認の必要性が高いことが見込まれる医療機器メーカーにおいても、内容の検索も含めて、効率的に契約を管理できることには大きな業務改善効果が見込まれるでしょう。
株式会社MIST solution
IT関連で企業向けに様々なサービスを提供する株式会社MIST solution様は、「マネーフォワード クラウド契約」により契約業務の時間的・場所的制約を解消し、最短即日での契約成立を実現しています。
契約に関連する諸業務のためだけにリモートワーク中に出社したり、契約に平均1週間かかったりしていましたが、最短即日での契約が実現しています。
時に非常にスピーディーな対応が求められる医療機器メーカーでも業務効率化だけでなく、機会損失の防止効果も期待できます。